【ママからのご相談】私も主人も虫歯が多くて困ったので、子どもは虫歯だらけにならないよう気をつけて育てたいと思っています。甘いものをあげないこと以外に気をつけることはありますか?●A. わが子を虫歯だらけにしないための4つのポイントをご紹介します。こんにちは、ご相談ありがとうございます。歯科衛生士の鈴木ハナコです。今回は現役の歯科医師や歯科衛生士へのインタビューを交えながら、「子どもだけは虫歯にならないようにしたい」というお気持ちに精一杯お応えしていきます!●知っておくべき、虫歯が増える4つの要素虫歯の原因は甘いものだけだと思っていませんか?もちろん甘い食べ物も虫歯の原因の1つではありますが、知っておくべき原因は、実は全部で4つあるんです!『虫歯の原因は歯科医療界においては糖・歯質・時間・菌の4つの輪 として提唱されています。これらの輪が重なり合う人ほど虫歯のリスクが上がります』(東京都/30代歯科医師)●(1)第一の輪『糖』虫歯の原因菌である『ミュータンス菌』 はお砂糖が大好き。特に白砂糖などの「ショ糖」と呼ばれる糖類には要注意 です。虫歯を増やさないためにはまず“お砂糖”を口にする頻度を減らすことが大切。チョコやクッキーなどの甘いお菓子をおやつにするよりは、お煎餅や焼き芋など昔ながらの素朴なおやつの方が圧倒的に虫歯リスクを減らすことができます。乳幼児期から与えるお菓子に気をつけることで、後々、虫歯リスクが上がるような甘いものを食べる習慣を防ぐことができるのです。『普段の診療では、「飴・チョコ・ガムは絶対にダメ!」 と診療に来た親子に言い聞かせています。これは虫歯菌が好む糖が長く口の中に留まり虫歯リスクを高めてしまうお菓子類だからです』(千葉県/40代歯科医師)●(2)第二の輪『時間』次に注目したいのは時間。これは糖が作用する時間のことです。つまり、お口の中に甘いものが残り続ける時間が長いほど虫歯菌にとっては好環境、虫歯リスクが上がるというわけです。食後一休みしたら歯磨きをする、というのはこの“時間”を管理するのにとても良い習慣です。『たとえば、飴よりはアイスの方がお口の中に残る時間は短いですし、歯に張り付く感じのする乳酸菌飲料よりは100%フルーツジュースの方がまだ歯に与える影響は少ないです。自分の子どもに甘いものをあげるときも、常に甘いものが口の中に残り続けないようなもの を選んで与えるようにしています』(神奈川県/30代歯科衛生士)●(3)第三の輪『菌』言わずと知れた虫歯の原因菌、『ミュータンス菌』。どんな人のお口の中にも存在しますが、生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはまだこの菌はいません。主にママやパパなどと食器を共有したり、キスなどの接触によってだんだんと赤ちゃんに菌がうつっていきます。お口の中の常在菌のバランスはだいたい3歳くらいまでに決まる と言われているので、この時期まで食器の共有やちゅーに気をつけましょう!『コップやフォーク、スプーンといった食器類の共有には特に気をつけています。ミュータンス菌だけでなく、歯周病菌もうつってしまいますよ』(愛知県/歯科医師)●(4)第四の輪『歯質』家系的に虫歯が多い、という場合は歯質といって歯の強さが遺伝的に若干弱い場合もあります。しかし、上記の3つに気をつけるだけでなく歯磨きをしっかりしたり定期的に歯医者へ通ってフッ素を塗ったりすることで随分と虫歯リスクが下がります。----------私も実際に歯科医師として活躍していらっしゃる先生方のお子さんには虫歯が少ない!というのを何回も目の当たりにしてきました。4つの輪を意識しながら地道に気をつけていくことでお子さんの虫歯リスクは格段に減らせますよ!【参考リンク】・しまだ歯科こども歯科クリニック()・歯とお口のことなら何でも分かるテーマパーク8020()●ライター/鈴木ハナコ(歯科衛生士)
2016年03月28日虫歯の原因となる菌の中で、最も虫歯への影響力が大きいのは「ミュ―タンス菌」だと考えられている。この感染を防ぐ一番のチャンスが、生後すぐに訪れることをご存知だろうか。そこで今回、子どもの歯の健康・歯並びのために生後すぐに気をつけておきたいことを、歯科医師の倉治ななえ先生にうかがった。○乳歯が生えそろうまでの期間が大事生まれたばかりの赤ちゃんはミュ―タンス菌をもっていないにも関わらず、日本人の約9割はミュ―タンス菌に感染しているという。この感染は、母親から子どもにうつる「母子伝播(でんぱ)」の割合が高い。つまり、これを防げるかどうかで、子どもの歯の環境が変わってくると言っても過言ではない。ミュ―タンス菌はどのようにして虫歯をつくるのか。まず、ミュ―タンス菌は口腔内でグルカンというネバネバした物質を生成し、歯の表面に張り付いて歯垢(プラーク)を形成する。このミュ―タンス菌由来のプラークは非水溶性のため、歯ブラシでブラッシングをしても落ちにくいという特徴がある。プラークの中でミュータンス菌は糖分をエサとして「酸」を発生、その「酸」によって歯のエナメル質が溶け、表面から深部へと侵食し、虫歯になる。ミュ―タンス菌に一度感染すると、根絶させることは難しい。だが、ミュ―タンス菌の感染年齢が遅いほど、虫歯リスクは低くなると倉治先生は言う。「成長とともに感染率は減り、大人になればほぼ感染しません。目安としては子どもが4歳になるまで。その中でも特に、乳歯が生えそろうまでの1歳6カ月~2歳7カ月は感染を防ぐ大切な時だと思ってください」(倉治先生)。特に子どもと一番接する機会が多いのはお母さんなので、お母さん自身のミュータンス菌レベルを減らすことも大切になる。ミュータンス菌を減らすため、「フッ素が配合された歯磨き粉を使う」「キシリトールをかむ」「歯をクリーニングする」等は有効だ。なお、ミュ―タンス菌の感染率が高いのは、日本のほかにタイやベトナムなどアジア圏などでみられる傾向だという。これは、ミュ―タンス菌が周囲の大人の唾液を通じて感染するからであり、子どもが食べやすいように食べ物をかみ砕いて与えるなどの習慣が、アジア圏に共通して言えるからではないか、と倉治先生は考えている。そのほか、子どもと同じ箸やスプーンを使って食べることも感染のリスクとなりうる。○あごを鍛えて歯並びを整える出産後すぐにできる歯の対策として、授乳は子どもの歯にとって大切、と倉治先生は指摘している。母乳がいい、という意味ではなく、乳房から自分の力で飲み込む行為が、子どもの歯並びに影響を与えるからだ。「母親のおっぱいから母乳を飲むために、赤ちゃんはかむ・ベロを引き込む・筋肉を働かせることを自然と行います。そうすることであごの発育が促されます。あごの発育が悪いと歯並びが悪くなるだけではなく、かみ合わせが悪くなり、虫歯や歯周病等の歯のトラブルにもつながります。離乳食を食べる時に『しっかりあごを使って』と言っても、まだ言葉を理解できない内はなかなかコミュニケーションができないでしょう。ですが、母乳で育っていると自然とあごの使い方を身につけられるものです」(倉治先生)。実際、さまざまな理由で授乳ができないこともあるだろう。その場合は、母乳に近いタイプの人工乳首を使うことを推奨している。近年の人工乳首には、形状や硬さ、大きさなどが異なるさまざまなタイプがある。飲みやすさだけではなく、より授乳と近い環境でミルクが飲める人工乳首を選ぶことが大切になる。※写真はイメージで本文とは関係ありません○記事監修: 倉治ななえ歯学博士。日本歯科大学附属病院臨床教授、日本フィンランドむし歯予防研究会副会長、日本アンチエイジング歯科学会理事(認定医)、東京都大田区学校保健会副会長。「クラジ歯科」(現在院長)と「テクノポートデンタルクリニック」を開設。著書として『魔法の口もと美人スティック』(学研パブリッシング)、『むし歯・歯周病の最新知識と予防法』(日東書院)など。また、「Drななえの予防歯科」を通じて、はじめての歯磨きから予防歯科まで、歯のケア情報を発信している。
2016年03月23日【女性からのご相談】現在妊娠しており、もうすぐ妊娠5か月になります。つわりはおさまり、体調はだいぶ安定してきました。私が住んでいる市では、妊婦の歯科検診が公費で受けられるようなのですが、やはり受けておくべきでしょうか?妊娠中ではありますが、 フルタイムで仕事をしているためなかなか時間がとれず、どうしても優先順位が下がってしまいます。●A. 妊娠中の歯茎トラブルは早産につながることも。ぜひ歯科検診へ!こんにちは、ママライターのacoです。ご相談ありがとうございます。このたびは妊娠おめでとうございます。フルタイムでお仕事をしていらっしゃるためスケジュールの調整が難しいかもしれませんが、ぜひとも歯科検診を受けていただきたいと思います。なぜなら、妊娠と歯茎トラブルは一見何の関係もないように思えますが、実は早産や低出生体重児を産むリスクにつながることもある からです。●妊娠中に起こる口腔環境の変化4つ妊婦さんの口の中の環境は、妊娠をしていないときと比べ大きく変わっています。助産師であるSOLANINさんの著書『最強母乳外来 ママをたすける実践編!』では、次のような変化があると記されています。●(1)歯周病菌が増える妊娠すると増える女性ホルモンは、歯周病菌の好物でもあるため、妊婦さんの口の中には歯周病菌が増えます 。それにより歯茎がはれたり出血しやすくなったりします。●(2)だ液の分泌量が減るだ液の量が減り、口の中が乾きやすくなります。●(3)だ液の酸を中和する力が落ちる妊娠中は口の中が酸性のままの状態になりやすいです。さらにつわりで歯磨きが十分にできなかったり、食事回数が増えたりすることもあるため、虫歯のリスクが上がります 。●(4)歯肉の免疫力が低下する体だけでなく歯肉も免疫力が低下するため、歯周病菌や虫歯菌に攻撃されやすくなります。----------思った以上に口の中のトラブルに見舞われやすいことがわかりますよね。実は私も第一子妊娠中に歯科検診を受けたところ、生まれて初めての虫歯が見つかり、がっかりした経験があります。●重い歯周病は、早産や低出生体重児が産まれる原因に妊婦さんが歯周病を重症化させてしまうと、そうでない妊婦さんよりも早産や低出生体重児を産むリスクが何と5.9倍も高くなる といわれています。口の中に歯周病菌が増えると免疫のバランスが崩れ、血液中に『サイトカイン 』という物質が放出されるようになります。このサイトカインが増えるにつれ、子宮が収縮しやすくなり、早産などの原因となるわけです。----------いかがでしたか?妊娠中の歯科検診、お腹の赤ちゃんのためにも大切だということがわかっていただけたのではないでしょうか。受診のタイミングとしては、つわりがおさまった妊娠4か月ごろがおすすめです。妊娠後期になるとお腹が大きくなるので、診察の際あおむけになると苦しくなったり気分が悪くなったりする可能性があります。もし治療が必要であればそれまでに完了できるといいですね。【参考文献】・『最強母乳外来 ママをたすける実践編!』SOLANIN・著●ライター/aco(フリーライター)
2016年03月19日「妊娠すると口臭がきつくなる」と聞いたことがある人もいるだろう。実際に歯科医師の倉治ななえ先生に質問したところ、「いろいろな理由でリスクが高くなる」ということだった。なぜ、口臭がきつくなるのか、どうすれば対策できるのか、妊娠と口臭の関係をうかがった。○唾液が減ることも一因口臭がきつくなる主な理由として、「口腔衛生が保ちにくい」「口腔内が酸性化しやすい」「ドライマウスになりやすい」などが挙げられる。まず、口腔衛生が保ちにくいというのは、つわりのせいで物理的に歯磨きができないことだけでなく、妊娠中によって高まった「女性ホルモン」の影響で歯周病菌が繁殖しやすいなど、歯のトラブルを引き起こす菌が繁殖しやすいことも関係している。また、口腔内の酸性化は、女性ホルモンの作用で胃の中のものが逆流しやすくなるほか、妊娠時に唾液の中和力が低下することも理由。口腔内が酸性化すると、虫歯のリスクが高まる。妊婦はドライマウスになりやすいと言われているが、それは唾液の分泌量が低下するからだ。唾液には食べカスを洗い流すほか、唾液中に含まれる抗菌物質で歯周病菌など細菌の増殖を予防する働きがあるため、十分に唾液が分泌されない状況では、歯周病菌の増殖をうながしてしまう。○乳酸菌を摂取することも有効では実際、どう対策をすればいいのだろうか。口臭がきつくなる理由の中でも説明したように、口臭は歯周病などの細菌が繁殖することが原因となっているため、口腔内を清潔にすることや、虫歯や歯周病等の歯のトラブルを治療することが効果的である。妊婦が抱えやすい歯のトラブルの対策は、以前紹介した「歯周病で早産のリスクが約7倍に! 妊娠する前に知っておきたい歯のこと」「虫歯や歯周病に悪化も! 妊娠中にリスクが高まる歯のトラブルの回避法」を参照していただきたい。毎日のケアでできることは歯磨きをすることだが、つわりがひどくてなかなかできないということもあるだろう。ただ食後に水ですすぐだけ、できそうな時にサッと歯磨きをする、ということだけでも口腔内の環境は変わってくる。また、歯科医院でクリーニングをしてもらうというのもひとつの方法だ。さらに、乳酸菌の中には口臭対策にもなるものがある。LS1やロイテリ菌、L8020菌と言われるものだ。これらの菌は歯周病の原因になる細菌を減じることで結果的に口臭予防が期待できるとされている。特に、舌の奥に潜む歯周病菌は口臭の直接的な原因となるため、専用の舌ブラシを使った「舌そうじ」も忘れずに行いたい。※写真はイメージで本文とは関係ありません○記事監修: 倉治ななえ歯学博士。日本歯科大学附属病院臨床教授、日本フィンランドむし歯予防研究会副会長、日本アンチエイジング歯科学会理事(認定医)、東京都大田区学校保健会副会長。「クラジ歯科」(現在院長)と「テクノポートデンタルクリニック」を開設。著書として『魔法の口もと美人スティック』(学研パブリッシング)、『むし歯・歯周病の最新知識と予防法』(日東書院)など。また、「Drななえの予防歯科」を通じて、はじめての歯磨きから予防歯科まで、歯のケア情報を発信している。
2016年03月16日【ママからのご質問】6歳の女の子のママです。今まで生えていた歯の後ろに新しい歯が生えかけていて歯科医院に行ったら、「シーラントという処置をします」と言われました。虫歯でもないのになんで治療をするんですか?●A. 6歳臼歯はとっても大切な歯なんです! 絶対に守り抜いて!こんにちは、ご相談ありがとうございます。歯科衛生士の鈴木ハナコです。『シーラント』という処置は歯を守るために行うもので、とてもポピュラーな処置です。今回はこの『シーラント 』と『6歳臼歯 』の重要性を合わせてご説明しますね。●シーラントって何?シーラントとは奥歯の咬合面(こうごうめん)、つまり噛み合う面にある細かく複雑についている溝を虫歯にしないように、溝に合わせて透明に近いプラスチックを埋め込んでしまう予防的な処置です。虫歯ではない歯に施すので相談者様のように疑問を持たれる患者さんも多いのですが、生えたての永久歯などに施せば虫歯予防効果 が期待できます。●6歳臼歯とは今まで生えていた乳歯の後ろに生えてくる6番目の歯は、『6歳臼歯』といって一番最初に生えてくる大人の歯 です。この歯が生えたのを機にどんどん大人の歯に生え変わっていきますが、一度大人の歯、つまり永久歯に生え変わってしまうと二度と生え変わりはありません。この6歳臼歯をスタートラインにして、大人の歯を虫歯にしないように守っていくことが大切です。●なんでそんなに大切なの?6歳臼歯はとっても大切な歯。それは、これから生えてくるすべての永久歯のガイドラインとなり、歯並びや噛み合わせがこの歯を基準に決定される からなんです。万が一この歯を失ってしまうと、歯並びや噛み合わせに大きな影響を与えてしまいます。すべての歯の中で噛む力が一番強い歯なので、失った場合、食べ物を噛み砕く効率が低下するという報告も……。『お口の中の歯はどれもとても大切な役割を担っていますが、あえてどれが一番大切か?と聞かれたら、僕は「6歳臼歯が一番大切です」と答えます』(東京都/歯科医師)●こんなに大切な歯なのに虫歯になりやすい!さて、こんなに大切な6歳臼歯ですが、それと同時にとっても虫歯になりやすい歯でもあり、そのケアにはママやパパの協力が必要不可欠です。生えたての6歳臼歯は『歯肉弁』という歯のお肉に隠れていることがあり、生えている位置や複雑な溝の構造からも磨き残しが多くなりがち。お子さんに任せっぱなしにせずに、必ず仕上げ磨き をしてあげてください。----------6歳臼歯が生えたら一度歯科医院に行き、フッ素を塗ってもらったり磨き方を指導してもらったりするのもおすすめです。必要に応じてシーラント処置などもしてもらえます。初めての大人の歯が生えたことを機に、お子さん自身にも歯の大切さを理解してもらえたらいいですね。【参考リンク】・歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020()●ライター/鈴木ハナコ(歯科衛生士)
2016年03月10日妊婦中に高まる歯のトラブルのひとつとして、虫歯菌を介した酸によって歯の表面にあるエナメル質が溶け出してしまう「う触」と呼ばれるものがある。また、妊娠時にすっぱいものが欲しくなる人もいるが、飲食物に含まれる酸でも「酸触歯」になるリスクがある。このう蝕や酸蝕歯になるとどうなるのか、また、妊娠中にどう対策すればいいのか、歯科医師の倉治ななえ先生にうかがった。○口腔内の酸性化が引き起こすリスクそもそもなぜ、妊娠中はう蝕や酸蝕歯になりやすいのか。妊娠初期につわりになる人が多いが、これも原因のひとつだ。度重なる嘔吐で歯磨きができない状態だと、口腔内の細菌が繁殖し活動が活発化してしまう。また、妊娠中は「女性ホルモン」と称されるエストロゲンやプロゲステロンなどが高まるが、このプロゲステロンの作用で胃の中のものが逆流しやすくなり、口腔内が酸性化することも理由に挙げられる。それ以外の要素として、妊娠中に食べ物の好みが変わることも関係する。人によって個人差はあるが、妊娠中はレモンや酢の物などのすっぱいものを通常より多く摂取してしまう人もいるだろう。そうなると、口腔内も酸性化されてしまう。加えて、妊娠中はホルモンバランスが崩れることで唾液の分泌量が減るほか、唾液が持つ中和力も削がれてしまうという。では実際、う触や酸蝕歯になるとどうなるのか。まず、歯を被っているエナメル質からカルシウムやリンなどのミネラルが溶け出す脱灰(だっかい)が起きる。脱灰が進むと、エナメル質が白っぽく変化して白濁状となりさらに進むと穴があいて虫歯となる。虫歯がさらに進行すると神経まで達して激しい痛みを感じる。酸蝕歯ではしばしば知覚過敏の原因にもなり、その結果、歯磨きや食生活が疎かになり、歯ぐきにも影響を与える歯周病にもなりうる。なお、歯周病に関しては「歯周病で早産のリスクが約7倍に! 妊娠する前に知っておきたいこと」でも紹介したが、歯周病になると早産のリスクが高まるため、妊娠前から対策をしておくことが大切になる。○安定期になれば治療もOKでは、実際に妊婦はう触や酸蝕歯に対してどうすればいいのか。一般的な対策としては、「エナメル質を強化・保護するフッ素を配合した歯の歯磨き剤を用いる」「エナメル質を傷つけないように優しく歯ブラシでブラッシングをする」「唾液の分泌を促すためにガムをかむ」「酸性度の高い飲食物を控える」などが挙げられる。しかし、妊娠中のつわりで物理的に歯磨きができない人もいるし、酸性度の高い飲食物がほしくなることもあるだろう。倉治先生ご自身もつわりがひどかったようで、つわりの苦しさを忘れられたのは仕事をしている時だけだったと話す。「そんな時は無理をせず、できる時にブラッシングをするようにしましょう。食後に水で口をすすぐだけでもいいので、口腔内を清潔に保つ心がけが必要です。歯科医院でクリーニングしてもらうのも手ですね」(倉治先生)。また、妊娠中は歯の治療ができないと認識している人もいるかもしれないが、実際は治療ができると倉治先生は言う。歯の治療は安定期(妊娠5~9カ月頃)を推奨しているが、麻酔やレントゲンの影響は全くないに等しいと考えられている。妊娠が分かった段階で早めに歯科検診を受け、治療が必要な場合は安定期に治療を行うことで、妊娠中・出産後の歯のトラブルを回避するようにしよう。※写真はイメージで本文とは関係ありません○記事監修: 倉治ななえ歯学博士。日本歯科大学附属病院臨床教授、日本フィンランドむし歯予防研究会副会長、日本アンチエイジング歯科学会理事(認定医)、東京都大田区学校保健会副会長。「クラジ歯科」(現在院長)と「テクノポートデンタルクリニック」を開設。著書として『魔法の口もと美人スティック』(学研パブリッシング)、『むし歯・歯周病の最新知識と予防法』(日東書院)など。また、「Drななえの予防歯科」を通じて、はじめての歯磨きから予防歯科まで、歯のケア情報を発信している。
2016年03月08日厚生労働省の発表によれば、平成25年に心臓疾患で亡くなった人の数は19万6,723人。これはがんに次ぐ第2位の死因です。若者にも増えているといわれる心臓疾患ですが、ちょっとしたことが心臓に負担をかけていることをご存知ですか?インドの健康情報サイト『the Health Site』が、心臓に負担をかける10の習慣を公開しました。もしかしたら、知らないうちにしてしまっていることがあるかも……。■1:乱れた食生活ファストフードや加工食品の過剰な摂取は心臓への負担大。また、単純な食べすぎも心臓にはよくありません。さらに気をつけなければならないのが、塩分の過剰摂取。あまりしょっぱくなくても、何気なく食べるスナック菓子には意外に多くの塩分が含まれています。■2:毎日デスクの前に座りっぱなしデスクの前に1日座りっぱなしでは、どうがんばっても運動不足になります。筋肉や心肺機能が衰えるのももちろんですが、デスクに向かって座っていると、ついついなにかつまんでしまいがち。カロリーが消費されないうえに、余分なカロリーまで摂取してしまいます。■3:喫煙たばこが体に悪いことはいうまでもありませんが、心臓疾患を患う喫煙者は依然として増え続けているようです。たばこは心臓だけでなく、全身に悪影響を及ぼします。健康を考えるなら、早めに禁煙しましょう。■4:急なアルコールの摂取適度な飲酒は問題ないという説もあるものの、急なアルコール摂取は心臓に負担をかけます。アルコールは血管を広げる作用があるので、心拍数が上がってしまうのです。一気飲みなどはもってのほかです。■5:いびきをかく意外なことですが、いびきも心臓に負担をかけている場合があります。いびきをかく人には動脈が硬化している人が多いため、心臓に負担がかかりやすいのです。■6:急な運動運動が体にいいのはもちろんですが、急な運動は命にかかわります。心臓に急に負担がかかり、最悪の場合は心臓麻痺に陥って死に至ります。必ずていねいに準備運動を行いましょう。■7:ストレスの多い生活ストレスも、間接的にではありますが、心臓に負担をかけます。大きなストレスを感じると心拍数が上がる他、体を動かしたくなくなるので運動不足にもなったり、過食してしまったりするのです。■8:ひとりでいることが多い社会と関わりを持たずにずっとひとりでいることも、長い目で見ると心臓にはあまりよくありません。気分の落ち込みがひどくなると、心臓にもよくないといわれているのです。■9:虫歯がある無関係に思えますが、虫歯になると、心臓疾患になるリスクが上がります。血中に流出した虫歯菌は、血液を固まりやすくするため、血圧が上がりやすくなるのです。■10:体のサインを見逃しているもっとも危険なのが、体のサインを見逃すこと。心臓病は命にかかわることが多い病気です。少しでもいつもと違うことがあったら、速やかに医療機関を受診しましょう。早期発見がなにより重要です。*意識しなくても、毎日動いてくれている心臓。体を支える大事な臓器ですから、きちんといたわって、健康を保ちましょう。(文/スケルトンワークス) 【参考】※10 daily habits that make your heart age faster-the Health Site※平成25年(2013)人口動態統計(確定数)の概況-厚生労働省
2016年03月05日【ママからのご相談】1歳1か月の息子をもつ母親です。息子は今も母乳を飲んでいます。最近はごはんをたくさん食べるようになってきたので授乳回数は減ってきましたが、それでも1日2~3回は欲しがります。でも、周りから「まだ飲ませているの?虫歯になりやすいからやめた方がいいよ」と言われるようになりました。また、子どもが1歳を過ぎたあたりから断乳をするママ友も増え、このまま飲ませていてもいいのか心配になってきました。やはり1歳を目安に断乳を考えないといけないのでしょうか?●A. 1歳で断乳しなければならないという医学的根拠はありません。こんにちは、ママライターのacoです。ご相談ありがとうございます。私にも1歳過ぎの子どもがおり母乳育児をしていますが、相談者様と同じように「まだ母乳をあげているの?」「だんだん子どもが執着してやめられなくなるよ」と周囲から言われるようになりました。たしかに子どもが1歳を過ぎると、こういった意見を不思議と耳にすることが増えるので、何となく母乳をあげることが後ろめたい気持ちになってしまいますよね。しかし、実は1歳を目安に断乳しなければならないという医学的根拠はない のです。●WHOやユニセフは、2歳以上まであげることを推奨1歳で断乳すべきという医学的根拠がないだけでなく、WHOやユニセフは、ホームページの中で、2歳以上まで母乳をあげることを推奨しています 。また助産師であるSOLANINさんは、著書『最強母乳外来ママをたすける実践編!』の中で、近年は一方的に母乳を止めるような断乳ではなく、言い聞かせをして徐々に回数を減らしたり、事情が許すのであれば、子ども自身が自然に欲しがらなくなるまで見守るという“卒乳”の形をとる考え方に変わってきている と述べています。もちろんママが仕事復帰の予定があったり、2人目を妊娠中で切迫早産と診断されたなど、どうしても断乳せざるを得ない場合もあると思います。しかし、そういった事情がなければ、焦らずお子さんの気持ちに寄り添うことはとても大切です。一方で、1歳までに自然に母乳を欲しがらなくなったお子さんに対して、「2歳までは母乳を飲みなさい」と強要する必要もないということです。●虫歯の直接の原因は、母乳ではないとはいえ、「だんだんと歯も増えてくるし、いつまでも母乳をあげていると虫歯になるのでは?」と心配される方も多いと思います。たしかにスプーンや箸を家族と共用したり、お子さんに砂糖を含む食品をたくさん食べさせたり、また寝る前に歯磨きをしなければ、虫歯になるリスクは格段に上がります。要は家族など周りの大人からのミュータンス菌 (いわゆる虫歯菌)の感染を予防し、口の中のケアをしっかり行っていれば虫歯は防げるでしょう。それでも気になるようであれば、小児歯科でフッ素を塗ってもらうのもいいと思います。----------いかがでしたか?「まだ飲んでいるの?」という周囲の雰囲気にプレッシャーを感じてしまうというママもいらっしゃると思います。でも卒乳の形は十人十色。お子さんとママが一番納得できる形で卒乳できるといいですね。【参考文献】・『最強母乳外来ママをたすける実践編!』SOLANIN・著●ライター/aco(フリーライター)
2016年02月29日●予備軍も含めると患者は約3,000万人と推定「なんとなく口の中がねばつく」「舌がひりひりする」といった状況に遭遇した経験はないだろうか。もしも「はい」という人がいれば、それはドライマウスの"サイン"なのかもしれない。本稿では、M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長の今村美穂医師の解説をもとに、ドライマウスの症状と原因について紹介する。○口が渇いて熟睡しづらくなるドライマウスの症状は、読んで字のごとく「唾液の分泌が低下し、口が乾燥する」というものだ。初期状態では「口腔内(こうくうない)のねばつき・強い乾燥」などの症状が出て、症状が悪化すると「唇のひび割れ」「舌のひりひり感」「舌や口腔内への炎症・白斑の出現」などにつながる。だが、症状がさらに進行すると下記のような症状が現れ、QOLが著しく低下する。■乾燥がひどく食事をうまく取れない■話すことがおっくうになる■口の渇きによる不快感で熟睡しづらくなる■舌のひりひり感が口腔内の焼けつくような痛みに変わる「薬を飲み始めて急に口が渇くようになった人は薬が原因の可能性があり、長期化して悪化することもあります。目や口が渇くといったシェーグレン症候群・膠原病の人は、日常生活に支障をきたすほど悲惨な状況になる場合もあります。原因となる問題が解決しないと症状が改善しないので、即座に直接的な改善を望めないことが患者さんを苦しめます」。日本では潜在的に800万~3,000万人程度のドライマウスや、ドライマウスに関連した症状の患者、ドライマウス予備軍の方がいると推定されている。ドライマウスはまさに「国民病」と言ってもよさそうだ。○身近な原因は口呼吸ドライマウスの原因は多岐にわたるが、健常な人が普通に生活するうえで最も身近なものとしてあげられるのは「口呼吸」ではないかと今村医師は指摘する。「通常、呼吸は鼻で行います。鼻呼吸では空気は鼻から入り、鼻の中の湿った粘膜の空洞である副鼻腔(ふくびくう)を通ります。副鼻腔は多くの壁に仕切られ、乾燥しにくい状態になっています。口呼吸の方は口の中の粘膜が呼吸によって直接、乾燥してしまうため、ドライマウスになってしまうのです」。口呼吸によるドライマウスを防ぐためには、鼻からの呼吸を意識することが大切。一部の歯科医院では、矯正治療と一緒に訓練やマウスピースなどを使った方法で鼻呼吸トレーニングをするケースもあるという。他にも、「あごや舌といった口の周りの筋肉が衰えると、唾液の分泌がされにくくなります」ということで、日常生活でかみごたえのある食品を食べて唾液を出すようにするのも有効だ。●ストレスがドライマウスを引き起こす理由○不安やストレスが引き金となる場合も意外かもしれないが、強いストレスや不安もドライマウスを誘発する。私たちの体は、交感神経と副交感神経から成る自律神経によってコントロールされている。緊張時には交感神経が優位に、リラックス時には副交感神経が優位に働く仕組みになっており、この2つがバランスよく作用することで健康を維持している。唾液線は副交感神経によってコントロールされているが、緊張やストレスが過度に加わると交感神経が作用し、唾液の分泌が急速に低下。そのため、口の渇きを覚えるというわけだ。その他にも、「加齢」や「薬(高血圧、花粉症、精神疾患)の副作用」なども原因となりうるので覚えておこう。○虫歯や口臭リスク増大につながる唾液には歯や口腔内の汚れを落とす「自浄作用」があり、不足すると細菌の繁殖につながる。そのため、ドライマウスは虫歯や歯周病、口臭などのリスクも増大させてしまう。「口の中が乾燥しているだけだから問題ない」とあなどることのないようにしよう。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 今村美穂(いまむら みほ)M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長、MIHO歯科予防研究所 代表。日本歯科大学卒業、日本大学矯正科研修、DMACC大学(米アイオワ州)にて予防歯科プログラム作成のため渡米、研究を行う。1996年にDMACC大学卒業。日本矯正歯科学会認定医、日本成人矯正歯科学会認定医・専門医。研究内容は歯科予防・口腔機能と形態及び顎関節を含む口腔顔面の機能障害。MOSセミナー(歯科矯正セミナー、MFT口腔筋機能療法セミナー)主宰。
2016年02月01日たゆたうはこのほど、スマートフォンゲーム「歯みがき彼女◆Cavity Kanojo」の iOS版およびAndroid版をバージョンアップした。「歯みがき彼女◆Cavity Kanojo」は、美少女の口の中で暴れまわる虫歯菌を取り除いて歯をきれいにしてあげるシミュレーションゲーム。虫歯菌を指でスワイプして取り除く。登場する美少女のキャラクターは4人いて、ステージを進めていくと、ご褒美イラストをみることができるという。虫歯菌のキャラクターは「トーフ親子」を手がけたDEVILROBOTSがデザインしている。今回のバージョンアップにより、ゲーム内ではアイドルグループ「お願いプラスティック」に所属する塚原ひゆさんのイラストや、撮りおろしボイスが登場する。同アプリのプレイは基本無料(アイテム課金制)で、対応OSはiOS6.0以降/Android2.3以降。(C)Tokyo Otaku Games / Developed by Nuralyhyon LLC. and TAYUTAU K.K.
2016年01月20日ドライアイに悩む女性は多いのではないでしょうか?実は、眼が乾いていると同様に乾いてしまう場所があります。それはお口の中です。美意識の高い女性なら誰もが「オーラルケア」の大切さに気づいているはず。女性のお口の健康のターニングポイントと唾液のケアについて、天川デンタルオフィス外苑前の院長・天川由美子先生にお聞きしました。女性のお口の悩みはさまざま――お口の悩みを抱えている女性は多いのでしょうか。お口の悩みを抱えている女性は多いです。肌がきれいな女性でも実は虫歯があったり、口臭、ホワイトニング、歯並びなどで相談にいらっしゃる方も多いですね。年齢を重ねると歯周病といった悩みも出てきます。女性は就職、結婚や妊娠・出産などでライフスタイルが変わったり、体が変化したりと様々なターニングポイントがありますから、それぞれの段階でお口の健康にも気をつける必要があります。一番リスクが高いのは妊娠・出産の時期ですね。ホルモンバランスの変化とストレスに要注意――妊娠、出産後、歯がボロボロになってしまったという話を聞きます。なぜなのでしょうか。妊娠を機にホルモンバランスが乱れ、四六時中ごはんを食べてしまったり、赤ちゃんが生まれてからも、一緒に寝たり食べたりを繰り返すなど、生活が不規則になることで虫歯になるリスクが高くためなるだと思います。妊娠前の女性は、妊娠に備え、歯のケアにも力を入れて頂きたいです。――ホルモンバランスの他に、女性が気をつけるべきポイントは何なのでしょうか。もう一つの歯のリスクは、ストレスです。仕事などで緊張状態に置かれることが多いと、唾液が出にくくなってしまうということがあります。唾液は、酸性に傾いた口の中を中性に戻し、酸によって歯から流れ出たリンやカルシウムを補い虫歯になりにくくするという効果があります。仕事でストレスがかかるうえに、パソコンの使いすぎでドライアイなどになっている人は、ドライマウスにもなっている可能性が高いですね。ドライマウスになると、虫歯になりやすいだけではなく、口臭などの心配も出てきます。――バリバリ働いている女性は、オーラルケアに気を配る必要があるということですね。働く女性はお酒を飲む機会も多いかと思います。ストレスだけではなく、実はお酒も歯にとってはリスクです。お酒も酸性のものが多いですから。酸性の飲みものは、虫歯になりやすい口内環境を作り出します。ただ、あまり気にしすぎてストレスがたまるのもよくないですよね。お酒を楽しんで、歯のケアがおざなりになってしまうことがあっても、ふだんしっかりケアしよう、という意識を持つことが大切だと思いますよ。唾液マッサージも効果的――歯のケアにおいては、唾液が重要な役割を果たすというのは意外でした。唾液の分泌を促す方法はあるのですか。口の中にはあごの下、舌の下、耳の下に3対の主な唾液腺があり、それぞれ水道の吐水口みたいに点々と穴が開いているんです。健康な人なら舌を上に上げただけでも唾液はすぐに出ます。リラックスして食べたり話したりしているときも自然に唾液は分泌されます。口が渇いて唾液が出ていないな、と思ったら唾液線マッサージをするのもよいと思います。一番簡単なのは耳たぶの下あたりにある耳下腺を押して刺激することですね。仕事や家事の間でも気軽にできます。――そのほかに、きれいな歯を保つために気をつけるべきことはありますか?女性では少ないかもしれませんが、タバコはぜひやめてください。歯についたヤニはクリーニングでとれますが、タバコは血管を収縮させるため、血行が悪くなって歯茎が黒くなるのです。歯にも歯茎にも栄養がいかなくなり、唾液も出なくなってしまいます。――最後に、歯のケアの際のポイントを教えてください。毎日夜だけでもじっくり時間をかけて、フロスや歯間ブラシを使ってしっかり歯をきれいにすること。そして、よい歯科医を見つけてかかりつけ医として見てもらうのが大切です。ホームケアだけでは完全に歯の汚れを落とすことはできず、排水溝のぬめりのような歯垢になって付着してしまいます。この状態になってしまうと薬剤や歯磨きペーストでは落とせず、プロのケアが必要です。歯科で定期的にクリーニングと検診をし、できれば歯ブラシや正しいサイズのフロスや歯間ブラシ、歯磨きペーストなども選んでもらいましょう。<プロフィール>天川デンタルオフィス外苑前院長天川由美子先生【出身】広島県【経歴】1988年 東京都立井草高校卒業1994年 鶴見大学歯学部卒業1999年 鶴見大学大学院修了博士号(歯学)取得1998~2001年 横浜市植松歯科医院勤務(植松厚夫院長)2001~2006年 千代田区土屋歯科クリニック勤務(土屋賢司院長)2007年 港区天川デンタルオフィス外苑前開設鶴見大学歯学部非常勤講師2009年 Women Dentists Club東日本支部長Photo by Francesca Cappa
2016年01月05日信頼出来る歯医者さんを見つけるのは、一苦労。歯のケアをしたいと思っても、どの歯科医院に行けばよいか分からないという方も多いのではないでしょうか。歯医者さんの選び方と日々のオーラルケアのポイントについて、天川デンタルオフィス外苑前の院長 天川由美子先生にお聞きしました。まずは、歯のクリーニングや検診から――痛くなるまで歯医者に行かないという人が多いですよね。症状がないからと気を抜いていると、知らず知らずのうちに歯の状態が悪化し、後で後悔することになりかねません。虫歯などは黒くなったり痛くなったりと自覚症状もありますが、歯周病は自覚のないままにゆっくり進行してしまいます。やはり歯科医院で定期健診をしてもらうのが一番です。――歯医者に行こうと思っても、いい歯医者が見つからないという声を多く聞きます。信頼できる歯医者を見つけるための、ファーストステップとしては、「クリーニングや検診をお願いします」と予約してみるのがよいと思います。スタッフの対応や病院の雰囲気も大切ですから、まずは行ってみて判断しましょう。きちんとした説明もなしに治療に入ってしまう歯医者は危険です。検査の結果を丁寧に説明し、患者さんがどうしたいか意思を確認するというプロセスを踏んでから治療を進めるのが信頼できる歯科医だと思います。――やはり同じ歯医者さんに通い続けるというのが理想ですか?「この歯科は信頼できない」と思ったらそこに行くのはやめて、納得できる病院が見つかるまで探せばよいと思います。そして、決めたらかかりつけ医として長く通うのが理想的ですね。長く診てもらっていれば、急に歯の状態が悪くなったときなどにも適切な判断や治療を受けられやすいからです。唾液検査でお口の状態が分かる――歯科医院では、どのようにお口の状態を調べてもらえるのでしょうか。レントゲンをとったり歯周ポケットの深さを測ったりと、さまざまな方法があります。うちの歯科医院でも取り入れていますが、最近は、虫歯のリスクを調べるために、唾液の検査実践している歯科医院も多いです。唾液中の虫歯菌を調べたり、生活習慣についての質問をすることで、虫歯のリスクやケアのポイントを特定することが出来ます。――自分自身で歯の状態を把握するために、気をつけるべきポイントはどういったことですか。「噛みづらい」「食べ物が挟まる」「口が渇く」「歯磨きで出血する」このような症状に気づいたら要注意。歯科に診てもらうことをお勧めします。「口が渇く」という症状は、唾液が十分に分泌されていない可能性があり、これも虫歯や歯周病を招くもとになってしまいます。また、歯周病で歯茎が下がったり、歯が動きやすくなっているとも考えられます。――唾液が十分に出ていないと、どういったリスクがあるのでしょうか。口の中は食事などをすると酸性に傾き、歯がとけやすく虫歯になりやすい状態になってしまいます。唾液はそれを中和し、歯にリンやカルシウムを補って虫歯になりにくい状態を再びつくり出します。また唾液には、口の中の殺菌・抗菌作用もあります。私たちが虫歯や歯周病を防ぐために唾液の役割は本当に重要です。ただ、加齢によって唾液が出にくくなったり、さまざまな薬を飲むようになって副作用で唾液が出にくくなる、というケースもありますので、その場合は何らかのケアが必要でしょう。自分にあった歯医者を見つけること、唾液を意識した日々のケアがポイント――唾液のケアが重要なんですね。自分で出来るケアの方法はあるのでしょうか。寝ている間は唾液が出にくくなってしまうので、寝る前の歯磨きをしっかりすることが重要です。お風呂に入りながらやテレビを見ながらでもいいので、フロスや歯間ブラシも使って時間をかけてケアしましょう。最近は、唾液の成分(リンやカルシウム)が入った歯磨き粉も出てきています。そういった製品を活用するのも一つの方法です。またストレスの続く生活では唾液が出にくくなってしまうので、リラックスする時間を持ちましょう。タバコはもちろん厳禁です。唾液が出にくいと思う人は、耳の下あたりに、唾液が分泌する「耳下腺」がありますから、ここを押すようにマッサージするのをおすすめします。――自分にあった歯医者を見つけること、そして唾液を意識した日々のオーラルケアが、美しい歯を保つ秘訣ですねその通りです。歯がきれいになると、笑顔が生まれます。食を堪能し、歌い、愛し合い、またおしゃべりを楽しめるのも健康で美しい口元があってこそです。人生を謳歌するために、皆さん、歯を大切にしてくださいね。<プロフィール>天川デンタルオフィス外苑前院長天川由美子先生【出身】広島県【経歴】1988年 東京都立井草高校卒業1994年 鶴見大学歯学部卒業1999年 鶴見大学大学院修了博士号(歯学)取得1998~2001年 横浜市植松歯科医院勤務(植松厚夫院長)2001~2006年 千代田区土屋歯科クリニック勤務(土屋賢司院長)2007年 港区天川デンタルオフィス外苑前開設鶴見大学歯学部非常勤講師2009年 Women Dentists Club東日本支部長Photo by Seth Lemmons
2015年12月28日天然成分ヒノキの力で歯周病と口臭予防天然成分のヒノキで除菌する安心な歯磨きジェルが誕生。歯周病と口臭の原因となる代表的な歯周病菌はジンジバリス菌。天然成分の木曽ヒノキ蒸留水により、このジンジバリス菌を99.9%除菌。効果的に歯周病、口臭予防ができます。虫歯予防にも効果あり曽ヒノキ蒸留水はいわゆる虫歯菌と呼ばれるミュータンス菌を99.9%除菌できるとのこと。口臭予防だけでなく、虫歯を防ぐ効果も期待できます。除菌効果についてはエビデンス(検査証明)も取得済みとのこと。価格もお手頃でクリスマスの景品やプレゼントに最適なアイテム。是非ご検討を。商品名:木曽檜歯磨きジェル定価:@1,800 円(税別)(画像はプレスリリースより)【参考】・ご注文はこちら!「木曽檜歯磨きジェル」有限会社トロフィー佐藤
2015年12月22日松本りんご協会はこのほど、りんごをかじったときの歯や歯茎の痛み、出血などで歯の健康状態がテストできる歯科診断サービス付きのりんご「Dentapple」を発売した。同サービスは、専用のスマートフォンアプリをダウンロードすることにより利用が可能。りんごをかじったときの歯の状態を確かめた上で、アプリ上に表示された質問に答えていくと、歯の健康状態をテストすることができる。テスト後1日以内に歯科衛生士からのフィードバックがアプリに届き、虫歯、歯周病、顎(がく)関節症のリスクなどについて知ることができるという。同協会は、日本人のりんご購入量の減少傾向への解決策として、長野県松本産の「ふじりんご」に同サービスを付け、今回の商品を発売したとのこと。価格は税込200円となっていて、「Dentapple」の公式サイトのほか、旬八青果店(都内8店舗)で販売されている。
2015年11月11日甘さを感じる食べものには砂糖やハチミツ、人工甘味料が入っています。自然由来のハチミツの方が健康的で、砂糖や人工甘味料の方が不健康と思われがちですが、実際のところはどうなのでしょうか?今回は『health24』の記事を参考に、甘さに欠かせない3つの調味料について個別にまとめました。■1:砂糖料理の調味料としても、頻繁に私たちの食卓に登場しています。そのためダイエットの際には、減らすと効果が出やすいでしょう。勘違いされがちですが、砂糖が糖尿病を引き起こしているわけではありません。1型糖尿病は遺伝的要因に起因しますし、2型糖尿病は砂糖の使用量に関わらず肥満がもっとも大きな原因です。インスリンに関していえば、食事とともに摂取する砂糖はインスリンの上昇を引き起こしません。危険なのはお茶やコーヒーと一緒に摂取するスプーン1杯の砂糖の方です。糖尿病患者でも、低GIの食事の一部であれば砂糖が含まれた食事を楽しめるのです。<砂糖に関する警告>「ボトルマウス症候群」という言葉を知っていますか? 赤ちゃんや幼児がフルーツジュースやミルクなど、甘い飲料を頻繁に飲むので、注意していないと子どもの虫歯の原因になるのです。大人も、1日2回の歯磨きでは虫歯のリスクが伴います。1日の間食回数を5回までと決め、こまめに歯磨きもしましょう。ダイエットの面でいえば、体重増加の原因は砂糖の摂取量だけにあるわけではありません。消費カロリー以上の摂取カロリーであれば、体重は増加します。また、甘いものはあくまで補助食品です。主食にしてはいけません。<砂糖との正しい付き合い方>栄養士や科学者によれば、1日ティースプーン4~6杯の砂糖という適切な量を守ればダイエット中でも甘さを含んだ食品を口にしても大丈夫です。健康面でいうと、間食で砂糖を含むお菓子などを口にすれば、インスリンレベルが急上昇することは避けられません。インスリン値に気をつけているのなら、低GI食を心がけてください。そうすれば健康問題につながることはありません。(※ただし、科学者の中でも見解が分かれているので、糖尿病患者などの場合は医師と相談しながら摂取して下さい。)■2:ハチミツ自然由来のハチミツは、健康的に思えるかもしれませんが、味は砂糖の方が良質です。また、意外とダイエットにも不向きです。たとえば紅茶を飲むときに、小さじ2杯の砂糖を加えるよりも大さじ1杯のハチミツを加えた方がカロリーが高いです。ハチミツはほぼ砂糖と同様の成分です。7割が果糖ですが、3割はブドウ糖や他の糖類で構成されており、砂糖摂取時と変わらず血糖値は増加します。食品としては健康上の特別な効果はありませんが、皮膚の傷を癒す力は持っています。細菌の増殖を停止させるので、感染を防止することができ、より迅速に治癒させることができます。<ハチミツに関する警告>食中毒を引き起こす可能性のある菌が含まれているので、子どもにはなるべく与えない方が無難です。その独特の味が必要なときに限ってハチミツは使用するようにしましょう。健康に気を使っているならば、表記を見て、「100パーセント」の純ハチミツを選びましょう。グルコースシロップなども大概ハチミツとして売場に並んでいます。■3:人工甘味料人工甘味料なので低カロリー。種類によっては、10万回も砂糖の甘さを感じられるかもしれません。いうまでもなく、糖尿病患者やダイエット中の人には有効です。フルーツヨーグルトや甘いジュースに加えたところで、カロリーにはほとんど影響しません。<人工甘味料に関する警告>適度に使用する分には、糖尿病患者やダイエット者の味方です。ただ、その「砂糖よりも100倍甘い」甘さには注意が必要です。がんを引き起こすほどの有毒な成分は含んでいませんが、人工物ですから危険性があることも忘れてはいけません。いくつかのウェブサイトでは、脳腫瘍およびリンパ腫に関連する毒素に体内で変換される危険性を訴えています。ただ、欧州の科学委員会は病気との因果関係を見つけることはできませんでした。*米・パン・麺・芋・砂糖で構成される炭水化物を取ることなく生き続けることは不可能です。そのうち健康的に生活するために気をつけたい「砂糖」の取り方、種類によっても気をつけるべきことがいくつもありました。健康に気を使うなら、果糖もよいでしょう。低GIなので、血糖値の上昇もゆるやかです。果物や野菜に含まれる果糖の甘さは、砂糖の半分の量で十分感じられるでしょう。量は1日ティースプーン4杯程度までが目安です。お菓子以外にも含まれている砂糖、好みで使う頻度の異なるハチミツ、強い甘さがゆえに危険もある人工甘味料。それぞれの特徴を知り、引き続き甘さと潤いのある生活を送っていきましょう。(文/スケルトンワークス)【参考】※Sugar vs honey vs sweeteners-health24
2015年11月07日「汚い」「バイキンがいっぱい」など、唾液にはあまりいいイメージがないかもしれません。しかし、唾液には非常に重要な役割があると力説するのは、『長生きする人は唾液が多い』(本田俊一、フォレスト出版)の著者。大阪で歯科医院を開業している現役の歯科医師だそうです。具体的にどのような役割があるのかといえば、まず唾液がたくさん出る人は虫歯もできない。そればかりかガンやインフルエンザを予防でき、病気知らずで長生きできるというのですから驚きです。つまり本書では、正しい唾液との秘密を明らかにしているわけです。■食後3分以内に歯磨きしても無意味?ところでそんな本書のなかで、著者は「333運動」について意外な事実を明らかにしています。ご存知の方も多いと思いますが、これは「食後3分以内に、1日に3回、3分間歯を磨こう」というもの。しかし食後に歯を磨く習慣があるのは、世界のなかでも日本をはじめとする少数の国だけなのだそうです。そしてその結果、人によってはドライマウスが進行したり、虫歯になりやすくなったり、食後しばらくしてから口臭がひどくなるケースが多発したのだとか。■飲食後の口腔ケアは歯磨きではないしかも海外の多くの国では起床直後に歯を磨くのに、日本人の多くは朝食後に磨くもの。しかしそもそも、ものを食べたら必ず歯を磨かないといけないのだとすれば、1日に何度も歯を磨かなければならないことになります。飲食後の口腔内は酸性に傾きやすい状態になるため、例外なく口腔ケアが必要。海外でもそれは同じですが、ただし決して歯磨きではないのだそうです。そして歯磨きには、唾液が大きく影響しているのだと著者はいいます。また、「333運動」がよくないのは、食後、口のなかが酸性に傾いているときにブラッシングをするべきではないから。そういう意味で食後の歯磨きは明らかに逆効果で、飲食後にブラシで歯垢を取る必要はなし。大切なのは、舌の上の食べかすや飲みかすを処理することと、pHをコントロールして、酸性化しやすい状態を中和してくれる唾液をいかに活用すること。■歯のためにタブレットやガムの利用を唾液の流れを確保するには、唾液腺から分泌された唾液を飲み込みつつ、唾液を分泌し続けるという舌の連続した動きが重要。そして食後は歯磨きよりも、唾液をしっかり出す方法を実践することの方が、歯の健康のためには有効。食べかすや飲みかすの処理を考えるならば、タブレットやガムを口に入れて転がし続けることが最適だそうです(ちなみに唾液をしっかり出す方法は他にもたくさんあり、本書ではそれもしっかり紹介されています)。逆に、歯磨きをして口をすすぐのでは、唾液は逆に喪失してしまうというのです。■虫歯予防でフッ素を取り込むべきか否かなお現在のほとんどの歯磨き剤には、虫歯の予防のためフッ素が入っています。たしかにフッ素は虫歯予防のために有効ですが、フッ素を口から取り込むことに反対する団体もあるのだといいます。また、日本の歯磨き剤メーカーの多くは、合成界面活性剤のメーカー。合成界面活性剤の成分のひとつであるラウリル硫酸ナトリウムとその誘導体については以前から人体への有害性が指摘されており、アレルギーを引き起こしたり発がん性があったりと、さまざまな問題が取りざたされているのだとか。また歯磨き剤には、たくさんの殺菌剤や薬品、有機溶媒のアルコールなどが配合されています。歯磨き剤は1日に何度も口に入れるものですから、長期使用の影響が懸念されても無理はないでしょう。しかも合成界面活性剤はいくらすすいでも残留しやすく、一度口に入ると、容易なことでは取り除くことができないというのですから恐ろしい話です。その結果、わずかではあっても、毎日、口腔内粘膜から吸収されてしまう。これが、歯磨き剤は少量にすべきだという考え方の根拠。つまり、合成界面活性剤の入っていないオーガニックな歯磨き剤を選ぶことが大切だということです。■ただし起床直後の唾液は危険なので注意なお、先に「海外の多くの国では起床直後に歯を磨く」と書きましたが、これには根拠があるようです。起床直後の唾液には、細菌や、細菌がつくり出した「内毒素」が飽和状態になっているというのです。これは、組織や骨まで破壊する威力を持っているもの。つまり起床直後の唾液は、一晩かかって口腔内で培養された最高濃度の細菌溶液のみならず、最高濃度の毒薬に匹敵するもの。そこで、起床直後の歯磨きが非常に大切なのです。逆に起床後、歯を磨かずに朝食をとるということは、菌を朝食と一緒に飲み込んでいるということになるわけです。*歯磨きとの関係だけを見てみても、唾液の重要性を理解できるのではないでしょうか?他にも知られざる唾液の秘密が満載されていますので、読んでおくべきだと思います。(文/書評家・印南敦史)【参考】※本田俊一(2015)『長生きする人は唾液が多い』フォレスト出版
2015年11月02日キスって、たぶんデートで一番ドキドキする瞬間。でもこの瞬間、カレが「うわぁ・・・・・・ちょっと嫌だぁ・・・・・・」と感じていたらどうですか?私だったら絶対にこんなこと思われたくありません(泣)。みなさんもきっとそうなはず。こんなことを思われたら、もう彼女じゃいられませんよね・・・・・・。そこで今回は、20代男子30人に「彼女と『キス、したくないかもしれん』と感じる瞬間」について聞いてみました。いつでもカレに、「その唇、奪いたい!」って思われるようにいましょうね!■1.唇カサカサ「彼女の唇がフルーティーじゃないときかな。プルプルなツヤがなくて、もう明らかに荒れてカサカサしてそう。そういう唇は、奪いたくないかな」(大学生/21才)一番多かったのがこれ。やっぱりうるうるな唇を男子は求めているようですね。しっかりとリップを塗っておきましょうね。とくにこれから乾燥の季節が来ますから、こまめにチェック!■2.口紅つきそう「乾燥してるよりはいいかもしれないけど、逆に口紅がベタッとついてて、キスしたら俺の唇についてしまいそうなときは、ちょっとキスをためらうかも」(音楽関係/27才)それもそうですね。なので、バランスが大事ということでしょう。カサカサでも、ベタベタでもいけません。まあ口紅ならこうでしょうけど、ついてもほぼ透明なリップやグロスなら、こういう心配はあんまりなさそう。■3.虫歯発見「彼女と話してるときに、奥歯とかに真っ黒な大きな虫歯を発見したりすると、別に断るほどではないけど、『ちょっと汚そうだな・・・・・・』とか感じながらキスしたりするよね」(教員/24才)しばらく付き合った後で「あ、この人ここに虫歯あるんだ」って発見することありますよね。口の中なんてそうそう見ませんからね。まあ、ちゃんと歯医者さんに行きましょうね(笑)。■4.寝起き「お泊りした翌朝かな。口臭いから。あ、彼女だけじゃなくて、俺もね。お互いに口臭いのわかってるから、しないと思う」(法律関係/29才)うーん、これはカップルによって「気にしない」派と「避ける」派がいそう。あなたはどっち派ですか? 私は、「気にしない」派かも・・・・・・(笑)。■5.舌が白い「なんか、人の舌って異様に白っぽくなってるときあるよね。俺、あれダメなんだよね。彼女の舌がこうなってるときも、キスできん・・・・・・」(大学生/22才)牛乳飲んだあととかこうなりますよね(笑)。そういえば一時期、歯磨きならぬ「舌磨き」なんてのが流行りましたね。気になる人は、試してみてもいいかも?■おわりにどうでしたか? エッチなしのデートの場合、キスが主役です。ラブラブなキスができるかどうかで、その日のデートが成功かどうかが決まると言ってもいいかもしれません。デートの成功のためには、まずは「キスしたい!」と思ってもらえることが大事。そのために、これらの必要最低限の注意はしたいですね。(遣水あかり/ライター)
2015年10月05日歯の代表的な疾患・虫歯。誰もが、一度はその痛みに悩まされたことだろう。大人から子どもまで、年代を問わずに虫歯リスクはあるわけだが、なりやすい人や職業はあるのだろうか。今回は、M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長の今村美穂医師に、虫歯のメカニズム予防方法、なりやすい職業などについて伺った。○虫歯はこうしてできるまずは虫歯ができるまでの過程をきちんと理解しておこう。私たちが食事をする際、細かな食べかすなどが歯に付着していく。このかすを歯垢(プラーク)と呼ぶが、1mgの歯垢の中には10億個の細菌が住みついていると言われている。これらの細菌が、食事のたびに糖などの栄養を取り込み、酸を産生。この歯垢から産生された酸によって、歯の表面からミネラル成分が溶け出すことを「脱灰(だっかい)」と呼ぶ。この状態が虫歯の始まりとなる。だが、食後しばらくすると自浄作用がある唾液などによって、歯垢は酸性から中性方向へと向かう。すると、カルシウムなどのミネラル成分が歯に戻っていき、虫歯ができにくい状態へと戻る。この状態を「再石灰化」と呼ぶ。「歯の表面で脱灰と再石灰化が行われますが、そのバランスが崩れて脱灰が進み、再石灰化が追いつかないと虫歯になります。摂取した糖度が高かったり、唾液量が少なかったりすると、再石灰化への時間が長くかかりそれだけ虫歯になりやすくなります」。「歯と歯の間」「溝などのへこみのある場所」「歯の詰め物と歯の境界」などの歯垢がつきやすい場所が、虫歯になりやすいと言われている。○虫歯予防を一挙紹介虫歯で痛い目に遭わないようにするには、予防が肝要。予防には自宅・オフィスでも簡単にできる方法と歯科医などのプロにやってもらう方法があるので、まとめて紹介しよう。自宅・オフィス編■就寝前の歯磨き……睡眠中は虫歯菌が活発になる一方で、歯を浄化する作用がある唾液の量も減るため虫歯になりやすい。理想は一日3回の歯磨きだが、忙しくてできない場合は就寝前に必ずしっかりと歯磨きをするようにしよう。■デンタルフロス……歯ブラシでは60%、デンタルフロスでは20%の歯の汚れを落とすことができると言われている。「見えない場所や、ブラシが届かないところあるため、歯ブラシだけで歯の汚れを100%取りきることは難しいと覚えておいてください」。2つの併用でも80%ほどの計算となり、歯のすべての汚れは取り除けないが、この20%の差は大きい。歯並びの悪い人は特に除去することが難しくなるので、普段から意識しておこう。■歯磨きできないときのガム……仕事が忙しかったり、会社のトイレで歯を磨くのが恥ずかしかったりして毎日3回の歯磨きをできないケースも多々あるだろう。そういう際は、歯磨き代わりに唾液を促すためのガムを1粒でもいいのでかむようにしよう。歯科編■3DS……デンタル・ドラッグ・デリバリー・システムの略称。歯科で型どりをしてマウスピースを作ってもらい、フッ素などの薬を歯の表面や歯周ポケットの隅々まで浸透させる。唾液に洗い流されずに長時間の薬の効果が期待でき、ホームホワイトニングを実践している人もそのマウスピースを活用できる。■歯科用サプリメント……高濃度のビタミンCや、インプラント前後においてミネラルなどの微量栄養素を効率よく摂取できる製品など、歯科専用のサプリメントがクリニックで販売されている。「定期的に飲んでいただくことで、クリニックへの訪問間隔を徐々にあけていければと思っています」。■唾液検査……国をあげて虫歯予防に努めているスウェーデンでは、虫歯リスクを患者に説明するための専用ソフトなども開発されている。各種唾液検査も、唾液量や細菌の数・種類などを知るため、歯科医院でできる簡易検査から培養発注する精密検査まで行われている。唾液量や虫歯菌の数、食事の頻度、虫歯の経験、汚れのつき具合などを分析することで、自分の虫歯のなりやすさがわかる。「今は、虫歯もソフトを使って管理する時代です。3DSのマウスピース自体は歯科で作ってもらう必要がありますが、あとは自宅でのケアとなります。日本における虫歯予防は、この『この歯科医院での予防&管理』と『ホームケア』が主流となります」。○医師やSEは虫歯になりやすい?虫歯の主たる原因は食事に伴う糖の摂取のため、食事を含めた生活習慣が大きく虫歯リスクへと影響を与えていると考えられる。そこで、今村医師に「虫歯になりやすそうな職業」について伺ってみたところ、「デスクワークが多い人」「医師・看護師」「介護士」「長距離ドライバー」「SE」などが該当する可能性が高いと回答してくれた。「一日中デスクワークの方は、手軽に飲み物やおやつを摂取できる環境がありますし、仕事のストレスから甘い糖分摂取が進む傾向にあります。医師、看護師や介護士などの勤務時間が不規則な職業の方や、不規則な時間に食事を摂(と)る長距離ドライバーの方などは、缶コーヒーなどの嗜好品(しこうひん)の頻度が高いです。結果として生活や食事のバランスも崩れやすいので、口腔(こうくう)内の環境が悪い方が多いようです」。また、SEなどのように休みの取りにくい人も該当するようで、特にSEは極端に対照的な2グループに分類できるという。「SEの方は、虫歯がすごく悪くなっても放置している『極端に無関心なグループ』と、やや神経質気味で問題意識が非常に高い『毎月定期的に来院するグループ』に分けることができます」。そのほか、「ストレスを受けやすい」「喫煙して唾液量が減少している」「ドライマウスになりやすい」「末梢(まっしょう)血管が収縮している」などの特徴がある人も虫歯になりやすいため、注意が必要だ。○将来の「おいしい食事」に備え、きちんとしたケアを日本歯科医師会は、平成元年から現在の厚生労働省と共に「8020運動」を提唱してきた。この運動には、「80歳になっても自分の歯を20本以上持とう」という意味がこめられている。抜歯のリスクもある虫歯は、この運動の"大敵"と言える。20本という数字の基準は、「少なくとも自分の歯が20本以上あれば、 ほとんどの食物をかみ砕け、おいしく食べられる」という考えに由来している。将来、自分が年齢を重ねても好きな食べ物をおいしく食べられるよう、今からきちんと歯のケアをしておこう。※写真と本文は関係ありません○記事監修: 今村美穂(いまむら みほ)M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長、MIHO歯科予防研究所 代表。日本歯科大学卒業、日本大学矯正科研修、DMACC大学(米アイオワ州)にて予防歯科プログラム作成のため渡米、研究を行う。1996年にDMACC大学卒業。日本矯正歯科学会認定医、日本成人矯正歯科学会認定医・専門医。研究内容は歯科予防・口腔機能と形態及び顎関節を含む口腔顔面の機能障害。MOSセミナー(歯科矯正セミナー、MFT口腔筋機能療法セミナー)主宰。
2015年09月25日「私、口臭があるかも…」と気になった経験がある人は多いのではないでしょうか。口臭は、彼や夫など親しい関係の人も指摘しづらいものですが、恋愛や夫婦関係だけでなく、友人とのつき合いや仕事などにも大きな悪影響を与えてしまうことがあります。実は、口臭の予防には「唾液」が大きな役割を果たしています。歯科衛生士・土屋和子先生(スマイル・ケア代表)にお話をうかがいました。口臭の原因は?――口臭の原因は何でしょうか。土屋先生:私がケアをしている患者さんのなかでは1~2割の方に口臭がみられますが、主にひどい歯周病による炎症、また進行した虫歯が原因となっています。そのほか、糖尿病や胃腸の病気、腎臓・肝臓の病気など全身疾患が関連している場合も多く見られます。口臭の原因となる「PG菌」――歯周病や虫歯による口臭とはどのようなものでしょうか。土屋先生:歯周病の場合、歯茎がブヨブヨしていたり、赤い、腫れている、膿が出ているなど見た目にも不衛生な状態になっているときは、歯茎の炎症によるいわゆる腐敗臭がします。また、PG(Porphyromonas gingivalis)菌という、組織破壊力の非常に強い歯周病菌があるのですが、この菌が独特の悪臭を放ちます。虫歯については小さいうちはにおいがしませんが、深くなってくるとやはり炎症を起こすので、とくに歯根の部分などで腐敗臭がします。そして、炎症の原因となるプラーク(歯垢)もにおいのもととなります。口の中にあるときは臭いませんが、空気中に出して乾くと臭いがします。例えば歯磨き粉を使わずに歯を磨いた後、乾燥した歯ブラシがにおうのはプラークによるものです。――さまざまな悪臭があるのですね……。「PG菌」とは聞き慣れない名前ですが、どのようなにおいがするのでしょうか。自分で気づくことはできるのでしょうか。土屋先生:PG菌のにおいは強烈ですが気づかない人も多くいます。確かめる方法としては、まず歯ブラシで15分程時間を掛けて歯を磨き、コップに入れた水で歯ブラシを洗います。そしてその水のにおいをかいでみます。これで口の中の状態が分かります。また、PG菌は黒い色を出すため歯石が黒くなるのも特徴です。歯科で歯茎を広げて歯根のあたりを見てもらったり、取った歯石を見せてもらうのもよいでしょう。黒ければPG菌がいるということになります。歯周病が進行している患者さんを担当すると、歯石が黒い方は本当に多いですよ。――PG菌を持っている人は、そんなにたくさんいるのでしょうか。土屋先生:PG菌の存在は最近明らかになったのですが、虫歯菌などと同様、親子や恋人同士などでも感染するものです。多くの人が持っているとは思います。それを増やさないようコントロールすることが大事ですね。口の中の細菌は約700種類もあり、複雑なバランス関係があります。私たちは菌と共存しているのです。口臭を防ぐ唾液――口臭を防ぐには何が重要になってきますか。土屋先生:日常のオーラルケアを丁寧にすることも重要ですが、定期的に歯科でチェックを受け、歯石やプラーク(歯垢)の除去をすることですね。歯石やプラークは、細菌の巣窟です。また、唾液の働きもとても重要であることを覚えておいた方がよいでしょう。――唾液にはどのような働きがあるのでしょうか。土屋先生:唾液腺は耳の下、顎下、舌下の3カ所にあり、ここから分泌された唾液が口の中をきれいに洗い流してくれます。そして、唾液の成分には殺菌・抗菌作用があり、虫歯菌や歯周病菌の増殖をコントロールしてくれます。朝起きたばかりのときや、緊張しているときなどに口臭が強くなっていると感じたことはありませんか?これは、唾液の分泌が少なくなっているからです。――唾液がきちんと出ていることが大事なのですね。土屋先生:リラックスしているときや食事をしているときは、サラサラの唾液がたくさん出ます。まさにこれが菌のコントロールをし、口臭を防いでくれる唾液です。寝ているときや緊張しているときに唾液が出にくくなるのは自然なことなので、あまり気にする必要はありませんが、最近はストレスや薬の副作用の影響、ドライマウスなどでふだんから唾液の少ない人が多くなっています。日常的に口が渇いていると感じたり、ネバネバの唾液が少ししか出ないという状態になったら要注意。たかが唾液と考えず、口臭だけでなく歯周病や虫歯を防ぐためにも、唾液の分泌を管理する方がよいですね。――唾液を十分に出すための方法はありますか。土屋先生:まず、食事のときはよく噛んで食べましょう。できれば一口で30回咀嚼するのが理想です。1日3、4個程度、ガムを噛む習慣を身につけるのも効果的です。また、最近は口呼吸の人が増えていて、これも唾液を少なくしてしまう原因になっています。鼻呼吸を習慣づけるようにしてください。そして、口腔内のことで気になることがあったらすぐに歯科で相談しましょう。定期的な歯科医でのケアが大事――かかりつけの歯科医を持つと安心ですね。土屋先生:私が担当している患者さんも、10年、15年と通ってくださる人がいます。検診や治療、クリーニングは人生のさまざまなシーンで必要になります。就職の面接や結婚式の前にきれいにしておきたい、また出産前に歯の治療を終えておいて多忙な育児に備えたい、など歯のケアが生活に根付いている人もいます。それでも、日本ではまだ「悪くなったら診てもらえばよい」という感覚の人が多く、歯科での定期的な口腔ケアが浸透していません。歯は美容との関連も深いですから、ネイルやヘアケアなどと同じ感覚でプロのケアを取り入れてもよいと思います。口臭はもちろん、虫歯や歯周病なども若いうちからしっかり予防し、ずっと美しい笑顔でいられるようにしてくださいね。<プロフィール>株式会社スマイル・ケア代表土屋和子先生【出身】兵庫県神戸市【経歴】1977年 歯科衛生士ライセンス取得1982年~ 日本におけるフリーランスプロフェッショナルハイジニスト第1号数多くの歯科医院、病院、施設にて勤務現在まで、約350名の歯科医師、約1,400回の講演に関わる2007年 株式会社スマイル・ケア設立2011年 全米NLP協会公認トレーナーライセンス取得2012年 LABプロファイル®公認トレーナーライセンス取得2014年 日本歯科医療人育成協会設立理事デンタルNLP®・ぺリオマネージメント®主宰現在 Dr.土屋賢司・Dr.植松厚夫・Dr.北原信也のオフィス勤務
2015年08月26日「智歯(ちし)」という言葉を聞いて、何のことを意味しているかわかる人は少ないはずだ。だが、「親知らず」という言葉ならば聞いたことがある人も多数いるだろう。本人や親が気づかないうちに、口の奥にひっそりと生えてくるこの歯には、実はさまざまな秘密が隠されている。本稿では、M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長の今村美穂医師の解説を基に、親知らずの特徴や生えていることのメリット・デメリットなどを紹介していこう。○正式な名称は第三大臼歯親知らずは、大人の奥歯である大臼歯(だいきゅうし)の中で最も後ろに位置し、第三大臼歯が正式な名称。永久歯の中で最後に発育する点が特徴だ。通常、永久歯は15歳前後で生えそろうと言われているが、親知らずは10代後半から20代前半にかけて生えてくる。一般的に、親知らずは上あごの左右2本と下あごの左右2本の計4本がある。ただ、中には親知らずの無い人や、必ずしも4本そろっていない人もいるなど、個人差がある。また、生え方も一定ではない。親知らずの生えてくる場所が不足していたり、もしくは萌出方向(生える方向)が通常と異なったりするという理由から、あごの骨の中に埋まった状態のものや傾きながら生えているものもみられる。○親知らずがもたらす疾病いびつな形で生えてくるケースが多いだけに、親知らずはさまざまな疾病を招くリスクもある。例えば、「智歯周囲炎」(ちししゅういえん)と呼ばれる疾患は、親知らずの一部に歯茎がかぶったままの不潔な状態が長く続いた結果、歯茎の炎症が引き起こされて発症する。智歯周囲炎が周囲の軟組織やあごの骨にまで広がると、顔が腫れて「顔でか」に見られてしまったり、口が開きにくくなったりする可能性がある。手前の歯と段差があるなどすると十分な歯磨きができないため、食べかすが残りやすくなり歯垢(しこう)も増える。その結果、虫歯や歯周病、さらには歯周病原菌が原因となる口臭などの「お口のトラブル」を招くことにもなりうる。○親知らずを抜いた方がよいケース基本的には、日常生活に支障がなければ無理をして親知らずを取り除く必要はない。だが、場合によっては抜歯を検討した方がよい。今村医師は、「抜くタイミングは親知らずの状況次第です」と解説する。以下に抜歯を考えるタイミングについてまとめた。■智歯周囲炎などによって、痛みを伴う……「歯茎がはれ、特に疲労したときに症状が発症するような場合は、一時的に投薬で症状を抑えることは可能です。ただ、数回繰り返して悪化するようならば、抜歯を考える時期です。そのまま放置すると炎症部分が拡大し、痛みなどの症状が悪化して抜歯も困難になります」。■矯正治療後……「親知らずがあると、奥から前に生えてくる力がかかり、前歯の歯並びが悪くなるケースがあります。歯の矯正治療を終えた後、親知らずのせいでその矯正が後戻りしてしまうことを懸念されて、早期に抜歯するケースもあります。この場合、親知らずがレントゲンで確認される中学生頃から成人までを、矯正治療と並行して考慮します」。■虫歯のリスクがある……「親知らずが生えてきた後、虫歯になっている可能性が高い場合は、抜歯を考慮していただくことがあります。親知らずは一番奥の歯で歯ブラシが届きにくく、丁寧に磨く必要があるため、虫歯になるリスクも高くなってしまいます。そして虫歯になると、治療器具が届きにくくてその後の手入れも困難です」。近年は術後の腫れなどの症状を見越して、患者自身が適切な時期を考慮して入院。全身麻酔で抜歯をするというケースも増えているという。○他の奥歯のスペアになり、再生医療にも利用可能さまざまな病気を引き起こす可能性があるため、何かと「悪者」のイメージが付きまとうものの、親知らずがもたらすメリットもあるのだ。■親知らずは他の奥歯のスペアとなる……親知らずよりも手前にある大臼歯を、虫歯などのせいで抜かなければならなくなった場合、その部位に親知らずを移植できれば元通りかめる状態になる。「万が一、永久歯の臼歯部を喪失した場合、その抜歯部位に親知らずを再植する治療方法があります。形態やその状況での条件をクリアする必要はありますが、隣在歯の歯牙を削って作成するブリッジやインプラントなどの代用法として再植という治療選択があります」(今村医師)。■再生医療に利用できる可能性がある……歯科治療などで抜いた歯から採取できる歯髄(歯の神経)細胞は、乳歯・永久歯ともに極めて増殖力が高いという特徴がある。すなわち、短期間の培養で多くの細胞を得られるメリッ トがある。さらに、歯髄細胞は歯という強固な組織によって、紫外線などの外的刺激に保護されている。そのため、歯髄細胞はいつまでも若々しい状態で保存されているのだと考えられている。これらの条件から、歯髄細胞を用いて良質なiPS細胞を作れ、 将来の再生医療に利用できることが期待できるとされている。「親知らず=抜いた方がよい」と固定観念を持っている人がいるなど、一般的に負の側面にスポットが当たりやすい親知らず。その一方で、使い方次第では、本人や人類にとって大きな恩恵をもたらしてくれる可能性を秘めているのも事実だ。そのメリット・デメリットをきちんと知っておいたうえで、もしも抜歯をしたい場合は、専門の歯科医師に十分に相談してから決めるようにしよう。写真と本文は関係ありません○記事監修: 今村美穂(いまむら みほ)M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長、MIHO歯科予防研究所 代表。日本歯科大学卒業、日本大学矯正科研修、DMACC大学(米アイオワ州)にて予防歯科プログラム作成のため渡米、研究を行う。1996年にDMACC大学卒業。日本矯正歯科学会認定医、日本成人矯正歯科学会認定医・専門医。研究内容は歯科予防・口腔機能と形態及び顎関節を含む口腔顔面の機能障害。MOSセミナー(歯科矯正セミナー、MFT口腔筋機能療法セミナー)主宰。
2015年08月25日みなさんは普段チーズをどのくらい食べていますか?高カロリーなイメージを持たれがちですが、実は痩せたい女性にこそチーズはオススメのおやつ。たくさんの種類の中には低カロリーのチーズも多く、種類によっては同じ量で比較しても5倍もカロリーが違うものもあるのです。そこで今日は、低カロリーのチーズをご紹介しつつ、チーズがダイエット中のおやつにぴったりな理由をご紹介します。■1.低カロリー、低糖質スナック菓子やチョコレート、スイーツが高カロリーで糖質も高いのに比べ、チーズは低カロリーで低糖質。チーズは製造過程の中で糖分を外に出すため、牛乳と比べても低糖質です。おやつにオススメと言われるフルーツでさえ糖質は多いので、その点から見てもチーズは優秀です。チーズの中でも特にカロリーが低いのがカッテージチーズやモッツアレラチーズ。カッテージチーズは脂質も低いことで有名です。■2.カルシウムとタンパクが豊富チーズやヨーグルトなどの乳製品は、牛乳と同じく、カルシウムも豊富に含まれています。そして、このカルシウムが効率的に吸収されるために必要なタンパク質も同時に摂れるのがチーズの魅力。カルシウムはイライラを鎮めてくれる効果があり、ダイエット中に好きなものを好きなだけ食べることができないストレスや、思うように結果が出ないイライラを鎮めてくれる働きもあります。多いものであれば、チーズを1切れ食べるだけで1日に必要なカルシウムの量を摂取できるとも言われています。■3.お酒にも合うお酒を飲んでいるとおつまみが欲しくなりませんか?意思も弱くなっているのでつい食べてしまうということもありますよね。そんな時にチョコレートを選んでしまうと高カロリー。チーズはお酒にも合うので迷った時にはチーズを選びましょう。よく「ワインにはチーズ」と言われますが、どちらも同じ発酵食品なので相性がイイと言われています。またチーズの成分であるタンパク質に含まれているアミノ酸が肝臓にアルコールの分解を促すように働きかけてくれるので、お酒との相性が良いようです。■4.いろんな種類があるチーズの嬉しいところはいろんな種類があるところ。純粋にミルクを固めて発酵熟成させたナチュラルチーズ、ナチュラルチーズを熱で溶かし再度固めたプロセスチーズ、チーズの割合が50%以下のお菓子に近くなるものなど、ものによって食べやすさも変わります。フレッシュタイプやハードタイプなど種類も豊富なので自分の好みに合わせて選ぶことができるのも嬉しいですね。ただし、チェダーチーズやゴーダチーズのようにカロリーが高いものもあるので、気をつけて選びましょう。■おわりにチーズには虫歯菌が出す酸を中和する働きがあるので、虫歯予防としても効果的。ダイエット中だけでなく、体に嬉しい食材ですね。(栢原陽子/ライター)
2015年08月20日ギネスブックに「人類史上最も感染者の多い感染症」として登録された病気があります。それは「歯周病」。「命に関わるような病気でもない」と軽く考えるのは禁物。自覚症状のない歯周病は、気づいたときには抜歯しかすべがなかったということも多くあるのです。歯周病の現状と予防法などについて、歯科衛生士の土屋和子先生(スマイル・ケア代表)にお聞きしました。あなたも感染している!?歯周病――歯周病は「感染症」なのですか。土屋先生:歯周病の元となる歯周病菌は、最初は感染によって人の口内に入り込みます。虫歯菌と同様、親子間の接触で感染したり、成人になってからも唾液を介して、キスなどで感染することもあります。いったん感染すると口の中の歯周病菌を完全になくすことはできません。ですから、ほとんどの人が感染しているといっても過言ではないでしょう。――親子間で感染するということは、若い人でも歯周病になる可能性があるのでしょうか。土屋先生:実は、歯周病菌は赤ちゃんが生まれるときに通る産道でも見つかっています。それくらい小さな頃から私たちの間で蔓延しているのです。子どものうちは影響を受けにくいのですが、遺伝的要素が高いと、早い人では乳歯の段階から歯周病が出ることもあります。歯科の予防医療が進んでいるアメリカやヨーロッパでは、15~18歳ごろから歯周病に気をつけるよう指導されています。「若いから歯周病にはならない」と思っていてはいけません。ほうっておくと怖い!歯周病――歯周病の症状について教えてください。土屋先生:歯周病菌の働きによって歯茎が炎症を起こし、やがて歯を支える骨にまで進行していきます。骨の組織が破壊されると、最終的には抜歯をしなければならない状態になります。気をつけなければならないのは、歯周病は初期の自覚症状がまったくないということです。歯茎が腫れている、歯が動く、噛むと違和感がある……、そのような状態になったときは、すでに手遅れのことが多いのです。――歯周病を、初期のうちに自分で発見する方法はないのでしょうか。土屋先生:「歯周病かな?」と思う以前に、口内に少しでも気になることがあればすぐに歯科を訪れた方がよいでしょう。中高年になると抜歯を経験される方も増えてきますが、ご自分が抜歯をした原因を覚えていない人が少なくありません。実際、歯周病が原因で抜歯をする方はとても多いのです。歯周病が骨まで進んでしまった場合、元の状態にするのは多くの場合不可能です。歯周病を防ぐには?――歯磨きをきちんとしていれば防げますか?土屋先生:日々のケアももちろん重要ですが、それだけで歯周病を防ぐことは不可能です。検診も含めて定期的に歯科に通い、歯根周囲のプラーク(歯垢)や歯石を除去することがなにより重要です。プラークや歯石のもとは細菌で、まさに歯周病の病原ですが、これらは歯科で専門的な処置をしなければ除去することはできません。これを放置しておくのは、歯周病を育てているようなものです。歯が丈夫な人は、「自分は虫歯がないから歯周病にもなっていないだろう」と思うかもしれませんが、これも危険です。虫歯がないために歯医者に通う習慣がなく、歯周病の発見が遅れてしまうというケースも多くあります。唾液ケアが大事――定期的な歯科検診が最重要ということですね。ほかに、自分で予防のためにできることはありますか?土屋先生:唾液が少ない状態になると歯周病のリスクが高まるので、気をつけた方がよいですね。唾液は歯や粘膜を保護し、抗菌作用によって歯周病菌が増殖しないようコントロールしてくれます。いまはパソコン画面の見すぎなどによるドライアイが流行していますが、実はドライアイの人はドライマウスの疑いがあります。唾液が少ない人はとても増えてきています。――唾液を増やす方法はあるのですか?土屋先生:唾液は、口の中の唾液腺を刺激することによって多く分泌されますから、まずは食事のときによく噛んで食べましょう。一口あたり30回くらい噛むのが理想です。また、ガムを噛むなどもおすすめです。そして、口呼吸の人が最近増えていますが、口の中の乾燥の原因となりますから、鼻呼吸を習慣付けるとよいでしょう。――口腔衛生の管理には、さまざまな視点が必要なのですね。土屋先生:菌の暴走を抑えるという点では、全身の健康管理も重要です。睡眠をしっかりとる、バランスのよい食事をする、ストレスをためすぎないなどに留意してください。ふだん元気な人が体調を崩したときに、歯周病も急に進行してしまうことがあります。「歯科は、虫歯ができたり歯の調子が悪くなったりしたら診てもらうところ」と思っている人がまだ多いかもしれません。しかし、予防をしっかりして虫歯や歯周病にならないようにすることが、長い目で見て体への負担も経済的な負担も小さくすむものです。歯に関する悩みや疑問があったら、どんなことでも歯科医師や衛生士に相談してみてください。<プロフィール>株式会社スマイル・ケア代表土屋和子先生【出身】兵庫県神戸市【経歴】1977年 歯科衛生士ライセンス取得1982年~ 日本におけるフリーランスプロフェッショナルハイジニスト第1号数多くの歯科医院、病院、施設にて勤務現在まで、約350名の歯科医師、約1,400回の講演に関わる2007年 株式会社スマイル・ケア設立2011年 全米NLP協会公認トレーナーライセンス取得2012年 LABプロファイル®公認トレーナーライセンス取得2014年 日本歯科医療人育成協会設立理事デンタルNLP®・ぺリオマネージメント®主宰現在 Dr.土屋賢司・Dr.植松厚夫・Dr.北原信也のオフィス勤務
2015年08月19日スマホやSNSの普及で、自撮りをする機会が増えた今、若い女性たちはかわいく映るための研究を怠りません。少し前までは、あひる口、虫歯ポーズ、ハムハムポーズなどが流行っていましたが、この秋は「サムポーズ」が大流行の予感。Twitterでは早くも「#サムポーズ」というハッシュタグとともに、自撮り写メを投稿するJKが続出しています。いったいどんなポーズなのでしょうか。可愛く撮る方法をチェックしておきましょう。■盛れること間違いなし?「サムポーズ」とはサムポーズとは、親指を唇に当てるポーズのこと。親指を意味する英語の「Thumb」から名付けられたようです。サムポーズの生みの親は、人気モデル・小梛準子(おなぎじゅんこ)さん。10代女子向け総合メディア『マイナビティーンズ』が、3か月後に流行るものとして「サムポーズ」を予測しているほど、今注目のトレンド。親指を唇に当てたまま、ウィンクをしたり、上目遣いにしたり、自己流のアレンジを加えるのがかわいく撮るコツ。プリクラやSNSにアップする自撮り写メでも、“盛れる”と好評です。■サムポーズの魅力3つここでは、流行のサムポーズに隠された魅力に迫ってみましょう。小顔になれるせめて写真だけでもなるべく小顔に映りたいのが乙女心。口元に手をあてると、気になるフェイスラインや二重あごが隠すことができます。手が大きく映るので、自然と顔が小さく見える効果があります。色っぽくなれるサムポーズはアヒル口とあわせて行うと、可愛さ倍増。ぷっくりとした唇が強調されるので、キスをおねだりしているかのような甘え顔になれちゃいます。口をぽかーんと開けたままにすれば、流行の抜け感も演出できちゃいます。ネイルも自慢できるせっかくおしゃれにネイルをしたなら、写真にも残しておきたいですよね。そんなときも、サムポーズがおすすめ。さりげなく親指の爪をカメラのほうに向けて撮ると、一瞬にしておしゃれ女子に変身できるはず。アレンジ次第でいろんな表情を作れるのが、サムポーズの魅力。いつもより“盛りたい”気分のときに、ぜひ試してみてくださいね。
2015年08月19日フォレスト出版はこのほど、医療法人ほんだ歯科理事長・本田俊一氏による書籍『長生きする人は唾液が多い』を刊行した。歯磨きのタイミングについて調査したところ、世界では食後に歯磨きをしている国は少数派であるという。一方、日本人は約80%が口のなかの菌が最も少ない朝食後に歯を磨き、起床時に歯を磨きはじめる人は約20%という報告がされている。本田氏によると、食後は唾液の分泌量が多く、口のなかの細菌が最も少ないため、歯磨きは不要であるという。歯磨きをしてしまうと、歯磨きの後のうがいで唾液を喪失してしまうだけではなく、ブラッシングの仕方によっては、舌や粘膜に食べかすがこびりついたままで、口腔(こうくう)内の酸性化が助長される、とも語っている。そのため、食後の歯磨きは、虫歯・歯周病や口臭の原因になるばかりか、インフルエンザやガンを引き起こすおそれもあるという。同書では、唾液の分泌量を増やし、口から身体全体の免疫力アップをめざすエクササイズや、唾液の力を引き出す習慣なども紹介。専門医による正しい口のケアについても掲載している。価格は900円(税別)。
2015年07月16日「歯磨きをきちんとしていれば、むし歯は防げる」と思っている人は多いのではないでしょうか。確かに歯磨きは大切ですが、もっと重要なものがあります。それは「唾液」。唾液は、口の中でどのような役割をしているのでしょうか。日本大学歯学部教授 植田耕一郎先生に聞きました。――虫歯予防のための唾液の役割はどのようなものですか?植田先生:唾液の役割は、消化作用、抗菌作用、円滑作用などいくつかありますが、歯に直接かかわる作用は3つあります。口の中を洗い流す洗浄作用、歯の表面に皮膜をつくって歯の保護作用、虫歯になりかけた歯の再石灰化作用です。この唾液の役割はとても重要です。以前、脳卒中を発症して3カ月経つ患者さんの口腔ケアを行いましたが、ほとんどの歯が虫歯になってしまっていました。これは、歯磨きができなかったからだけではありません。筋肉の麻痺によって口の運動ができなくなり、唾液が出づらくなったり、口の中での唾液の循環が上手くいかなくなってしまったりすることが原因です。例えば、健康な人が3カ月歯磨きをしなかったとしても、食べる、話すなどの日常的な機能が働いていれば、そんなに簡単に虫歯はできません。また実際に、「ほとんど歯磨きをしないが虫歯はない」という人もいます。唾液の作用により歯が守られているからです。――どうすればきちんと唾液が分泌するのでしょうか。植田先生:最近はストレスなどで唾液の分泌が悪くなり、口が渇くという人もいるかもしれません。唾液を健康のバロメーターの一つとして、自分の体の声に耳を傾け、心身の調子を整える努力をするのもよいかもしれませんね。唾液は、副交感神経が優位になり、リラックスしているときによく分泌されます。唾液が少ないと思ったら、食事や会話を積極的に楽しみ、口によい刺激を与えてください。その際重要なのは、「おいしい」「楽しい」という豊かな気持ちです。食事でも、義務的に咀嚼するより自分の好きなものを食べる方が、ずっと唾液の分泌がよくなりますからね。――唾液を健康に保てば、歯磨きに神経質にならなくてもよいのですか?植田先生:歯磨きは確かに大切だと思いますが、回数を多くすればよいということでもありませんし、力を入れすぎるのも逆効果です。とくに、若い人の中には知覚過敏の人が増えていますが、力を入れ過ぎたり、回数が過度であったりしているからだと思います。ただ、ポイントを押さえて歯磨きをすることは重要です。人によって口の中の状態は違いますから、自分はどこが汚れやすくてどう歯ブラシを動かしたらよいのかなどを、かかりつけの歯科医などで教えてもらうのもよいのではないでしょうか。右利きの人は右側の裏を磨くのが苦手、などの傾向もあります。――唾液は重要なのですね?植田先生:唾液の役割はむし歯予防だけではありません。味覚を促進させたり、食べ物を飲み込む、消化吸収させやすくするなど、人間にとって欠かせない「食べる」機能に重要な役割を果たしています。また近年、歯周病になった部分からばい菌が血液中に入り、生活習慣病(糖尿病や心臓病、脳卒中など)の原因となることがわかってきています。唾液は歯周病菌の繁殖を抑える役割も持っていますから、病気予防の役割もしているわけです。唾液を意識する生活は歯だけでなく、全身の健康にとって重要です。植田先生のご著書(amazon)『長生きは「唾液」で決まる!』
2015年07月07日「唾液」を意識したことがありますか?空気と同じで、ふだん気にしていない唾液が、実は私たちの健康に大きく関わっています。虫歯や全身の健康に関わる唾液の役割について、日本大学歯学部教授 植田耕一郎先生にお話を伺いました唾液が全身の健康に関わる――唾液はどのような役割を果たしているのでしょうか。植田先生:唾液に抗菌・殺菌作用や虫歯予防の効果があることはよく知られていますが、食べ物を飲み込むのを促し、消化吸収を助けるのも大きな働きです。例えば、点滴から栄養を摂っていたときは体重が全く増えなかった患者さんが、口から食べるようになってから体重が増えたりします。唾液により消化吸収がよくなったからです。消化吸収がよければ、免疫力もあがってきますよね。そんな風に全身にも影響を及ぼします。口が渇き、ペットボトルが手放せない――唾液が健康でないというひとはどういうひとでしょうか?植田先生:若い人でも口が渇いてペットボトルが手離せないという人がいます。ストレスの多い生活をしているからでしょうか。いつも何か飲んでいたり、ガムやグミをかんでいないと口が渇くという人は、唾液の分泌が低下しているのでしょうね。唾液は、リラックスして副交感神経が働いているときにサラサラのものが多く出ます。緊張して交感神経優位のときはネバネバのものが少しだけ出ます。緊張とリラックスはどちらも必要なものですが、そのバランスを見直してストレスを取り除くなどの対処が必要でしょうね。――どうすれば、口の中を健康的な唾液で満たすことができるのでしょうか。植田先生:食べる、話す、呼吸する、表情をつくるなども口の機能なので、これらの刺激を取り入れることによっても唾液は増加します。ここで覚えておきたいのは、これらの動きを、感情を伴って実践すること。唾液を出すために機械的に噛むのではなく、食事をしながら、「おいしい」「幸せ」「楽しい」と感じることが大切なのです。そのためには、食物は全て“命”から生まれていますので「(命を)いただきます」、また食事を作ってくださった方に「御馳走様でした」と感謝と喜びを感じることが大事だと思います。食べたいものをおいしく食べることでリラックスして、唾液の分泌量は増加します。この効果はとても大きく、病気などで口から食事ができない状態になっても、その人が自分の好物を食べることをきっかけに、摂食機能が改善するケースもあるんですよ。硬いものがよいとか何回噛みましょう、などと推奨されることもありますが、まずは食べたいと思うものを食べ、口に楽しい刺激を与えて唾液を健康に保ってください。唾液がそのひとの人生を左右する!?――植田先生は、『長生きは「唾液」で決まる!』という本も出版されています。唾液が体に及ぼす影響は大きいのでしょうか。植田先生:私が唾液と健康の関わりに関心を持ち始めたのは、1990年東京都内のリハビリ専門病院に勤務し、患者さんの口腔ケアを始めてからです。多くの患者さんは体に麻痺などがある状態で、食べたものがそのまま口の中に残っていたり、歯がほとんど虫歯になり根っこだけの状態になってしまっていたりと、それは大変な状態でした。麻痺によって口の機能が低下し、唾液が満足に出なかったり口の中で循環させることができなかったりする状況だったからです。唾液が健全に出る人なら、歯磨きが2~3カ月間できなかったとしてもこのような状態にはなりません。――加齢によって唾液が出にくくなるとも言われていますが。植田先生:高齢で唾液が出にくくなる原因の8~9割は薬の副作用によるものです。さらに薬は、眠気を誘発するものも多いです。寝ている間には唾液はほとんど出ませんから、悪循環ですよね。薬を飲まないと不安という場合もありますので、薬を急にやめるわけにもいかないでしょうが、唾液が出ないと味覚の機能も低下し、食べ物もおいしくなくなってしまいます。これでは生活意欲も低下してしまいますよね。――唾液が、口の中の健康を左右するのですね。植田先生:そう言っても過言ではありません。唾液は、心身の状態をみるバロメーターでもあります。リハビリ専門病院の勤務後、大学病院で集中治療室の患者さんを診る機会もありましたが、極端な例では、たとえ意識のない方でも口の中に刺激を与えたときに唾液が出れば、「この人は回復する」と確信できました。意識があっても口の中がカラカラの方は「危ないかもしれない」と思う。これはだいたい、予想通りの経過をたどることが多かったです。口の機能を健全に維持し自分の口から食べられるか、そうでなくなってしまうかは,その人生を左右するほどの大きな問題であり、それは唾液で決まります。植田先生のご著書(amazon)『長生きは「唾液」で決まる!』
2015年06月30日歯は、虫歯菌などの働きにより歯の成分であるリンやカルシウムが溶け出す「脱灰」と、唾液中に含まれるリンやカルシウムが結晶化して再び歯に戻る「再石灰化」を繰り返しています。この再石灰化の力が弱くなると次第に虫歯に進行してしまいます。日々の歯磨きでこの再石灰化を助けて虫歯を予防する歯磨き粉が登場しました。歯の再石灰化のための最先端技術を取り入れた歯磨きペースト「クリンプロ」(90g・参考価格1,180円)がスリーエム ジャパンから発売。6月2日から歯科専用のケア製品として販売が開始されます。歯磨きペースト「クリンプロ」(90g・参考価格1,180円)クリンプロには、再石灰化の成分となるリンとカルシウムの結晶体「fTCP」を配合。さらに、これらを歯に戻す働きをするフッ素も同時配合。両者の働きによって、歯の石灰化を強力に進めます。これまで、フッ化物のみを配合した歯磨きペーストは多く出ていますが、分子の性質上、フッ化物とリン、カルシウムを同時配合して効果を発揮することはできませんでした。同社は独自の技術により、これらを同時配合して再石灰化を高めることに成功。実験では、フッ化物のみ配合したペースト、fTCPのみ配合したペーストと比べて、両者を配合したクリンプロは最も高い再石灰化率となりました。製品担当のスリーエム ジャパン ヘルスケアカンパニーの相川光広さん歯を守るために重要な唾液は通常、1日に1~1.5リットル分泌されていると言われていますが、ストレスなどで唾液が出にくく、再石灰化の働きが悪くなって虫歯ができやすい状態になってしまっている人も多くいます。再石灰化を促すクリンプロのケアで、少しでも虫歯予防をしませんか?※クリンプロ取り扱い歯科医は、6月下旬から下記ウェブサイトでご紹介します。Tooth! Navi 歯と健康を考えるサイトクリンプロについてのお問い合わせ(フリーダイヤルマーク)0120-332-329(平日9:00~17:00/スリーエムジャパン歯科用製品事業部)Photo by ND Strupler
2015年06月15日誰しも、幼いころに一度は親から「歯をちゃんと磨きなさい」と怒られたことだろう。ところがこの歯磨き、正しい磨き方が明確化されているわけではないため、人によって磨き方は異なるのが実情だ。また、仮に小中学校で正しい磨き方を学んでいたとしても、その方法通りに今も磨いている人は少数だろう。ならば、きちんとした歯磨きはと一体どのようなやり方なのか。歯周病や口臭など、歯が招くトラブルの深刻さが理解できる大人になった今だからこそ、歯磨きを学びなおす必要があるのではないだろうか。今回は「歯科医師がお勧めする正しい歯の磨き方」というテーマで、M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長の今村美穂先生に話を伺った。○自分の歯に合った歯磨き粉を選ぼうまず、歯磨きをするうえで重要な歯磨き粉の選び方をしっかりと理解することが大切だ。歯磨き粉を選ぶ際、「一番安いから」「ずっとこの製品(シリーズ)を使用しているから」などの理由で購入している人も少なくないだろう。ただ、市販されている歯磨き粉の多くには薬用成分が配合されており、その成分の効能はそれぞれ異なる。すなわち、「自分の歯に見合った1本」を知ることが、健康な歯へとつながるというわけだ。具体例をまとめたので、参考にしてほしい。■虫歯を予防したい場合……フッ化物や消炎成分配合製品がお勧め■歯肉炎・歯周炎を予防したい場合……殺菌成分や消炎成分配合製品がお勧め■歯がしみる場合……知覚過敏抑制成分配合製品がお勧め○うがいはできるだけしない!そして、歯磨き粉をより効果的に使う方法として、今村先生は「うがい」をあげた。歯磨き粉を使用して歯を磨き終えた後、口の中に残っている歯磨き粉を吐き出すことなく、約10~15mlの水を含んで数十秒間のうがいをする。それ以外にうがいはせず、その後2時間ほどは飲食を控えることが、歯の健康に良いという。「市販されている歯磨き粉の9割以上にはフッ素が入っているなど、歯磨き粉の中には多くの成分が含まれています。それをうがいで出してしまっては意味がないんですね。アメリカでは、歯磨き時に『うがいをするな』と言われているぐらいです。日本人の習慣には合わないかもしれませんが、さまざまな有効成分を口の中に停滞させずに出してしまうのはもったいないです」。この「歯磨き粉を吐き出さず、不必要なうがいは避ける」という概念を意外に感じる人や、「口の中に歯磨き粉が残ったままでは気持ち悪い気がする」と感じる人も多いことだろう。ただ、いざ実践してみるとそこまで思ったほどの違和感は覚えない。そして、確かに言われてみれば有効成分が入った歯磨き粉を、わずか数分の歯磨きで"処分"してしまうのは無駄があるように思える。気になった人は一度試してみよう。○健康な歯でいるための5つのポイント自分に最適な歯磨き粉を手に入れたら、いよいよ肝心の歯磨きだ。今村先生は、健康な歯をキープするためには、5つの大切なポイントがあると話す。歯ブラシは鉛筆を持つときと同じ握り方にするグリップをギュっと握るような、いわゆる「グリップ握り」は、全体をざっくりとブラッシングする際は便利だが、歯肉を痛める恐れも出てくる。「鉛筆握り」にすることでそのリスクを避けられるし、細かなブラッシングもしやすくなるメリットも生まれる。歯の表面は歯ブラシを直角に当てる歯ブラシは歯に軽く圧力をかけるように押し当て、左右に1~2ミリ細かく振動させて磨く。1本につき20回以上が目標。また、利き腕によって重点的に磨ける場所とそうでない場所も発生するため、要注意だ。「例えば右利きの人は、自分の左側の歯を磨く際は磨きやすいですが、右側を磨く際は手のひらが上側を向く『返し手』状態となります。すると、右側のやや前よりの位置、いわゆる犬歯がある付近があまり磨けなくなりますので、注意しましょう」(今村先生)。歯周ポケットは45度の角度で磨く歯と歯肉の境目が歯周ポケット。その歯周ポケットに歯ブラシの毛先を当てて、細かく圧迫振動させながら汚れをかきだすとよい。「ブラシの毛先は常に意識して磨くようにしましょう。ただ、せっかくそのように磨いていても、毛先が広がってしまっていては汚れを落とせないので意味がありません」。毎食後、3分以上磨く食べたら、その都度歯を磨くのが本当は好ましい。ただ、それが無理なようならば毎日1回でもいいので、必ず夜に約5分間磨くようにしよう。口の中が乾燥しやすい睡眠中は、口腔内に細菌が繁殖しやすいからだ。「たまった歯垢は、一日でいきなり虫歯や歯周病になることはありません。例え磨くのが1回でも、汚れをしっかりと落として翌日に持ち越さなければ疾病にはつながりませんよ」(今村先生)。あまり時間をかけられないときにささっと3回磨くよりも、丁寧に夜に1回磨く方がいいと覚えておこう。歯ブラシは、毛が密で平らなものを選ぶ歯と歯の間の細かい部分までブラッシングできるように、毛の硬さが普通もしくは柔らかめのタイプを使用するとよい。「特に歯並びの悪い方は、大きく固い歯ブラシでざっと磨くより小さくやわらかめの歯ブラシで丁寧に磨く方が良いですよね」(今村先生)。これらのポイントは、どれも特別な技術を必要とせず、歯磨き時のちょっとした意識や心がけで対応が可能となるものばかりだ。誰しもがおいしい物を食べれば幸せを感じるだろうが、それも丈夫な歯があってこそ。歯は一生涯、自分と付き合うことになるだけに、毎日の積み重ねが大切だということを覚えておこう。写真と本文は関係ありません○記事監修: 今村美穂(いまむら みほ)M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長、MIHO歯科予防研究所 代表。日本歯科大学卒業、日本大学矯正科研修、DMACC大学(米アイオワ州)にて予防歯科プログラム作成のため渡米、研究を行う。1996年にDMACC大学卒業。日本矯正歯科学会認定医、日本成人矯正歯科学会認定医・専門医。研究内容は歯科予防・口腔機能と形態及び顎関節を含む口腔顔面の機能障害。MOSセミナー(歯科矯正セミナー、MFT口腔筋機能療法セミナー)主宰。
2015年06月05日初対面の人と会った際、相手の印象を左右することもある「歯」。当然、白い歯の方が好感を持ってもらいやすいわけだが、何度も頻繁にホワイトニングを行うと費用面で問題が出てくる。また、ホワイトイングで手に入れた白い歯を、できる限り長期間維持することも大切だ。それならば、自宅でのケアを工夫するだけで白い歯を手に入れることは可能だろうか。M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長の今村美穂先生に伺った。○歯が汚れるメカニズムそもそも歯はなぜ汚れるのか、まずはそのメカニズムを知っておこう。一般的は歯の汚れは「ステイン(着色汚れ)」と呼ばれる。最初にお茶やコーヒーの色素やタバコのヤニなどに由来するこのステインが、歯のエナメル質の表面にある「ペリクル」という薄い膜に付着することで、歯が汚れて見えるわけだ。ペリクルは歯磨きなどによってすぐに取れてしまうが、数分後にはすぐ形成されているという性質を持つ。ペリクルを構成する特定のタンパク質をレセプター(受容体)として、そのレセプターに対して菌が集まり、「菌のコロニー」が形成される。ただ、比較的初期段階でしっかりとクリーニングをしていれば、歯の健康は保たれる。ところが、このペリクルが一般的には「プラーク」(歯垢)と呼ばれるバイオフィルムという形で成熟してエナメル質表面を覆ってしまい、その中まで汚れが入ってしまうと厄介だ。「エナメル質は小さなチューブみたいなものの集合体。その"管"の中に汚れが入っていかないようにすることが大切です」。エナメル質の構造は個人によって異なる。一般的に、加齢と共に"管"の部分が細くなっていくと言われている。エナメル質の奥底に汚れが行きにくくなる反面、一度入ってしまうと沈着しやすくなるというわけだ。オフィスホワイトニングなどの後はその"管"が空となり、そこに唾液が入ることで歯が白く見えるわけだが、その部分に何らかの有機質が入ってしまうと以前の状態に戻ってしまう。そのため、ホワイトニングの効果とその持続期間には個人差があると今村先生は話す。今村先生は、「ホワイトニングをする方は増えてきています」としたうえで、「ホワイトニングは永久的なものではありません。食生活、嗜好(しこう)習慣、その後のメンテナンスにより程度は異なりますが、色調の出戻りは起こってしまいます」と解説する。一度の施術で永遠に白い歯を保ち続けることは不可能だからこそ、毎日の生活でできるケアやメンテナンスが必要というわけだ。○簡単にできる3つの"お手軽ホームケア"それでは簡単にでき、かつ歯の白さを維持するのに役立つ"お手軽ホームケア"には一体どのようなものがあるのだろうか。今村先生は3つの方法を教えてくれた。対策1: 色の濃い食べ物は食べないステインの原因となる食べ物を避けることは、歯を白く見せるうえで重要だ。その見分け方は簡単で、基本的には「色が濃いもの」がステインが付着しやすい飲食物となる。下記が具体例だ。ポリフェノールを多く含む食品赤ワイン、大豆、ぶどう、ココア、チョコレートなどお茶、炭酸飲料コーヒー、紅茶、ウーロン茶、コーラなど調味料関連カレー、しょう油、ケチャップ、ソースなどこれらの飲食物とは逆に、食物繊維は歯に汚れが付着するのを防いでくれるため、野菜は積極的に摂取した方がよい。ただ、これらの飲食物を避けて日常の食生活を過ごしていくことは、かなり難しいだろう。特にコーヒーやワインなどの嗜好(しこう)品は、好んで摂取する人も多い。そんな人たちにお勧めなのが、次なる対策だ。対策2: 食事後、すぐにうがいをする色の濃い飲食物を口にしてしまったら、歯の表面に付着した汚れが沈着しきる前に、しっかりと洗い流してしまうことが大切だ。歯を磨くのが難しい場合は、うがいをするだけでもOKだし、水を飲むだけでも結果がかなり違ってくるという。そして、さらに手軽に歯の汚れ予防に役立つアイテムがある。それはガムだ。対策3: 気になったらガムをかむ今村先生によると、唾液には歯の汚れを落とす「自浄作用」があるという。仕事中や移動中にコーヒーや緑茶など、ステインが付着しやすいものを飲んでしまった際は、ガムをかむことも立派な着色予防だ。「食後のガムは血糖値を下げるというデータもありますし、ガムをかむと唾液が出てきますので、ガムによって自浄作用の手助けをするのも一つの手段ですね」。○「歯磨きで白い歯を」が基本これらの3つの対策は、どれも手軽で誰にでもできるものと言える。ただ、やはり最も重要な「歯を白くする方法」は歯磨きだと今村先生は指摘する。特に、朝と夜の歯磨きは虫歯などを防ぐ観点からも大切だと話す。「『虫歯や歯槽膿漏(しそうのうろう)は夜に作られる』という言葉があります。寝ている間は口の中が乾燥するため、唾液は寝ている間が最も減ってしまいます。そのため、朝はしっかり歯を磨いていただいて、寝る前も睡眠中の口の中の細菌数を減らすために磨いていただきたいですね」。写真と本文は関係ありません○記事監修: 今村美穂(いまむら みほ)M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長、MIHO歯科予防研究所 代表。日本歯科大学卒業、日本大学矯正科研修、DMACC大学(米アイオワ州)にて予防歯科プログラム作成のため渡米、研究を行う。1996年にDMACC大学卒業。日本矯正歯科学会認定医、日本成人矯正歯科学会認定医・専門医。研究内容は歯科予防・口腔機能と形態及び顎関節を含む口腔顔面の機能障害。MOSセミナー(歯科矯正セミナー、MFT口腔筋機能療法セミナー)主宰。
2015年06月02日歯は、何十年も使い続けるもの。大人になってから一度歯を失ってしまうと、治療はできても、自分の歯を再生することはできません。いつまでも自分の歯で生活するためには、何に気をつければよいのでしょうか。まずは、虫歯を予防する方法について、日本大学歯学部教授・宮崎真至先生にお聞きしました。全ての始まりは、「感染の窓」!――そもそも虫歯菌はどこからやってくるのでしょうか。もともと赤ちゃんのときには、虫歯菌はありません。大体1歳6ヶ月~2歳5ヶ月くらいの間に、母親などの親族から、口移しで食べさせる、同じ食器を使うなどして、虫歯菌は移されます。これを、「感染の窓」と呼んでいます。バイオフィルムは、歯磨きでは取れない?――日々の歯磨きだけで、虫歯は防げるのでしょうか。ばい菌の温床となっているバイオフィルム(口腔内の白いべとべととした細菌の塊)は、実は歯磨きで落とせるものではなく、歯科医院でクリーニングしなければ完全には除去できません。また、歯並びや食生活、唾液の質などによって、口の中の環境は十人十色。虫歯になるリスクも人によって違いますから、かかりつけの歯科医院に相談しながら自分に合った虫歯予防をすることをおすすめします。――痛くなるまで歯医者に行かない人がほとんどですよね。歯の調子が悪いからとか、虫歯になったから歯科に行くというのではなく、予防も治療のひとつと考えましょう。成人の歯は、だいたい28~32本ありますが、1本でも欠けてしまうと口の中のバランスがくずれてどんどん悪くなってしまいます。虫歯になる前に、定期的に歯科医院に通うことが、何より重要です。虫歯ケアのポイントは、ミネラル成分の補充!――虫歯ができる仕組みについて教えてください。食事をすると、歯の表面に歯垢がつきます。歯にはもともと虫歯をつくるばい菌(主にミュータンス菌)が住んでいて、歯垢の中で酸をつくり、歯を溶かしてミネラル成分などを流出させてしまいます。これを「脱灰(だっかい)」といいます。この脱灰が進行すると、虫歯になってしまいます。ただし、「再石灰化」といって、唾液などに含まれているミネラル分が再び歯の中に入り、歯が補修されます。――虫歯は知らず知らずのうちにできてしまうような気がします。何か前兆はないのでしょうか。歯の一部が白いシミのように見える「ホワイトスポット」という現象があります。歯を溶かす酸は、表面に皮膜のように張り付きますが、実は歯の表面はとても丈夫なエナメル質でできています。そのため、表面は溶けず、その下の層から歯が溶けていきます。歯の下層が溶けて石灰化不全になった部分が「ホワイトスポット」になります。この段階で再石灰化を促す治療をすれば健康な歯に戻る可能性は十分あります。歯ブラシや歯磨き粉も個人にあったものを、歯科医院が選ぶ時代――最後に、患者さんへのメッセージをお願いします。歯はふだんの生活の中で見えにくい部分ですし、見たくもないという人もいるかもしれません。でも、歯に何か問題があると、無意識にかばってしまい笑い方が不自然になるなど、顔の表情にも影響してきます。お口のケアをきちんとすることは、社会生活におけるコミュニケーションを円滑にする上でも大切だと思います。歯に関する疑問があったら、何でも相談して下さい。歯ブラシや歯磨き粉の種類なども、個々の患者さんにあったものをアドバイスしています。痛い治療の場ではなくて、オーダーメイドのケアを受ける場所だと思って、歯科医院に来て頂けたらと思います。関連ウェブサイト:<ドクタープロフィール>日本大学歯学部 教授宮崎 真至 先生【出身】秋田県秋田市【経歴】1987年日本大学歯学部卒業1991年日本大学大学院修了博士(歯学)1991年日本大学歯学部保存学教室修復学講座助手1994年~1996年米国インディアナ州立大学歯学部留学2003年日本大学歯学部保存学教室修復学講座講師2005年同上教授
2015年05月26日