テレビで尿漏れや頻尿に関するCMを度々目にしていましたが、まさか自分にも尿漏れ対策が必要になるとは思っていませんでした。特に30代から40代の前半は、尿漏れなんて遠い先のこと!ぐらいに考えていたのですが、妊娠・出産を経験した私にとって尿漏れは実は身近なものだったのです。ある日、くしゃみをしたら尿漏れ…30代後半で2人の子どもを出産し、40歳過ぎまでは子どもの世話で目が回るような忙しい日々を過ごしていました。その後40代半ばには、子どもは2人とも小学生になり少し自分の時間が持てるように。そういうホッとした時期に風邪をひいて、ある朝くしゃみが止まらなくなりました。そのとき「あれ?」と感じたのが尿漏れ! おりものかな?と感じるほどの少量でしたし、下着にはライナーを付けていたので気にしないでいました。でも、その後くしゃみをするたびに「あれ?」と感じることが増え、下着に付けたライナーが明らかに濡れていると感じるレベルになっていったのです。自分が尿漏れしているだなんて恥ずかしくて誰にも言えず、くしゃみが出そうになると股間を手で押さえてみたり鼻をつまんでくしゃみを抑えたりして、くしゃみと尿漏れとの闘いが始まりました。風邪をひいたときの外出はライナーでは不安なので、生理用のナプキンを使用することもありました。それでも、まだなんとかなるレベルだと軽く考えていたのです。自治会の運動会で尿漏れが決定的に!子どもたちが小学生になると、学校行事や地域の行事に参加することが増えました。そのころ住んでいたのは規模の大きいマンションで、子育て世帯が多く、自治会の活動も盛んでした。子どもたちも友だちがたくさんいるので、自治会の行事にはいつも参加していました。自治会の年間行事の中でも一番盛り上がったのが市民運動会! 私の地域の市民運動会は自治会対抗でおこなわれ、競技に参加するたびに食料品や家庭用の雑貨などがもらえます。ですので出られるものは何でもエントリーするといった感じで盛り上がります。そしてママ友に誘われて出ることになった大縄跳び! これが衝撃の事実を私に突き付けることになったのです。市民運動会が近づくと、マンションの敷地内にある公園は自治会対抗競技であるリレーや玉入れなどの練習をする住民でいっぱいになります。自治会対抗で優勝すれば米やじゃがいも、インスタントラーメンなどが大量にもらえるので優勝を目指してみんな必死に。もちろん大縄跳びの練習もおこなわれました。そして、せーのっ!で跳んだ瞬間、ドバッと尿漏れを起こしたのです!尿漏れ対策に骨盤底筋トレーニング実は、大縄跳びの練習中に着替えに帰ったママ友が複数いました。お互いに「だよねー」と苦笑いしながら、私だけではなかったんだというホッとした複雑な感情が湧いてきました。市民運動会当日は「夜用の生理ナプキンが必要やね」と笑いながら参加しましたが、私だけではないとわかってもやはりショックでした。このことを70代の母に話すと母にも経験があったらしく、「骨盤底筋のトレーニングをすると改善するよ」と言われました。実際に母は骨盤底筋トレーニングで尿漏れが治まったと言うのです。方法は簡単で、腟と肛門の筋肉に力を入れて数秒間キープし緩める。これを1日に何回かおこなうだけ。そんなことで治るの?と疑問に思いましたが、一番身近な経験者の言うことなので試してみることにしました。効果がなければ病院に行こうと思っていたのです。そして、テレビを見たり料理をしながら思い立ったらキュッと力を入れてみる感じで続けてみました。市民運動会が10月末だったのですが、半年ほど骨盤底筋トレーニングを続けた翌年の春に思い返せば、その年の冬は風邪をひいてくしゃみをしても尿漏れを起こすことがなかったのです。まとめ意識をしていたわけではなく気付くと……という感じでしたが、半年もたたずに効果が表れた骨盤底筋トレーニング。妊娠・出産を経験すると骨盤底筋が緩んで尿漏れを起こしやすくなるとネットを検索して知りました。尿漏れにはいくつかのタイプがあるようで、私の場合は腹圧性尿失禁といわれるタイプのようです。くしゃみや運動、重たい物を持つなどおなかに力を入れたときに尿漏れが起こるタイプで、骨盤底筋を鍛えるのが効果的であるとわかりました。「尿漏れ対策」でネットを検索するとさまざまな骨盤底筋トレーニングが出てきます。時間もお金もかからずいつでもできる骨盤底筋トレーニングを続け、尿漏れの心配なく日々の生活を楽しく送りたいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/川口まみこ(52歳)中高生2児の母。バブル真っ最中に社会人になり、仕事もプライベートも充実。肌と体のケアには無頓着で不規則な生活送る。そのツケが今になって現れ、美容と健康を取り戻そうと頑張るアラフィフ。猫になりたい。
2024年04月20日エル・ローズが運営するコンセプトショップの「sowat by サンテラボ」ではこのほど、フェムケアブランド「hinna(ヒンナ)」から尿もれに特化した「吸水型アクアテックショーツ」の販売を開始しました。■99%の消臭機能にくわえ6層構造でしっかり吸収販売を開始したのは、尿モレに特化した吸水機能付きショーツ。今年1月にサンテラボの利用者(20歳~60歳女性)を対象に実施した調査にて、46%が尿モレ経験があるという結果となった事から、開発に至ったアイテムとなります。同商品では、アンモニア特有のツンとする尿臭を99%消臭するほか、時間経過でアルカリ性に傾く尿を中和し、肌に近い中性~弱酸性にコントロールする機能を搭載しました。6層構造で高い吸水性を実現し、尿の成分由来の不快感を軽減。水分を吸っても厚さは変わらないため、普段のショーツのように着用できます。また、女性特有のボディラインに合わせた立体仕様を採用。身体にフィットする完全無縫製のシームレスとなっています。■商品概要商品名:hinna 吸水型アクアテックショーツカラー:チャコール、ベージュサイズ:M、L、LL、3LURL:(フォルサ)
2024年03月17日腎臓や尿管、膀胱に結石と呼ばれる石ができる病気である尿路結石症。特に働き盛りの男性に発症しやすいといわれており、私の夫もその1人です。若いころから尿路結石症を繰り返していた夫が、再び尿管結石に苦しみ、手術をする事態になってしまった体験談を紹介します。また…石が落ちてきた!私の夫は20歳より尿路結石症を繰り返し、開腹手術まで体験している尿路結石症のエキスパート。普段から「石製造マシーン」と自称していたので、今回症状が出たときも、またか! という感じで、あまり心配はせず見守ることに。腹痛に苦しむ夫に「大丈夫? 病院へ行く?」と提案しますが「対処法はわかっている。いつもと同じ感じだから大丈夫だ」と豪語する夫。これまでも繰り返し経験している病気なだけに、本人に任せればいいか……と、それ以上強く受診を勧めることはしませんでした。尿路結石症は、腎臓で作られた結石が、尿管と呼ばれる細い管に下りてくることで、突然の激しい腰痛や腹痛(せん痛発作という周期的に反復する痛み)、血尿といった典型的な症状が現れるそうです。小さい結石であれば尿とともに排出され症状が軽快するため、夫は自然に出るのを待とうとしたようです。しかし、まだ石は出てこない尿管結石による痛みは夜間や早朝に発生しやすく、3~4時間続くケースが多いといわれているそうです。夫ももれなく毎晩襲ってくるせん痛発作にもだえ苦しんでいましたが「まだ耐えられる! じきに出てくるよ」と、病院を受診する素振りは見せませんでした。その後も「本人がそう言うなら大丈夫か……」と、トイレから漏れ聞こえる夫のうなり声を聞きながら、病院受診を再び勧めることはしませんでした。ところが数日後、夫の病状は悪化し、痛みは1日中続くように。普段より水分を多くとるなど、夫なりの対処法を実践していましたが、一向に結石が出てくる気配はありません。「こんなに長く放置していいのだろうか……」と、本人の大丈夫との言葉をうのみにしていた私もだんだんと心配になってきました。「でも熱は出てないし、深刻な状態ではなさそうだから大丈夫かな?」と、思った矢先、トイレから出てきた夫を見て驚がく! 血尿が止まらず顔面は蒼白(そうはく)、今にも倒れるのではないかという状態まで病状は悪くなっていました。即入院が決定し手術!さすがに病院を受診するべきだと思い、フラフラの夫を連れ近所の泌尿器科クリニックへ行きました。夫の状態を診た先生は、すぐに大きな病院を受診したほうが良いと判断。紹介状を持って総合病院へ受診した結果、即入院となりました。入院した時は微熱程度で、重症化はしてないだろうと思っていましたが、腎盂腎炎(じんうじんえん:腎盂やその周辺の組織が細菌によって炎症を起こす病気))になる一歩手前の状態だと告げられ衝撃を受ける結果に。結石は1cm以上の大きなもので、自然に排出されるサイズではありませんでした。翌日には手術をすることになり、急展開の事態にただただ驚くばかり。主治医からも「どうしてここまで放置したんですか!? 取り返しのつかない事態になっていたかもしれないですよ!」と、夫婦でお叱りを受けるはめに……。夫も、いつものものだと尿路結石症を軽視して対処したことを猛反省していました。手術は尿道から細いカメラを入れて結石を砕く、内視鏡手術でした。開腹する手術までに至らなかったことが不幸中の幸いです。術後の経過は良好で、入院して3日後には無事退院、普段の生活に戻ることができました。クリニックを受診したその日のうちに紹介状をもらい、即入院、そして翌日には手術。と、目まぐるしい数日間でしたが、それよりも最悪の事態を免れることができてホッとしたことを今も覚えています。悪い意味で耐性がつき限界まで我慢する事態に20歳で発症し、今回の出来事が起こったときの夫は44歳。20年以上も付き合っている病気のため、結石ができやすい体質だと慣れが出ていたように思います。繰り返し経験してきた結石による痛みも、悪い意味で耐性がつき、今回のように限界まで我慢する事態へとつながる結果になってしまいました。夫は「結石が再発しないよう気を付けているつもりだったけど、なおざりになっていた。これからは軽く考えないようにするよ」と、改めて尿路結石症と向き合うようになりました。私自身も、症状が出たらまずは受診を促すよう心がけていこうと決心。今回の出来事は、今までの健康に関する考え方を夫婦で見つめ直すきっかけにもなり、忘れられないエピソードになりました。まとめ慣れている病気だからと本人任せにしていた今回の尿路結石症。「大丈夫」という夫の言葉をうのみにし、病院への受診を促さなかったことを後悔する結果になりました。新婚時代なら心配をしてもっと早く声をかけていたかも、と思う節も。さらに状態が悪化し、取り返しのつかない状況になっていたら……と考えるだけでも背筋が凍る思いです。今後は尿路結石症だけでなく、体調不良のときは早めの受診を促すなど、妻としてできることをしていきたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/ささきなみ(37歳)体力の衰えを感じ、年齢に抗うなにかを始めようと摸索中のアラフォーです。趣味はキャンプ。自然の中で飲むお酒を楽しみに日々を頑張っています。健康や夫婦生活についてなど、アラフォー世代の気になる体験談を執筆中です。
2024年02月24日40代後半くらいから、尿のキレが悪くなったと感じるように。しっかり拭いても、下着に少しシミが付いてしまうのです。尿漏れまではいかないし、いつもではないのですが、下着のシミが不快で気になっていました。シミ予防のため、使い捨てのおりものシートを使う日が多くなり、それが今では毎日に。ただ、毎日着けるのは不経済だし、肌トラブルも心配。そんなとき、思い出したのは……。下着のシミ予防に布ナプキンが良い!?以前、友だちが使い捨てのナプキンでデリケートゾーンがかぶれたことがありました。でも、布ナプキンに変更したらかぶれなくなったと言っていたのを思い出しました。布ナプキンとは、使い捨てではなく布でできた生理用ナプキンのことで、布を何層か重ねて作られています。友だちの話を聞いて布ナプキンに興味を持っていたのですが、生理のときに使って洗うことを考えるとハードルが高く、使用するまでには至りませんでした。それが尿のキレが悪く、下着のシミが気になるようになったとき、シミ予防のために布ナプキンを使ったらどうかと思いついたのです。生理と違って、尿のシミだけなら洗うのも簡単だし、洗って何度も使えるならリーズナブルだと思いました。それに布ナプキンはオーガニックコットンガーゼなど肌にやさしい布を使用していることが多く、通気性も良くて、毎日着けても肌トラブルが回避されるのではと思いました。布ナプキンにも多い日、普通の日などの種類が布ナプキンについて調べてみると、いろいろな種類があることがわかりました。生理の多い日用、普通の日用、軽い日用、おりもの用などがあり、重ねてある布の枚数が違ったり、防水シートが入っていたりするようです。また、形や大きさも用途によってさまざま。私は下着のシミを予防するためなので、2〜3枚重ねの比較的薄いものから試してみました。いかにも生理用ナプキンという形(生理用ナプキンの羽付きみたいな形)では洗濯して干すとき恥ずかしいと思い、ひし形に近いものにしました。おりものの汚れや、少しの尿のシミは薄い布ナプキンで大丈夫ですが、やはり量があると下着ににじみ出てしまいます。次に4枚重ねの少し厚いものにしてみました。今度は着け心地が少しゴワゴワしますが、にじみ出るのはだいぶマシになりました。厚い物でもふんわり着け心地が良い物もあるようです。本当にたくさん種類があるので自分の好みのものを探すのも楽しいです。私はお風呂で手洗いしていますが、洗濯ネットに入れて洗濯機で洗っているという人もいます。洗濯機で洗ってもすぐに傷むことはないようです。布ナプキンにポケットが付いていて、そこにカイロを入れて温めるというものもあります。使った友だちの話ではじんわり温まり、冷え性が改善されたとのことでした。私も今後チャレンジしたいと思っています。布ナプキンは値段もデザインもさまざま布ナプキンは生協などの通販でも見かけますし、ネットで布ナプキンと検索すれば、たくさんの通販サイトがあります。天然コットンなど素材にとことんこだわった物やデザインがかわいい物など、見ていてどれにしようか本当に迷います。私はフリマアプリで探しました。手作りの布ナプキンだと正直品質はどうなの?と思いましたが、たくさんの方が出品されていて、値段も質もさまざまでした。いくつか買い求めましたがどれも値段相応であり、満足のいく品物でした。かなりリーズナブルな物もありました。まとめ気になってはいたけれど、使ったことがなかった布ナプキン。実際に使ってみて、使い捨てナプキンに比べて洗うという作業が少し面倒ではありますが、天然素材の布ナプキンは通気性も良く、着け心地がよく、かわいいデザインの物を使うと気分も上がります。更年期で気分が暗くなりがちなときに、毎日使うものに気をつかうことで前向きな気持ちにもなれました。肌にも環境にもお財布にもやさしい布ナプキンをこれからも使い続けていこうと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/山川 結希子(50歳)大学生二人の母。閉経間近の更年期真っ只中! 心も体も不調を日々感じまくっていますが、人生100年を見据えて、ただいま生きがいを模索しています♪
2024年02月17日私はもともとトイレに行ってもすんなり用を足すタイプだったのですが、ある日突然、排尿に違和感を覚えるように。真っ先に尿に関係する臓器の病気を疑いましたが、よく調べてみると違う臓器の異常だったのです……。今回は、私が41歳のころに体験した病気・手術の詳細を紹介します。トイレに行くのが苦痛に…当時、私は友人と同じタイミングでトイレに行っても、必ず自分のほうが早く終わっていました。健康そのものだと思っていたある日、排尿の際に何か引っかかるような感覚が。尿を出したいのに出が悪く、満足に出ない……。そして、残尿感まで……。今まで排尿時に違和感を覚えたことはなかったので、明らかな異常でした。さらに、トイレに行くと1番に出てきていた私がなかなか出てこなくなったため、友人は私を心配するように。気をつかうし、次第にトイレに行くことがストレスになりました。これは膀胱炎かな? いや、もしかしたら腎臓が悪いのか!? と不安な気持ちは増す一方です。モヤモヤした日が続き、怖くなったため病院を受診することを決意しました。どこの病院に行くべきなのか、何科を受診したらよいのかなど、何もわからなかったので、とにかくネットで検索! 「膀胱に違和感何科」などと調べると出てくるのは最悪のパターンばかり……。ネットは便利ですが、知りたくない情報まで入ってきてしまうのが嫌でした。 検査はまとめて1カ所で済ませたかったため、大きめの総合病院を予約し、受診日まで不安な日々を過ごしました。セカンドオピニオンで検査を繰り返して…意を決して予約した総合病院へ。膀胱や腎臓を診てもらうのは泌尿器科・腎臓内科とのこと。予約してから受診日を迎えるまではドキドキしていましたが、このころには「今まで感じていたストレスの原因がわかる!」と少し吹っ切れた気持ちすらありました。が、血液検査、尿検査の結果、膀胱や腎臓には特に問題は見つからず。症状が治まっていけば納得したのですが、その後も一向に治まる気配はありません。ここまで悩んでようやく病院に行ったのに異常なしだなんて、喜んで良いのかわかりません。このまま症状が治らずに時間がたったら……さらに悪化して大手術・長期入院になるのでは!? とモヤモヤは募るばかり。そこから違う病院をいくつか渡り歩き、セカンドオピニオンを繰り返しました。膀胱や腎臓に異常がないのなら、もしかしたら違う内臓が原因かも? と思い、婦人科を受診。なんと、そこで原因が判明しました! 巨大な子宮筋腫が見つかったのです。実はもともと子宮筋腫持ちでしたが、初めてわかったときは筋腫が小さく、経過観察でした。そこから定期的に検査をしていればよかったのですが……忙しさを理由に婦人科系の検診に行っておらず、病気の判明が遅れたというわけです。当時経過観察だった筋腫は予想以上に大きくなっており、かなり膀胱を圧迫しているとのこと。筋腫の大きさは取り出してみないとわからないが、このままでは他の臓器に影響を及ぼしてしまうので、手術したほうがいいと言われてしまいました。ただし、筋腫が大き過ぎるので、薬で少し小さくしてから2カ月後に切除が望ましいとのこと。今まで検査を怠っていたことを反省……。手術は夏季休暇を利用しておこなうことにしました。術後の筋腫、見たいけど見たくない…!手術は全身麻酔。麻酔がすぐに効いたので、緊張したのもつかの間。眠りについた次の瞬間、起こされたときにはすでに手術が終わっていました。まだ意識が完全に戻っていないためぼんやりしていると、担当医師から「手術は成功しましたよ」と告げられひと安心。すると、「これが摘出された筋腫です」と術後の筋腫を差し出されたのです! 自分を苦しめた筋腫がどんなものなのか見たいけど、体の中のものを実際に見るのが怖い……そう思いつつも見てみると、そこには予想を遥かに上回る分量の筋腫が!なんと、大きなりんごほどの大きさだったのです。こんなに大きな筋腫が自分の体の中にあったなんて……驚きです。そりゃあ尿管を圧迫するだろう、と今まで感じていた排尿の異常も納得できたのでした。まとめ意外な理由で子宮筋腫が判明した私。排尿の異常は膀胱炎や腎臓のせいだと思い込んでいましたが、まさか泌尿器科の専門外である子宮筋腫が原因だとは……。それと同時に、症状が出たころにはすでに進行している病気なのだなと怖くなったのを覚えています。この件をきっかけに、経過観察と言われても、定期的な検査で体の状況を把握しておくことが大切だと痛感しました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/マメ美著者/よしだ れい(43歳)産まれたばかりの娘の育児を楽しみながら頑張っているアラフォーママ。年齢に負けないよう体力づくりに奮闘している毎日です。ジャンルを問わず、さまざまな体験談を執筆しています。
2024年02月15日40代に入ってまさかの初体験。咳(せき)が出たと同時におなかに力が入り、わずかな量ですが初めて尿漏れを体験してしまいました。30代のころ、産婦人科医から妊娠中や出産後に起こりやすいと聞いていた腹圧性尿失禁(ふくあつせいにょうしっきん)。加齢によっても起こると聞いていたので、「これが腹圧性尿失禁か」とわかりました。そこで、改善策の骨盤底筋トレーニングをおこなった私の体験談です。腹圧性尿失禁は女性に多い初めての尿漏れに泌尿器科の受診が頭をよぎりましたが、わずかな尿漏れが1度だけだったことから、まずは骨盤底筋のトレーニングをおこなうことにしました。それと言うのも、過去に産婦人科医から尿漏れについて聞いていたことや私の介護福祉士としての医学知識で、この尿漏れが腹圧性尿失禁だと検討がつき、トレーニングが有効だと知っていたからです。産婦人科医によると、咳をしたときや運動でおなかに力が入ったときに尿が漏れるのは腹圧性尿失禁と言い、妊娠中や出産直後の女性や40代以降の女性に起こりやすいそうです。出産前後の女性については、出産時に骨盤底筋に大きく負担が掛かるため、筋肉が緩んで膀胱(ぼうこう)や尿道をきちんと支えられず、尿が漏れることがあるとのこと。また40代以降の女性については、加齢や更年期によって女性ホルモンが低下することで骨盤底筋が弱くなって緩み、尿漏れにつながるとも産婦人科医は言っていました。筋肉の衰えが原因にあるため、骨盤底筋のトレーニングをおこない筋肉を鍛えることで、尿漏れの改善や予防が期待できるそうです。私はトレーニングをおこなっても尿漏れが続けば泌尿器科の受診を考えましたが、幸い初めての尿漏れから1年以上たっても2回目の尿漏れは起きておらず、トレーニングに励む日々です。トレーニングは座ったままでも産婦人科医から聞いていたトレーニング方法は、座ったままおこなうものと、寝転んでおこなうものの2通りです。疲れていると両方できないこともありますが、体調不良でなければどちらかのトレーニングは毎日おこなうようにして1年以上が経過しています。座りながらおこなうトレーニングは、意識しながらおしり周りの筋肉を締めたり緩めたりするだけのラクなトレーニングなので、読書中やテレビを見ながらいつでも気軽におこなえました。トレーニングの前に深呼吸などで全身の力を抜いて神経を骨盤周りに集中して、なるべくリラックスしておこないます。背筋を伸ばして座ったまま肩の力を抜き、足やおなかに力が入らないようにしながら、おしり、腟、尿道をおなかのほうへ引き上げるような感覚で5秒から10秒ぎゅっと締めて、その後緩めます。これを繰り返すだけです。5回から10回繰り返すのですが、慣れてきたら回数を増やしておこなうこともよくありました。電車の中や行列の待ち時間などで立っているときにおこなっても良いそうです。生活の中で無理なく取り入れやすいので、トレーニングを続けやすく感じました。力んでしまうと逆効果寝転んでおこなうトレーニングは、まずあお向けに寝て足を少し開いて膝を立てて体の力を抜きます。息を吐きながらおなかには力を入れないようにして、おしり、腟、尿道を5秒から10秒かけておなかのほうへ引き上げる感覚でぎゅっと締めていき、その後30秒くらいリラックス。これを5回から10回繰り返します。次に同じようにおしり、腟、尿道を締めては緩めるという動作をもっと早く1秒ずつくらいのテンポでリズミカルにおこない、5回から10回繰り返します。これを1セットで1日に4セットおこないます。私の場合、過去に産婦人科医からトレーニングを教わった妊娠中のころは、大きなおなかへの負担を避けるため、あお向けになれず、座ったままのトレーニングのみのことも。出産後の痛みが回復してからは、寝転んでおこなうトレーニング4セットも加えました。今は寝る前に4セットおこなっていますが座ったままでも寝転んででも、動くときに肩などに余計なところに力が入ると逆効果になるそうで、特におなかに力が入らないように気を付けています。毎日続けていきたかったため疲れているときは無理せずセット数を減らしたり、座ったままのラクなトレーニングだけおこなったりする日もあるのが正直なところです。まとめ私の場合、出産前後の腹圧性尿失禁はなかったのですが、今思えば尿漏れ予防のために妊娠中や出産後に骨盤底筋のトレーニングをおこなっていたことがよかったのかもしれません。育児に追われていた何年もの間トレーニングをおこなっていませんでしたが、再開した今、筋肉を締めたり緩めたりする感覚を体が覚えていて助かりました。今は尿漏れなく過ごせていますが、それもゆったりとしたペースではあるもののトレーニングを毎日続けているからかもしれません。これから年を重ねて筋肉が衰えることに備えてトレーニングの回数を意識的に増やすことも考えつつ、毎日のトレーニングを続けていこうと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。イラスト/sawawa著者/岡野(42歳)介護福祉士。40代になって最初の変化は、涙もろくなったこと。夫と子どもと、3人暮らし。なんでもない平凡な1日が暮らせたら、それだけで感謝。
2024年02月07日たとえば急に立ち上がるときや、物を持ち上げようと踏ん張ったとき。人には言いづらいけれど尿漏れの心配をしたことはありませんか?今回はヨガインストラクターの筆者が、尿漏れやぽっこりお腹の予防にもなる、「骨盤底筋を鍛えるための簡単習慣」をご紹介します。骨盤底筋は“弾力を取り戻す”ことが大切ふとした瞬間の尿漏れや、ポッコリとした下腹など、下半身のデリケートな悩みが増えてくるのが、大人世代。なかなか人にも言いづらいので、自分でなんとかしたいと思う方が多いですよね。そこで出てくるキーワードが「骨盤底筋」。年齢を重ねたら鍛えよう!という声を聞くことも多いのではないでしょうか。ただ、冷えや骨盤の歪みなどでカチカチに固まっていたり、凝っていて弾力を失っている場合も多いようです。また、鍛えようとしても骨盤底筋を上手く動かせない、そもそも鍛え方がわからないという方も、たくさんいるのではないでしょうか?骨盤底筋において大切なことは、弾力を取り戻すこと。そして骨盤を本来の正しい位置に戻し、姿勢を整えれば、骨盤底筋は自然と働きやすくなるはず。鍛えるよりもまず整える、その方法をお伝えします。骨盤は立てる骨盤がゆがんでいたり、後傾・前傾していると、骨盤底筋を鍛えるトレーニングをしてもうまく動かせません。まずは日々の生活の中で、骨盤を床に対してまっすぐ立てるよう意識しましょう。ポイントは肛門を真下に向ける意識です。とはいえ、骨盤が傾いた姿勢が定着している人は、骨盤周りの動きが悪く、骨盤を立てる姿勢が辛いはず。その場合は、毎日の隙間時間を利用して、股関節を回すのがおすすめです。方法は、両脚を適度な広さに広げて、脚の付け根から横に円を描くように回すだけ。腰回りの筋肉がほぐれて、骨盤が立ちやすくなりますよ。骨盤を本来の正しい位置に整えることはポッコリお腹の改善にも効果が期待できます。ポッコリお腹にも! 骨盤を整え弾力を取り戻すトレーニング©上村由夏1.仰向けに寝ます。2.両膝と足先をウエスト幅程度に開き膝を曲げ脚を立てます。3.両腕は体側におろしましょう。4.骨盤を少し丸める意識で背中と腰を床にぴったりくっつけます。©上村由夏5.息を吸いながら腰が浮かないように注意し、両脚を天井方向に伸ばしながら両腕を頭上へ。6.自然に下腹に力が入るのを確かめましょう。©上村由夏7.息を吐きながら両腕と脚を下ろし、足の裏が床に下りたら、お尻を持ち上げます。8.膝が開きすぎないよう注意しながら、太もも、お腹、肋骨のラインがまっすぐになるところまで持ち上げます。9.お尻、太ももの後ろと内側に自然と力が入るのを確かめましょう。これを1セットとし、5~10回繰り返します。慣れてきたら、5、8のポジションのときに、膣をお腹の奥に引き上げるよう意識してみてください。動作を変えるときは力をゆるめて、ポーズをきめるときは力を入れるのがポイントです。日々の意識とともにケアも取り入れて硬くなってしまった骨盤底筋は筋力を鍛えようとしても動きづらく、感覚もわかりません。まずは日々の姿勢の意識と、弾力を取り戻すケアをしましょう。段階を踏みながら慣れていってくださいね。©kei907/Adobe Stock筆者情報上村由夏「マナヨガ」代表。20代の頃、ストレス過多で喘息が再発。ヨガセラピーを学び始める。 現在はヨガで重要なエネルギーワークのエッセンスが残る古代ヨガをベースにしたセラピーと、日本古来の体の使い方ナンバのエッセンスを利用し、骨格を整える姿勢ケアをホリスティックな視点で体系化した【マナセラピー】を全国を出張しながらレッスンをしている。 2023年より「心と体と女性の生き方」講座として日本人古来の豊かな感性と心体の整え方、これからの時代のウェルビーイングを提案する【美道】講座を開講。文 / 上村由夏
2024年02月02日「尿漏れ」と聞くと、多くの方が年齢を重ねてからの問題と捉えがちです。加齢も尿漏れの原因となるため、年齢を重ねるとともに有病率が上がるのは事実。ですが実際のところは、20代や30代の若い世代でも尿漏れは決して珍しくないのです。この記事では、若年層の女性に多い尿漏れの原因と対策について解説していきます。尿漏れが起こりやすいタイミング尿漏れとは、自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことです。尿漏れが起こるタイミングとして以下が挙げられます。また、トイレに行く途中に尿意を催して尿を漏らしてしまうこともあります。咳をしたとき笑ったとき物を持ち上げたときくしゃみをしたとき若年層の女性における尿漏れの原因尿漏れの原因は人によって様々ですが、若い女性の場合は、主に骨盤底筋のゆるみや筋力低下にあることが多いと考えられます。特に、妊娠・出産は骨盤底筋に大きな影響を与えるため、尿漏れの最も大きなリスクファクターであることが知られています。ただ、出産経験のない人であっても尿漏れを経験することは珍しくありません。また、肥満の人や重い物を頻繁に持つ生活習慣がある人も、尿漏れのリスクが高いとされています。早期対策の重要性尿失禁にはいくつかの種類がありますが、そのほとんどは「腹圧性尿失禁」と「切迫性尿失禁」です。または、両方を合併しているケースもあります。症状が進むと改善が難しくなるため、もし現時点で尿漏れを感じたことがある場合は、対策を講じるのがおすすめです。尿漏れの対策骨盤底筋トレーニング骨盤底筋を鍛えるトレーニングは、尿漏れの予防と改善に有効であることが多くの研究で報告されています。尿道括約筋や肛門挙筋を鍛えることで、尿道を閉鎖する力を増強し、骨盤内臓器をしっかりと支えられるようになります。骨盤底筋を鍛えるには、肛門・尿道・腟全体を締めるようなイメージで、陰部全体をじわじわっと引き上げる感じの運動を繰り返しましょう。目安は5~10秒程度で、寝た状態でも座った状態でも構いません。日常的に骨盤底筋トレーニングを行うと、尿漏れのリスクを減らすことにつながります。生活習慣の見直し過体重の人は、肥満を解消するために適切な食生活を心がけましょう。重い物を持つ際の正しい姿勢など、日常生活の見直しも尿漏れ対策には不可欠です。おわりに若い世代の女性でも起こり得る尿漏れ。しかし、早期対策として骨盤底筋トレーニングや生活習慣の見直しに取り組めば、症状の改善も可能です。尿漏れの初期症状を感じたら、ぜひ早めに対策をしましょう。もし自分でできる対策をしてもなかなか症状が改善しない場合は泌尿器科で相談してみてくださいね。©polkadot/Adobe Stock ©Choi_ Nikolai/Adobe Stock筆者情報ママ女医ちえこ(産婦人科医)産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は15万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。YouTube:女医ちえこ産婦人科専門医/ママ女医ちえこ
2024年01月27日仕事が忙しかったころのこと、尿意はあるのに尿が出にくいと感じていました。「大丈夫だろう」と思っていたら血尿が出てしまい……急いで病院へ行くことになりました。残尿感が気になるも放置前兆は受診する1週間くらい前からありました。尿意はあるのに思うように尿が出ず、何度もトイレに行く日が続いていたのです。そのときは仕事がとても忙しく、トイレに行く回数を減らすために水分をあまりとらないようにしていました。そして、仕事が忙しくてトイレに行くことすら忘れてしまうことも。そのため、「大したことないだろう」と思ってしまったのです。血尿が出て病院へそんな毎日を過ごしていると、ある日、血尿が出ました。これはただ事ではないと感じ、仕事を早めに切り上げて病院へ。その日は三連休の中日だったため休日診療所へ行ったのですが、症状を話したところ「すぐに総合病院へ行ってください」とのこと。急いで総合病院へ向かいました。検査の結果は総合病院で検査をしたところ「膀胱炎(ぼうこうえん:膀胱の中で細菌が繁殖し、膀胱の粘膜に炎症を起こす病気)であることはたしかだけど、腎盂腎炎(じんうじんえん:腎盂やその周辺の組織が細菌によって炎症を起こす病気)までは進んでいない」とのことでした。薬を処方してもらい、その後、尿は正常に戻りました。しかし、一度、膀胱炎になると繰り返す人が多いため、今後の生活を見直すよう医師からアドバイスがありました。膀胱炎を予防するためには、水分を十分にとることが重要だそうです。膀胱炎が腎盂腎炎に移行すると、入院での治療が必要だとも言われました。あのとき、「病院が休みだから」という理由で、もし受診を先延ばしにしていたら……もっとひどい状態になっていたかもしれません。まとめ仕事が忙しいと、自分の体に負担がかかっていることを忘れてしまいます。しかし、体を壊してしまったら、その後の仕事に支障を来すことにもなりかねません。どんなに忙しくても水分の摂取や栄養のバランスを考えた食事をとるなど、基本的なことはしっかり実行していこうと思った出来事でした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。文/azatohkoイラスト/サトウユカ著者/ウーマンカレンダー編集室40歳を過ぎて心と体の変化に戸惑い、悩むオトナ女子を応援するメディア「ウーマンカレンダー」の編集室です。オトナ女子がおこなっているコスパ良し!時短!ズボラでもできる!リアルなアンチエイジング情報をお届け。医師解説の記事も満載!
2024年01月09日閉経後の女性に見られる病気の1つである「尿路結石症」。腎臓にできた結石が尿管などの尿の通り道を通過することで、激痛をもたらす病気です。どうして閉経後の女性の罹患率が高いのか。泌尿器科医の窪田徹矢先生にお伺いしました。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。どうして閉経後にリスクが上がるのか閉経によるエストロゲンの減少尿路結石症の主な原因は暴飲暴食や運動不足といった生活習慣の乱れです。しかし、体内のホルモンの分泌が減ることでも尿路結石症になるといわれています。尿路結石症の罹患は男女比が2:1と男性に多い病気。男性は食生活が乱れがちな30〜44歳の罹患率が最も高いのに対し、女性は閉経を迎える40〜50代に多い病気とされています。なぜ、男女間で罹患する年齢差があるのでしょうか。「女性ホルモンであるエストロゲンは、尿中のシュウ酸を減らす働きがあります。結石の種類で代表的なのがシュウ酸カルシウムなので、エストロゲンの分泌が活発なうちは結石ができにくい状態です。そのため、エストロゲンが減少すると結石ができやすくなり、尿路結石症に罹患する可能性が高まります。ですから更年期に入り閉経を迎えた女性は、同年代の男性に比べて尿路結石症の発症リスクが高くなっています」(窪田先生)男性ホルモンと尿路結石症の関係女性ホルモンであるエストロゲンが尿路結石症のリスクを下げるのとは反対に、男性ホルモンであるテストステロンは尿路結石症の発症と大きく関わっています。「尿路結石症の結石は、シュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどの塊です。テストステロンにはシュウ酸を増やす作用があり、シュウ酸は結石の成分になります。シュウ酸が体内に増えれば増えるほど、シュウ酸が体内に吸収されてしまい結石ができてしまうのです。特に筋肉質な人は男性ホルモンを多く分泌しているので、尿路結石症になりやすいとされています」(窪田先生)男性更年期などでテストステロンの分泌が減ってしまったという人は、尿路結石症のリスクは下がります。ホルモン注射などで男性ホルモンを足したとしても、正常値の範囲内であれば問題ないそうです。40代から増えるあの症状も尿路結石症?尿路結石症は痛みが先にやってくる!尿路結石症の症状の1つに「頻尿」があります。40代を過ぎると、骨盤底筋の緩みや過活動膀胱による頻尿に悩まされる人も多いですよね。尿路結石症と過活動膀胱などによる頻尿には大きな違いがあります。尿路結石症による頻尿は、結石が膀胱の中やその周辺を刺激することで起こります。それよりも先に、結石が腎臓から尿管までの尿の通り道である尿路を通過するので激痛が発症します。過活動膀胱などによる頻尿は慢性的なものであり、痛みを伴いません。何だか最近トイレに行く回数が増えたな……と思うだけにとどまります。激痛で救急車を呼ぶ人もいるくらい尿路結石症とは急性的な病気です。なので、頻尿になったら尿路結石症だということはありません。まとめホルモンの分泌が減ると、心身にさまざまな変化が起こりますよね。尿路結石症もその変化の1つ。ただ、ホルモンの分泌が減っても尿路結石症の予防策はあります。まだまだ長い人生、健康に過ごしていきたいですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/ウーマンカレンダー編集室著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年12月31日腎臓にできた結石が尿管などの尿の通り道である尿路を通ることで、突発的な激痛を引き起こす病気である「尿路結石症」。その痛みに耐えきれず、救急車を呼んで病院へ行く人もいます。「二度と尿路結石症にはなりたくない!」という人も多い病気ですが、予防法はあるのか。泌尿器科医の窪田徹矢先生にお伺いしました。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。こんな人は尿路結石症に要注意!暴飲暴食は控えて適度な運動を尿路結石症は男女ともに発症するリスクのある病気。男性は女性の2倍ほど尿路結石症に罹患しています。男性の中でも特に発症しやすい年齢は30〜44歳の壮年期とされています。しかし、40代、50代になっても発症する人は多くいます。「発症の原因は水分不足、乱れた食生活、運動不足など生活習慣と密接に関係しています。尿路結石症になった患者のうち、約40%が肥満傾向にあり、生活習慣病を抱える人の発症リスクは高くなっています。壮年期の男性は働き盛りで、宴会や会食の機会が多くあります。そのため、暴飲暴食、過度なアルコールの摂取などにより食生活が乱れてしまうことも。女性も同じく、つい食べ過ぎたり飲み過ぎたりすることはあまりよくありません。女性の罹患率が男性の半分であるとはいえ、尿路結石症を発症するリスクはあります。また、近年はコロナ禍の影響で運動不足になっている人が多い傾向にあります。食事だけではなく、適度な運動も尿路結石症の予防になります」(窪田先生)尿路結石症の予防法は?水分摂取とバランスの取れた食事が大切生活習慣と大きく関係する尿路結石症の予防には健康的な生活が大切です。では、健康的な生活とは一体どのようなものなのでしょうか。「まず、尿路結石症を予防するにはとにかく水分が大切です。できれば1日2リットルは飲んでください。一気に飲むのではなく、こまめに飲むこと。それから、冷やした水でも構いませんが、体が冷えてしまうのでなるべく常温の水を摂取したほうが良いでしょう」(窪田先生)お茶でも良いのでしょうか?「麦茶などカフェインの入っていないお茶なら構いません。ですが、やはり水が1番です。1日に2リットル以上の水を飲めば、尿路結石症の再発リスクは60%下げることができるといわれています」(窪田先生)食事についてはいかがですか?「脂肪、塩分、糖分のとり過ぎは良くありません。また肉や魚など、動物性たんぱく質の多い食品は控えたほうが良いですね。動物性たんぱく質は尿が酸性に傾きやすく尿路結石症のリスクを高めます。では、野菜ばかりを食べればいいかというと、そうではありません。野菜は尿をアルカリ性にしてしまいます。動物性たんぱく質も野菜もどちらもバランス良く食べることが大切です。また結石がカルシウムで構成されていることからカルシウムを取らないほうがいいと思う方もいますが、シュウ酸と一緒に摂取すれば逆に尿路結石症の予防になります。シュウ酸を多く含む食品は尿路結石症の発症リスクを高めますが、カルシウムと合わせれば問題ありません。例えば、・コーヒーに牛乳を入れる・ほうれん草とちりめんじゃこを混ぜる・たけのこにかつお節をのせるこのように、食事内容を工夫すれば食べられるものはたくさんあります」(窪田先生)食事に気を付ける、とは言っても…食事内容に気を付けるとは言っても、あれもダメ、これもダメとなってしまうと食事が苦痛に思えてしまうことも……。毎日のことなので、どうせならおいしく楽しく食事をしたいですよね。「何でも偏って食べるのがダメなのであって、バランスの取れた食事であれば何を食べても構いません。アルコールもプリン体が入っていて尿酸が高くなるので過剰に摂取するのはよくはありませんが、適度な量であればアルコールと同じくらいの分量の水をチェイサーとして飲めば問題ありません」(窪田先生)クエン酸も予防に良いともいわれていますよね。「病院では尿路結石症の患者さんに、クエン酸の薬を処方します。クエン酸はレモンやオレンジ、グレープフルーツなどの果物に多く含まれています。ですが、これらの果物には尿路結石症の発症リスクを高めるシュウ酸が含まれています。食べ過ぎてしまうと今度はシュウ酸を摂取してしまうことになるので、サプリでクエン酸そのものをとるようにしたほうが良いですね」(窪田先生)まとめ食事や運動といった基本的な生活習慣を正すことが尿路結石症の予防に大きく貢献します。きちんとした生活は他の病気の発症リスクも下げることができるので、今一度自身の生活習慣を見直しておきたいですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/ウーマンカレンダー編集室著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年12月25日健康だけが取り柄だった私。ところが40代になると、体重の増加と腹部の膨満感を感じるように。さらには腰痛や頻尿で苦しむことになりました。これって年のせいだよね? と思っていたのに、健康診断でまさかの病気が判明。子育ても一段落して、ようやく自分の時間が持てると思った矢先にがんがわかり手術することになりました。現在の経過観察に至るまでの経緯や大病から得られたことについてお話しします。運命を変えた人間ドック40歳を過ぎたころから体重が増え、40代後半には過去最大値になっていました。ちょうど息子が大学受験を控え、とにかくお金がかかりシングルマザーの私はダブルワークで朝から夜中まで働く毎日。自分の体調に気をつかう時間も余裕もなく、不規則な生活とストレスからの食生活の乱れもあり体重はうなぎ上り。そんな状況もあって、おなかがポッコリ出ているとか腰が痛いという症状は致し方ない、年のせいだと思っていました。息子がようやく就職をして、精神的にも経済的にも少し余裕が出てきた48歳の誕生日を迎えたころ、会社の人間ドックを受診をしました。エコー検査で担当の方に「子宮筋腫がありますか?」と聞かれましたが、忙しさにかまけ婦人科検診も受けていなかったため、そのように答えると担当の方は大急ぎで医師の元へ。すぐさまその場で医師の診察を受けることになりました。医師は少しきつい口調で「生理不順や出血はなかったのか?」「なぜ不自然におなかが出てきたのに放っておいたのか?」と質問してきました。生理不順や不正出血はなかったこと、体重が増えておなかが出ていると思っていたことを正直に話すと、ここでは詳しい検査はできないから大きな病院を受診するよう勧められました。手術を受ける私と待つ母親受診したのは近所の大学病院。婦人科に行くのは気分が重く避けてきましたが、診察室に入ると男性の医師が丁寧に話を聞いてくれました。診察への不安は感じなくて大丈夫だと不安を消してくれる丁寧な応対。ところが、いざ内診を始めると医師の声色が変わり「もしかしたら悪いものかもしれない」と言い始めたのです。そこから先は急転直下。次の診察のときは誰か一緒に来られるなら来てもらっても大丈夫だと言われ、ドラマでよく見た告知を想像せざるを得ませんでした。MRIの検査結果は悪性かもしれないとの曖昧な答え。卵巣の場合、細胞の採取は基本おこなわないようで手術してみなければわからないとのことでした。おなかを30cm切ることや、術中に検査をして悪性ならば卵巣を全摘することなどの説明を受けて術日を迎えました。不安な気持ちで迎えた手術当日。病気の不安はもちろんですが、高齢の母親がひとりで待っているかと思うと気がかりでなりません。術中検査の結果、子宮・卵巣すべてを摘出することになりました。手術はなんと8時間もかかりました。もうろうとする意識の中、手術室を出た際、母に向かって必死に手を振ると「思ったより元気そうでよかった」と安心した顔を見せてくれた母。その後ひとりで家に帰った母が、病気に勝つようにと普段食べないトンカツを買って食べた話を聞いて涙が止まりませんでした。術後の苦労と喜び術後、母親は腰が痛いのに毎日のように病院に来てくれました。車の運転ができない母親は電車とバスを乗り継いで来るため、体力的にも負担が大きかったと思います。一方息子はまったく病院に姿を見せませんでした。寂しさもありましたが、それ以上に息子の今後のことが気に掛かりました。一人息子で離婚したため父親もいないので、私に何かあったら息子はひとりぼっちになってしまうと心配になり、自身を責めたりもしました。母親の疲れもピークに感じたころ、息子からLINEが届き、会社の帰りに母親を迎えに来てくれるというのです。母親は息子の雑な運転にビクビクしながらもうれしそうでした。また、お互い子育てや仕事で忙しく、疎遠になっていた姉一家がお見舞いに来てくれたりと、がんという大きな病気にはなりましたが、同時に家族がいる喜びも感じることができました。ですが30cmも切ったおなかは想像以上に痛く、毎日歩かなければいけないとはわかっていても本当に憂うつで、トイレに行って帰ってくるのに30分はかかり、ベッドから降りるときの激痛が恐怖でもありました。とはいえ医師も驚く回復力で2週間以内に退院もでき、あんな大手術をしてもこんなふうに回復するのかと思うと医学の進歩にも驚き、また医療に携わるスタッフの方にも感謝の気持ちでいっぱいです。まとめ術後5年が経過しました。母親はさらに高齢になり不便なことが増えてきました。一緒にいてもちろん不満に思うこともありますが、手術した夜ひとりでトンカツを食べた母親を想像すると大体のことが許せます。私はというと、今でも再発の可能性が消えたわけではありません。これまでの自身の生活を振り返り、後悔したこともありますが、病気で得られたこともたくさんあります。自分の命は自分だけのものではないこと、家族がいてくれることのありがたさを痛感した大切な経験でもあります。過去は変えられないけど、今できることを一生懸命にやろう。今の幸せが長く続くよう、この文章を書くことにより再度自分の生活を振り返りたいと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/マメ美著者/sara(52歳)22歳で出産後、27歳で離婚。以降一人で仕事と子育てを両立してきたシングルマザー。ようやく子どもも就職し、安心した矢先に大病を患い現在経過観察中の身。忙しい仕事や家事、親の介護など日々のストレス発散は、大好きなお酒とKPOP。そんな趣味を、いつまでも楽しめるよう健康管理に努めている。
2023年12月25日前触れもなく突然おなかに激痛が走り、救急車を呼んで病院へ行く人も多いという「尿路結石症」。男性に多いイメージがありますが、患者の男女比は2:1と、実は女性にも多く見られる病気です。閉経後の女性に見られる病気の1つである「尿路結石症」とは一体どのようなものなのか。泌尿器科医の窪田徹矢先生に教えていただきました。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。尿路結石症とは?尿管に石が詰まってしまう病気尿路結石症とは、腎臓(右腎・左腎)から尿道までの尿路に結石ができる病気のこと。結石はシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムなどの塊で、形状はギザギザとした形をしています。その結石が、腎臓から膀胱のほうへと下りて尿路をふさぐことで痛みをもたらします。結石が腎臓から膀胱へとつながる尿管という細い管を通るとき、脇腹や腰、背中に強い痛みを感じることになります。腎臓から尿管、膀胱、尿道と尿が通る道のことを尿路と言い、結石はそのすべてを通過するため、尿路結石症という病名になっています。尿路結石症の主な原因は、以下の4つが挙げられます。・水分不足・高カロリー、高脂質な食生活・運動不足・内分泌異常「水分不足は尿の濃度が上がり、尿路結石症のリスクが高くなります。尿酸値などが高くなると、尿酸結石という結石ができることもあります。内分泌異常というのはホルモン分泌の異常のことです。甲状腺などのホルモンの分泌が過剰になったり不足してしまったりすることも尿路結石症の原因の1つ。閉経後の女性はエストロゲンの分泌量が減ってしまうので、尿路結石症になってしまうということもあります。また、尿路結石症は生活習慣と密接に関係しています。尿路結石症の患者さんの約40%が肥満で、糖尿病や痛風などの生活習慣病のある方がなりやすい病気になっています」(窪田先生)では、尿路結石症は生活習慣病の一種なのでしょうか?「いいえ、生活習慣病ではありません。ただ暴飲暴食をしたり、糖質を多く摂取したりということが生活習慣病の原因になるのですが、そういう生活習慣をしていると尿路結石症になりやすいということです」(窪田先生)尿路結石症の症状は?突然おなかに激痛を感じる尿路結石症の結石はギザギザとした形状をしているため、結石が尿管を通る際、どのような症状が起こるのかというと……。「基本的には尿によって結石が押し出されてきます。背中側に腎臓があり、そこから前側の膀胱に向かって尿路があるため、・腰や下腹部への突発的な痛み・痛みに付随した吐き気、倦怠感がよく見られます。突発的な痛みは夜間〜早朝にかけて発生することが多く、その原因は睡眠中の水分不足にあります。また、結石が感染結石などで炎症や細菌感染を起こしている場合は発熱することもあります。この他にも頻尿や残尿感などがよく見られる症状です。結石による尿管の損傷で血尿が出たり、結石が尿管に詰まって尿が排出されず、腎臓が腫れてしまうといったような腎臓へ影響を及ぼしたりする場合もあります」(窪田先生)突発的な痛みよりも先に尿路結石症だと疑えるような症状はありますか?「先行して発熱したり、血尿が出たりする場合もありますが……やはり激しい痛みを感じて受診される方が多いですね」(窪田先生)手術の可能性も!? 治療法は?結石の大きさによって治療法が違う尿路結石症による激痛に、救急車を呼ぶ方も多いそう。では、尿路結石症はどのような治療をおこなうのでしょうか。「治療法は結石のある場所や、大きさなどで変わってきます。言いだすとキリがないのですが……大体3つに分けられます。まずは薬ですね。よく薬で結石を溶かせますか?と聞かれるのですが、それができると尿管も溶けちゃうんですよね。予防的な観点で言えば結石をできにくくする薬はありますが、それは前立腺肥大など別の病気を治すための薬だったりします。なので、結石の排出を促す薬を処方することが多いです。手術は、体外衝撃波による砕石と内視鏡によるレーザーでの砕石があります。体外衝撃波による砕石は大きい石を細かくしてあとは排出を待つだけの手術です。麻酔も使わず、1時間くらいで処置が終わります。内視鏡によるレーザーでの砕石は全身か下半身の麻酔が必要ですが、10〜15分で処置も終わり石を完全に取り切れるようになっています。現在は内視鏡での手術が主流になっていますね。手術をするかどうかは結石の大きさで決まります。5mm以下なら排出できますが、10mm以上なら手術になります。5〜10mmの間なら薬を飲みつつ、様子を見ますね」(窪田先生)どのくらいの期間で結石は排出されるのでしょうか?「人それぞれですね。1日で出る方もいますし、何カ月も出ない方もいます。ただ、結石が出ないと尿管が詰まって腎臓が腫れてしまっている状態が続くので、腎臓が悪くなる可能性があります。3カ月くらい出なければ、手術したほうがいいと思います」(窪田先生)尿路結石症の市販薬はないのでしょうか?「市販薬はありません。結石が自然と流れて排出されることはありますが、体内で溶けて勝手に消えたりすることもありません。」(窪田先生)まとめ「もう二度となりたくない!」と言う患者さんがいるほどの激痛をもたらす尿路結石症。激痛の他にもさまざまな症状があります。最近ちょっと太ってきたかも、暴飲暴食をしてしまっている、と心当たりのある方は生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか?※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/ウーマンカレンダー編集室著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年12月22日ananフェムケア連載「Femcare file」。今回のテーマは、今からやるべき骨盤底筋トレーニング。尿漏れやお湯漏れ、便秘、冷えなどの女性特有の悩みの原因は、骨盤底筋がゆるんでいるからかも!?自宅で簡単にできるトレーニングを習慣化して、将来に備えよう。いつかに備えて早めの対策がお守り代わりに。骨盤の底にハンモック状についているのが、骨盤底筋と呼ばれる筋肉。実はこの筋肉が衰えると、20~30代でも尿漏れなどのトラブルに見舞われるそう。泌尿器科医の中村綾子先生に、骨盤底筋を鍛える大切さについて伺いました。「尿漏れ=年配の方の症状だと思っている方も多いのですが、20~30代の女性も例外ではありません。とくに妊娠・出産をきっかけに尿漏れに悩む女性は非常に多いんです。人に相談しにくい症状ですし、そもそも病気だと認識していなくて、吸水ショーツなどをはいてやり過ごしている方もいるのでは?放置しておくと将来的に、薬をずっと飲むことになったり、最終的には手術するしかないということも。心配な方は泌尿器科を受診しましょう。尿漏れ以外にも入浴後のお湯漏れや便秘、冷えによる生理痛、性交痛が出る人もいます。これらの症状は骨盤底筋がゆるんでいるサインなので、トレーニングをして鍛えるのがオススメ。今は不快な症状がなくても、いつか出産という選択をした際に備えて鍛えておけば心強いですし、産後の排尿トラブル予防もできます」中村先生直伝!オススメの骨盤底筋トレーニング特別な道具は使わず、簡単に骨盤底筋を鍛える3つのトレーニング方法を伝授。効果を実感するためには、1か月ほどコツコツ続けてみて。1、キャット&ドッグ骨盤底筋に負担がかかる反り腰を改善。肩の真下に両手、骨盤の真下に膝がくるように四つんばいに。視線をおへそに向けながら、背中を上げて丸みを持たせるように伸ばす。視線を上げて、肩甲骨を寄せながら背中を反らし、腹部を伸ばす。2と3を繰り返し10回×3セット行う。2、カエル脚のストレッチ骨盤底筋をゆるめて柔軟性を高める!両肘を床につき、膝を床につけ、カエルのように膝を90度に曲げて脚を開きます。背中はまっすぐに、この姿勢を30秒キープ×3セット行う。3、タオルを使った運動腟と肛門を締めて&ゆるめて筋力を効率的にUP。タオルを筒状に巻き、椅子に座った状態で尿道、腟、肛門に沿わせるように置く。肛門~腟をゆっくり締めて、ゆるめてを10回×3セット行う。中村綾子先生女性医療クリニックLUNA ネクストステージ院長。日本泌尿器科学会認定専門医。雑誌やWeb媒体などで女性の排尿トラブルについて発信中。「女医のいる泌尿器科も増えているので、安心して受診してください」※『anan』2023年12月13日号より。イラスト・二階堂ちはる取材、文・岡井美絹子(by anan編集部)
2023年12月09日更年期を迎え、頻尿に悩まされるようになりました。特にひどくなってきたのは、閉経を迎えてからだと思います。それまでは特にトイレが近いと意識したことはなかったのですが、加齢とともに明らかにトイレに行く回数が増え、急な尿意を覚えることが多くなりました。今回は私の頻尿との付き合い方をご紹介します。さっき行ったのにまたトイレに行きたい!「頻尿」という言葉は知っていましたが、正直、高齢者が悩む症状だと捉えており、更年期を迎えるまでは特に意識したことはありませんでした。それが3年前に50歳で閉経を迎えてから、尿意を覚える間隔が短くなったように感じ始めました。最初は、「あれ、さっきトイレに行ったばかりなのにまた行きたい!」と感じることが多くなった程度でしたが、徐々にトイレに行く頻度が増えていったのです。そのうちに、以前は仕事でオフィスにいる日は1日で2回程度だったのが、午後だけで5回もトイレに行くようになりました。私が働いているオフィスが入っているビルのフロアには他の会社も入っているのですが、トイレの数が足りていないのか、運が悪いとトイレ待ちの列ができていることも。そうなると、オフィスからトイレに行って帰ってくるだけで10分くらいかかってしまうこともあり、仕事が何度も中断されて生産性が落ちてしまいます。社内会議の場合は途中で抜けてトイレに行くことができますが、お客様との商談中は中座できないため、トイレを気にし過ぎて商談に身が入らないことも……。頻尿を意識してからは、必ず商談前にトイレに行く時間を持てるよう、早めに客先に到着するようにしました。夜中もトイレに行きたくて目が覚めるように私の頻尿問題は寝ているときにも発生するようになり、毎晩夜中に2回は目が覚めてトイレに行くようになりました。若いころは一度寝たら朝までぐっすり眠れるタイプだったのに、この変化には「おばあちゃんになったみたい」と少々落ち込みました。さらに悪いことには、トイレに行く回数が増えただけではなく、「今すぐトイレ!」というように急な尿意を感じるようになっていったことです。それはすぐにトイレに行かないと失禁してしまいそうなレベルの尿意。何かきっかけがあったわけでもなく、急にこのような症状が現れるようになりました。そのため友だちと遊びに行ったり、旅行に行ったりするときにトイレが気になって緊張するようになりました。とりあえずの対応策は、外出中にトイレを見たら入るようにすること。映画やライブの前には必ずトイレに行く。バスツアーでは休憩ごとにトイレ。レストランや居酒屋ではトイレに行ってから会計。電車に乗る前には1本遅らせてでもトイレに寄る。50歳を過ぎて人前で粗相することのないように必死になりました。頻尿も更年期症状の1つだった!頻尿の症状が続いていたので、ある日頻尿対策を調べてみようと思いネットで検索していると、女性の頻尿は更年期症状の1つであることがわかりました。あるサイトによると、私が悩んでいた「急な強い尿意」も過活動膀胱という症状で、その中には夜中の尿意も含まれるそうです。これを読んで、私の頻尿や強い尿意も更年期による泌尿器への影響であるかもしれないと思いました。さらに調べていくと、過活動膀胱は「膀胱訓練」という尿を我慢することが有効な治療法であるとのこと。なんと、私がおこなっていた「できるだけ頻繁にトイレに行く」とは真逆の行為でした。あと5分、あと10分というように少しずつ我慢する時間を延ばし、膀胱に負荷をかけることで膀胱の容量を増やす訓練だそうです。この訓練を知ってからは、自宅にいるとき、オフィスで事務仕事をしているときなど、可能な場合はなるべくトイレに行く回数を減らすようにしてみました。ただし、どうしても厳しいときは、無理に我慢はしないようにしています。まとめ膀胱訓練に4カ月ほど取り組んでいますが、現在も頻尿はまだ続いています。しかし、更年期が原因かもしれないとわかったことで、友人と出かけるときには、「更年期の症状でトイレが近いの」と正直に伝えられるようになりました。そうすることで同年代の友人たちは理解してくれ、遠慮なくトイレに立ち寄ることができるようになりました。高齢者の問題だと思っていた頻尿が、更年期症状の1つかもしれないことがわかり、女性にとって加齢の影響は大きいことを改めて感じました。なんとなく泌尿器系の症状は恥ずかしいという気持ちがありましたが、頻尿はこれからも長く付き合っていかなくてはならない問題だと思うので、膀胱訓練を継続してなるべく症状を軽減していければと考えています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。【窪田先生からのアドバイス】頻尿や強い尿意に悩んでいる場合は、まずは泌尿器科を受診してください。早期に受診すれば早期に改善する可能性が高くなります。この方の症状は過活動膀胱だと思われますので膀胱訓練はこのまま実践していただいても良いですが、できれば受診をして医師から聞いたアドバイスを実践すると安心です。著者/ST(53歳)更年期と戦いながら外資系企業で働く営業ウーマン。若い子に置いて行かれないように必死で頑張るも、年齢のせいか最近は物覚えの悪さに拍車がかかり、厳しい毎日。家族は夫と猫1匹。
2023年11月19日尿漏れは、婦人科疾患が影響していることもあるようです。中には、子宮筋腫の影響で、生理前後に尿漏れがある方も……。そこで今回のMOREDOORでは、「予想外の事態に驚いたエピソード」をご紹介します。監修:森女性クリニック院長、森久仁子産婦人科専門医、医学博士。大阪医科大学を卒業後、同大学産婦人科学講座に入局、同大学産婦人科学講座助教、和歌山労災病院をへて、平成25年和歌山市に森女性クリニックを開院。産婦人科としての枠組みだけではなく、女性医療の充実を目指すべく診療を行っている。Dさんの場合……数年前から下着が濡れていることがあり、驚きました。生理前後に尿漏れすることが多く、子宮筋腫を持っているので、そのせいだと思います。子宮筋腫の影響で尿が漏れることがあるということを聞いていたのでよかったです。その後、どう行動しましたか?生理前後に吸水パッドやナプキンを使っています。事前に、どんな知識があればよかった?子宮筋腫には尿漏れが伴うと知っていれば、それほど慌てないと思います。ナプキンなどで対処できる量なので、普通に生活できています。世の女性陣へ伝えたいことは?子宮筋腫があるとさまざまな症状が出てくることがあります。尿漏れやお腹にこぶのようなものを感じるので、情報を把握しておくと安心です。(50歳/翻訳)違和感を覚えたときは婦人科へ尿漏れの原因は、子宮筋腫が影響していたというDさん。Dさんのように、同じように悩んでいる方は、吸水パッドやナプキンを使って対応すると安心です。もし、少しでも体に違和感を覚えたときは、早めに病院で受診してみてくださいね。今回は「予想外の生理エピソード」をお届けしました。※監修:森女性クリニック院長、森久仁子※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年11月16日11月に入り、1日の寒暖差が気になる人は多いと思います。男女を問わず、冷えや冷えに伴う頻尿、腰痛、肩こりなどの不調に悩む人も多いはず。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、冷え性の原因となるNG習慣とすぐにできる対策を教えてくれます!男女とも冷えは大敵!冬本番前の今から対策を【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 238数年前に“いい女ほどタイツのデニール数は少ないらしい”説が浮上していましたが、実際のところどうでしょうか?肌色のタイツの上に薄いタイツをはいて工夫する方もいらっしゃいますよね。私自身は、160デニールなどなるべく分厚いもので温かく安心して過ごしたいタイプです。ですが、これから寒くなるにつれておしゃれの幅も広がり、デニール数が少ないストッキングをはいたり、鎖骨を出したり、コートの下にノースリーブを着たり、防寒と真逆の服装をしてみたくなることもあるかもしれません。そこで今週は、徐々に寒さが厳しくなり、寒暖差も実感する気候の中で、冷えずに温かくすごすための食薬習慣を紹介していきます。今週は、冷えの対策となる食薬習慣寒い季節には、冷えるという感覚以外にも血流が悪くなって足がむくんだり、血管が収縮し指輪が緩くなったり、トイレが近くなったり、膀胱炎や膣カンジダなどの症状を感じたりすることがあります。これからの時期は、外からの防寒も大事ですが、体内で熱を作り出す力が欠かせなくなります。冬のオシャレで我慢をしないように温活アイテムを活用しつつも、体を整えることでポカポカな体を維持していきたいですね。漢方医学では冷えやすい体質の一つとして、底冷えしやすく一度冷えるとなかなか体が温まらないという状態を『脾腎陽虚』といいます。その場合、消化器系統の働きをサポートしつつ栄養を補給し、効率よくエネルギーを作り出すようにします。ということで、今週は一足早い温活の一環として胃腸の働きを助け『脾』の働きを強化し、マグネシウムや亜鉛、ビタミンDなどを補いつつ、十分な睡眠をとることで『腎』を強化することがおすすめです。今週食べるとよい食薬は、【鱈とキノコのみぞれ鍋】です。逆にNGな習慣は、代謝ビタミンであるビタミンB群を消耗していく【ラーメンとビール】です。食薬ごはん【鱈とキノコのみぞれ鍋】胃腸の働きを助ける大根おろしとナメコを活用したお鍋を紹介します。なめこのトロミは保温性が高く、トロトロでポカポカのお鍋に。栄養の消化吸収機能を高め、『補脾』することで体の土台作りをします。そして、高タンパク、低脂質で、ビタミンD、ビタミンB群などを含み、消化によい鱈を活用し『補腎』していきます。冷え対策に欠かせない『脾腎』を元気にするお鍋です。これからの季節、お鍋の機会が増えると思いますので、ぜひお試しください。<材料>なめこ80g鱈2-4切れ白菜やしめじなど好きな野菜塩昆布・醤油・酒・みりん大さじ1水500ml大根おろし好きなだけ<作り方>大根おろし以外をコトコト煮込み、最後に大根おろしをのせて、お好みでネギを添えて完成。NG行動【ラーメンとビール】の食べ過ぎ・飲みすぎラーメンやパスタなどの糖質を多く含む食材や、ハイボール、ワイン、ビール、日本酒などのお酒は、体内で分解するためにビタミンB1やナイアシンなどのビタミンB群、カルシウムなどを消耗していきます。ビタミンB群は、代謝ビタミンとも呼ばれ、エネルギーを作り出すために必要不可欠な栄養素です。そのため、冷えを感じるときには、ビタミンB群のサプリを補うことがありますが、足りないものを足すだけではなく、消耗してしまう原因を突き止め、避けることも同時にできるとよいですね。まだ、寒さは始まったばかりです。これから長い冬がはじまり、暖房やカーディガン、腹巻、レッグウォーマー、カイロなど様々な防寒グッズに頼り、なんとか冬越えするということも多いかもしれません。ですが、寒さの始まりでもある今の段階からコツコツと自ら熱を作り出せるように体を整えていくことは、健やかに冬越えできる可能性を高めてくれます。冬本番になる前の今のうちに、習慣の見直しをしてみてはいかがでしょうか。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©こんざい/Adobe Stock文・大久保愛
2023年11月03日残尿感を経験したことはありますか?もし、この症状が長期的に継続していると、なにか原因があるのではないかと不安になってしまうでしょう。そこで今回のMOREDOORは「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」を紹介します。52歳/会社員Fさんの場合……子宮筋腫と診断されました。30代の頃に残尿感が残るようになり、クリニックを受診してレントゲンを撮ることに。以前患った膀胱炎とは違うと思っていましたが、産婦人科へ行くように指示され、そこで子宮筋腫があることが分かりました。すでにグレープフルーツ大までとなっており、これが膀胱を圧迫していたのが原因でした。原因が婦人科疾患だと気づかず本当に驚きました。どんな治療を受けましたか?いくつかクリニックに行き相談しやすい先生のクリニックに通うことに決めました。そして先生と話し合い、開腹手術で筋腫を切除しました。世の女性陣へ伝えたいことは?とにかく納得できるまで調べることと、信頼できる先生・治療法を見つけることです。また命に関わる病気でなくても心にかかる負担は大きいので、できれば身内や経験者に相談するのをおすすめします。このエピソードに読者は『おかしいなと思っても受診ではなく市販の薬で様子を見る人も多いと思います。自己判断によって発見が遅れる可能性があるようなので、少しでも違和感を覚えたら専門家に相談したい。』『疾患がなくても体調によって起こりうるから、年齢を重ねるほど判断がなかなか難しいな。』『体の病気と言えども、心にダメージが残りやすいところなので、信頼できる先生を見つけるのが大切だと思いました。』と実にさまざまな声が寄せられました。安心して治療を受けるために……Fさん残尿感は、膀胱炎ではなく子宮筋腫が原因だったと判明しました。安心して治療を受けるためには信頼できる先生や治療法を見つけることが大事なポイントかもしれません。皆さんも、身体に違和感を覚えことはありませんか?※こちらは実際に募集したエピソードを記事化しています。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。不安なときは必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修医:新見正則医院院長、新見正則1985年慶應義塾大学医学部卒業。1998年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。新見正則医院では世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬「フアイア」を使用。最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)。下記も好評発売中。「しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通」(MOREDOOR編集部)
2023年10月16日1日に何度もトイレに行きたくなる「頻尿」や、くしゃみやジャンプしたときに尿が漏れる「尿漏れ」。ともに40代以降から増える排尿の悩みです。加齢や老化のせい、そんなことで受診なんて……とやり過ごしていませんか。数多くの頻尿や尿漏れの症例を見てきた泌尿器科医の窪田徹矢先生に、泌尿器科の診察や治療のこと、そして受診の目安について聞きました。教えてくれたのは…監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。40代からなぜ頻尿と尿漏れが増える?骨盤底筋の緩みが原因頻尿や尿漏れは40代以降から増えてくるといいますが、それはなぜなのでしょうか。「まず、大きな原因は骨盤底筋の緩みです。骨盤底筋とは、尿道、腟、肛門の周りを囲む筋肉の集まりで、ハンモックのように下から臓器を支えています。更年期に女性ホルモンのエストロゲンが減少すると、潤いや弾力が落ちて筋肉量も減少します。骨盤底筋もエストロゲンが減ることで緩み、臓器をしっかり支えられなくなります。排尿をつかさどる臓器が安定しないことで頻尿や尿漏れが引き起こされるのです。特にエストロゲンの減少が本格化する、閉経後の50代は顕著です。40代から頻尿や尿漏れが起きる人は出産ダメージも大きな要因です」(窪田先生)。膀胱が硬くなることも要因「もう1つ、エストロゲンが減ることで膀胱の組織が硬くなり、動きも衰えることも要因です。膀胱の弾力性や活性が落ちると、尿をためることができず、ちょっとたまるとトイレに行きたくなります。これを過活動膀胱といい、年を重ねるごとに症状が重くなっていきます」(窪田先生)。頻尿や尿漏れの受診の目安は?老化と諦めず、少しでも悩んでいるなら早めに受診を頻尿や尿漏れの症状があっても、老化や加齢だから仕方ないと諦めている人がとても多いと窪田先生は言います。「頻尿の定義は昼に1日8回以上、夜間頻尿は一晩で1回以上にトイレに行く、となっていますが、少しでも悩んでいるなら受診どきと言えます。もちろん生活習慣を改善したり、セルフケアを始めるのはとても良いことです。ただ、専門医なら一人ひとりの症状に合わせたアドバイスができます。薬で良くなることも多いので、早く改善できる可能性が高いです」(窪田先生)。そして、受診するならなるべく早めが良いと窪田先生は言います。「症状が軽いうちは改善する可能性が高いですが、重症化してしまうと手術が必要、または手の施しようがない、ということもあります。恥ずかしからずに専門医に相談してほしいですね」(窪田先生)。治療はどのようにする?薬と低周波治療を併用とはいえ、泌尿器科はこれまで受診したことがない、という女性も多いでしょう。どんな診察や治療がおこなわれるのでしょうか。「基本的には問診で排尿の様子を伺い、尿検査をおこないます。必要に応じてエコーで残尿検査をおこなうこともあります。婦人科のように下着を脱いで検査するようなことはほとんどありません※。治療は薬と、症状に合わせて干渉低周波治療をおこないます。頻尿には膀胱をやわらかくする薬、尿漏れには骨盤底筋を強化する薬を処方します。干渉低周波治療とは、簡単に言うと腰周りに電気を流して筋肉を強化する治療です。骨盤底筋を鍛える体操も指導するのですが、毎日継続できる人はごくわずかであるため、取り入れています。最初の3週間は週2回、その後は2週間に1回のペースで、保険適用内で受けることが可能です」(窪田先生)。※検査の結果、がんの可能性がある場合は、膀胱内を調べる内視鏡検査(膀胱鏡検査)をおこなうことはある。まとめ頻尿や尿漏れは命に直接関わるものではないものの、生活の質を著しく下げてしまう残念な症状。しかも周囲の人には相談しにくいので、モヤモヤしている人も多いでしょう。そんなときは専門医に相談して、改善のサポートをしてもらってはいかがでしょうか。ひとりで試行錯誤するよりも改善する可能性が高く、早道だといえます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年09月23日40代を過ぎてから夜、トイレに何度も行きたくなって睡眠不足……ということはありませんか。いわゆる「夜間頻尿」にはいくつか原因があり、老化や加齢のせいだけではないといいます。そこで、泌尿器科専門医の窪田徹矢先生に夜間頻尿の原因と対策について聞きました。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。夜間トイレに何度も起きるのは病気?一晩に1回以上トイレのために起きる=夜間頻尿どれくらい、夜トイレに行くと夜間頻尿となるのでしょうか。「学会の定義では一晩に1回以上トイレのために起きることを夜間頻尿としています。ただ、実際のところは3回以上夜に起きる方が受診されるケースが多いですね。夜間頻尿は命に直接関わる病気ではありませんが、睡眠障害につながります。睡眠は心身の回復、記憶の定着、免疫機能を強化する働きがあります。 睡眠が妨げられると日中の活動へ支障を来し、心身の健康に影響します。また、睡眠障害の症状から事故につながったり、生活習慣病やうつ病のリスクが高くなったりと良いことがありません」(窪田先生)。夜間頻尿になる原因は?「多尿」「膀胱機能の低下」「不眠」が主な原因夜間頻尿はなぜ起きるのでしょうか。窪田先生によれば、原因は大きく3つあると言います。「夜間頻尿の原因は大きく3つあります。多尿膀胱機能の低下不眠まず「多尿」ですが、尿の量が多いということです。つまり、夜に尿が出やすくなる水分摂取をしているということです。具体的には、夜遅くまで水分を多量に摂取している、利尿作用の高い飲み物を飲んでいる、といったことが挙げられます。次に「膀胱機能の低下」ですが、女性ホルモンであるエストロゲンが減ると膀胱の組織は硬くなり、血流が悪くなることで動きも衰えます。膀胱の弾力性や活性が落ちると、尿をためることができず、ちょっとたまるとトイレに行きたくなってしまうのです。最後に「不眠」ですが、これは心の状態と深く関係しています。ストレスや心配事があって眠れないでいるうちに、トイレに行きたくなるというものです」(窪田先生)。効果的なセルフケアは?まずは水分コントロールから!3つの原因のうち、まず取り組みやすいのは水分摂取の見直しでしょう。どんな点に気を付ければ良いのでしょうか。「気を付けたい飲み物は3種類。以下を含む飲み物は利尿作用が高いので注意が必要です。カフェインアルコールカリウムカフェインは、コーヒーやお茶に含まれていますね。コーヒーを1日に何杯も飲むという方もいらっしゃいますが、頻尿の場合は16時までに、とアドバイスしています。アルコールは、ウイスキーや焼酎など純度の高いもののほうが利尿作用が高いです。これらを飲むときは同量の水を飲むと利尿作用が抑えられます。カリウムを含む飲み物とは、オレンジジュースや野菜ジュースなどかんきつ系飲料です。また、キンキンに冷えたアルコールは下腹部を冷やし、血行を悪くしてしまいます。血行が悪いと排尿をつかさどる膀胱などの機能が鈍くなってしまいます。お湯割りなど、体を温める飲み物を積極的に飲むと良いでしょう」(窪田先生)。糖質を抑えた食事やストレス回避も大切「膀胱機能の低下」や「不眠」についてはどのように対策すれば良いでしょうか。「膀胱機能低下については、甘い物や糖質をとり過ぎないよう指導しています。甘い物や糖質を多くとり過ぎると、血管を硬くするためです。また、肥満も頻尿の原因になりますから、糖質を抑えた食事はとても大切です。不眠についてはストレス回避を心がけるよう指導しています。場合によっては環境を変える勇気も必要です」(窪田先生)。まとめ窪田先生によれば、女性に人気の生絞りグレープフルーツサワーは、頻尿まっしぐらの飲み物だそう。アルコールにカリウム、冷え冷えと、頻尿の条件が3拍子そろっています。とってもおいしいですが、40代以降になったら、控えめにしたほうが良さそうです!※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/窪田 徹矢 先生くぼたクリニック松戸五香院長。獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouYuberとしての情報発信もおこなっている。
2023年09月18日30代前半で妊娠し、初めて経験した尿漏れ。そこから始まった、ふとした瞬間の「ハッ」との闘いの日々。妊娠中だからだろうと思っていたのに、産後も続く、続く……。治まるどころか、年齢とともに回数や量が増え、焦る日々。さまざまな対策の末、ついにたどり着いた方法を紹介します。★関連記事:40代で尿漏れが悪化! ダイエットのための運動で尿漏れの悩みが解決できて一石二鳥だった件【体験談】40代から加速した尿漏れとの闘いの日々30代で妊娠するまでは経験のなかった尿漏れ。妊娠中によくあるトラブルとして聞いていたので、恥ずかしさはあったものの、特に気にしていませんでした。が、しかし、期待していた産後も一向に改善することはなく、むしろ年齢とともに「ハッ」とすることが増える始末。咳をした瞬間、つまずいた瞬間、荷物を持ち上げた瞬間、縄跳びをした瞬間……。40代に差し掛かるころには、ダッシュをするたびに「ああぁー」となるように。ひどくなるばかりの尿漏れに、どうにかしなければ!と、真っ先に取り掛かったのが腟トレでした。妊娠時に尿漏れについて相談した助産師さんによると、尿漏れは骨盤底筋の緩みが原因ということで、そこを鍛えようとしたのです。ただ、1つ問題が。YouTubeの動画のまねをしていても、果たして目的のところが本当に鍛えられているかどうか、正直よくわからない……。1カ月ほど頑張ってみたものの、結局、目に見えた効果は得られませんでした。そんな中で、たまたま知ったのが医療用シリコンを使った腟や骨盤底筋を鍛えられるというインナーボール。最初は迷いましたが、余りに尿漏れがひどく、ついに購入することにしたのです。ついに手にした秘密の特訓道具…ネットで調べていくと、ひと口にインナーボールといってもいろいろな商品がありましたが、どれも材質や形に共通性があるように思いました。私が選んだのは、SVAKOMの「Nova Ball」(購入時価格6,050円税込み)。医療用のソフトシリコン採用で完全防水。レベル別に3つ入っています。3つのボールは、ピンポン玉大のボールに細長いひもがついている形で、それぞれ重さと形が違います。レベルが上がるごとに、ボールの直径が小さくなって落ちないようにするのが難しくなり、重量が重くなります。また、1番レベルが低いものはボールが1つで、他はボールが2つつながっているような形。ボールについているひもには、引っ張り出すための輪がついています。ビビッドな色あいで、手触りはサラサラ。手に持つと、1番レベルが低いものでも意外にずっしりした重みがあり、揺らしてみると、中で丸い重りのようなものがグルグル動くのが感じられます。目安として1日に10~30分ほど装着するようです。入れるときには、ジェルなどを使ったほうが痛みがないということ。また、寝転んだり椅子に座ったりして、リラックスした状態で入れるのがポイントだそうです。1週間装着したら落ちないように!家族に見られるかもしれないことを考慮し、私は装着したり外して洗ったりはすべてトイレでおこなうことに。しっかり準備をして早速装着してみましたが……。まず、入れるとき。思ったよりも大きいので、しっかりジェルを塗っておかないと少し痛みを感じます。直径が1番大きいところを通り越せば、後はするんと奥まで進み、中に納まった感じがします。しかし、骨盤底筋が緩み切ってしまっている私。1番レベルが低いものでさえ、ちょっと動くと落ちてしまう! トイレから立ち上がっただけで、ずるっと出てきてしまうのです……。そこで、最初は寝ながら使ってみることに。トイレで装着し、落ちないように手で押さえながら部屋まで行き、寝転がって30分間装着。これを1週間続けてみたところ、トイレから立ち上がったときにすぐに落ちて来ることが減ったのです!装着しているときは、痛みはありませんが、何かが入っている感じはあります。そして、少し動くと、腟の中でボールのようなものがグルグル回っている感じがします。別に痛いわけでもなく、静かにしているとわかる程度です。まとめ尿漏れの解消を目指して、インナーボールを使い始めて約3カ月。以前に比べ、尿意が我慢できるようになったり、走行時の尿漏れの頻度が減ったり、少しですが尿漏れ改善に効果を感じています。また、装着時はインナーボールが出ていかないよう意識するので、自然とどこをどう締めれば良いのかがわかるように。腟トレを始めた当初は腟を締められているかどうかわからなかったのですが、今はインナーボールを入れていないときにも意識して締めることができるようになったのも大きな収穫です。正直、入れたり出したり洗ったりと手間はかかりますが、それ以上に効果を実感できたので、しばらくトレーニングを続けたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事内の価格表記は、すべて消費税込みの価格です。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。イラスト/塩り著者/おおさわ (40歳)長野県在住。低体温&極度冷え症脱出めざして、温活に夢中。
2023年09月04日加齢や日々の疲れからさまざまな症状が出ることを耳にする機会が多々あります。「疲れているだけだから」と、つい辛い症状を放置してしまう方も……。そこで今回のMOREDOORでは、「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をご紹介します。監修者:ひなたクリニック院長、三橋 裕一1964年生まれ。福島県会津若松市出身で2007年に札幌でひなたクリニックを開業。産婦人科医の傍ら、総合格闘技のリングドクターとしても活動。新事業の『内診台を使用したVIO脱毛』に日々奮闘中。Dさんの場合……私の場合は、子宮筋腫でした。お腹の張り、頻尿、腹痛、貧血、経血量の多さ、頭痛の症状がありました。加齢と寝不足のせいだと思っていたので放置していたところ、健康診断のオプションの婦人科検診で子宮筋腫が原因だとわかりました。どんな治療を受けましたか?病院で子宮全摘する手術を受けました。子宮筋腫は良性腫瘍なので緊急性がなく、最初に行った病院では「1年半待ちになるため、手術までの間はホルモン注射を打って筋腫を小さくする」と言われました。しかし、ゆくゆくは子宮全摘をするとのことだったので、念のため他の病院でも診てもらい、その病院ですぐに手術する選択をしました。世の女性陣へ伝えたいことは?毎月の生理の症状が重い方、痛みが強い方は、我慢せずに婦人科に行って欲しいです。婦人科はハードルが高いと感じる方もいると思います。そんなときは、女性医師のいる病院を探して行くのもよいかもしれません。読者からの感想は『お腹の張りや頻尿など、確かに加齢のせいだと思いがちだと思います。しかし実際は子宮筋腫だったと、婦人科系は少しでも気になったら早めの受診が欠かせないと思いました。』『婦人科はハードルが高く感じるのでつい放置しがちになってしまうと思いますが、しっかりと専門医に診てもらうことが一番大切なんですよね。』『更年期と放置していますが、全く今の私と同じ症状でびっくりしております。怖い……婦人科に行きます。』など、さまざまなコメントが寄せられました。身体に異変を感じたときは早めに病院へDさんのお腹の張りや頻尿などの症状は、子宮筋腫が原因だったようです。身体に異変を感じたときは早めに病院で受診することをおすすめします。今回は「婦人科疾患に気づいたきっかけエピソード」をお届けしました。※監修医:ひなたクリニック院長、三橋裕一※毎月の生理が「いつもと違う」「量が多い」と感じたり、「健診や他の病院で貧血がある」と言われたら、なるべく早めに婦人科に行くことをおすすめします。かかりつけの婦人科医をもつのもよいので、検討してみてください。※この記事は編集部に寄せられた実話ですが、すべての方が当てはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。(MOREDOOR編集部)
2023年08月30日「夜中にトイレで1~2回起きるのは、年なんだから仕方ない」そう思ってはいないだろうか。「就寝後にトイレで2回以上起きる高齢者は、1回以下の高齢者より、死亡率が1.98倍上昇するといわれます。『夜間頻尿』は見過ごすことのできない病気です」そう警鐘を鳴らすのはマイシティクリニック院長で『老化を「栄養」で食い止める70歳からの栄養学』の著者、平澤精一先生だ。夜間頻尿とは、就寝後1回以上トイレに起きなければならない症状で、そのために日常生活に支障をきたしている状態を指す。夜間頻尿に悩む人は60代の39.7%、70代の62%、80代の83.9%と、高齢になるほど増える傾向がある(02年・日本排尿機能学会)。予備群を含めた患者数は実に、40歳以上で約4,500万人に及ぶそうだ。夜間頻尿で、どうして死亡率が高くなるのだろう。「原因はいくつかありますが、まず、いきなり冷たい便座に座ることで血圧が大きく変動し、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞を起こす人が多いです」(平澤先生、以下同)■一晩3回以上トイレに起きる人は転倒のリスクが1.28倍なかには、排尿後に意識を失う「排尿失神」を起こす人も。「排尿失神は、排尿で血圧が下がり、心臓から脳へ送られる血液が急に減るため、脳が酸素不足になって起きる意識障害です。排尿失神自体は後遺症などの心配も少なく回復しますが、問題は転倒です。廊下や階段で倒れて、打ちどころが悪いと危険です」失神しなくても、夜中は暗くて周りが見えづらい、寝ぼけて足元がおぼつかないなど、転倒のリスクは高そうだ。「一晩に3回以上トイレに起きる人は、トイレに行く際に転倒するリスクが1.28倍になるというアメリカの研究報告もあります。転倒での骨折が原因で寝たきりになる人もいますし、そもそも睡眠不足では日中のパフォーマンスが下がります。意欲や集中力が低下し、居眠り運転などの危険性も無視できません」睡眠不足からホルモンバランスが崩れると、うつなどメンタル面に不調が現れる人もいるそう。 「夜間頻尿は、寿命や健康な生活を脅かす大きな問題なのです」そもそも、夜間頻尿はなぜ起きるのだろう。「原因はおもに『膀胱畜尿障害』と『夜間多尿』『睡眠障害』の3つです」順に解説してもらおう。「膀胱畜尿障害は、女性では多くは『過活動膀胱』によって起きます。加齢とともに、血管が老化して血流が悪化。膀胱のしなやかさや弾力性が失われ、排尿筋が過活動状態になります。その結果、膀胱に十分に尿をためられなくなり、少ない尿でも『尿意切迫感』といってトイレに行きたくなる。夜中に何度も起きてしまう原因です」夜間多尿は、文字どおり夜に作られる尿が多い状態だ。本来、夜は抗利尿ホルモンなどの働きであまり尿が作られず「夜中はトイレに行きたくならない」のが正常だそう。加齢とともにこうしたホルモンが減少していく。「筋力や血管の収縮力の低下も、夜間多尿の原因です。血行が悪く下半身に水分がたまった状態で横になると、その水分が上半身に移動し腎臓に届いて、夜間に尿を作ってしまうのです。いっぽう、糖尿病によって夜間多尿が起こる場合もあります。年のせいだと自己判断せず、専門医を受診してください」睡眠障害は……?「高齢になると日中の活動量が低下し、睡眠が浅くなりがちです。リウマチなどの痛みで深く眠れない人もいるでしょう。夜中、目が覚めたときに軽い尿意を感じてトイレに行く。これが習慣化してしまうことがあるのです。逆に、尿意があるから就寝後に目が覚め、睡眠が浅くなることもあります。どちらが根本の原因かは難しいところですが、悪循環が起きるケースが多く見られます」■利尿作用がある夜のカフェイン摂取にも気をつけて夜間の排尿回数が多く、症状がひどい場合は、原因を特定して治療することが必要だ。服薬などで症状を軽減できるので、泌尿器科の専門医に相談しよう。だが、夜中のトイレが1回程度など症状の軽い人や予防目的なら、運動と食事での対策があるそう。「運動面では、骨盤底筋体操が有効です」骨盤底筋体操は、あおむけに寝てひざを曲げ、体の力を抜いて膣と肛門をキュッと締める、緩めるを繰り返すもの。慣れると、立っていても座ったままでもできる。また、散歩やスクワットなどで下半身を鍛えることも有効だという。「食事面では、朝、トリプトファンやビタミンB⁶を取ると、夜に睡眠ホルモンのメラトニンが作られ、深い睡眠が得やすくなります」トリプトファンは大豆や乳製品、肉、バナナ、ピーナツに、ビタミンB⁶は鶏肉や魚などに多い。サケなどの焼き魚や納豆などが並ぶ和朝食がピッタリだという。「最近は熱中症対策として水分をたくさん取るため、カフェインの多い緑茶などを飲む人もいるようですが、カフェインには利尿作用があります。夜はノンカフェインの麦茶などを飲んでください」健康で長生きするために、夜間頻尿を侮ってはいけない。若いうちから夜中のトイレ対策に励もう。
2023年08月25日20代からおりものシートを愛用していた私がアラフォーになり、尿漏れを初めて経験。そのときはまだ妊娠も出産もしていなかったのに、です。おりものだけでなく、尿漏れ対策もできるシートにしたものの、今度は肌のかぶれに悩むように……。最終的に布製のシートに出合い、快適生活を手に入れるまでの体験談を紹介します。★関連記事:「出ちゃった…」40代更年期から急増する尿漏れ。どうして? 緩和できる?【医師監修】アラフォーになり、尿漏れ問題発生私はおりものシートが必要なくらいの量のおりものが出るため、20代からアラフォーの現在まで毎日シートを使用してきました。20代で最初に試した商品は、小林製薬の「サラサーティコットン100」です。過去に生理用ナプキンで肌がかぶれたことがあったため、“天然コットン100%の表面シート”という言葉に惹かれました。においが気になる時期は、小林製薬「サラサーティSARA・LI・E」のナチュラルリネンやホワイトブーケなどの香り付きを試しました。どちらかを装着するという毎日を送っていたアラフォーのある日、椅子から立ち上がった瞬間にじわっとした感覚が。トイレで確認すると、濡れ具合やにおいから明らかに尿漏れでした。驚いたものの、その後は尿漏れしてもすぐにシートを交換できる状態だったため、しばらくそれで様子を見ていました。ところが、初めての尿漏れから1週間。外出先での尿漏れが続くように。すぐにシートを交換できず、その不快感や周りににおうのではないかという不安から、これはもうおりものシートではダメだと思いました。おりもの・尿漏れ・消臭機能付きライナーとの出合い愛用のおりものシートに代わり、おりものと尿漏れを吸収でき、そして消臭機能付きのものを探すことにしました。そしてテレビCMで見た尿漏れ対策のパンティライナーを試すことにしました。パットサイズが14.5cm、17.5cm、19cmの3種類あり、14.5cmは無香料とフローラルソープの2種類が選べました。うれしいことに私の望みである、おりもの対策と尿漏れ対策が同時にでき、さらに消臭機能付きです。自分の尿漏れの量を把握していなかったため、初めて購入する際はサイズ選びに困りました。14.5cmと17.5cmのものを両方使ってみた結果、17.5cmは少し大きいと感じて、おりものシートの着け心地に近い14.5cmを使うことにしました。布製パンティライナーを試してみたおりもの・尿漏れ用パンティライナーの使用を始めて数年、パンティライナーに触れる部分がかぶれるようになりました。このころ妊娠・出産をしたことも関係しているかもしれませんが、原因はわかりません。かぶれによる不快感から何度も椅子に座り直したり、仕事に集中できなくなったりしてきたころ、SNSで初めての生理準備BOX「READY BOX」で布製パンティライナーを知り、試してみました。布製の生理用ナプキンの存在は知っていましたが、布製のパンティライナーがあることに驚きました。私が使い始めた布製パンティライナーは綿100%で、生理用の羽根つきナプキンの羽根の部分にスナップボタンがあり、下着と一体化させて使用します。この方法で今のところ布製パンティライナーがずれたことはありません。使用後の処理は、入浴時にさっと洗い洗濯機に入れるだけと、簡単。浸け置き洗いを覚悟していた私には驚きでした。繰り返し使えるので買い置きいらずでストックスペースが空くといううれしいメリットも。また、布製パンティライナーに替えてから肌がかぶれることもなくなりました。まとめアラフォーで尿漏れを経験し、それまでおりものシートから、おりもの・尿漏れ対応のパンティライナーを毎日愛用。その後、これまでのパンティライナーの使用が難しいなと感じたときに、布製パンティライナーと出合いました。使用後の洗濯は浸け置きすることなくさっと水洗いして洗濯機に入れるだけの手軽さ。布製パンティライナーに替えたことで買い忘れの心配からも解放され、快適なパンティライナー生活を手に入れることができました。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。【駒形先生からのアドバイス】更年期は、主に膀胱の弾力性の低下、女性ホルモンのエストロゲンが減少することによる骨盤底筋の脆弱化、体重の増加といった3つのことから尿漏れしやすくなります。エストロゲンの減少は止められませんが腟を鍛えることで尿漏れを緩和することができます。骨盤底筋運動の一種である「腟トレ」をぜひおこなってほしいと思います。毎日続けて見ましょう。まずは、フェイスタオルを1枚用意します。①フェイスタオルを縦半分に折って横の端からくるくると巻きます。②服の上から①の巻いたタオルを会陰(股)に当てて、椅子に座ります。③タオルが当たる部分を意識しながら、タオルを挟むように意識して、会陰にクッと力を入れます。著者/えすたなか子供と2人暮らしの働くママです。季節の移りかわりを年中行事で子どもと楽しんでいます。
2023年07月29日私の過去の体験は、ひどい尿漏れを繰り返し、誰にも相談できず悩んでいたときのことです。友人との会話の中でも「恥ずかしい」という思いから話題になることは少なく、自然と避けていました。でも、CMなどで尿漏れケア商品が大々的に宣伝されていることを思うと、悩んでいる女性は想像以上に多いはず。何とか解決策を見出そうと試みて尿漏れが軽減した方法を紹介します。★関連記事:トイレが近くなり、尿漏れも…膀胱炎の再発かと思って検査した結果、まさかの疑いが!【体験談】高齢出産した私。産後に現れた症状は…アラフォー出産の私。駆け回る息子を追いかけて体はボロボロに。頻尿、そして尿漏れ症状が始まりました。「加齢もあるし、子育て中だから今だけだろう。何とかなる」と思い込んでいました。普段の生活でも、スーパーでのレジ待ちが耐えられず、列を外れてトイレに行くこともしばしば。尿漏れパッドに頼るも、それだけでは防ぐことができず、帰宅後に濡れた下着やズボンを交換することが多くなりました。過去に薬の副作用で長年悩まされたことがあったので、何とか病院や薬に頼らない方法はないか……と模索していました。意識してトイレ間隔を少しずつ伸ばすようにそんなときにテレビで、「ヨガでヒップアップ・生理痛緩和や尿漏れ防止」という見出しで、橋のポーズをしているのを見かけました。橋のポーズとは、あお向けに寝た状態からおしりを持ち上げて、両腕と両足で支えておこなうポーズです。これは布団の中でもできるので簡単でラクでした。しかし、運動習慣がなかった私は、そんなラクなポーズを毎日おこなうことですらひとりでは継続できませんでした。そこで、週1回のヨガ初心者クラスに通いました。最初は軽いヨガも苦痛で、効果も目に見えず……。ヨガは仲間との会話も楽しく、リフレッシュになっていましたが、先生がレッスン中に「尿を途中で止められたり、少し我慢できると良いですよ」と、会話を交えながら橋のポーズを取り入れてくれたので、悩んでいた私の心に響きました。橋のポーズをおこなうことで臓器を下側から支える「骨盤底筋」という筋肉を鍛えるそうです。「絶対、途中で尿を止めるなんて無理」と思いながらも、「トイレ中に尿を途中で止める」をできないながらも試し、また普段から「尿意があっても少し我慢する」という膀胱トレーニングを日常的に意識してみました。徐々に排尿コントロールができるように!自分のペースで骨盤底筋を意識し続けて2~3カ月後、スーパーでのレジ待ちができるようになりました。そして1年後には、尿漏れパッドが不要になりました。現在は、トイレに行こうかなと思ってから1時間は我慢でき、トイレ回数も1日10回以上から5~6回程度に。同時に尿漏れ回数が減りました。排尿コントロールができるということは、こんなに便利だったと初めて知りました。まとめ私は高齢の両親の介護経験から、老化は尿漏れ、さらには便漏れにもつながると痛感しています。今の私にも老化はすぐそこに待っていて、いつでも襲い掛かってくると実感しています。「週1回の初心者ヨガ」「日常的に意識する」これだけで、骨盤底筋トレーニングになったのだと思いました。過度の我慢は禁物ですが、今後も無理なくコントロールし続けたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/まるさかな(50代)50代の主婦。夫と息子の3人暮らし。猫、音楽、B級グルメ好き。夫の転勤、パート勤務、不妊治療を経て出産・育児でひと息ついたと思ったら、両親の介護に突入。
2023年07月27日39歳で膀胱炎や腎盂腎炎などの病気になって、40代は30代に比べてトイレが近くなりました。時にはくしゃみをするだけで漏れてしまうこともあり、尿漏れパッドを使うことも増えてきました。尿失禁(軽失禁)をする年齢でもないのにな……と思っていましたが、あることが疑われて……。★関連記事:尿漏れ、頻尿、ぽっこりおなかの原因は骨盤底筋群の緩みにあった!骨盤底筋群を鍛える「呼吸法」とは軽い尿失禁がたまに起きる膀胱炎や腎盂腎炎になって完治をしてから、トイレに行く間隔が短くなったような気がしていました。膀胱炎が再発しないように、トイレに行く間隔は短くするように意識はしていました。そのため、トイレの間隔が短くなっても仕方がなかったのですが、それにしても頻繁にトイレが近いのかなという感覚を感じるようになりました。そして、トイレが近くなったことと関係があるのかわかりませんが、生理中におなかの痛みを感じると軽い尿失禁をしたり、くしゃみや咳をすると漏れたりするようになりました。大した量ではありませんが、今までそのようなことがなかったのでちょっとショックを受けました。尿失禁は頻繁ではなかったし、生理中に多く、生理が終わると尿失禁なども起きなかったので、深く考えることはありませんでした。40代だからあり得ることなのかもしれないと思うようにして、病院などには行かず。結局、気を付けていたのですが、膀胱炎を再発したため病院へ行くことになりました。膀胱炎から過活動膀胱へ膀胱炎は頻繁になっていたので、薬を処方してもらえば落ち着くものだと安心していました。そのときに、いつもは気にしていない尿失禁について相談をしたのですが、医師から「過活動膀胱かもしれない」と告げられることに。膀胱が過敏状態になっていると過活動膀胱になる可能性が高く、私の場合も膀胱炎などを繰り返したことによって過敏状態になっている可能性があるということでした。膀胱炎の治療をするために過活動膀胱の薬を処方されませんでしたが、水分コントロールや骨盤底筋の訓練など必要とのことで説明を受けることにしました。膀胱炎であることで、できるだけ尿の排出で菌を出さなくてはいけないために、膀胱炎が落ち着いた時点で検査などを受けるほうが良いだろうということでした。膀胱炎から過活動膀胱になりやすいため、過活動膀胱になることは仕方のないことであるという話でしたが、膀胱炎のつもりで病院に行ったのに違う症状を発見されるとは思ってもみなかったので驚きました。過活動膀胱の検査を受けてみる膀胱炎が治まり、トイレの頻度も落ち着いたとき、過活動膀胱の検査を受けてみることにしました。正直トイレの頻度も尿失禁も落ち着いていたので、大丈夫ではないかと思っていました。しかし繰り返していたときもあり、またくしゃみなどで尿失禁をするのも嫌なので、調べておくことは必要だろうと判断しての検査でした。泌尿器科での検査で、検査自体は面倒なものではなかったのですが、意外と泌尿器科に通う人が多いことに驚きました。全員が全員過活動膀胱ではないのはわかっていても、泌尿器科の悩みを持つ人が多いということを知りました。それで、なんとなくホッとし、安心した気持ちで検査を終了。結果的には過活動膀胱との確定診断は受けませんでしたが、可能性はあるということでした。現時点で治療の必要はなく、女性の場合には軽い尿失禁は誰にでも起こる可能性があるものなので、深く考えることはないし、気になる場合にはまた相談に来ると良いでしょうとのこと。過活動膀胱ではありませんでしたが、膀胱炎が起きればまた過活動膀胱のような症状が起きかねないというのが現在の私の症状だということでした。まとめ過活動膀胱は特に女性に多い症状であり、膀胱炎や結石がある場合には発症しやすい症状のようです。知り合いなどに話をすると同じような症状で悩んでいる人も多いので、ありがちな病気なのかなと思いました。今回は過活動膀胱ではありませんでしたが、いつ私自身が過活動膀胱と診断されるかわかりません。繰り返すことの多い膀胱炎などにも気を付けながら、生活することが必要になりそうです。また同じような症状が起きたらすぐに病院に相談したいと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著者/サトミオリ(45歳)小学生男子2人に振り回されながら毎日大騒ぎの育児。子どもたちに振り回されているせいか、年齢のせいなのか、次々と体の不調が出てきている。一つずつ完治をさせながらも、年になったなぁと凹んだりしていている。
2023年07月23日用を済ませてトイレを出たとき、股間にツーッと何かが垂れていく感覚が……。ズボンを見ると、ジワ〜とシミが!男性の「排尿後の尿もれ」(以下、尿もれ)は、ある程度の年齢以上になると誰もが経験する症状と思われるが、現在、男性用の尿もれパッドのテレビCMがゴールデンタイムでもさかんに流れているように、若い世代にも増えているようだ。そこで気になるのが、生活用品メーカーのライオンが行った2年前の調査。20〜60代の男性1,500人を対象にした調査では、便座に座っておしっこをする「座りション」の男性が60.1%にのぼった。「座りション」に変更した理由では《尿ハネでトイレが汚れる》《掃除をする妻の気持ちを考えて》などがあるようだ。とくに、子どもの頃から、座りスタイルで用を足している「座りション派」は、20代は25.7%。4人に1人は、便座に座ってオシッコをすることが「当たり前」なのだ。そうすると、座りションの普及と尿もれには何らかの関係があるのではないだろうか。専門医に話を聞いてみた。「まず尿もれは『排尿後尿滴下』といい、尿道に残った尿がうまく出し切れずに、出てしまうことです。陰茎(ペニス)の先端からオシッコを貯める膀胱まで続く尿道の途中、骨盤に入ったあたりに『外道尿括約筋』というオシッコを我慢する筋肉があります。この筋肉よりも奥(膀胱側)の尿道に残っている尿がもれるわけではありません。尿もれとは『外道尿括約筋』よりも前に残った尿が、用を足した後にズボンにしまったあとにツーッと垂れてくるのです」そう語るのは「おき泌尿器科クリニック」(大阪府富田林市)の沖貴士院長。「排尿後の尿もれが起きる要因のひとつは加齢による『前立腺トラブル』。尿が膀胱から出てすぐの場所にあるのが前立腺です。この前立腺の中を尿の通り道の尿道が陰茎の先端まで通っています。前立腺は年をとるにつれてだんだん大きくなり尿道を圧迫します。オシッコの勢いが弱くなることで、尿が尿道に残ってしまうのです。また、若い人でも、たとえば、映画の前にトイレを済ませておこうなど、日常生活の各ポイント(〜の前に)で用を足す習慣があるなど頻回にトイレに行く人は、尿の量が貯まる前にオシッコをするため、勢いが足りなくなります。その結果、トイレのあとに、ツーッといくことがあります」(沖院長・以下同)オシッコの勢いと尿もれは深い関係があるようだが、確かに、周りに聞いてみると「座りション」は〝尿道が圧迫されている気がして、スッキリ感がない〟という声が多い。「オランダ・ライデン大学医療センターの研究チームが、立ったときと、座った場合とで、オシッコの最大流量、排尿時間、残尿量(膀胱に残っている尿の量)を比較したところ、正常な排尿の人の場合では、どちらも変わりがなかったことが明らかになりました。また、前立腺肥大症などの排尿トラブルがある人は、座ったほうが、明らかに残尿量が少なくなり、勢いも良くなったことがわかりました」ええっ?座りションのほうが、勢いがある?「座った方が落ち着く、かがむことで腹圧がかかることなどが影響していると考えられます。当院でも、オシッコの勢いをはかる『尿流量測定』を行いますが、座って測定をされた方で後に『立ってやったほうが、勢いがでる』という方も。でも実際、立ってやっても勢いは変わりませんでした」座りションか、立ちションかということと、尿もれには直接の関係はないようだ。「とはいえ、男性の場合は、女性に比べて尿道が長いため、どんな姿勢でも、おしっこをした後、尿道に尿が残ってしまうことがあります。尿もれ予防には、できるだけ、オシッコをためて勢いをつけること。しっかりオシッコを出し切ってから下着やズボンをあげることです。それ加えて、尿もれがある人は、排尿後、睾丸と肛門の間を、指でペニスの先のほうに押していくことも効果的です。そこには尿道があって残っている尿をすべて出すことができます。この排尿後の尿もれの頻度が多い人は排尿障害の可能性があるので泌尿器科を受診して相談してください」トイレを汚さないためには、座りション派の男性のほうが、家族には好感を持たれることだろう。
2023年07月23日45歳ごろから始まった尿漏れ。50歳になった今も解決はしていませんが、たとえ漏れても漏れなくても、毎日尿漏れパッドを使うことで日常を送っています。尿漏れが起こったきっかけと、尿漏れによって運動するのもおっくうになった経験をお話しします。★関連記事:「出ちゃった…」40代更年期から急増する尿漏れ。どうして? 緩和できる?【医師監修】最初の尿漏れはくしゃみから始まった末っ子を産んだのは私が42歳のとき。その数年後から悩まされている症状があります。お恥ずかしいのですが……「尿漏れ」です。最初は、くしゃみをするときにいきんだ瞬間、尿漏れがありました。量としては多くはないのですが、若いママ友たちと公園で子どもたちの遊ぶ様子を見ているときだったので、理由をつけて急いで帰宅し、下着を取り換えました。出産後に尿漏れになる人が多いともうわさで聞いていたので、あまり深くは考えず、そのうち治るだろうと思っていました。しかし尿漏れは治まる気配がなく、その後何度もくしゃみのときにちょろっと、そして大声で笑ったときもちょろっと漏れるのです。セーフとアウトもそのとき次第。しばらくはおりものシートをつけて「ないよりはまし」としていました。漏れの不安から運動ができなくなったこのまま尿漏れ対策をしないでいると大変なことになると思ったのは、ダイエットを兼ねて子どもと近所をランニングしようというときでした。ランニングしていると軽く尿漏れしてしまうのです。またあるとき、家の前で子どもと縄跳びをすることになりました。「何回跳べるか競争しよう!」と子どもと一緒に跳び始めた瞬間にも尿漏れしてしまったのです。「着地した瞬間に漏れてしまうのなら、もう運動なんて何もできなくなるじゃない!」。そのとき自分のなかの「若さ」が失われてしまったような衝撃を感じました。恥ずかしくて友だちにも相談できないし、どうしよう……。なぜ尿漏れするのか知りたくて、ネットで尿漏れの原因を調べてみると、骨盤底筋の筋力低下と書いてありました。検索結果の中にトレーニング方法も見つけられたので定期的におこなってみましたが、それでも私の場合は尿漏れがなくなるわけではないなと感じました。尿漏れパッドのおかげで不安が解消尿漏れするたびに家に帰って下着を取り換えることはできないと判断した私は、ナプキンのような尿漏れパッドを購入して、いざというときの尿漏れに対応することにしました。まさか自分が自分のために尿漏れパッドを買う日が来るとは思っていなかったので、最初は買うことが恥ずかしかったです。しかし、今売られている尿漏れパッドは生理用品ともあまり違いがないようなパッケージで、とてもよく水分を吸収してくれます! たちまち私の頼れる相棒になってくれました。尿漏れパッドは15cc用、30cc用、50cc用……などと受け止められる水分の量が違っています。自分ではどのくらいの量を漏らしたか「何cc」という単位でわかるはずもなかったので50cc用のパッドからつけ始め、もう少し薄くても大丈夫だと思ったので30cc用にし、最近は15cc用をお守り代わりに毎日使っています。まとめ尿漏れパッドを使い始めてから、「多少漏れることがあってもパッドが受け止めてくれるから大丈夫」とゆったり構えながら日々を送ることができるように。突然出るくしゃみにも、もう不安は感じません。また生理が始まっても、尿漏れパッドを毎日着けていれば下着が汚れることもなくなり、良いことずくめです。ただ、いくら尿漏れパッドを着けていても、尿漏れの心配があると、なかなかスポーツには前向きになれません。このまま体を動かさなくなるとより一層老いてしまうような気もするし、パッドを着けながらスポーツは定期的にしたほうが良いのだろうな……。そんなふうに感じながら、日常を送っている今日このごろです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。【駒形先生からのアドバイス】更年期は、主に膀胱の弾力性の低下、女性ホルモンのエストロゲンが減少することによる骨盤底筋の脆弱化、体重の増加といった3つのことから尿漏れしやすくなります。エストロゲンの減少は止められませんが腟を鍛えることで尿漏れを緩和することができます。骨盤底筋運動の一種である「腟トレ」をぜひおこなってほしいと思います。毎日続けてみましょう。まずは、フェイスタオルを1枚用意します。①フェイスタオルを縦半分に折って横の端からくるくると巻きます。②服の上から①の巻いたタオルを会陰(股)に当てて、椅子に座ります。③タオルが当たる部分を意識しながら、タオルを挟むように意識して、会陰にクッと力を入れます。イラスト/サトウユカ著者/みやまこ(49歳)夫と小学生2人、物忘れがひどくなりつつある実母との生活。高齢で産んだ子どもはまだまだ手がかかる、母は毎日同じことを聞いてくる、夫は「かまってちゃん」でてんやわんやのワンオペ状態。最近めっきり疲れやすいし、作業効率も落ちてきているし、目はしょぼしょぼで白髪もしっかり。家族に隠れてお菓子を食べながらサスペンスドラマを見ているときだけが唯一の休息。
2023年07月19日45歳を過ぎたころから、夜中にトイレで目が覚めることが増えました。もともと冷え性だったこともあり、原因は冷えだろうとあまり気にしていませんでした。しかし、毎日のように続く夜中のトイレで、必ず2度は目が覚める状況に。ただでさえ更年期症状なのか体力の衰えから来るものなのか、判然としない慢性的な疲労感にさいなまれる毎日。夜間頻尿による精神的苦痛はどんどん深刻化していきました。★関連記事:尿漏れ、頻尿、ぽっこりおなかの原因は骨盤底筋群の緩みにあった!骨盤底筋群を鍛える「呼吸法」とは万全な冷え対策もまったく効果なし!もともとコーヒーが大好きな私。妊娠中はノンカフェインにしたりミルク多めのカフェオレにして1日1杯に抑えたりしていたものの、授乳が終わり職場復帰とともに水分補給はほぼコーヒーというほどに飲む回数が増えました。コーヒーの飲み過ぎは冷えの原因になるようですが、なかなかセーブできずにいました。そんななか突然やってくる尿意に恐怖を覚え出した45歳の冬。朝9時から17時までの仕事中、その日トイレに立ったのはなんと7回! 極端に寒い日というわけでもなく、むしろ羽織っていたカーディガンを脱ぐくらいの室内温度。ただ、まぁこんな日もあるかくらいの気持ちでいました。しかしある日、会議前にしっかり用を足したはずなのに20分経過したころ再び尿意が……。しかも耐え難い猛烈な尿意で自分の顔がどんどん青ざめていくのがわかりました。断りを入れてトイレに立とうも、ここまで我慢の限界が来ると立ち上がれず。おりものシートをしていなければ尿漏れがバレて、退職を考えなければならない状況に陥っていたと思います。そんな尿意サバイバルは日に日に私の深刻な悩みへと変化していき、就寝中にも襲ってくるようになったのです。それからは、さすがにコーヒーは控えるように。昼食後にカップ1杯だけで温かい白湯やハーブティーに替えました。冷え対策も万全。首という字が付く部位は特に冷えないよう気を付けました。夜中は湯たんぽに冷えとりソックス、ネックウォーマーと上から下まで完全防備。夕食後の水分はほとんどとらず寝る直前にトイレへ。そのサイクルを習慣づけました。しかし、効果はまったくなし。夜中に2回は尿意で目が覚めました。もしかして過活動膀胱? それとも…なぜ? こんなに水分調節も冷え対策もバッチリしているのに。45歳という年齢はこういうものなのかとため息をつく日々。夜中に2回も目が覚めると朝が起きれなくなり、日中も眠気を感じるようになりました。人間睡眠が一番大事とはよく言ったもので、集中力が低下し、ちょっとしたことでイライラ。夕食を食べ終えると睡魔に襲われ子どもより早く寝てしまうような生活に。夜間頻尿をきっかけに更年期障害のような症状が一気に加速したのです。心配した夫がいろいろネット検索したところ、私の症状は過活動膀胱という泌尿器系の疾患ではないかとのこと。これまで健診や婦人科系以外の体調不良は自然治癒力と生活習慣の見直し、プラス漢方薬という組み合わせでなんとか症状を緩和してきた私。今回も更年期障害の一症状だと高をくくっていたのです。しかし、あのつらい夜間頻尿から1日でも早く解放されたいと、早速知人に紹介してもらった近くの泌尿器科を受診しました。私の受診した泌尿器科は漢方処方もしてくれるので、ストレスや更年期障害が原因の場合でも安心して診察してもらえるなどのメリットを感じていました。まずはチェックシートのような用紙に記入。その後、問診で詳しい症状を聞かれました。私の場合、突然の尿意で失禁することはなく、くしゃみなど腹圧がかかる際に尿漏れがあるわけでもありません。尿検査や念のためエコーもしましたが、腎機能の数値はまったく異常なし。エコーでも特に腎臓や膀胱に気になる所見はありませんでした。一連の診察が終了し、頻尿は更年期障害の一症状として「当帰芍薬散」(とうきしゃくやくさん)が処方されることに。その後、骨盤底筋群を鍛える方法を記した紙を渡され看護師さんに指導を受けました。帰り際、先生がおもむろに「脚、むくんでないか?」と話しかけてきました。たしかにむくみ気味で、特に夕方からはぱんぱん。就寝前にふくらはぎのマッサージもするようアドバイスがありました。ふくらはぎのむくみが原因の一つだった!受診から2週間経過し、その間欠かさず骨盤底筋体操をおこない、漢方を服用。運動不足を感じていたので良い機会だと家の中でできる階段の上り下りを始め、体が軽く日中の尿意も少し回数が減ったようにも感じました。しかし、肝心の夜間頻尿にはいまひとつ効果が表れなかったのです。そこで、私はふくらはぎのマッサージをすっかり忘れていることに気付きました。夕食後の眠気はひどいままで、マッサージの時間を確保することができずにいたのです。そんなある日、階段の上り下りに加えつま先立ち歩きを始めたところ、翌日ふくらはぎがかなりの筋肉痛に。たまらず夫にマッサージをしてもらいました。そのおかげで血行が良くなり、足の先までぽかぽかに。その日は朝までぐっすり。運動の効果もあったのでしょうが、マッサージの効果を実感したので、自分でも気が付いたらふくらはぎをもみほぐすような習慣がつき始めました。するとどうでしょう! なんと夜中にトイレで起きる回数がランダムに減ってきたんです。もちろん漢方や骨盤底筋体操の相乗効果もあるのでしょうが、ふくらはぎのマッサージに明らかな効果を感じます。以前は夕方以降、脚がむくんでヒリヒリとした痛みに悩まされるときもありましたが、ふくらはぎをマッサージすることでだいぶ改善してきました。夜間頻尿も頻尿とまではいかず、日によって1回夜中に目が覚める程度に。あのとき泌尿器科の先生が脚のむくみに気付いてくれなかったら……。先生の言うことだから安心感もあり、もっと早くに受診しておけばよかったと顧みる毎日です。まとめ夜間頻尿は十分な睡眠が取れないため、日常生活にさまざまな悪影響を及ぼします。なかなか他人にも打ち明けられる悩みでもなく、何が原因かも判然としませんでした。そのため自己判断で市販薬を買ったり、外出がおっくうになってストレスがたまったりと大変でした。私はもともとむくみやすい体質だったのでふくらはぎをマッサージすることで夜間頻尿の改善はもちろん、夕方以降のむくみによるヒリヒリ感に悩まされることはなくなりました。更年期障害の症状はさまざまですが、日常生活に支障が出だしたら早めに専門機関に相談することが大切だと痛感しています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。イラスト/塩り著者/陶子(47歳)30歳で結婚し長い間子宝に恵まれず出産を諦めていた矢先、漢方と岩盤浴、生姜紅茶で平熱が上がり第一子妊娠。それまでの不妊がうそのように勢いづいて年子で第二子も出産。現在、更年期真っ盛りで小学生2人の子育てに奮闘中のキャリアコンサルタント。
2023年07月11日体形が気になってランニングを始めて10年。ここ数年、トイレで用を足した後なのに、走り始めると尿が漏れるように。加えて、咳やくしゃみをした拍子にも、頻繁に尿漏れを起こすようになり、しまいには尿失禁まで。そこで、骨盤底筋を鍛える超簡単なエクササイズを毎日実践することに。尿漏れが改善した方法をお伝えします。★関連記事:「出ちゃった…」40代更年期から急増する尿漏れ。どうして? 緩和できる?【医師監修】尿漏れの原因の多くは骨盤底筋群の筋力低下日本泌尿器科学会のサイトによると、40歳以上の女性の多くが尿漏れを体験しているのだそうです。その主な原因は骨盤底筋群の筋力低下で、腹圧性尿失禁というものに分類されていました。加齢や出産経験のほか、ぜんそくや排便時にいきむことでも骨盤底筋群を痛めてしまい、筋力低下につながるのだと記載がありました。私の場合、気管支ぜんそくで強い咳をすることがあるので、加齢と咳が原因なのだと思いました。要するに腹圧が弱いことで尿漏れが起きてしまうのだなと思った私は、腹圧を高める運動として、ピラティスと骨盤ストレッチを毎日おこなうことにしました。骨盤ストレッチは腹圧をかけながら深い呼吸をするストレッチで就寝前におこなっていました。キツいストレッチではないため、とても気持ち良いのですが、逆に気持ち良すぎて途中で眠ってしまう難点が。ピラティスは朝の目覚めのストレッチ代わりにおこなっていましたが、出勤前は余裕がないことが多く、実行できないこともしばしばでした。腰の痛みのせいで尿失禁を起こすように相変わらずちょびっと尿漏れが続いていたころ、右足を大やけど! その右足をかばって歩行していたのが原因で、仙腸関節炎(せんちょうかんせつえん)になってしまいました。 仙腸関節炎による腰の痛みは尋常ではなく、歩行がままならない状態になってしまったため、トイレに行くのもひと苦労でした。そして、ついに尿失禁を起こすようになってしまいました。日本泌尿器科学会のホームページには機能性尿失禁とあり、歩行障害のためにトイレまで間に合わないことが原因と、記載がありました。尿失禁については歩行ができるようになればトイレまで行くことができるのでそこまでナーバスにはならなかったのですが、腰に激しい痛みがあるときはヨガとピラティスができずに骨盤低筋群の筋力がさらに弱まった感がありました。そのころから新型コロナウイルスの猛威により、私が通っていたヨガ・ピラティスのスタジオでもオンラインレッスンがスタート。なんでも、在宅時間が増加して尿漏れに悩む人が多くなっているとの話が先生からありました。リモート化によって通勤や通学などの日常で使っていた筋肉を使わなくなり、在宅だと緊張感が薄れることから全体の筋力が低下し、深層部にある骨盤底筋群の筋力低下につながっているのだそうです。そこで、全身の筋トレとともに尿漏れに悩みがある人は骨盤底筋群を鍛えましょうと、あるエクササイズを教えてくださいました。毎日実践、骨盤底筋エクササイズ先生が教えてくださったエクササイズは、エクササイズというほどのものではありませんでした。ただ、トイレで尿を出しながら、止める、出す、止める、出す、これの繰り返しです。単純に出しては止め、出しては止め……聞いたときは、「えー、そんなことで鍛えられるの?」と半信半疑でした。しかし、実際に試してみると、意外や意外、止められない。止まるけど、ポタっポタと出てしまう……。筋力が落ちているとポタポタ出てしまうと先生もおっしゃっていたので、「わぁ、本当だー」と、思いました。ただ、このエクササイズの難点が一つ、トイレに時間がかかるということです。出したり止めたりしますから、これまでの3倍くらいの時間がかかります。私はひとり暮らしなので時間がかかっても問題はなく、フルリモートワークで勤務していたのでオフィスのトイレ待ちで行列されることもなくて、このエクササイズを始めるタイミングとしてはラッキーでした。骨盤底筋エクササイズを始めて1年半が経過しました。最初は止めても尿がポタポタと出てしまっていたけれど、今ではまったく出ません。そして、咳とくしゃみでも尿漏れは起こさなくなりました。まとめ骨盤底筋エクササイズは最初は半信半疑で始めたのですが、その効果には驚きでした。また、このエクササイズの副産物でしょうか、おなか周りと太もも周りがとてもスッキリしたようで、以前からはいているデニムパンツがベルトをしないとずり落ちてきてしまうようになりました。特定健康診断の大腸がん検査の触診で、医師から腹筋が発達してるねー と褒められました。ただ、加齢とともに骨盤底筋群の筋力は低下していくと日本泌尿器科学会のサイトにも記載があるので、今後もこのエクササイズは続けていこうと思っています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開業。日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門医である泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。イラスト/サトウユカ著者/cat herba (50歳)保護猫17匹のお世話をしているアラフィフ女子。近所の農家さんから畑を借りてオーガニック野菜を栽培し、収穫した野菜を使って発酵食品づくりを楽しんでいる。
2023年06月28日