ラックは2月3日、Web閲覧時に不正ソフトウェアへの感染を防ぐコンテンツ無害化技術を搭載したプラットフォーム「Menlo Security Isolation Platform」を提供すると発表した。同プラットフォームは、ユーザーがWebを閲覧する際に、Webブラウザへ"表示に必要な情報"のみを送信する「アイソレーション(分離)技術」を採用。ネットワークで有害コンテンツを分離するため、PCやタブレット、スマートフォンなど、さまざまなデバイスにソフトウェアを導入することなく、利用できる。同プラットフォームでは、仮想化技術をベースにクライアントのブラウザに対応した実行環境を生成。ブラウザとのセッションが終了するまで、閲覧先サーバとの通信やレンダリングを実行する。レンダリング過程で、画面表示に必要な情報以外の有害コンテンツの排除を行う。JavaやFlashなどの環境も再現して実行するため、脆弱性などにより狙われがちなポイントも安全性を高めることができる。ブラウザについても、Internet ExplorerとGoogle Chrome、Safari、Firefoxで稼働するため、代替ブラウザを用意する必要がない。実行ファイルは、OfficeファイルやPDFファイルなども対象となる。契約は、ユーザー数に応じた年間サブスクリプション方式となっており、価格や提供形態は要問い合わせ。3月末まではキャンペーン価格で提供するとしている。利用形態は、クラウドサービス以外にも、オンプレミス(2016年第2四半期提供予定)などの仮想アプライアンス経由での利用も想定している。
2016年02月04日国立感染症研究所は2月2日、1月18~24日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、同期間中の全国のインフルエンザ患者報告数が前週の2.6倍以上となる5万人に達したことを明らかにした。同研究所の報告によると、2015/16年シーズンのインフルエンザ流行は、開始時期が例年より1カ月ほど遅れていた。しかし2015年末から継続的な増加が見られ、年が明けてからは、第1週(1月4~10日)が9,964人、第2週(1月11~17日)が2万369人、今回の第3週(1月18~24日)が5万2,226人と患者数が急増。厚生労働省は1月15日に全国的な流行期入りを発表していたが、第2週と第3週の患者数比は約2.6倍とインフルエンザの猛威を指し示している。定点医療機関あたりの1週間における患者報告数は、第2週は4.11だったが、第3週は10.56まで増加した。中でも新潟県(29.28)、沖縄県(18.22)、青森県(16.45)、千葉県(14.13)では極めて高い値となった。大都市圏で見ると、東京都は第2週が3.79だったのが第3週は11.17まで膨れ上がった。大阪府は同3.11だったのが9.19へ、愛知県は同4.33だったのが11.92へ、福岡県は同4.41だったのが13.68へと、いずれも3倍近く増えていることがわかる。インフルエンザは、学生にとっても社会人にとっても「集団感染」が懸念事項の1つ。同研究所や厚生労働省などでは、飛沫(ひまつ)感染対策として、マスクを着用して咳(せき)をするときはティッシュやハンカチで口をおおうといった「咳エチケット」をあげる。また、接触感染対策として、うがい手洗いなどの手指衛生の徹底が重要であることを呼びかけている。※画像と本文は関係ありません
2016年02月02日薬用せっけん「ミューズ」を販売するレキットベンキーザー・ジャパンはこのほど、インフルエンザやノロウィルスなどの感染症が流行しやすくなるシーズンに突入したことを受け、2次感染のリスクを減らす「ノータッチ手洗い」を提唱するリリースを発表した。感染症は、皮膚や粘膜の直接的な接触や、ドアノブ・手すり・便座などの表面を介しての接触によって病原体が付着することによる「接触感染」が約70%を占めるという。しかし、「感染症の最たる感染経路は、飛沫(まつ)感染である」と思い込んでいる人が約70%も存在しているとのこと(「ミューズ」調べ)。手から手を介して拡散する感染症を防ぐためには、せっけんを使った手洗いが大切といわれている。しかし、消費者庁の調べによると、家庭での食事前に手を必ず洗う人は52.6%。また、15.4%の人はトイレの後に手を洗わないという結果が出るなど、手洗いがきちんとできていない人が多くいる実情が明らかになっている。そこで「ミューズ」では、できるだけ汚れた場所を触らない手洗い、「ノータッチ手洗い」を提唱。それによると、他の人と共有で使用するタイプのせっけん、前に洗った人の手に付着していた汚れや、バイ菌・ウイルスが、せっけんやせっけんを入れてある網袋に付着している可能性があり、実は衛生的ではないことがある。そのため、せっけんを触らずに手を洗うことができるポンプ式や自動で泡が出るタイプのハンドソープなどが理想的だとしている。また、手を拭くタオルを共有で使っていたり、使い回していたりすると、タオル自体がバイ菌に汚染されている可能性があり、手洗い後に、汚れやバイ菌を再び手に付着させていることも考えられると警告。手洗い後に手を拭く際は、ペーパータオルなどを使うか、毎回タオルを交換するのが理想的とのこと。さらに、手の洗いの残しを防ぐための「徹底! 手洗い6つのステップ」も紹介。その内容は、「手のひらを合わせてよくこする」「手の甲を伸ばすようにこする」「指先やつめの間も念入りにこする」「指の間も十分に洗う」「親指と親指のつけ根を洗う」「手首を軽く握りながら洗う」となっている。その他に、「手を洗う前は、腕時計やアクセサリーは外す」「タオルはひとりずつ個人用に、清潔なものを用意する」「子どもが手を洗うときには、大人が付き添い、確認をすることが重要」との注意ポイントも付け加えている。
2015年12月07日冬になると毎年のように流行するインフルエンザ。悪寒や高熱などの症状が出た場合、インフルエンザと自覚できるがは、実は「感染に気付かないインフルエンザ」もあるのをご存じだろうか。○インフルエンザ特有の症状が出ない38度以上の発熱や頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が特徴のインフルエンザは、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染が主な感染経路となる。通常は、ウイルスの潜伏期間をへた後にこれらの症状が現れる、だが、中にはインフルエンザ特有の症状が出ない「不顕性(ふけんせい)感染」の人も少なからずいる。済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科の十河剛医師によると、不顕性感染にはさまざまな要素が関わってくるという。「不顕性感染かどうかは、元々の体質の特性に加えて、そのときの体力の状態や感染しているウイルスのタイプなどが関わってきます。そのため、一概にどういう人が不顕性感染になりやすいということは言えません」。○不顕性感染の人が感染を拡大させる恐れ苦しい症状が出ないというのは、本人にとってはありがたいことだが周囲にとっては必ずしもそうではない。なぜなら、不顕性感染の人が媒介役となって、感染を拡大させる可能性があるからだ。「私たちが病院で診察する患者さんは、38度とか39度くらいの高い熱が出て『自分がインフルエンザだ』と思って来るわけです。ただ、中には『家族がインフルエンザになりました。私の熱は37度台なので、私はインフルエンザじゃなく鼻かぜだと思います』などと話されている人でも、検査するとインフルエンザであることもあります。症状が弱く出る人はいますので、そういう人がウイルス感染を広めている可能性はありますね」。国内で近年流行しているインフルエンザウイルスは、A型とB型だ。ウイルスには流行する時期があり、例年は3月頃にB型ウイルスの感染者が増えてくるが、この時期は小学校などでインフルエンザ感染が散発的にみられるタイミングでもある。この現象も不顕性感染が関係しているのではないかと十河医師は推測する。「例えば、B型のインフルエンザウイルスは比較的症状が穏やかなので、インフルエンザと気づかれずに『風邪かな』とご両親たちが思ってお子さんたちが学校に行っていたら、実はインフルエンザだったということもあります。そういったお子さんと遊んだ子や、近くにいた子も検査したらインフルエンザだったというのもよく聞く話です」。○飛沫対策をしっかりとろう一目で「インフルエンザだ」とわかるような症状を呈していないだけに、不顕性感染の人を見分けるのは困難と言っていい。ただ、飛沫感染であることは通常と変わらないため、厚生労働省は■普段からくしゃみを他の人に向けて発しないこと■せきやくしゃみが出るときはできるだけマスクをすること■手のひらでせきやくしゃみを受け止めたときはすぐに手を洗うことなどを対策として掲げている。自身が気づかないうちに家族や恋人、友人などを感染させてしまう可能性もあるため、寒い季節はこれらの対策を徹底するように努めよう。
2015年11月30日国立感染症研究所は11月24日、11月9~15日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、ノロウイルス感染由来とみられる感染性胃腸炎およびRSウイルス感染症の患者が全国的に増加していることが明らかになった。食品などを通じて感染するノロウイルスによって引き起こされる症状は、おう吐や下痢、腹痛などがある。ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は通年で発生しているが、特に冬季に流行する傾向がある。同研究所によると、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月9~15日(第46週)の期間中に報告があった感染性胃腸炎の患者数は2万1,696人。第42週(10月12~18日)は1万393人だったため、約1カ月の間に1週間あたりの患者数が約2.1倍に増加していることになる。第46週において、都道府県別での感染者が最も多かったのは東京都(1,871人)だった。以下、大阪府(1,680人)、福岡県(1,561人)、神奈川県(1,323人)、兵庫県(1,235人)と続き、前週と同じ地域が上位5つに入っている。一方のRSウイルス感染症は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器の感染症。風邪のように発熱や鼻水などを伴う症状が出るが、重度の場合は肺炎や気管支炎になるケースもある。同研究所は、生後数週間~数カ月間程度の乳児が初めて感染した場合は、重篤な症状が出る可能性が高いとしている。同じく、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月9~15日(第46週)の期間中に報告があった全国の感染者数は5,465人。第42週(10月12~18日)は3,861人だったため、1カ月間で1週間あたりの患者数は約1.4倍になっている。第46週に都道府県別での感染者が最も多かったのは、536人を記録した大阪府。以下、北海道(423人)、東京都(310人)、愛知県(258人)、埼玉県(250人)となっており、東京都はどちらも患者が多く報告されている。周囲でも感染者が増加していることを受けてか、Twitter上では「ノロウイルスは防げねえがな…」「ノロウイルスほんまにこわいよ~」「RSウイルスがこわい」などの不安な気持ちをつづったコメントが多数見られている(コメントは原文)。※写真と本文は関係ありません
2015年11月24日アッヴィ合同会社はこのほど、「RSウイルス感染症と保育施設利用に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。同調査は、2歳以下の子どもを保育施設に預けている両親(母親515名、父親515名)を対象とし、7月にマクロミル・ネットモニターを利用したオンライン調査によって実施された。まず、RSウイルス感染症を知っているのかを調べたところ、保育施設に子どもを預ける両親のうち、「RSウイルス感染症がどのような病気か知っている」と答えた両親は33.2%、「名前は聞いたことがある」と答えた両親は43.1%、「知らない」と答えた両親は23.7%を占めた。RSウイルス感染症をどのような病気か詳しく知らない両親が66.8%を占めることが明らかになった。次に、RSウイルス感染症の重症化のリスクを知っているのかを質問。「生後6カ月の乳児が感染すると重症化し、入院治療が必要になることがあることを知っていた」人は全体の21.5%、「重症化すると脳症や死に至る可能性があることを知っていた」人は全体の17.3%、「重症化すると将来的にぜんそくや喘鳴(ぜんめい)の症状が出る可能性をあることを知っていた人」は全体の16.7%であった。この1年間で、年長の子どもが病気の疑いがあっても保育施設を利用した経験があるのかをたずねると、「ある」と答えた両親は全体の56.9%であった。さらに、子どもがどのような体調のときに保育施設を利用したことがあるのかをきくと、「鼻水が出ている時」が70.6%、「微熱がある時」が63.5%、「咳(せき)をしている時」が52.2%となっている。子どもが病気の疑いがあるにも関わらず保育施設に預ける背景を調べたところ、78.7%の両親が、子どもが保育施設を休む場合やお迎えに行く場合に「母親が仕事を休んだ」と回答しているが、「子どもの病気やケガのためとはいえ仕事を休みづらい」と感じている両親は78.7%いることが分かった。さらに、子どもの病気やケガの際に早退・遅刻しやすくなったりするためには、職場の上司や同僚の理解が必要であると答えた人は約8割(75.1%)、配偶者のサポートを求める母親は5割以上(52.1%)となっている。同調査の監修を務めた、東京都保険医療公社 多摩北部医療センター 小児科の小保内俊雅部長は、「RSウイルス感染症は、生後6カ月以内の乳児や早産児、慢性肺疾患、先天性心疾患などの基礎疾患をもっている乳幼児が感染すると症状が重症化しやすく、肺炎や細気管支炎や無呼吸を引き起こし、死に至る場合もあります。また、重症化すると将来的に喘息等の原因となることが知られています」とコメント。そして、「初期症状が出ているにも関わらず保育施設を利用することは、子どもの容態を悪化させるのみでなく、保育施設における感染の拡大につながります」としながら、予防法について次のように述べている。「重症化や感染拡大を防ぐためには、職場環境や家庭内での両親の育児の配分など、子どもの病気の際に両親が仕事を休みやすい環境が整えられることが必要です。また、RSウイルス感染症には予防ワクチンや治療薬がないため、両親や保育施設の職員など周囲の大人が、手洗いなどの基本対策でかからないように予防することが最も重要です」。
2015年11月20日おう吐や下痢などの症状に悩まされるノロウイルス。自分が苦しいのはもちろんだが、恐ろしいのが「もしかしたら……感染させてしまったのではないか」と思う瞬間だ。周囲にも自分と同じつらさを経験させてしまった罪悪感は、計り知れないものがあるのではないだろうか。今回はノロウイルスの感染経験があるマイナビニュース会員300人に、「ノロウイルスを周囲に感染させた、もしくは感染させてしまったのではないかと思ったことがあるか」尋ねた。Q.ノロウイルスを周囲に感染させた、もしくは感染させてしまったのではないかと思ったことがありますか?はい: 11.3%いいえ: 88.7%Q.「はい」と回答した人にお聞きします。そのときの状況を具体的に教えてください■看病してくれた人が感染・「看病してくれていた奥さんの具合が悪くなったとき」(33歳男性/電機/技術職)・「子どもの看病にお手伝いに来てもらった私の母にもうつり、母から父にもうつり、大変だったらしい」(38歳女性/情報・IT/事務系専門職)・「看病に来た母親と彼氏にうつった」(27歳女性/その他/その他)■友人や職場の人に感染・「旅館の宴会の時に感染したっぽい」(30歳男性/学校・教育関連/専門職)・「親友と前日もいっしょにいて、翌日いっしょにノロにかかったとき」(24歳女性/商社・卸/事務系専門職)■家族が感染・「家族の前でマスクを外している時に大きなくしゃみをしてしまった」(26歳男性/農林水産/技術職)・「最初は普通の腹痛だと思い、家族のお弁当や食事を作っていて、家族にうつった」(33歳女性/建設・土木/事務系専門職)・「家族でタオルなどを共有していたので」(30歳女性/人材派遣・人材紹介/秘書・アシスタント職)■その他・「ブラック企業勤務だった当時にノロウイルスに感染し症状もあったが出社した。結局帰宅中に倒れて病院に担ぎ込まれたがブラック企業ゆえ会社を休むと叱責(しっせき)されるため、そのまま会社をトンズラした。トンズラしたので後のことはどうなったか分からない」(31歳男性/機械・精密機器/事務系専門職)Q.「いいえ」と回答した人にお聞きします。感染を防げたと思う理由について具体的に教えてください■消毒を徹底・「トイレの消毒を徹底した」(36歳女性/医療・福祉/専門職)・「つらい中、家族に感染させたくなったので、トイレ使用後自分で除菌作業しました」(50歳以上女性/その他/その他)・「母が私の行くところへアルコールを持ってついてきていたからだと思う」(24歳女性/生保・損保/事務系専門職)■隔離された・「部屋に隔離されていたから」(32歳女性/金融・証券/事務系専門職)・「自分だけ別の部屋でひたすらこもっていたから」(38歳女性/生保・損保/事務系専門職)■その他・「トイレが2カ所あったので片方だけをつかった」(47歳女性/医療・福祉/専門職)・「理由はわからない。特に対策はしていなかった。運が良かっただけかもしれない」(24歳女性/食品・飲料/専門職)・「子ども→主人→自分と、自分(の感染)が最後だった」(32歳女性/自動車関連/事務系専門職)・「空気清浄機をつかっていたから」(29歳男性/建設・土木/事務系専門職)■総評結果としては、「感染させてしまった(感染させたかもしれない)」と回答した人は約1割にとどまった。症状が発症する前に気づかず感染させてしまったケースや、看病してくれた人や家族など、身近な人への感染が防げなかったケースが主だった。およそ9割の人が感染の拡大を防げたのはなぜだろうか。理由としては「徹底して消毒を行った」という対策をとっていた人が多かったことがあるだろう。「徹底的に効果があると書いてあったアルコール剤で除菌していたから(母が)」(26歳男性/マスコミ・広告/営業職)など周囲が気をつけていたり、自らトイレを消毒したりしていたという回答もあった厚生労働省はノロウイルスの感染について、「ふん便や吐ぶつからの二次感染、ヒトからヒトへの直接感染、飛まつ感染を予防する必要があります」と指摘。「吐ぶつやふん便は乾燥しないうちに速やかに処理し、十分に換気を行う」「感染者が使用した食器は次亜塩素酸ナトリウム液で消毒する」などの対策が必要としている。自らの感染を防ぐことももちろんだが、症状の苦しみを周囲の人に広げないためにも、感染してしまった場合には対策の徹底をお願いしたい。※写真と本文は関係ありません調査時期: 2015年11月6日~11月13日調査対象: マイナビニュース会員調査数: 男性122名 女性178名 合計300名調査方法: インターネットログイン式アンケート
2015年11月20日国立感染症研究所は11月17日、11月2~8日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、ノロウイルス感染由来とみられる感染性胃腸炎の全国患者が、直近1カ月で1.8倍に増加していることが明らかになった。食品などを介して感染するノロウイルスはおう吐や下痢、腹痛などの症状を引き起こす。ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は通年で発生しているが、特に冬季に流行する傾向がある。厚生労働省によると、ウイルスの潜伏期間は24~48時間で、吐き気や下痢などの症状が1~2日続いた後、症状は回復に向かうという。ただ、症状が治まってからも長いときで4週間程度、ウイルスは体内から排出され続けるため、二次感染に注意が必要となる。国立感染症研究所によると、全国約3,000カ所の定点医療機関から11月2~8日(第45週)の期間中に報告があった感染性胃腸炎の患者数は1万8,010人。第42週(10月12~18日)は1万393人だったが、そこから1万3,628人(第43週)、1万5,919人(第44週)と患者は増加の一途をたどっている。第41週(10月05~10月11日: 1万224人)から第45週の約1カ月の間で、1週間あたりの患者数は約1.8倍となっている。第45週において、都道府県別での感染者が最も多かったのは東京都(1,394人)だった。以下、大阪府(1,350人)、福岡県(1,215人)、神奈川県(988人)、兵庫県(953人)と続き、大都市圏での感染者が増えている。東京都だけに限ってみると第41週の患者は911人で、約1カ月の間に1週間あたりの患者数が約1.5倍へと増えている。ノロウイルスに効果のある抗ウイルス剤はなく、治療は対症療法に限られるため、予防が肝心となる。予防に関しては手洗いや食品の加熱調理が有効とされており、厚労省は「子どもやお年寄りなどの抵抗力の弱い方は、加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱することが重要」と注意を呼びかけている。※写真と本文は関係ありません
2015年11月17日マカフィーは11月9日、Gate.Wormファイル感染ウイルスの最新バージョンに関する情報をセキュリティブログで公開した。Gate.Wormに感染した場合、正規コードに制御を戻せなくなる仕様で、特定のアプリケーションが起動しなくなり、マルウェアコードのみが実行される。このバージョンは2013年の「Obfuscated-FBU!hb」による寄生型ウイルスの変種と類似しているが、作者は別の人物。新しいコードは以前のコードに似ているが、機能がかなり減らされているという。マルウェアの目的は、SecurityGate.ruグループがテストサンプルとして作成したものと推測している。セキュリティブログによると、マルウェアがコンピューターに侵入して感染させるまでの挙動は以下の通り。まず、IsDebuggerPresent Windows APIを呼び出して、プロセスがデバッグ中かどうかを確認する。マルウェアの作者はこの機能を使用して、デバッグによって"悪質なバイナリ"の分析を防止する。チェックの結果がtrueの場合、マルウェアは実行を終了する。次にマルウェアはコンソールウィンドウを開き、「SAFEMODE: This WORM is designed only to test…with respect SafetyGate.ru.」 というメッセージを表示する。GetCurrentDirectoryAを使用して現在のディレクトリを取得し、そこに含まれるすべてのファイルを列挙する。そのために、マルウェアはFindFirstFileA and FindNextFileAを使用してファイル名配列を作成する。現在のフォルダ内の全ファイルを配列に追加したら、マルウェアはマルウェアファイルのファイルサイズを計算し、マルウェアサンプル全体をクリーンファイルの冒頭に挿入してコンピューターに感染する。感染後は、MZ構造がマルウェア本体に置き換えられ、元のファイルは単なるオーバーレイデータとして存在するようになるため、感染したクリーンファイルを実行できなくなる。さらに、感染ファイルに以下のような形式のシグネチャを追加する。感染ルーチンは現在のフォルダ内のすべてのサンプルに対して繰り返し実行され、プロセスが終わると、マルウェアはSleep APIを呼び出して10秒間実行を停止する。その後、コンソールウィンドウを閉じてマルウェアプロセスを終了する。最後は、感染したすべてのサンプルに以下のようなアイコンが表示される。オーバーレイに複数のオリジナルサンプルが含まれた感染サンプルも存在する。感染ファイルはすでに感染していたファイルが含まれることがあるため、このような状況が発生する。新しいクリーンファイルがこのサンプルに感染すると、新たに感染したファイルには過去に感染していたファイル(複数の場合もある)とマルウェアコード、新しいシグネチャが含まれる。ポータブルな実行可能ファイルだけではなく、あらゆる種類のファイルがこのマルウェアに感染する。このようにして、ホストコンピュータの現在のフォルダ内の大半のファイルがウイルスに感染してしまう。通常、ユーザーはファイルをダウンロードフォルダ、ドキュメントフォルダ、デスクトップフォルダにダウンロードするが、フォルダによって影響度が違う。マルウェアにはネットワーク機能がなく、外付けドライブを感染させることはできない。被害者が直接ダウンロードして実行するか、感染したサンプルを外付けドライブに手動でコピーし、別なシステムで実行する以外、このマルウェアをまん延させることはできないという。
2015年11月11日国立感染症研究所は11月2日、10月19~25日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、同期間中のインフルエンザの患者が全国で500人近くであることが判明した。インフルエンザは「のどの痛み」「せき」などの風邪のような症状に加え、「38度以上の発熱」「頭痛」「関節痛」「筋肉痛」などの症状も伴う。日本では例年12月から3月頃にかけて流行が見られ、一度流行が始まると短期間に多くの人へと感染する点が特徴だ。全国5,000カ所の定点医療機関から10月19~25日(第43週)の期間中に報告があった全国の感染者数は498人。第40週に212人を数えてから319人(第41週)、370人(第42週)と推移しており、わずかずつではあるが増加傾向にある。第43週に都道府県別での感染者が最も多かったのは神奈川県(68人)。以下、愛知県(66人)、沖縄県(51人)、東京都(49人)、福岡県(40人)と続く。第42週で報告が多かったのは愛知県、沖縄県、千葉県、東京都、広島県となっており、愛知県と沖縄県、東京都での患者の多さが比較的目立っている。インフルエンザの定点報告数も増加している。第40週は0.04だったが、そこから0.06、0.08と増えていき、第43週には0.1となった。「流行開始」の指標となる数値「1.00」の10分の1ではあるが、そろそろ注意が必要となってくることがうかがえる。なお昨シーズンにおいては、同研究所が昨年12月5日に定点報告数が「1.00」を上回ったことを明らかにしている。インフルエンザは、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染が主な感染経路となる。予防策としてはワクチン接種のほか、マスク着用や手洗い、うがいなどがある。※写真と本文は関係ありません
2015年11月04日国立感染症研究所は10月20日、10月5~11日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査により、RSウイルスが原因の「RSウイルス感染症」の患者が、昨年末からこれまでに全国で5万人を超えたことが判明した。RSウイルス感染症は、RSウイルスによって引き起こされる呼吸器の感染症。同研究所によると、生後1歳までに半数以上の子どもが、同2歳までにほぼ100%の子どもがRSウイルスに初感染するという。感染経路は飛沫(ひまつ)感染と接触感染。症状はさまざまで、風邪のように発熱や鼻水などを伴ったり、重度の場合は肺炎や気管支炎になったりすることもある。だが、生後数週間~数カ月間程度の乳児が初めて感染した場合は、重篤な症状が出る可能性が高まるとされている。全国約3,000カ所の定点医療機関から10月5~11日(第41週)の期間中に報告があった全国の感染者数は3,696人。第39週の1,997人、第40週の2,643人と比較してみると、患者が急増していることが伺える。都道府県別での感染者が最も多いのは東京都(398人)。東京都は第39週に209人だったが、第40週に303人、そして今回398人と2週間で倍増している。東京都に次いで多かったのは大阪府(266人)で、以下に神奈川県(187人)、北海道(159人)、埼玉(158人)と続いている。逆に患者が少ないのは沖縄県(4人)、山梨県(6人)、和歌山県(10人)、茨城県(16人)などとなっている。全国のRSウイルス感染症患者の累積数は、第41週の数値を合算して5万2,756人となり、昨年よりも早く5万人を突破した。全国的な感染が拡大していることを受け、Twitter上では「RSウイルスっての流行ってるから3歳未満の子が居る人気を付けてくださいね」「今回RSウイルス、インフルエンザより厄介なことがよーくわかった」「ジリジリとRSウィルスがやってきたか」などの声があがっている(すべて原文)。※写真と本文は関係ありません
2015年10月20日東京都感染症情報センターは9月2日、都内のデング熱報告数の推移などを明らかにした。蚊を媒介して感染するデング熱は、デングウイルスを原因とする急性の熱性感染症。主な症状として発熱や頭痛、筋肉痛、皮膚の発疹などがある。症状は1週間程度で回復するが、ごくまれに感染者が死亡するケースもある。昨年は8月中旬頃から東京都をはじめとする関東圏で、70年ぶりとなるデング熱の国内感染者が続出。8月末から厚生労働省が感染者数の公表に追われ、最終的な国内感染者は160人を数えた。昨年9月4日にデングウイルスを保有している蚊が東京都の代々木公園で確認されたことなどもあり、同公園や国立オリンピック記念青少年総合センター、新宿御苑などの施設が閉鎖された時期もあった。今年は国内感染者がいまだ報告されていない一方、海外での感染者は増えている。8月30日時点での東京都における感染報告数は53人。2011年以降の推移と比べると、国内感染者が続出した2014年を除けば2番目に報告数が多かった2012年と、今年8月時点の数値がほぼ等しくなっている。このまま増えていけば、2012年や2013年の報告数を上回る可能性もある。厚生労働省が「海外の流行地で感染し帰国した症例が近年では毎年200名前後」見られるとしているように、元来、デング熱は主に東南アジアや南アジア、中南米などで感染者が多く報告されている。実際、同センターも「推定感染地域別報告数」を公表しているが、今年の東京都の感染者数の大半がインドネシアやフィリピン、タイなどで感染したと見ている。今後もこれらの地域に渡航する際は、注意が必要といえそうだ。なお、世界保健機関の西太平洋地域事務所によると、今年のマレーシアのデング熱の感染者は8月15日時点で約7万6,000人となっており、昨年同時期に比べて3割近く増加している。ベトナムは8月16日時点で感染者が2万5,000人近く報告されており、昨年同時期に比べて5割以上も多くなっている。同じくフィリピンもやや増加傾向にあるとのこと。一方で、中国は7月の感染者数は過去3年と似たような傾向にあり、オーストラリアの感染者数も昨年とほぼ同様となっている。※画像はすべて東京都感染症情報センター提供
2015年09月03日ギネスブックに「人類史上最も感染者の多い感染症」として登録された病気があります。それは「歯周病」。「命に関わるような病気でもない」と軽く考えるのは禁物。自覚症状のない歯周病は、気づいたときには抜歯しかすべがなかったということも多くあるのです。歯周病の現状と予防法などについて、歯科衛生士の土屋和子先生(スマイル・ケア代表)にお聞きしました。あなたも感染している!?歯周病――歯周病は「感染症」なのですか。土屋先生:歯周病の元となる歯周病菌は、最初は感染によって人の口内に入り込みます。虫歯菌と同様、親子間の接触で感染したり、成人になってからも唾液を介して、キスなどで感染することもあります。いったん感染すると口の中の歯周病菌を完全になくすことはできません。ですから、ほとんどの人が感染しているといっても過言ではないでしょう。――親子間で感染するということは、若い人でも歯周病になる可能性があるのでしょうか。土屋先生:実は、歯周病菌は赤ちゃんが生まれるときに通る産道でも見つかっています。それくらい小さな頃から私たちの間で蔓延しているのです。子どものうちは影響を受けにくいのですが、遺伝的要素が高いと、早い人では乳歯の段階から歯周病が出ることもあります。歯科の予防医療が進んでいるアメリカやヨーロッパでは、15~18歳ごろから歯周病に気をつけるよう指導されています。「若いから歯周病にはならない」と思っていてはいけません。ほうっておくと怖い!歯周病――歯周病の症状について教えてください。土屋先生:歯周病菌の働きによって歯茎が炎症を起こし、やがて歯を支える骨にまで進行していきます。骨の組織が破壊されると、最終的には抜歯をしなければならない状態になります。気をつけなければならないのは、歯周病は初期の自覚症状がまったくないということです。歯茎が腫れている、歯が動く、噛むと違和感がある……、そのような状態になったときは、すでに手遅れのことが多いのです。――歯周病を、初期のうちに自分で発見する方法はないのでしょうか。土屋先生:「歯周病かな?」と思う以前に、口内に少しでも気になることがあればすぐに歯科を訪れた方がよいでしょう。中高年になると抜歯を経験される方も増えてきますが、ご自分が抜歯をした原因を覚えていない人が少なくありません。実際、歯周病が原因で抜歯をする方はとても多いのです。歯周病が骨まで進んでしまった場合、元の状態にするのは多くの場合不可能です。歯周病を防ぐには?――歯磨きをきちんとしていれば防げますか?土屋先生:日々のケアももちろん重要ですが、それだけで歯周病を防ぐことは不可能です。検診も含めて定期的に歯科に通い、歯根周囲のプラーク(歯垢)や歯石を除去することがなにより重要です。プラークや歯石のもとは細菌で、まさに歯周病の病原ですが、これらは歯科で専門的な処置をしなければ除去することはできません。これを放置しておくのは、歯周病を育てているようなものです。歯が丈夫な人は、「自分は虫歯がないから歯周病にもなっていないだろう」と思うかもしれませんが、これも危険です。虫歯がないために歯医者に通う習慣がなく、歯周病の発見が遅れてしまうというケースも多くあります。唾液ケアが大事――定期的な歯科検診が最重要ということですね。ほかに、自分で予防のためにできることはありますか?土屋先生:唾液が少ない状態になると歯周病のリスクが高まるので、気をつけた方がよいですね。唾液は歯や粘膜を保護し、抗菌作用によって歯周病菌が増殖しないようコントロールしてくれます。いまはパソコン画面の見すぎなどによるドライアイが流行していますが、実はドライアイの人はドライマウスの疑いがあります。唾液が少ない人はとても増えてきています。――唾液を増やす方法はあるのですか?土屋先生:唾液は、口の中の唾液腺を刺激することによって多く分泌されますから、まずは食事のときによく噛んで食べましょう。一口あたり30回くらい噛むのが理想です。また、ガムを噛むなどもおすすめです。そして、口呼吸の人が最近増えていますが、口の中の乾燥の原因となりますから、鼻呼吸を習慣付けるとよいでしょう。――口腔衛生の管理には、さまざまな視点が必要なのですね。土屋先生:菌の暴走を抑えるという点では、全身の健康管理も重要です。睡眠をしっかりとる、バランスのよい食事をする、ストレスをためすぎないなどに留意してください。ふだん元気な人が体調を崩したときに、歯周病も急に進行してしまうことがあります。「歯科は、虫歯ができたり歯の調子が悪くなったりしたら診てもらうところ」と思っている人がまだ多いかもしれません。しかし、予防をしっかりして虫歯や歯周病にならないようにすることが、長い目で見て体への負担も経済的な負担も小さくすむものです。歯に関する悩みや疑問があったら、どんなことでも歯科医師や衛生士に相談してみてください。<プロフィール>株式会社スマイル・ケア代表土屋和子先生【出身】兵庫県神戸市【経歴】1977年 歯科衛生士ライセンス取得1982年~ 日本におけるフリーランスプロフェッショナルハイジニスト第1号数多くの歯科医院、病院、施設にて勤務現在まで、約350名の歯科医師、約1,400回の講演に関わる2007年 株式会社スマイル・ケア設立2011年 全米NLP協会公認トレーナーライセンス取得2012年 LABプロファイル®公認トレーナーライセンス取得2014年 日本歯科医療人育成協会設立理事デンタルNLP®・ぺリオマネージメント®主宰現在 Dr.土屋賢司・Dr.植松厚夫・Dr.北原信也のオフィス勤務
2015年08月19日国立感染症研究所はこのほど、最近の感染症の発生状況をまとめた「感染症発生動向調査」を公表し、手足口病の感染者が増加していることを明らかにした。手足口病はエンテロウイルスやコクサッキーウイルスを原因とする病気で、手や足、口内などを中心に水疱(すいほう)を伴った発疹が出ることが特徴。37~38度の発熱や喉の痛み、食欲の低下などの症状が出る。乳幼児に発症例が多く、潜伏期間は3~6日間、症状は2~4日間ほど続くとされている。国立感染症研究所によると、全国約3,000カ所の小児科定点医療機関から報告される患者数は、2014年第44週以降は過去5年間の平均と比較して多い状態が続いていた。2015年に入ると第23週(6月1~7日)頃から急増。第29週(7月13~19日)には、定点当たり報告数が10.16となり、全国での患者数が3万1,920人となった。この数値は、過去10年間で最も報告数が多かった2011年第28週の定点当たり報告数11.0(報告数3万4,216)に次いで多いという。地域別にみると、最近は東日本での患者数が増えているという。定点当たり報告数の上位10位に入る東日本の都道県数は、第26週(6月22~28日)が3県、第28週(7月6~12日)が4県、第29週(7月13~19日)が7都県と増加している。第31週(7月27~8月2日)の手足口病の定点当たり報告数は10.26で、前週(9.38)より1近く増加。都道府県別では、宮崎(19・61)、新潟(19・59)、宮城(18・73)、山形(18・67人)が同期間中の上位となっている。なお、東京都は14.09、大阪府は11.26と比較的高い数値となっている。
2015年08月12日情報処理推進機構(IPA)は6月2日、「【注意喚起】ウイルス感染を想定したセキュリティ対策と運用管理を:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構」において、サイバー攻撃は年々巧妙になっており、重要な業務や機密情報を保護する対策を実施する際は、ウイルスに感染したことも想定したうえで多重防御を実施してほしいと呼びかけた。IPAは多重防御の管理・運用のポイントとして次のような項目を挙げている。ソフトウェアを最新版へ更新する作業を習慣化するとともに徹底するセキュリティソフトウェアの導入メールの添付ファイルのブロックの実施Webフィルタリングの実施セキュリティ脅威の内容を教育によって伝える標的型攻撃などを受けたことを想定した訓練の実施一般端末と重要業務システムの分離の実施部署などの業務単位でのネットワークの分離の実施共有フォルダアクセス権の適切な設定データの暗号化やパスワードによる保護の実施有事の際に迅速に対応できるように体制を整備本来はウイルスに感染しないことが望まれるが、多くの人材が活動する企業において、すべての従業員をウイルスから100%保護することはなかなか難しい。したがって、ウイルスへの感染を前提とした仕組みを確立しておくことは、被害を最小限に抑えるうえで有益と言える。
2015年06月04日日常生活の中でふと、自分のおりものの臭いが気になり、その形状もあわ状だったとしたら、STD(性病・性感染症)の一つである「腟トリコモナス症」に感染している可能性が考えられる。放置すると不妊症や早産、流産の危険性もある腟トリコモナス症とはどのような病気なのだろうか。「腟トリコモナス症」の症状や予防法、治療方法などについて、STDの郵送検査キットを販売するアルバコーポレーションの萬田和志社長に話を伺った。○あわ状・悪臭の強いおりものが特徴萬田社長によると、「泡状で悪臭の強いおりもの」といった症状から疑われるSTDには「腟トリコモナス症」があるという。「トリコモナス」が感染することによって起こる病気だ。腟トリコモナス症「トリコモナス」が感染しておこる病気であり、トリコモナスとは、ゾウリムシなどの肉眼では見分けることができない「原虫」の一種。主に性行為によって感染するが、下着やタオル、便器、浴槽などによって感染する場合もある。そのため、幼児など性行為の経験がない人にも感染の可能性がある。■症状女性の場合は「あわ状のおりものの増加」が挙げられ、このおりものには「強い悪臭」がある。また、外陰部や腟に「強いかゆみ」を伴い、痛む場合もあるという。病名に「腟」と入っているが、腟以外にも「子宮頚管」「膀胱」「尿道」などにも感染する可能性がある。ただし、症状のない感染者が20~50%ほどいるとも言われている。治療せずに放っておくと、炎症が卵管にまで進み、「不妊症」や「早産」「流産」などを招く可能性もあるので、少しでも気になる症状があれば検査しておきたい。「『腟トリコモナス症』というだけあって、男性の感染例は多くありません。男性の場合は尿道からの感染が考えられますが、排尿によって洗い流されることも多く、感染が成立しにくいと考えられています。意外に思われるかもしれませんが、こういった物理的な対策が、トリコモナスに限らず様々なSTDに対して有効です」。○症状が治まっても月経後の再検査がベター感染する可能性があった日から2~3日経っていれば検査可能で、腟からの分泌物で検査を行なう。症状がないと腟トリコモナスを検出できない場合もあるので、症状が現れたら速やかに検査するのがよい。もし腟トリコモナス症と診断された場合は、10日間ほど薬を服用して治療し、腟錠を使用する場合もある。治ったことを確認するには、症状が治まったこと、腟トリコモナスが消失したことを確認する必要がある。ただし、残った腟トリコモナスが月経血の中で増殖することが考えられるため、次の月経後にもう一度確認することが望ましいとされる。性行為による感染を防ぐには、コンドームが有効。ただし、浴場やトイレなど性行為以外でも感染してしまう可能性があるので、不衛生な場所やタオルの共有などは避けたい。腟トリコモナス症は、女性にとって不妊や流産などの原因になりうる。それだけに、感染してしまったら早期発見・治療でしっかりと治しておきたい。「腟トリコモナス症は、古くから知られるポピュラーな性感染症の一つです。しかし現在では、中高年層に若干の感染者がみられるものの、感染者数はかなり少なくなっています。衛生状態が今ほどよくなかった時代の性行為では、感染することも多かったのではないでしょうか。メジャーなSTDではありませんが、性行為でなくても感染の可能性がある、つまり他の性感染症よりも感染力が強いという側面もありますので、清潔にするよう心がけることが大切です」。写真と本文は関係ありません取材協力: アルバコーポレーションSTD(性病・性感染症)の不安を感じながらも対面での検査を受けにくいと感じている人のために、匿名で検査ができる郵送検査キット「STDチェッカー」による検査サービスを提供。運営サイト「STD研究所」を通して、STDについての正しい情報を発信し、STDにまつわるさまざまな不安や悩みの解決を目指す。
2015年03月01日東洋新薬はこのほど、同社商品「サポート乳酸菌 YM」にロタウイルス感染による下痢発症抑制作用が確認されたことを発表した。ロタウイルスによる感染性胃腸炎は、年末から徐々に患者数が増加し、春先にピークを迎えるとのこと。ロタウイルスは、感染力が非常に強いため感染予防は極めて難しく、5歳までに世界中のほぼすべての小児が感染し、胃腸炎を発症するとされている。日本でも感染者数は非常に多く、小児感染症における重要な病原体の一つだという。一方でサポート乳酸菌とは、「阿波晩茶(あわばんちゃ)」から単離された乳酸菌のこと。抗ウイルス作用をもつ「サポート乳酸菌 YM(Lactobacillus pentosus)」と、抗アレルギー作用をもつ「サポート乳酸菌 FG(Lactobacillus plantarum)」がある。阿波晩茶は茶葉を微生物によって発酵させた"後発酵茶"と呼ばれるお茶で、中国のプーアル茶はその一つである。日本国内では阿波晩茶(徳島県)のほか、「富山黒茶(とやまくろちゃ)」(富山県)、「碁石茶(ごいしちゃ)」(高知県)、「石槌黒茶(いしづちくろちゃ)」(愛媛県)があり、限られた地域で古くから伝わる伝統的なお茶だという。「近年、後発酵茶による血糖値抑制作用、肝機能の向上など機能性食品としての一面が注目されています」と同社。同社の実験では、母マウスに「サポート乳酸菌 YM」を出産6週間前から摂取させ、その子マウスにロタウイルスを感染させた時の下痢発症率を調べた。その結果、予防接種をしていない「ロタウイルス非免役群」の場合、「サポート乳酸菌 YM」摂取群の下痢発症率は非摂取群より約40%以上減少した。同様に、予防接種をしている「ロタウイルス免役群」の場合も、「サポート乳酸菌 YM」摂取群の下痢発症率は非摂取群の約10分の1以下に下がっている。これらのことから、「サポート乳酸菌 YM」にはウイルス性の下痢の発症を抑制する抗ウイルス作用があることがいえるという。
2015年02月17日リンジー・ローハンがめずらしいウィルスに感染し、ロンドンで一時入院した。リンジーは昨年末、休暇で訪れていたボラボラ島で蚊を媒介にするチクングニア熱ウイルスに感染、発熱や関節痛、疲労感に苦しんだという。潜伏期間は2日から2週間程度で、リンジーも休暇中から体調を崩し、インスタグラムにジェットスキーを楽しむ自分の画像を投稿して「チクングニアに感染する前」とキャプションをつけていた。リンジーはその後も「病気になるなんてつまらない」「ゆったりした休暇がウイルスに台無しにされるなんて、お断りよ」などとつぶやき、ボラボラ島からロサンゼルスに向かったが、ロンドンに戻った時点で高熱と関節痛を訴え、21日(現地時間)、キング・エドワード7世病院に入院した。その後、熱が下がってリンジーは退院したが、母のディナさんがロンドンに向かっているという。(text:Yuki Tominaga)
2015年01月23日トイレで用を足しているときに、ふと違和感を覚えるほどの痛みに襲われたことはないだろうか。もしその状況が続くようならば、それはSTD(性病・性感染症)に感染している可能性がある。では、STDの中でも具体的にどのような感染症が疑われるのだろうか。STDの郵送検査キットを販売するアルバコーポレーションの萬田和志社長に話を伺った。○疑われるSTDの特徴をチェック萬田社長によると、「排尿時の痛みや違和感」では、「性器クラミジア感染症」「淋菌感染症」「非クラミジア性非淋菌性尿道炎」の3つのSTDが可能性として浮上してくるという。各感染症の特徴を具体的に見ていこう。性器クラミジア感染症「クラミジアトラコマティス」という病原体により感染する同感染症は、日本で最も感染者数が多いSTDで、その感染者数は100万人以上とされている。粘膜同士の接触や精液・腟分泌液を介して感染するため、あらゆる性行為で感染の可能性がある。■症状男性では「尿道からのうみ」「尿道のかゆみや不快感」「軽い排尿痛」「精巣上体の腫れ」「軽い発熱や痛み」などが主な症状として出る。「特に10~20代女性の間で感染が広がっています。感染に気づかないままパートナーに広げてしまうことも考えられるため、注意が必要です」と萬田社長は警鐘を鳴らす。淋菌感染症「淋菌」が病原菌の感染症で、クラミジアと同様にあらゆる性行為により感染する。■症状男性の場合は「激しい排尿痛」を感じやすく、「尿道からのうみ」の量も多いので感染に気づかず放置されるケースは少ない。「最近では、オーラルセックスで咽頭(のど)から性器へ感染するケースが増えています。まだ広く知られていませんが、オーラルセックス時にもコンドーム等での予防を心がけてください」。非クラミジア性非淋菌性尿道炎クラミジア・淋菌以外の病原菌が原因で起こる尿道炎。原因は、細菌のマイコプラズマやウレアプラズマなど複数あると言われており、あらゆる性行為で感染する。■症状感染すると、男性は「尿道からのうみ」「軽い排尿痛」「尿道のかゆみや不快感」などを感じる場合がある。○疑わしいときは、必ず放置しないこと「排尿時の違和感」に関連したSTDは、主にこれらの3つである。もしも今回紹介したような症状が実際に出ていたり、最近自分の中で不安に思うような行為があったりしたら、そのまま放置せずに必ず適切な処置を取ることが大切だ。病気の進行やパートナーへの感染を防ぐためにも、なるべく早く医療機関を受診して、きちんと医師の診断をあおぐようにしよう。また、「不安だけど、はっきりした症状もないし病院はちょっと……」という人は、自分でできる検査キットを郵送で受け取るサービスなどもある。まずはそういったサービスを利用してみるのも一つの手だろう。写真と本文は関係ありません取材協力: アルバコーポレーションSTD(性病・性感染症)の不安を感じながらも対面での検査を受けにくいと感じている人のために、匿名で検査ができる郵送検査キット「STDチェッカー」による検査サービスを提供。運営サイト「STD研究所」を通して、STDについての正しい情報を発信し、STDにまつわるさまざまな不安や悩みの解決を目指す。
2014年12月17日STDという言葉を聞いたことはあるだろうか。「Sexually Transmitted Diseases」の頭文字で、性病・性感染症のことを意味する。代表的なものに「クラミジア」「淋病」「梅毒」といった感染症があり、それらを耳にしたことがある人もいるだろう。また、「HIV感染症 / エイズ」もSTDに含まれる。STDの怖いところは、自身の健康を損ねるだけでなく、パートナーや家族にまで感染させてしまう可能性があることだ。では、感染を防ぐためにはどうしたらよいのだろうか。STDの郵送検査キットを販売するアルバコーポレーションの萬田和志社長に、STDの基礎知識や予防策について解説してもらった。○「自分は大丈夫」という認識は危ないSTDは、感染している人との性行為により感染する。病原菌を含む精液や腟(ちつ)分泌液、血液などが、相手の口や性器の粘膜、皮膚などに接触することで感染が起こるという。近年は、カップルや夫婦間でもSTDが広がっているため、萬田社長は「誰にでも起こりうる病気です」と警鐘を鳴らす。「一昔前までは、『性病・性感染症』というと、風俗街の病気というイメージでとらえられていましたが、今では10~20代の若い人たちの間でも広がっています。HIV感染症 / エイズについては、若い人だけでなく中高年男性でも増加していますし、昔の性病といったイメージのある梅毒も、近年の増加が報告されています」。もしも、「自分は特定の相手としかセックスをしていないから大丈夫」という認識を持っていたらそれは間違いだ。過去のパートナーがSTDに感染していた可能性もあるし、その「特定の相手」が過去に複数の相手とセックスをしていれば、当然感染のリスクは出てくる。STDは、誰もがしっかりと向き合うべき病気なのだ。○STDは不妊症の原因にもなりかねない実際にSTDは私たちにどのような悪影響を及ぼすのだろうか。萬田社長は、主に以下の4点があると話す。■自覚症状が出にくいものもあり、気づかないうちに病気が進行したり、パートナーに感染させたりすることがある■男女ともに不妊症の原因にもつながる■出産時に子どもに感染することもある■HIV(エイズの原因ウイルス)に感染しやすくなる可能性も「性感染症の中には、症状を感じにくいものがあります。症状がなくても感染していればパートナーにうつす可能性がありますし、気づかないまま病気が進行し、男女ともに不妊症の原因になる場合もあります。感染に気づかないまま出産にいたると、子どもへうつってしまうこともあります。子どもに感染すると肺炎や失明の原因になったり、死にいたったりすることもあります。妊婦検診をきちんと受けて、STDが見つかった場合は、対応について先生としっかり相談してください」。また、萬田社長は「何らかの性感染症にかかっていると、HIVに感染する可能性が高くなると言われています」という。これは、粘膜が炎症を起こした状態になり、抵抗力が落ちやすくなることが原因とされている。例えばクラミジアに感染していると、HIVに感染する可能性は3~5倍にもなると言われているそうだ。○大切なのは「STEADY」と「SAFER」STDから身を守る最大の防御方法は、セックスをしないことだ。だが、セックスはパートナーとの愛を確かめ合うための大切な手段。ずっとしないというわけにもいかない。それではどうすればよいのか。キーワードとなるのは、「STEADY」と「SAFER」の2つのS。すなわち、相手を限定(STEADY)し、より安全な(SAFER)セックスを心がけるということだ。「コンドームを使用することで、HIV感染症 / エイズなど多くのSTDを予防することができます。セックスの最初から最後まで正しく使用することが大切です。最近はオーラルセックスが一般的になってきていますが、クラミジアや淋菌などの病原菌が、オーラルセックスで咽頭(のど)にも感染するということはほとんど知られていません。オーラルセックス時にもコンドーム等で予防を心がけてください」。コンドーム以外の予防法としては、セックスの前後にシャワーやトイレをすませることや、寝具を清潔にするといったことも大切なポイントとなってくると萬田社長は解説。自身の体やベッド・布団周りをきれいにしておくことが大切だ。○早期発見・早期治療が大切萬田社長は、STDの大半は治療すればしっかりと治ると話す。反面、すり傷や切り傷と違い、自然に治ることはない。STDは早期発見、早期治療が大切だ。万一、「排尿時に痛みがある」「性器周辺がはれている」など、STDが疑わしい症状が出てしまったら、自身はもちろん、パートナーにも早期の受診をお勧めする。男性は泌尿器科など、女性は婦人科などで相談できる。STDは、飛沫(ひまつ)感染するインフルエンザなどと異なり、セックスという"濃密な接触"以外では通常感染しない。正しい知識と予防法を知ることで、安全な性生活を送ってほしい。取材協力: アルバコーポレーションSTD(性病・性感染症)の不安を感じながらも対面での検査を受けにくいと感じている人のために、匿名で検査ができる郵送検査キット「STDチェッカー」による検査サービスを提供。運営サイト「STD研究所」を通して、STDについての正しい情報を発信し、STDにまつわるさまざまな不安や悩みの解決を目指す。
2014年12月16日前回 、子ども2人目のベストなタイミングについて、先輩ママが考えたタイミングや、各年齢差のメリット・デメリットを整理しました。今回は、子どもの年齢差別のライフスタイルに注目してみましょう。まずは、2歳差の子を持つママ2人に、2歳差きょうだいのよいところ、困ったところなどを伺ってきました。■2歳差の子どもを持つママが見た、メリット・デメリット【8歳と5歳/同性(女の子)の場合】もともと妊娠のタイミングも2学年差がベストだな、と思っていたところ、ちょうど2歳差で授かることができました。上の子は、6月生まれで下の子は2月生まれなので厳密にいうと2歳8ヶ月差の姉妹です。下の子が生まれた時には、すでに上の子はお姉ちゃんモード全開! 泣けばすぐ飛んでいってトントンするし、抱っこをしようともするし、沐浴やお手伝いも積極的。妹ができたことをかなり喜んでいる様子でした。大変だったことといえば、タイミングが重なってしまう時。たとえば、子どもと自分、3人だけでの外出時、もうオムツの取れているお姉ちゃんに「(下の子に)おっぱいあげるけど、おトイレ大丈夫?」と聞くと、一度は「大丈夫!」と答えるものの、いざ授乳し始めると「やっぱり、トイレ行く!」。こうなるとおっぱいを中断して行かざるをえません。もちろん下の子は大泣きです。また、下の子を寝かしつけている時にも、同じようなことがありました。今思えば、上の子がやきもちを焼いていたのかもしれませんね。下の子が2歳、3歳になってくると、姉妹一緒に遊ぶことが多くなり、ママとしてはとても楽な時間が増えました。年齢が近い分、出かけた先でも遊ぶポイントが一緒ですし、家でも2人でよく遊んでいました。しかし、次第に下の子の「自分はお姉ちゃんと同等なんだ!」という意識が強くなり、喧嘩も度々勃発。忙しい時に「ねーねが、●●したー」という言いつけはしょっちゅうです。きょうだい喧嘩が多いのは、年齢が近い分諦めたほうがいいのかもしれません。時には「もう嫌い!」と言うこともありますが、そこは姉妹。数分後には笑い合っていたり、ママがいない時は、お姉ちゃんがよく妹の面倒を見たり、お互い頼りになる存在のようです。年齢差の近い同性のきょうだいは、激しく争うところと妙に仲良しなところとが混在しているように感じます。1~2年前からは、姉妹揃って同じ習い事をしています。お姉ちゃんがもともとやっていた事に妹も加わった、という形です。妹にとっては、お姉ちゃんがいる! というだけでとても心強く、すんなりと環境には溶け込めたようです。しかし、最近になって、「お姉ちゃんとは別の習い事をしたい」とも言い出しています。2人別々の習い事となると、お金や時間もかさみますし、ほかにお姉ちゃんだけが単独でやっている習い事の時間にも、うまく合うかどうかが問題です。それぞれ得意なことや好きなことは違うので、できればそれに合った部分を伸ばしてあげたい、という気持ちはあるのですが、実際姉妹がまったく別々の習い事をするとなると…親としてはちょっと大変です。【5歳と3歳/異性(上:男の子 下:女の子)の場合】上が男の子でかなり甘えん坊だったので、下の子ができた時は、赤ちゃん返りなどを心配していました。最初は、上の子もまだオムツだったので、2人分のオムツ替えがとても大変…。外出時の荷物は大量ですし、オムツもしょっちゅう買いに行っていたような気がします。上の子は案の定、赤ちゃん返りもあり、妹に対してやきもちもいっぱい焼きました。周囲に相談して、とりあえず「一番大事なのは○○くんだけど、妹はママがお世話しないとごはんも食べられないし、ねんねもできないからね」と終始言い聞かせて、なんとか納得してもらっていました。お兄ちゃん意識が芽生えたのは、幼稚園に通うようになってからです。周りのお友達にもきょうだいがいる子が多く、園行事等で妹を連れていくと「僕にも妹がいるよ!」と、本人も誇りに思ったようです。妹がお話できるようになるまで成長すると、すっかり優しいお兄ちゃんになりましたが…。今度は逆に妹が、お兄ちゃんをリードするようになり、現在お兄ちゃんはほぼ妹の言いなりです。小さくても、女の子は世話焼きなんですね。今では妹につい、「これからもお兄ちゃんのフォロー頼むね」と言いたくなるような関係になっています。2歳差となると、小さいうちはやはりとても大変なことが多いよう。しかし、年齢が近い分、喧嘩する相手、えらそうにする相手、一緒に遊ぶ相手、頼る相手…と、成長とともに、さまざまな関係性をきょうだい間で築いていけるというメリットが大きいように感じました。次回は、3歳差の子を持つママのお話をご紹介します。
2014年10月12日前回『複数の男子と平行してエッチしてはいけない理由4つ』 の中で性感染症をうつされると身体も心も大変なことになるとお伝えしました。今回は女性に多い性感染症(STD、最近はSTIと言う。STI= Sexually Transmitted Infections)について性感染症医療の大御所、尾上泰彦先生に教えていただきました。エッチのあと「なんか下半身がいつもと違う」と感じたら注意。カレがSTIにかかっているかもしれません。女性に多い病気を4つご紹介するので、ぜひチェックしてみてくださいね。■1.クラミジア感染症クラミジアは、現在もっとも多く、性感染症の約半数を占めます。10歳代後半から、20歳代のもっともエッチが盛んな年代に多く、とくに女性患者は男性の2倍。感染するとおりものの増量、不正出血、下腹部痛、性交痛、排尿痛などの症状があります。しかし約70%は症状が出ないとも言われ、放置すると不妊症になる可能性もあります。この菌が手指を介して眼に入ってしまうとクラミジア性封入体結膜炎を起こす場合もあります。「目がまっ赤だよ!」「性感染症かも」という会話ができるくらい意識しておくとよいでしょう。■2.性器ヘルペス性器、その周辺に小さな水疱、ただれが左右対称性にたくさんでき、痛みやかゆみが出ます。熱が出たり、足の付け根のリンパ腺が腫れたりします。女性では膀胱炎症状も見られます。再発を繰り返す場合があるので必ず治療しましょう。■3.淋病感染症男性では尿道、女性では子宮頚管に感染することが多いです。ビックリな事実ですが、オーラルセックス増加により咽頭に感染する女性が増えています。さらに、アナルセックスにより直腸に、手指を介して眼にも感染します。膿みのようなおりもの、不正出血、下腹部痛、排尿痛があります。バルトリン腺に感染するとバルトリン腺部が腫れ、強い痛みが出ます。おそろしいのは、女性の約80%は淋病は無症状ということ。すると、治療をしないまま男性にうつしてしまうことになります。そして、後にカレと別れた場合、カレは別の彼女にうつしてしまう。これが永遠のループでつながってゆきます。無症状に経過すると卵管炎、子宮付属器炎、骨盤腹膜炎と感染が拡がっていき、不妊症になる可能性もあります。■4.尖圭コンジローマヒトパピローマウイルスの感染によりできるイボの一種です。性器の周りや肛門周辺にできます。潜伏期間は数週間から8ヶ月と長いので、複数のカレとエッチしていると誰からうつされたのかわからなくなります。もしもHPV16型、18型に感染すると女性では子宮頸癌になる恐れがあります。■おわりに「今日はコンドームなくていいよね」と耳元でささやくカレに負けてはいけません。妊娠だけでなくSTIから自分を守るという意味で、カレとはちゃんと話合うように。喉や眼にも菌が感染することは覚えておきましょう。(二松まゆみ/ハウコレ)監修:宮本町中央診療所院長尾上泰彦先生
2014年06月12日国際衛生機構「グローバル・ハイジーン・カウンシル」(Global Hygiene Council 、以下GHC)は、ニュースレター「災害時の感染制御」を発行した。2011年3月11日に発生した東日本大震災。未曾有の地震、そして津波によって、多くの人たちが犠牲となった。街がヘドロで覆われるなど、周囲の衛生環境が悪化したことに加え、水や電気などのライフラインが断絶。また、大人数の避難所での生活では、さまざまな原因による感染症が発生した。同機構のニュースレター第2弾では、「災害時の感染制御」について、GHCのメンバーでもある東北大学の賀来満夫教授による災害時の感染症発生の実態の解説と、「防災の日」に家庭で確認したい感染制御の方法や対策グッズを紹介している。■「環境から」発生する感染症 津波や地震によるがれきやゴミ、土や水などにより汚染された環境が発生することにより、病原体による感染症が引き起こされる。傷の化膿(かのう)や、「破傷風」「レジオネラ肺炎」などが疑われる場合には、医療機関への早急な受診が必要となる。■「ヒトから」発生する感染症 避難所では、多くの人が共同で狭い場所に生活することになり、また感染症への対策が実施できない場合も多いため、「インフルエンザ」や「感染性胃腸炎(ノロウイルス)」、「麻疹(ましん)」など伝播性の高い感染症が起こりやすくなる。■「自分から」発生する感染症 避難所では、食べ物や水などの配給が滞ることによる栄養状態の悪化や、寒さなどによる体力の低下、また口腔(こうくう)ケアが十分でないことなどにより、免疫機能低下や嚥下障害などを引き起こし、「誤嚥性肺炎」や「二次性の細菌性肺炎」、膀胱炎などの「尿路感染症」が発生した。9月1日の「防災の日」には、防災グッズの確認や準備を行う人も多いはず。GHCでは、感染制御の観点から、防災グッズの中に「感染症対策の三種の神器」を加えておくことを提言している。1.「ウェットティッシュ/アルコール手指消毒液」 感染症を防ぐためには、なによりも手や身体を清潔に保つことが重要。特に、抵抗力の弱い小さな子どもや高齢者のいる家庭では、忘れずに準備したい。2.「マスク」 感染症にうつらないため、また周りにうつさないためにも、少なくとも1週間分のマスクの準備を。3.「マウスウォッシュ」 災害時には口腔内を清潔に保つ手段がない。「誤嚥性肺炎」を防ぐため、口をすすぐものの用意を。また、災害が起こってしまった際には、以下の「感染予防のための8カ条」の実行を。<可能な限り守りたいこと> (1)食事は可能な限り加熱したものを摂(と)るようにしよう (2)安心して飲める水だけを飲料とし、きれいなコップで飲もう (3)ごはんの前、トイレの後には手を洗おう(水やアルコール手指消毒液で手洗いを) (4)嘔吐(おうと)・下痢などの汚物やおむつは所定の場所に捨て、よく手洗いを <症状があるときは> (5)咳(せき)が出るときは、周りに飛ばさないように口をおおう(マスクがあるときにはマスクの装着を) (6)熱っぽい、のどが痛い、咳(せき)、けが、嘔吐(おうと)、下痢などがあるとき、特に周りに同じような症状が増えているときには、かかりつけの医師または保険師、避難所では代表者に相談を (7)熱や咳(せき)が出ている人、介護する人はなるべくマスクを (8)咳(せき)がひどい、黄色い痰(たん)が多くなっている、息苦しい、呼吸が荒い、ぐったりしている、顔色が悪いなどの症状がある場合には、肺炎の可能性が。早めに医師に相談を 【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月13日