毎月、月経痛に悩まされている人は多いはず。いろいろ工夫してみても、なかなか改善されないと悩んでいるかた必見!今回は、栄養療法で数多くの患者さんを救ってきた内科医の梶尚志さんに、月経痛によくない影響を与えてしまう「NGな食事習慣」について教えていただきました。月経痛で悩んでいる人必見!内科医が勧める食事法月経痛は重い人もいれば軽い人もいますが、いずれにしても毎月のことなので、悩ましいですよね。仕事やプライベートに支障をきたしてしまうことも。一般的に月経痛への対応策としては鎮痛薬やピル、漢方薬などがありますが、日ごろの食生活に気を付けることも対処法の一つになると、梶の木内科医院の院長 梶尚志さんは話します。これまでに医学的根拠に基づいた食事法「栄養療法」で、延べ500人以上の患者を救ってきた梶さん。著書の『え、私って、栄養失調だったの? その不調は病気でなく状態です! ~内科医が本気で教える、薬より効く食事法』(みらいパブリッシング刊)では薬を飲んでも改善しない不調を、病気ではなく栄養失調と伝え、栄養とからだのしくみや効果的な食事を解説しています。今回は梶さんに、特に月経痛に悩んでいる女性に足りていないと思われる栄養素やNGな食べ方、そして正しい食べ方を聞いてみました。月経痛に悩む人がよくしている、NGな食事内容と食べ方5つ下腹部痛や頭痛などの月経痛(月経困難症)に悩む人は、よく次のような食事内容や食べ方が見られるそうです。当てはまっていないかチェックしてみましょう。NG1.朝食を抜いている梶さん朝食を抜くことが月経困難症に悪影響を及ぼしたり月経不順をきたしたりするという医学論文も多数あります。基本的に1日3食、バランスよく食べることが重要ですが、朝は特に1日のエネルギーチャージとして大切な役割を果たします。パンやおにぎりだけといった炭水化物だけではなく、肉か魚、卵、大豆製品といったタンパク質を少なくとも2品は食べましょう。NG2.ごはんやパン、パスタなど炭水化物中心の食事梶さん月経痛の原因として最も顕著なのは、鉄不足です。鉄不足が酸素を運ぶヘモグロビンの質を落としてしまうことで子宮の酸素不足をきたし、月経痛の原因にもなります。また、鉄は子宮内膜の状態を整えるためにとても重要な働きをしているため、女性にとって大切なのです。ごはんやパン、パスタなどの炭水化物中心の食事になっていませんか?炭水化物に偏るとどうしても肉や魚などの鉄分が豊富な食材の摂取が少なくなり、鉄分不足になってしまいます。3食とも、特に動物性のタンパク質をしっかりと摂るように心がけましょう。また炭水化物に偏る方は、ビタミンB6と亜鉛も不足しがちです。これらは女性ホルモンを活性化させる栄養素としてとても大切なビタミンとミネラルです。ビタミンB6と亜鉛を多く含むのは、牡蠣などの魚介類や赤身肉、レバーなど。亜鉛はカシューナッツや卵にも多く含まれるので、意識して摂取するようにしましょう。NG3.脂肪分は太るので避けている梶さん「脂肪分は太る」との誤った認識で、脂肪分の摂取が極端に少なくなっている場合があります。脂肪分の中でも、オメガ3系脂肪酸であるEPAやDHAは炎症性の物質の産生を抑える働きがあるため、月経痛を緩和します。また脂肪分を控えることによって、コレステロールを原料とする女性ホルモンのバランスが崩れて、月経不順や月経痛の原因にもつながります。特に月経の間は、オメガ3系脂肪酸を多く含む、魚やエゴマ油の摂取を意識しましょう。NG4.ナッツ類などのビタミンEを含む食品を摂取しない梶さんビタミンEの摂取が月経痛の軽減に効果が期待できるという医学論文があります。ビタミンEには抗炎症作用と血流の改善作用があるため、子宮内膜の炎症を抑え子宮周囲の血流を改善することで月経痛が緩和することが期待できます。ビタミンEを多く含むアーモンドやカシューナッツなどのナッツ類には、子宮の収縮を抑制するマグネシウムも豊富ですし、女性ホルモンの原料となる脂質の摂取にもつながるので、ぜひ取り入れましょう。NG5.日光を浴びることが少なく、ビタミンD不足の状態を放置梶さん現代人はビタミンD不足のかたが増えています。ビタミンDは日光を浴びることによって体内で生成されますが、今の地球環境はオゾン層の破壊によって紫外線量が増加しており、紫外線による皮膚がんや皮膚炎などが問題になっています。また美肌を維持するために日焼け止めを1年中使用するかたも多くいます。ビタミンDは、卵巣機能と月経周期の調節に好影響を与えるという研究報告があります。またプロスタグランジンなどの代謝産物を減少させ、子宮の血管収縮や子宮収縮を抑えることで、月経痛を緩和するなどの作用があります。紫外線対策をすると、実はビタミンDが生成されにくくなくなってしまいます。ビタミンDは魚介類とキノコ類に多く含まれるので、これらの食品を積極的に摂取しましょう。ーーまずは1日3食、炭水化物、タンパク質、脂質と野菜をバランスよく摂ることが基本。そのうえで、今回紹介された栄養素を意識してみましょう。シンプルで簡単なので、実践してみて月経痛の様子が変化するかをチェックしてみるのもよいのではないでしょうか。少しでもよくなったなら、継続していきましょう。Information<教えてくれた人>梶 尚志(かじ・たかし)さん梶の木内科医院 院長総合内科専門医、腎臓専門医。総合内科専門医として患者を診察する中で、通常の診察では解決できない「体の不調」に栄養学的なアプローチから治療と生活指導を行う。<筆者情報>椎原茜ライター。記事を通して、読者の方々に役立つ情報を知ってもらい、ハッピーかつ快適な生活を送っていただきたいという思いで執筆中。(C) Joshua Resnick/AdobeStock文・椎原茜
2024年04月29日小顔になるために、日々マッサージやフェイスケアなどを頑張っている人も多いのではないでしょうか。小顔になるためのケア方法はいろいろありますが、日頃から避けるべき行動や、やめたほうがいい習慣があります。今回は小顔管理士の筆者が、「小顔のためにやってはいけないNG習慣」をご紹介します。口呼吸長いマスク生活で、いつの間にか口呼吸が習慣になっていませんか?口呼吸のほうが楽に感じている人は、口周りの筋肉が緩んでいる証拠かも。ハリが低下することで頬の筋肉が落ち、顔の下半分が大きくなってしまいます。仕事柄あまり会話をしない人や在宅ワークの人は特に要注意。口をしっかり閉じることを意識して、口角は水平ラインより上をキープしましょう。乱れた食生活味の濃い食事やインスタント食品が食生活の中心だと、塩分過多になりがちでしょう。体の中の塩分を薄めようと水分が蓄えられ、結果として顔のむくみに繋がると考えられます。たとえば、エステに行くと顔がひと回り小さくなるという人は、それだけむくんでいるという証拠かもしれません。早食い筋トレや運動をやめると体の筋力は衰えるもの。頬の筋肉も同じで、使わないと衰え、顔がたるみます。日頃から早食い、あまり噛まないという人は、頬の筋肉が衰えて顔の肥大化の原因になることも。また、しっかり噛んで食べると満腹中枢が刺激され、食べすぎを防ぐことができるでしょう。よく噛むことで消化も良くなり、体だけでなく顔回りも太りにくくなるはずです。頬杖顔の左右差は骨格の歪みに繋がり、血行やリンパの巡りを悪くする原因に。頬杖をはじめ、“バッグを必ず右側で持つ”などの癖も、顔周りの巡りを悪くします。ちなみに、韓国生まれの美容法・コルギでも、左右対称に近ければ近いほど美人度が上がるとされています。日頃から顔が歪みそうな習慣はなくしていきましょう。下を向きながらのスマホ下向き、しかも無表情でスマホを見続けると、顔の筋肉が凝り固まって老廃物が溜まりやすくなります。首のしわやストレートネック、二重顎、ほうれい線の原因にもなるので要注意!長時間画面を見続けないことが一番ですが、なるべくスマホを目線の高さより下げないよう工夫するのもよいでしょう。小顔になるためにやめよう!毎日コツコツ小顔マッサージをすることも、もちろん効果的が期待できます。ですが、顔が大きくなる原因をやめれば、より小顔への近道になるはず!今回の記事を参考に、習慣を見直して小顔を目指しましょう。©japolia/Adobe Stock ©Paylessimages/Adobe Stock筆者情報坂本雅代サロン経営や講師などエステ業界に16年携わり、男女延べ一万人以上を施術。小顔管理士や国際中医薬膳師などの知識を基に、食や美容、健康などのジャンルでライターとして活動中。美容ライター・国際中医薬膳師/坂本雅代
2024年04月27日忙しいのにやる気になれず、気持ちは焦るばかり。しかもそんなときに限って眠気に襲われる…。眠気に打ち勝つのは至難の業ですよね。そうならないよう、日ごろから良質な睡眠を得るための生活習慣、食生活の心がけがやっぱり大切です。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、日中の眠気対策となる食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!朝はフルーツジュースでなく果物をそのまま取り入れよう【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 263やりたいことがどんどん増え、やりきれなかったことが溜まっていき、もう何から手を付けたらよいのかわからない…そんな状況に陥っている人も多いかもしれません。優先順位をつけることすら面倒に感じ始めたら何も進まなくなり、処理スピードも格段に落ちてしまいますよね。しかも、絶対に寝てはいけないときに限って、強烈な睡魔が襲ってきてしまうことも多く、舌を噛んでみたり、ボールペンで手を突っついてみたり。どうにか起きようとしてみても、一度うとうとし始めるとその状況から抜け出すことは至難の業です。トイレに立っても、コーヒーを飲んでも、一向に目が覚めず、仕事がはかどらないばかりか、怠惰で失礼な態度に見えてしまいます。眠気とは本当にやっかいなものですよね。ということで、今週は何をやるか、やらないか、優先すべきかを仕分けし、集中して一つのことに取り込むことができるように、日中の眠気対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、日中の眠気対策となる食薬習慣やらなければならないことが山積みになると私たちがついしてしまいがちなのが、現実逃避です。急に身の回りの掃除をし始めたり、動画を見始めたり、今やる必要のないことばかりし始めてしまうことってありますよね。そして、無駄に夜更かししてしまった次の日の朝はだるくて、日中はぼーっとして、いざというときに寝てしまったあげく、夜には自由時間を謳歌するという、忙しい時に限って出てくるダメなバージョンの自分が嫌になる…そんなこともあるかもしれません。この諸悪の根源ともなる日中の眠気が起こる理由を漢方医学では、貧血気味な女性に多い『血虚』によって集中力が欠落し、注意力散漫になる状態と考えます。そして、もう一つ血糖値の乱高下により昼食後から眠くて集中力がなくなる『脾気虚』の状態であると考えます。そこで、『脾』をサポートし『気血』を補う食薬がおすすめです。今週食べるとよい食薬は、【グルテンフリー焼売】です。そして逆にNG習慣は、【朝イチのオレンジジュース】習慣です。食薬ごはん【グルテンフリー焼売】『気血』を補う鶏肉でつくる焼売です。小麦粉の生地ではなくキャベツの生地にすることによって、糖質オフかつ胃や腸の働きをサポートし『脾気』を養うこともできます。レンチンで簡単にできるので、お弁当のおかずや面倒な日のおかずにもおすすめです。<材料>キャベツ芯など(みじん切り)(a)鶏ひき肉150g味噌小さじ2オートミール大さじ1生姜1片(みじん切り)キャベツたっぷり(千切り)<作り方>ポリ袋にaを入れよくこねる。aを一口大にまるめ、キャベツを全体にまぶし、耐熱容器に並べる。あまったキャベツも一緒にいれる。ラップをして、レンジ600wで5分くらい加熱したら完成。NG行動【朝イチのオレンジジュース】日中のパフォーマンスが悪くて困っている人は、朝にオレンジジュースを飲むのではなく、オレンジやミカン、グレープフルーツをそのまま食べる方がおすすめ。そのときには、薄皮は取り除かずに食物繊維もたっぷり食べましょう。朝に果物をとることは、糖質や食物繊維、ビタミン、ファイトケミカルなどを取り入れることができ、さらに果物をむいたり、切ったりするときに果物の香りをたっぷり楽しむこともストレスケアになります。ですが、朝イチでジュースに加工された果物をゴクゴク飲むと、糖質過多になったり、血糖値が急上昇したりすることで、日中の眠気、集中力の低下、メンタルが不安定になることなどもあります。もし健康習慣と考えオレンジジュースやフルーツジュースなどを取り入れている場合には、違った健康習慣を検討してみるのが良いと思います。いつまでもやる気がでずにウトウトしていると時間がどんどんなくなり、最終的に自分で自分を追い詰めることになってしまいます。そうならないように、集中力を下げてしまうような血糖値の乱高下を生じさせる食事を引け、胃腸に負担がかからないようなタンパク質やビタミンB群、良質な脂質を含む食事などを心がけていきましょう。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©ひとりごと/Adobe Stock文・大久保愛
2024年04月26日睡眠不足を感じたり、日中に眠気が起こったりしたことはありませんか?質のいい睡眠は、私たちの心と体の健康を維持するために重要とされています。そして、睡眠の質を上げるうえで大切な要素の一つが、食生活の見直しです。そこで今回は管理栄養士の筆者が、睡眠の質を左右する晩ご飯の摂り方について解説します。睡眠不足はなぜよくないのか日本人は、世界の中でも睡眠時間が短いと言われています。慢性的な睡眠不足は、眠気による注意力や判断力の低下による作業効率の低下をまねき、思わぬ事故につながる可能性も。また、睡眠不足は肥満の要因にもなり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病リスクも増加するとされているのです(※1)。睡眠は時間だけでなく質も大切であり、睡眠の問題を抱えていると精神にも影響を及ぼします。睡眠の質を上げ睡眠時間を確保することは、心と体の健康を維持し、生活の質を高めるために重要といえるでしょう。睡眠の質を下げる「NG晩ご飯習慣」寝る直前に食べる寝る直前に夕食を摂ると、寝ている間にも消化活動が行われ睡眠を妨げてしまいます。そのため、夕食はできるだけ寝る3時間前までに済ませられるとよいでしょう。また、夜遅くの食事で摂ったエネルギーは消費されにくいため体脂肪として蓄積されやすく、太りやすいとも言われています。夕食を食べすぎないように気を付けましょう(※2)。脂質が多い食事揚げ物や脂身の多い肉料理など、脂質が多い食事は消化に時間がかかり、睡眠の質を下げやすいと言われています。特に夕食の時間が遅くなる場合は、できる限り脂肪分が少なく、消化にいい食事を心がけましょう。うどん・白身魚・鮭・鶏むね肉・ささみ・繊維の少ない野菜などがおすすめ。また、よく噛んで食べることは消化をよくし、食べすぎ防止にもつながりますよ。カフェインが入った飲み物コーヒーや紅茶、緑茶やチョコレートなどに含まれているカフェインには覚醒作用があります。寝る前の3~4時間以内にカフェインを摂取すると、寝つきが悪くなったり、睡眠を浅くしたりする可能性があるため、控えたほうがよいでしょう。カフェインには利尿作用もあり、夜中に尿意で目覚めやすくもなります(※3)。また、昼寝は午後の眠気を解消しやすくし、昼寝の前にカフェインを摂取すると目覚めがすっきりしやすいと言われています。昼寝は15分程度で十分とされているため(※4)、カフェイン入りの飲み物を飲む習慣がある人は、夕方までに摂るといいでしょう。アルコールを毎晩飲む「飲まないと眠れない」と、毎晩のようにアルコールを飲む習慣がある人は要注意。アルコールは寝付きをよくすることもありますが、睡眠の質は下がってしまいます。アルコールを飲む場合の適量は、1日平均純アルコールで約20gまでが推奨されています(※5)。また、女性は男性に比べて一般的にアルコール分解速度が遅いため、男性よりも少ない量が適当と考えられています。アルコールを飲まないと眠れないという人は、日中に体を動かしたり規則正しい生活を心がけたりと、日ごろの生活習慣を見直してみましょう。どうしても改善されなければ睡眠の専門医への相談も検討してみてください。質のいい睡眠で生活の質を上げましょう睡眠の質を向上させるためには、適度な運動や規則正しい生活習慣を心がけることに加え、晩ご飯の内容を見直すことも重要です。夜遅くの食事やカフェイン・アルコールの摂取を避け、消化にいい食事を取り入れることで、質のいい睡眠につながります。日々の食事選びが健康的な睡眠習慣の基盤となりますので、今回お伝えしたような適切な食事を心がけてみてくださいね。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 睡眠と生活習慣病との深い関係※2 農林水産省.夜遅く食事をとるときは※3 厚生労働省健康局.健康づくりのための睡眠指針2014※4 厚生労働省.e-ヘルスネット 快眠と生活習慣※5 厚生労働省.アルコール©dodotone/Adobe Stock ©japolia/Adobe Stock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年04月25日和食に欠かせない味噌汁は、健康にいいイメージもあり毎日食べているという人もいるでしょう。野菜や豆腐などあらゆる具材に合い、栄養バランスも取りやすい味噌汁はまさに健康食といえます。しかし、作り方や食べ方によっては味や健康効果が損なわれる可能性も。今回は、味噌汁を食べるときに気を付けたいポイントを解説します。味噌汁を作る、食べるときに気を付けること沸騰させるのはNG味噌汁は沸騰させると味噌の風味が飛び、味が落ちてしまいます。味噌独特の香りは、味噌が熟成されるときに発生するアルコールやエステルなどの成分に由来するとされています。これらは沸騰させると揮発するため、香りが飛んでしまうのです。鍋に味噌を入れる前は一度火を止め、沸騰がおさまってから味噌を溶かし入れましょう。沸騰直前で火を止めて、お椀によそえば食べる頃にちょうど良い温度になりますよ。あくが出る食材に注意味噌汁を作るときにはあらかじめ食材に火を通す工程がありますが、その際に“あく”を取っておくことでおいしく健康的な味噌汁ができます。肉や魚、野菜や山菜などを煮たときに出てくる茶色く濁ったものがあくです。これは臭みや雑味の要因となったり、おいしさが損なわれたりするため取り除きましょう。かつお節でだしを取る際にもあくが出ます。かつお節を入れ、ひと煮立ちしたタイミングであくを取っておくと、風味豊かなだしが取れますよ。また、ほうれん草やたけのこなどにはシュウ酸という成分が含まれています。シュウ酸は尿路結石の材料となるため、大量に摂取すると結石ができるリスクが高まるとされています。これらの食材は下茹でして水にさらすことでシュウ酸が流れ出やすくなるとされるため、あらかじめ下茹でしておきましょう。塩分が気になる人は食べすぎないように塩分の摂りすぎはむくみや高血圧の要因となることがわかっています。日本人は和食に使われる塩分が多いことや、近年外食の機会が増えたことなどの理由により、世界的にみても塩分摂取量は多めと言われています。一日の塩分摂取目標量は、成人男性は7.5g未満、女性では6.5g未満とされています。また、高血圧予防のために推奨されている塩分摂取目標量は1日6g未満です(※1)。ほかの食事による塩分も考慮すると、味噌汁を1日に何杯も飲むことは控えると良いでしょう。よりおいしくなる味噌汁の作り方だしにこだわるだしによって味が変わるのも味噌汁の特徴です。最近はだし入りの味噌や顆粒だしなど便利なタイプもありますが、昆布・かつお節・煮干しなどを使ってお好みのだしを見つけてみるのもおすすめです。また、昆布やかつお節などお好みの材料を水に浸けて、冷蔵庫で一晩置いておくだけの“水だし”という方法もあります。食材をお茶パックなどに入れ、麦茶ポットなどを使うと便利ですよ。冷蔵庫保存で3日~長くとも1週間くらいで早めに使い切りましょう。具材を煮る時間や順番に注意味噌汁を作るときは、味噌を入れてから沸騰させないように、あらかじめ具材に火を通しておきましょう。大根・ごぼう・じゃがいも・玉ねぎ・にんじんなどは火が通るのに時間がかかるため、最初に鍋に入れてやわらかくなるまで煮ておきます。白菜やキャベツなど火が通りやすい野菜は、火が通りにくい食材が煮えるころに入れましょう。豆腐など煮崩れしやすいものは火を消す少し前に入れます。青ねぎなどは香りが消えやすく変色しやすいため、器に盛ってから加えると良いでしょう。味噌汁はおいしく健康的にいただきましょう味噌汁はさまざまな食材と相性がよく、1品で副菜にも主菜にもなり得るメニューです。味噌やだしの種類を変えることで、いろいろな味わいが楽しめるのも魅力的ですよね。今回お伝えしたようなポイントをおさえれば、さらにおいしく体にもうれしい味噌汁を食べられますので、ぜひ参考にしてみてください。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット ナトリウム©Nishihama/Adobe Stock ©buritora/Adobe Stock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年04月21日ダイエットでリバウンドを繰り返し、うまくいかないと悩んでいませんか?最近は美容医療の敷居も下がっており、医療ダイエットを試してみたいと感じている人もいるかもしれません。今回は、美容医療クリニックの医師に、医療ダイエットの施術をもとに、ダイエットの心得を教えていただきました。医療ダイエットの効果が出やすい人と出にくい人、その違いとは?「ダイエットが続かない…」は、多くの人が抱える悩みです。食事や運動が続かなかったり、メンタルのコントロールができなかったり、自分に合わないメニューを実践してしまったりと、失敗する理由はさまざま。どうすればダイエットを成功に近づけることができるのでしょうか。今回は、ダイエットの秘訣を、医療脱毛や医療ダイエット、美肌治療などを行う美容医療クリニックの「Willbe Clinic(ウィルビークリニック)」院長の堀田歩希さんにうかがいました。同クリニックの医療ダイエットでは、医療痩身・栄養医学・運動医学・精神医学の4分野から構成された痩身メニューを提供しています。そしてこれまでのダイエット経験や理想の姿などを詳しくヒアリングしてカラダの状態を徹底理解してくれ、オーダーメイドでコースを組んでくれます。自分に合ったメニューを行うことで、誰もが一定の効果を期待できます。しかし、実際に取り組んでみると、効果が出やすい人と出にくい人に分かれるのだそう。どんなところに違いがあるのでしょうか。堀田さん効果が出やすい人は代謝がよく、脂肪が燃焼しやすい傾向があります。また施術と合わせてバランスの良い食事や適度な運動を行っていることが多いです。また継続的に痩身治療を受けることができるかどうかに関わらず、自己管理ができる人が多い傾向があります。一方、効果が出にくい人は代謝が低めで、良い食事や運動習慣がない傾向があるのに加えて、自己管理が苦手というのが一つ、傾向として見られると思います。例えば食べたいものを限界まで我慢することが多く、ストレスが溜まるとたくさんの量を食べてしまうといった具合です。自己管理ができない人の3つの理由とその解決策ーーダイエットの自己管理は食欲などとの戦いがあり、難しいですよね。どうして自己管理ができないのでしょうか?理由と解決策を教えていただきました。理由1.目標がない堀田さん体重の数値や期限などの目標がないと、自己管理の難易度が高くなってしまいます。普段から常に自己管理が徹底できている人はほんの一握り。何か目標がないと誘惑に負けてしまい、徐々に崩れていってしまいます。「この日までに何kg痩せる」「何かのイベントまでにウエストを何cmしぼる」など、目指す目標が明確であればあるほど、自己管理は行いやすくなります。ただし目標を設定していたとしても、目標が高すぎると達成することが難しく途中でくじけてしまうことも多いです。まずは無理のない小さな目標を立てて、それを実現させるというサイクルを心がけましょう。理由2.自分に甘い堀田さん自己管理ができない人のほとんどは、「できない」のではなく「本気でしようとしていない」というパターンだと思われます。自分にルールを課しても、それを守らなくては意味がなくなってしまいます。ダイエットに我慢はつきものです。医療施術などによって我慢を最小限にすることはできますが、それでも自分で自分を変えようとする気持ちが弱いと、効果を完全に発揮することは難しくなってしまいます。まずは短期間でも良いので自分に厳しく、決めたルールを守れるよう工夫してみましょう。理由3.健康への興味が薄い堀田さんそもそも自分の健康に興味が薄いと、長期的に自己管理を続けることは難しいでしょう。短期的な体重や体型にしか興味がない場合、短期的に集中してやせることができても、その後、ほとんどの場合にリバウンドしてしまいます。短期的に集中して体重を落とせること自体は素晴らしいですが、その後のことも考える必要があります。将来の健康のためにヘルシーな生活を送ることを考えられると、長期的な自己管理を行いやすくなるでしょう。ダイエットの効果が出にくい人が食事で陥りやすいNG習慣3つと解決策ーー医療ダイエットに関わらず、自分で行うダイエットにおいても、なかなか効果が出ないと感じている人もいるでしょう。堀田さんによれば、実はNGな食事や運動習慣を持っていることも多いのだそう。どんな習慣なのか気になりますよね。今回は、食事のNG習慣と解決策を教えていただきました。NG習慣1.食事回数を減らす堀田さんダイエットで特に多い間違いが、食事回数を減らしてしまうことです。例えば、朝ごはんを抜いてしまったり、1日の食事を夕食だけにしたり、といった方法を取ってしまいがちです。するとほとんどの場合、お腹が空いてしまって間食に走ってしまったり、1食あたりの量が多くなってしまったりして、本末転倒に。食事回数を減らすと、短期的には体内の水分量の関係などで、一時的に体重が落ちたように見えることもありますが、安定して体重を減少させていくことは比較的難しくなります。ダイエットを成功させたい場合は、食事回数は朝昼晩で減らさずに、内容だけを調整しましょう。また、場合によっては間食を取り入れたほうが効果が出やすいこともあります。NG習慣2.早食いをする堀田さん早食いのほうがそうでない人よりも太りやすいといわれています。早食いをしてしまうと、満腹を感じる前に食べ過ぎてしまうため、カロリーオーバーになりやすいのです。もともと早食いの人は、ゆっくり食事をすることを意識するだけでも、食事量が減ったり痩せやすくなることを実感できるかもしれません。ゆっくり食事をするときに意識するべきなのは、噛む回数を増やすこと。たくさん噛む分、時間をかけて食べられるうえに、消化不良の予防にもなり、いいことずくめです。NG習慣3.食事をストイックにしすぎる堀田さん食事をストイックにしすぎると、途中で無理が出てしまうことが多いです。厳しいカロリー管理や栄養素管理は理想ですが、無理のない範囲で行わないと続かなくなってしまいます。ダイエットは1日、1週間といった単位では終えられません。数カ月続けることを見越して、厳しすぎるルールは避けましょう。人によって継続しやすい食事は異なります。食事の調整方法はさまざまにありますので、可能であればプロのアドバイスのもと自分に合った食事ルールを身につけるのをおすすめします。ダイエットの効果が出にくい・自己管理が苦手な人へのメッセージーー最後に、ダイエットの効果が出にくい人や、ダイエットの自己管理が苦手だと感じている人にメッセージをいただきました。堀田さん自己管理をしっかりおこなっていくことは難しく感じてしまいますが、まずは自己管理ができていないことに気がつくことが第一歩です。自己管理は継続できないと意味がないので、まずは無理のないところから、自分のペースでゆっくり始めてみましょう。次第にカラダやメンタルが慣れてきますので、そのタイミングで次のステップへ進んでみるなど、持続可能な形で楽しみながら取り組んでいくことが大切です。ーーダイエットがいつもうまくいかないという人は、もしかしたら自己管理が苦手なことが原因かもしれないとわかりました。また、NGな食事習慣に心当たりがあった人もいるはず。ぜひこの機会に、無理のない自分に合ったダイエット方法を見つけることから始めましょう!Information<教えてくれた人>堀田 歩希(ほった あるき)さん美容皮膚科医、Willbe Clinic統括院長。慶應義塾大学医学部卒。慶應義塾大学病院、大手美容皮膚科での勤務を経て2021年独立。「きれいは、みんなのものだ。」をスローガンに、経済的負担が少なく手の届きやすい美容医療を提供している。<筆者情報>椎原茜ライター。記事を通して、読者の方々に役立つ情報を知ってもらい、ハッピーかつ快適な生活を送っていただきたいという思いで執筆中。(C) hanack/AdobeStock文・椎原茜
2024年04月20日4月も半ばを過ぎ、新年度の疲れを感じ始めている人も多いかもしれません。気力が続かず、「早くも5月病かも」という声も聞こえてきます。とはいえ、ゴールデンウィークに向けて、まだまだがんばりが必要な時期です。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、疲れを感じやすい人におすすめの食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!いつもの朝食、じつは間違っているかも…【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 262GWまであと少しですが、そろそろ新生活の疲れが溜まってきていませんか。とくに環境が変わっていないという人も、4月は疲れやすいですよね。疲れやすいということは、朝もつらいし、集中力も続かないし、睡眠の質も悪いという状況になっていることが多いと思います。なんだか言葉を羅列するだけで憂鬱になりそうですね。一方で、今年のGWは大型連休になる人も多いので、心待ちにする気持ちも大きいはず。ですが、その前までに終わらせなければならない仕事や出かける準備などで疲れてしまい、効率よく動くことができないと、焦りと疲労ばかりが蓄積していきます。さらに、GWに入ってからも旅行や帰省など体力のいる移動やイベントが待ち受けている人は、今から疲れ果ててしまっていると、せっかくの楽しみもバテバテで、休み明けに5月病に突入してしまう可能性もあります。できるかぎり、その日の疲れはその日のうちにリセットしていきたいですね。ということで、今週は疲れやすさを何とかしたいという人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、疲れやすくなっているときの食薬習慣朝起きて「あー疲れた」、仕事を始めてすぐ「休みたい」、どこかへ出かけても「もう帰りたい」…気力がマイナスになってしまうことってありますよね。誰にも急かされず、時間も無限にあり、周りの人のことも一切考える必要がないのであれば、ぐーたらしていたいですが、そういうわけにはいきません。特に4月のGW直前は、気力を充実させ、テキパキ動きたい時期だと思います。漢方医学では、疲れやすい状況を『気虚』といいます。とくに食事のバランスや食べるタイミングが乱れていたり、欠食することが多かったり、胃腸に負担がかかるような食事のとり方をすることで『脾気』が不足して疲れていることがあります。また、寝ても寝ても寝足りない感じがしたり、忍耐力が足りないと感じるときには、ストレスや睡眠不足により副腎が疲れてしまい『腎気』が不足して疲れていることもあります。ということで、今週食べるとよい食材は、『腎』や『脾』の働きを助け、『気』を充実させる【手羽先ともち麦の参鶏湯風】がおすすめです。そして逆にNG習慣は、【朝はバナナだけ】ですませる食習慣です。食薬ごはん【手羽先ともち麦の参鶏湯風】『腎気』や『脾気』を補う手羽先をよく煮込んで作る簡易参鶏湯です。具材に『腎』の働きを助けるきくらげや『補気』をサポートするニンニクや生姜、ストレスの改善に役立つ大葉などを使って疲れを吹き飛ばしましょう。さらに、お米の代わりにもち麦を使うと血糖値の急上昇を抑えたり、腸内環境を整える働きもプラスできます。<材料>もち麦100g手羽先6-8本(1パック)ニンニク2片(スライス)生姜2片(千切り)水700mlきくらげお好みで醤油・酒・みりん各大さじ1塩お好みで大葉お好みで<作り方>材料を30分以上よく煮込んでトロミがついたら、大葉を添えて完成。NG行動【朝はバナナだけ】朝は時間がないし、何も食べないと頭も働かないし、糖分がとれて、腸活になるバナナは最高!と考え、朝食はバナナだけで済ませるという人は多いかもしれません。バナナは、糖分や食物繊維、ミネラルなども摂ることができていいと思います。ですが、疲れやすいとお悩みのかたは、朝にタンパク質の摂取も同時に行うことがおすすめです。疲れにくい体づくりや睡眠の質を向上させるためには、十分なタンパク質の摂取が必要不可欠だからです。焼きバナナにきな粉をかけたものとゆで玉子を食べたり、バナナと納豆とツナサラダを食べたりと、ひと工夫加えてみるのはいかがでしょうか。朝食は、毎日似たようなものを繰り返すかたがほとんどです。毎日繰り返しやすい食事内容が時間をかけて体調や体質に大きな影響をもたらします。疲れやすい体質を改善したいと考えるときには、パターン化してしまっている朝食の見直しをしてみてはいかがでしょうか。4月はあっと言う間でしたね。変化が多い時期は、過ぎるのを早く感じます。日々の生活は忙しいと思いますが、忙しい時ほど、食事の時間だけでもご自愛食でケアしてあげてみてはいかがでしょうか。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Anastasiia Neibauer/Adobe Stock文・大久保愛
2024年04月19日なんだかいつもより抜け毛が多い、分け目が薄くなっている気がする…。そんな髪のお悩みはありませんか。実は、春と秋は抜け毛が増える季節。なるべくストレスを避け、食事のバランスにも気を配ることが大切です。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、薄毛・抜け毛対策となる食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!いつもより抜け毛が多い?と気になることはありませんか【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 261髪の毛のボリュームが減ってきた、髪の毛の分け目が薄くなってきたと感じることはないでしょうか。若々しく見える髪の毛のボリュームや量に自信がなくなってしまうことは心配ですよね。ただ、春はさまざまな原因が重なり、ヘアサイクルが乱れ、通常の2倍ほどの量の毛が抜けてしまうこともあるようです。新生活による環境の変化や急な気候の変動などにより、たくさんのストレスが加わることで、ホルモンバランスや頭皮の血流を悪化させてしまうことが考えられます。さらに、忙しい毎日が続くことで、食事内容が乱れたり、寝る時間が遅くなってきたりすることもありますよね。加えて、4月~5月は、真夏に近い量の紫外線が降り注ぎ、頭皮へのダメージが増えていく時期でもあります。慣れない環境で、いつも明るく、爽やかな印象で過ごしたい4月ですが、鏡を見るたびに気分が落ち込まないよう、今回は薄毛・抜け毛対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、薄毛・抜け毛対策となる食薬習慣ヘアブラシやお風呂の排水口、枕元などに抜け髪が増えていることはないでしょうか。実は、季節によって抜け毛の量は前後するものです。とくに春と秋は抜け毛が増える時期ともいわれています。抜け毛は自然な現象ではありますが、明らかに抜け毛の量が多い場合には気になりますよね。また、ストレスや花粉などにより免疫が低下しているときには、髪の毛がまばらに抜けてしまう、びまん性円形脱毛症に悩まされてしまうこともあります。遺伝性の抜け毛の場合は異なりますが、季節やストレス、食事内容、「寝る前スマホ」をはじめとした睡眠の質低下などの影響により、薄毛や抜け毛の症状が悪化しているときには、自分で対策をとることができます。漢方医学では、『髪は腎の華』、『髪は血の余り』などと表現されているのですが、食薬ではその対策として、成長ホルモンの分泌などエイジングケアに関わる『腎』をサポートし、自律神経を整え、髪の毛を丈夫にする『血』を補い、巡らせることが必要だと考えています。ということで、今週食べるとよい食材は、『補腎』や『補血』、『活血』が期待できる【タコとニラのトマトスープ】です。そして逆にNG習慣は、『瘀血』や『痰湿』を作り出す【朝のラーメン】です。食薬ごはん【タコとニラのトマトスープ】タコ、トマト、ニラの組み合わせはうま味成分が豊富で美味しいだけでなく、新陳代謝や血流を促すため『補血』『活血』が期待でき、抗酸化作用もあるため『補腎』も期待できます。さらに、タコには、睡眠の質を高めるグリシンや肝臓の解毒を強化するタウリンも含まれるため、『肝気鬱結』の解消にもつながり春のストレスケアに役立たちます。<材料>タコ100g(一口大)ニラ1/3束(3センチくらいに切る)ニンニク1片(スライス)トマトジュース200ml水200ml(干しシイタケを戻す)干しシイタケ2個(スライス・戻し汁ごと使う)醤油大さじ1みりん小さじ1胡椒・オリーブオイルお好みで<作り方>材料をお鍋に入れて煮る。仕上げにオリーブオイルや胡椒をちらして完成。NG行動【朝のラーメン】ラーメンといえば、高カロリー・高塩分・高糖質・抗脂質という明らかに健康の対極に存在するけれども、至福の時間を与えてくれもする食材だと思います。ストレスが多いときや頑張る自分に対するご褒美食としても優秀ですが、血流が低下する『瘀血』や、脂漏性皮膚炎の原因となる『痰湿』を生じさせてしまうため、頭皮環境を悪化させてしまうことがあります。美容面で悩みを抱えているときにはなるべく避けたいメニューの一つです。また、朝から麺類で糖質をがっつりと取り入れると、血糖コントロールが上手くできずにストレスに敏感な状態で1日を過ごすことになりかねません。また、腸内環境も乱されてしまうため、自律神経も乱れ、睡眠の質も低下し、血流や発毛サイクルなどにも影響してしまうことも考えられます。薄毛や抜け毛が気になるときには、ヘアケア剤の選び方やヘアセットなども大事ですが、タンパク質やビタミンB群、ミネラルなどバランスよく摂取することや過剰に脂質や糖質をとらないようにすること、十分に睡眠時間を確保すること、短時間でも定期的に運動する習慣を身に着けることも大切です。頭皮を部分的に見つめるのではなく、体全体のバランスを整えていきましょう。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©mraoraor/Adobe Stock文・大久保愛
2024年04月13日現役美容師の筆者は、お客様に「美容室に来る前って〇〇しない方が良いですか?」といった質問をされる機会が多くあります。美容師からすると全く問題ない行動もありますが、"言われてみれば、確かに避けてもらえると嬉しいな……"と感じることも。そこで今回は、現役美容師のリアルな本音として、美容室に来る前に避けてほしい「NG行動」についてご紹介します!美容室に来る前は避けてほしい! 現役美容師のリアルな本音3つアイロンまたはブロー後の綺麗な状態のヘアスタイルで来ること本来クセのある方がクセを直した状態で来てしまうと、カウンセリング時にどういうクセがあるか、どういう毛流れがあるか見分けがつきづらい場合も。あえてそのままの状態で来てもらった方が、美容師側はクセや毛流れの見分けがつきやすくなり、スムーズにカットをすることができます。とはいえ「クセが強すぎてアイロンしないと外出できない」という方は、アイロンしない状態がストレスになってしまうこともあるでしょう。その場合は、遠慮せずクセを伸ばしてからご来店ください。アイロンまたはブロー後の綺麗な状態だと美容師が困る!ということではありませんので、あくまで頭の片隅に入れておいてもらえると嬉しいです。ロング丈以外のスカート、アクセサリーのつけっぱなし美容室に行く際の服装として、「パーカーを避けた方が良い」ということはよく言われる例のひとつでしょう。実は意外にも、スカートも避けた方が良いファッションの一つです。足首くらいのロング丈なら問題ありません。店にもよりますが、美容室にある鏡は大きいサイズである場合が大半。脚をきちんと閉じておかないと、鏡に反射してスカートの中が見えてしまう恐れがあるので、気をつけた方が良さそうです。また、アクセサリーは来店時に美容師側から外してもらうようご案内することが多いのですが、稀にお客様から「そのままで良いです」と言われることも。この場合そのまま施術に入るのですが、”引っ掛けたり汚さないか心配”というのが本音です。ピアスに関しては、カット時に髪を梳かす際にどうしても当たってしまいます。ピアスに当たらないように優しく梳かしながらカットしていると中の髪をカットしづらいこともあるため、できるだけ外してもらえると嬉しいです。直前のキャンセル、遅刻、無連絡これは全国の美容師が切実に困ること、避けてほしいと思うことNo.1でしょう。当日間際のキャンセルに関して、緊急時、体調不良、交通機関の遅延などはもうしょうがないと思っています。ですが、お客様からの連絡なしの状態だと、ご来店されるか、されないかの判断がつかず、美容師側としては行動のしようがなくて困ってしまいます。美容師は接客業ですので、お客様優先です。休憩もご予約が入ってない時間や隙間時間に取ることが多く、”12時になったら休憩” というような概念がありません。もしキャンセルの連絡があったら、この時間に休憩や他の仕事を済まそうと計画を立てられるのですが、連絡なしの場合はそうもいきません。本当に困ってしまいますので、キャンセル、変更などはわかり次第ご連絡頂けると助かります。いかがでしたでしょうか。美容室に来店される際は、ぜひ一度この記事を思い出して参考にしてみてくださいね。©buritora/Adobe Stock ©One/Adobe Stock筆者情報永嶋 えみこ(Instagram@nagashiii_arrange)Droog 美容師。サロンワークからヘアメイク・ファッションに興味がありご自身でも簡単に出来るスタイリング・ヘアアレンジを提案していきます。文/永嶋恵美子
2024年04月12日日本人にはなじみの深い食品である納豆。朝ごはんには必ず摂っているという人もいるでしょう。健康食として浸透している納豆ですが、実は食べ方には気を付けたいポイントもあります。今回は、納豆に期待される健康効果やNGな食べ方、より効果的に食べるための組み合わせなどをご紹介します。納豆に含まれる栄養素と健康効果良質なたんぱく質たんぱく質は20種類のアミノ酸が結合して作られていると言われています。納豆の原料である大豆は、私たちの体に必要なアミノ酸がバランスよく含まれている良質なたんぱく質です。ごはんやパンだけなど炭水化物中心の食事になりがちなときも、納豆を取り入れることで健康的な食事に近づけることができるでしょう。食物繊維腸内環境を整えてくれる食物繊維は、現代ではほとんどの日本人に不足しているといわれています(※1)。納豆には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がどちらも含まれていて、毎日摂ることで便秘予防が期待できるでしょう。ビタミンKビタミンKは脂溶性ビタミンの一種です(※2)。出血時の血液凝固や、骨の形成にも関わりがあり、骨の健康のために重要な栄養素です。カルシウムカルシウムは骨や歯を形成する栄養素で、納豆にも豊富に含まれています。日本人はカルシウムが不足しやすいとされているため、積極的に取り入れたい栄養素です。イソフラボン納豆には大豆イソフラボンが含まれています。イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするため、女性ホルモンの減少による骨粗鬆症などを予防する効果が期待されています(※3)。納豆のNG食べ方毎食食べるのはNG納豆は健康にいい食品というイメージがあるかもしれませんが、摂りすぎはよくないでしょう。納豆に含まれる大豆イソフラボンは、長い期間過剰に摂取すると乳がんリスクを高める可能性が示唆されています(※4)。また、それほど多くはありませんがプリン体も含まれているため、尿酸値が高い人は特に食べすぎに注意が必要です。ほかの大豆製品も摂取することを踏まえると、納豆は1日1パック程度であれば過剰摂取の心配は少ないでしょう。常温で放置する納豆は冷蔵保存が基本ですが、常温でしばらく置いてから食べると、納豆独特の臭いが強くなり、おいしさが損なわれる可能性があります。できるだけ冷蔵庫から取り出したらすぐに食べましょう。ちなみに納豆は冷凍保存も可能です。冷凍しても冷蔵庫で自然解凍すれば、風味や納豆菌への影響は少ないとされています。加熱により栄養やおいしさに影響納豆を加熱すると、ナットウキナーゼという酵素が死滅することも。ナットウキナーゼは血液サラサラ効果が期待されているため、気になる方は加熱しすぎないほうがいいでしょう。また、加熱による風味の変化でおいしさが損なわれる可能性もあります。薬を飲んでいる場合は注意ワルファリンという血栓予防の薬を処方されている場合は、納豆の摂取はNGとなっています。納豆に含まれるビタミンKが血液を凝固させる作用があるため、ワルファリンの効果を弱めてしまうためです。納豆による体への影響は数日間続くとされているため、間隔を空けたとしても納豆は食べられません。薬と食べ物の影響に関して不安がある場合は、医師または薬剤師に相談してください。納豆と組み合わせたい食品納豆×キムチ納豆には、食物繊維や納豆菌など腸内環境を整えてくれる栄養素が多く含まれています。あらゆる善玉菌を含む発酵食品を摂取すると、より腸内環境を整える効果が期待されるため、納豆と一緒に食べるといいでしょう。納豆とキムチは味の相性も良く、旨味が組み合わさりおいしさもアップします。みそやヨーグルトなどほかの発酵食品もおすすめです。納豆×トマト納豆は栄養価が高い食材ですが、ビタミンCやビタミンAなどのビタミン類は多くありません。そこで、トマトなどの緑黄色野菜を組み合わると栄養バランスが整いやすくなります。意外な組み合わせかもしれませんが、トマトを角切りにして納豆と混ぜ、オリーブオイルやごま油などを加えるとおいしい和え物になりますよ。納豆は日々の食卓に賢く取り入れましょう納豆には体にうれしいさまざまな栄養素が含まれ、毎日の食事に取り入れてほしい食材の一つです。安価で手に入りやすいため、冷蔵庫に常備しておくとよいでしょう。食べすぎには注意し、今回お伝えしたおすすめの食べ方もぜひ参考にしながら、健康づくりにお役立てください。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康※2 厚生労働省.e-ヘルスネット ビタミン※3 厚生労働省.e-ヘルスネット 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)※4 農林水産省.大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&;A©taa22/Adobe Stock ©polkadot/Adobe Stock ©midori_stock/Adobe Stock筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年04月08日新年度が始まり、新たな環境で過ごしているかたも多いこの時期。失敗できないのに寝坊してしまった、仕事中にどうしても眠くなる、といった「睡眠」に関する悩みを抱えているかたもいると思います。眠気なんて吹き飛ばして、スタートダッシュをきめたいですよね。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、朝が弱い人のための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!朝起きられない人が気をつけるべき習慣とは?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 260春になると冬眠から目覚めたような感覚で、ウトウトした気分になる人も多いのではないでしょうか。この時期になると、朝は起きるのに時間がかかり、昼は眠くて集中できず、16時すぎくらいから徐々に元気になり、寝る時間には目が冴える…といった体内リズムに陥ってしまうこともあるかもしれません。どこから整えればいいのかわからなくなりますよね。体内時計をリセットする唯一のタイミングは朝といわれていますが、体内時計を乱すタイミングは無限に存在しています。とくに、環境の変化があったり、低気圧、寒暖差などの影響もあるこの時期は、なおさら自律神経が乱れ、体は繊細に外部の刺激を真っ向から受けることになるでしょう。その結果、朝はだるくなり、いつまでも寝ていたい、仕事にいきたくないという気分になってしまいます。ということで、今週は朝なかなか起きれないという人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、朝が弱い人のための食薬習慣目覚ましを5分刻みでかけても起きれない、すぐ横になりたくなって動けない、だるすぎてスキンケアも化粧をする時間ももったいない…という干物女になってしまっている人はいませんか?本来、4月は新年度ということもあり、潜在的にクールビューティーでできる女に見られたくなることもあるかもしれません。ですが、リアルなところそんな余裕はないですよね。新しいことばかりで忙しいし、考えることも多い。環境の変化に体はついてこないし、年齢にともない疲れは取れなくなるし、なんとなく感じる不調も湧いてきては消えを繰り返すしで、メンタル爆発までカウントダウンしてしまう…ということもあると思います。漢方医学では、朝が弱い人は『腎陽虚』といわれています。腎陽虚になると、脳と副腎の連携がうまくできていない副腎疲労の状態となり、朝の不調やストレス耐性の低下、昼間の集中力の低下、女性ホルモンの乱れなどを感じやすくなります。そんなときにおすすめなのが、オメガ3脂肪酸や抗酸化物質、タンパク質、ビタミンB群、鉄、マグネシウム、亜鉛、ビタミンCなどを含む『腎』の働きを支える食薬です。ということで、今週食べるとよい食材は、『補腎』作用のある【炊飯器でつくる鯖缶パエリア】です。そして逆にNG習慣は、大切な鉄の吸収を抑制させてしまう【ランチ時のコーヒー】です。食薬ごはん【炊飯器でつくる鯖缶パエリア】鯖は、良質な脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質が豊富で、『腎』の働きを助ける働きがあります。そして、疲れやだるさを解消するためには、どれだけ楽をして食事を作るかという部分もポイントとなります。このパエリアは、炊飯器に入れるだけで完成してしまう簡単レシピなので、毎日お悩みの人はぜひお試しください。<材料>aアサリ1パック生姜1片米2合サバの水煮缶汁ごと1缶醤油・酒・みりん各小さじ2トマトジュース適量万能ネギお好みで<作り方>aを炊飯器にいれ、2合の目盛りまでトマトジュースを加え、炊き上げ、ネギを添えて完成。NG行動【ランチ時のコーヒー】自律神経を整えたり、集中力を維持するためには、脳の神経伝達物質や酸素を運搬する赤血球などに必要となる鉄が必要不可欠です。この大切な鉄の吸収に影響するものとしてコーヒーがあります。例えば、仕事中にコーヒーを飲み、ランチ後に再びコーヒーを飲み、午後も頑張るぞー!と気合いを入れる人も多いと思います。ですが、食事の直前や直後にコーヒーなどタンニンを含むものを取り入れると、食事に含まれる非ヘム鉄の吸収を抑制してしまう可能性があります。とくに貧血気味のかたは、ルイボスティやカモミールティ、ローズヒップティ、杜仲茶、黒豆茶などを選んでみましょう。ただ、深煎りのコーヒーであればタンニンが減るので、鉄の吸収への影響が少なくなります。4月は、やることや考えることが多く、時間を有意義に使いたいですよね。朝スッキリ目覚めることは、1日の充実につながります。毎日、あっという間に夜になり、今日もやりたいことがあまりできなかった…ということが、少しでも減るように食薬を取り入れていきましょう。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Good Studio/Adobe Stock文・大久保愛
2024年04月05日春は新生活で環境が変わり、緊張や不安で落ち着かないものです。仕事や勉強の集中力が続かないと悩んでいませんか?今回は『自律神経の名医が教える集中力スイッチ』の著者である自律神経研究の第一人者、医師の小林弘幸さんに、集中力をアップさせるのを妨げるやりがちなNG習慣を教わります。春に集中力を下げるNG習慣5選環境やライフスタイルが変化しやすい今の時期、仕事や勉強の集中力が続かず、悩んでいませんか?集中の妨げになってしまうNG習慣を5つ、小林さんに教えていただきました。NG習慣1.緊張や不安を感じてもすぐ対処しない小林さん春は多くの人にとって別れと出会いの季節です。誰もが緊張や不安で仕事が手につかず集中できないことが多いのでは。けれどそのまま何も対策せずにいると、頑張りすぎていわゆる5月病と呼ばれる無気力な状態になり、結果として集中できないカラダになってしまうので注意が必要です。緊張や不安感を感じたときには、自分で自分のカラダを抱きしめるようにしてゆっくりとした呼吸を繰り返すことで和らぎます。3秒息を吸い、6秒かけて息を吐きだす「ドキドキ解消呼吸」を試してみてください。NG習慣2.午前中を単純作業にあてる小林さん「早起きは三文の徳」という言葉がありますが、私には「規則正しく健康的な生活を送ることは素晴らしい」というメッセージが込められている気がします。実は集中力が高まりやすい時間は午前中。特にクリエイティブなことを行うのに適しています。午前中は単純作業ではなく、アイデアなどを検討するクリエイティブな仕事の時間にあてたほうが良いでしょう。NG習慣3.ガムを噛まない小林さん最近、マナー面などから「ガム離れ」が進んでいるようですが、ガムほど集中力を手っ取り早く上げるのに効果的なアイテムはないのです。野球のメジャーリーグでも、長時間に渡る試合で、集中力を切らさないようにガムを活用しています。NG習慣4.PCでダラダラ仕事を続けてしまう小林さんリモートで仕事をしているかたは特に、パソコンの前に座ったものの、なんとなくダラダラしてしまった経験はありませんか?それは集中力が切れてしまった証拠でもあります。心当たりがあるなら、例えば45分仕事をしたら、いったん休憩を挟むようにしたほうが、集中力を高く維持して仕事に取り組めるでしょう。NG習慣5.夜ふかしを続ける小林さん「リベンジ夜ふかし」という言葉をご存知でしょうか。日中に自由な時間を得られなかった人が、夜ふかしをすることで自由な時間を確保することをいいます。これは睡眠時間を削ることに直結し、気づかないうちに体内時計が狂い、朝の目覚めの悪さにつながります。こうなると疲労が蓄積してしまい、集中力や注意力の欠如を引き起こし、日中のパフォーマンスの質が著しく低下する「負のスパイラル」に陥ってしまうでしょう。集中力を上げる良い習慣とは?ーーNG習慣に1つでも当てはまるなら、要注意。集中力を上げるにはどうすればよいのでしょうか。小林さんに教えていただきました。1.睡眠の質を上げるためにスマホの使い方を変える小林さんまず意識すべきは睡眠の質です。夜ふかしは避け、寝る前の行動を改めることが、日中の集中力を上げるためにやるべきことです。そこで最もみなさんの意識を奪っているスマートフォンの取り扱いを見直すことをおすすめします。スマホを起床アラーム代わりに使っているなら、目覚まし時計に変えてみてください。枕元にスマホがあるだけで、寝る直前までSNSや動画視聴をしてしまいがちだからです。それが結果的に睡眠の質を低下させる大きな原因となりますので、スマホは寝室に持ち込まない、枕元に置かないことを試してみてください。2.仕事の集中力を上げる「ポモドーロ・テクニック」を試す小林さん仕事の集中力が続かないなら「ポモドーロ・テクニック」を試してみてください。集中する時間と休憩時間を繰り返すことで、仕事のペースを生み出す時間管理術です。手順は以下の通りです。(1)タイマーを25分に設定し、作業を開始する(2)タイマーが鳴ったら5分程度の休憩をとる(3)休憩時間は、4~5回に1回は15~30分とる「この25分はこのタスクをやりきろう」など、時間を区切ってタスクを絞ることができるので集中しやすく、生産性も上げやすいでしょう。3.ガムを噛みながら関係のない景色を見る小林さん人は緊張したり深く集中したりすると視野が狭くなります。すると大事なことを見落としてしまったり、ケアレスミスを犯しやすくなってしまいます。こうした失敗を防ぐためには、時々窓の外を眺めたり、メガネをかけている人の数を数えてみたりするのも効果的です。その際には、ガムを噛みながらできると理想的です。ガムは適度な咀嚼リズムを生み出してくれ、緊張したカラダをリラックスさせてくれる効果が期待できるからです。ーーいかがでしたでしょうか。どれもすぐ実践できるテクニック!集中力がなかなか続かないと思ったら、ぜひ試してみてください。他にも集中力を上げる方法を知りたい人は、書籍をチェックしてみるのも良さそうです。Information<教えてくれた人>小林 弘幸(こばやし ひろゆき)さん順天堂大学医学部教授。自律神経研究の第一人者としてメディア出演多数。主な著書に『自律神経の名医が教える集中力スイッチ』(アスコム刊)など。<筆者情報>椎原茜ライター。記事を通して、読者の方々に役立つ情報を知ってもらい、ハッピーかつ快適な生活を送っていただきたいという思いで執筆中。(C)hikari_stock/AdobeStock文・椎原茜
2024年04月05日保育士の中田馨さんが、実は困っている親がやりがちな生活習慣について教えてくれました。保育園でおむつはずれが始まったら気をつけたい具体的なことについてご紹介します。こんにちは、保育士の中田馨です。今回は、保育園児の生活習慣についてお話しします。 生活習慣とは日々の決まっている行動のこと。特に、おむつはずれが始まったときの家でのNG行動をお伝えします。 土日は紙おむつで過ごす私の保育園では、1歳半ごろから「トイレに座ってみようか?」と遊びの延長としてトイレに座る習慣をスタートし始めます。初めは1日1回程度、トイレに座って保育士とお話ししておしまいです。 本格的におむつはずしをするのは2歳前後になってから。それも子どもの成長によって多少前後します。徐々にトイレの間隔が長くなり、トイレに座ったらおしっこが出るようになり、布パンツをはいていても、保育園にいる時間はおもらしをほとんどしなくなります。 そういう子どもも家では紙おむつをはいて、紙おむつの中におしっこをするという生活をしていることが多いと思います。なので、土日をはさむ月曜日はおもらしが多いです。 予測してトイレに連れて行かないママに家での話を聞くと「家では“おしっこ”って言ってくれないんですよ」とのこと。 ここで知っておいてほしいことは、おしっこが出ることと、おしっこが出そうだから親に伝えるという能力は別物ということ。大人が「だいたいこの時間に出るだろう」と予測をつけ、トイレに連れていくのが「おむつはずれ」の基本です。 「おしっこ」と伝えられるようになるのは、かなり飛び越えた能力ということを知っておきましょう。家庭では、おしっこの間隔が安定するまで紙おむつをはいていてもOK。でも1日何度かトイレに誘ってみてくださいね。 おしっこの間隔が安定してきたら土日のうち1日だけでもいいので、パンツにもチャレンジしてみましょう。もし上手にできたら、子どもをたくさん褒めてください。そして、保育士にも報告してくださいね。 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2024年04月04日気候が不安定で、花粉症や「なんとなく不調」を抱える人が多いこの時期、喉の痛みやイガイガ、鼻水、痰がからむなどの症状に集中力を欠くこともしばしば。花粉の影響や風邪の引きはじめ程度に考えられがちですが、じつは喉や鼻の違和感はその他の不調とも関連していることがあるそうで…。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、喉や鼻のバリア機能を強化する食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!喉、鼻の違和感、原因は風邪や花粉だけではありません【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 259気候も体調も崩れがちなこの時期。例年よりも肌寒い冷たい雨の日が続き、桜の成長は足踏みをしています。開花も大幅に遅れているようですね。スッキリとしない毎日ですが、咳や痰、鼻水など喉や鼻の症状に悩まされてはいませんか。喉や鼻の症状は、鼻や口の周りを赤くカサカサにしたり、会話しにくくなったり、咳をするときに気をつかわなければならなかったり、口呼吸になったりと、煩わしいポイントが増えてしまいますよね。とくに新しい環境がスタートするこの時期、コンディションを整えておきたいところだと思います。そこで、今週は咳・痰・鼻水など喉や鼻の不調で悩む人のための食薬習慣を紹介していきます。今週は、喉や鼻の不調で悩む人のための食薬習慣春の変化しやすい気候であったり、花粉が舞っている時期を元気に過ごすためには、バリア機能が強固であることが必要です。風邪なのか花粉なのか原因がわかりにくい、喉や鼻の不調に長期的に悩まされる人が増える時期だからです。ただ、すべてが風邪や花粉症ではなく、慢性的に上咽頭に炎症を起こし、しつこい症状を感じているケースもあります。上咽頭とは、外部から花粉や細菌、ウイルス、ダニ、ほこりなど様々なものが鼻から吸い込まれますが、これらから体を守る仕組みをもっている部分です。上咽頭は、細菌やウイルスなどによる直接的な刺激だけではなく、疲労やストレス、睡眠不足などの生活習慣も要因となり、慢性的な炎症を起こしてしまうことがあります。その場合には、痰が絡んだり、喉が常にイガイガ、鼻水が喉の方に落ちる感じがあったりといった症状を感じたりします。さらに、上咽頭炎は病巣となり、炎症物質が全身を巡り、皮膚や関節の不調、腎炎などの二次疾患を引き起こすことまであります。対策として、上咽頭擦過療法(EAT)や鼻うがいなどが知られていますが、何はともあれ免疫機能をサポートする食事を摂ることが、喉や鼻の不調を感じるときには必須となります。漢方医学では、バリア機能が低下しているときには、『衛気』と『陰』を養うとよいとされています。ということで、今週食べるとよい食材は、『衛気』と『陰』を養う【豚肉と蓮根パプリカの甘酢炒め】です。そして、NG習慣は腸へダメージを与え免疫を低下させてしまう【朝のパンと牛乳】です。食薬ごはん【豚肉と蓮根パプリカの甘酢炒め】抗酸化作用の高いパプリカ、腸を整え『気陰』を補うレンコン、不調を寄せ付けない体力をつけるビタミンB群やタンパク質、ミネラルを含む豚肉をさっぱり甘酢で炒め煮にした1品がおすすめ。<材料>豚肉150g(一口大)レンコン5㎝(スライス)パプリカ1個(一口大)ニンニク1片(スライス)酢・酒大さじ2醤油・みりん各大さじ1<作り方>豚肉を調味料に15分くらいつける。フライパンで野菜をサッと炒めたら、調味料ごと豚肉をフライパンに加え、炒め煮たら完成。NG行動【朝のパンと牛乳】小麦製品をしばらく摂らないようにすると、アレルギー症状や肌トラブル、腸の不調など体感を得やすい部分での改善がみられるかたが多い印象です。小麦製品や乳製品はともに、腸に炎症を生じさせ、腸粘膜のバリア機能を低下させてしまいます。季節の変わり目かつ年度の変わり目であるこの時期には、腸の働きを整えることをいつも以上に意識した食事を取り入れ、免疫機能が低下しないように気をつけていきましょう。また、とくに朝は、腸内環境を整えるために食物繊維や発酵食品を取り入れると良いとされているタイミングです。朝はサラダや味噌汁、納豆などで食物繊維を取り入れてみましょう。3月、4月は、大事なイベントが増える時期です。いざというときに鼻がズルズルしていたり、鼻をかみ過ぎて肌荒れしていたり、痰が絡んで話しにくくなっていたり、咳がでて嫌がられたりしないように、日ごろからコンディションを整えるようにしていきたいですね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Chaco_stock/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月29日男性も遠ざかる…女性のNGな振る舞い「なぜいい出会いに恵まれないのか」と疑問に思ったことはありますか?あなた自身の振る舞いや日々の習慣にこそ、答えがあるかもしれません。今回は「男性がドン引きしてしまう女性の振る舞い」を紹介します。行動1:不適切な言葉遣い女性の言葉遣いに敏感な男性もいます。「うざい」「ありえない」といったネガティブな言葉遣いは、相手にネガティブな印象を与えがちです。日常的にそうした言葉を使ってしまっているなら、柔らかい表現に変えてみる努力が必要かもしれません。行動2:整理整頓が苦手清潔感は、見た目だけでなく生活空間にも表れます。持ち物の管理や部屋の状態が乱れていることは、意外と他人の目に触れやすいもの。たとえ少し手間がかかっても、定期的な掃除を心がけ、清潔な環境を保つことで、相手に与える印象も大きく変わるでしょう。行動3:お金の使い方が荒い趣味や美容に多額のお金を使ってしまうことは、意外にも人からの見方に影響することがあります。特に衝動買いが多いと、将来を共に考える相手としては不安を抱かせがちです。欲しいものがあるときは、まず持っている物で代用できないかを考えることから始めましょう。これが賢いお金の管理への第一歩になります。行動4:何人もの男性と親しい頻繁に異なる人との交流を楽しんでいる女性は、男性から敬遠されてしまうこともあります。「誰にでも親しくするのかな?」と相手が不安に感じてしまう恐れがあります。マイナスのギャップ人はギャップに弱いとされますが、そのギャップがマイナスの印象を与えてしまうと恋愛のチャンスを逃しやすくなることもあるようです。改善の余地があるなら、まずは1つずつ、小さな変化から始めてみることをおすすめします。(愛カツ編集部)
2024年03月23日春分の日が過ぎ、桜の開花ももうすぐ。華やぐ空気と対照的に、じつは春のこの時期はメンタルを乱す人が増えると言われています。なんとなくイライラ、モヤモヤするというかたも多いのではないでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、春のメンタルケアにつながる食薬習慣と、NG習慣を教えてくださいます!春はメンタルの乱れにご用心【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 258春の強い風がビュンビュン吹く日もありますが、徐々に気温が上がってきましたね。今年の桜の開花は、平年並みか平年より早いといわれています。春分の日を過ぎると冬の寒さを忘れてしまいがちですが、油断をしていると冬に逆戻りして花冷えの日が続くことも。暖かさと寒さの繰り返しにより自律神経を乱してしまうこともあるため、注意が必要です。また、4月に環境が変わる人も変わらない人も、どちらにせよ世の中は目まぐるしく変化する時期なので、ちょっと気分がシャキッとするのではないでしょうか。春はこのように環境の変化が起こりやすいことから、メンタルを乱しやすい時期といわれています。春に気を張りすぎると、GWには緊張の糸が切れてしまい、五月病のような不調に悩まされるかたも多いです。周りの変化に柔軟に対応できるように、食事や睡眠など体の基礎を固めることを今からコツコツしていければ、新年度のスタートを清々しく過ごせると思いますよ。ということで、今週は春の乱れやすいメンタルを整える食薬習慣を紹介していきます。今週は、春の乱れやすいメンタルを整える食薬習慣春の気候へと移りゆく中、木々がピンク色に変わる前に、桜やストロベリーなどピンク色のポスターや商品が目に入ってくる機会も増えましたよね。心穏やかに春を楽しみたいと感じさせてくれますが、身の回りにイライラしている人は増えていないでしょうか。意外といつもよりも神経過敏になっている人は多いと思います。他人事と思っていたら、気づけば自分自身も小さなことに機嫌を損ねてしまっているということもあるかもしれません。怒りっぽくなってしまうことも、実は漢方医学では古くから伝えられている、春の風物詩として知られています。ただ、年度末にイライラしていては、人間関係にも、仕事にも良いことはありませんよね。漢方医学では、春に神経過敏で怒りっぽくなってしまう人のことを『肝気鬱結』の状態と考えています。『肝』の働きを整えるためには、腸内環境を整え、ファイトケミカルをたっぷりとることがおすすめです。腸肝循環を円滑に行うことで、メンタルケアと春のデトックスを同時に行っていきましょう。ということで、今週食べるとよい食材は、『肝』の働きを助ける【キャベツのオレンジサラダ】です。また、体だけではなく、心の不調を感じたときにも胃や腸の状態が元気であることは、絶対に必要なことです。イライラするなと感じたら、膨満感がないか、便がコロコロしていないか、便のニオイがきつくないか、軟便ではないか…と胃や腸の状態を確認し、メンタルケアのファーストチョイスとして胃腸への負担を減らすことを考えてみましょう。そして逆にNG習慣は、【毎朝のヨーグルト】です。食薬ごはん【キャベツのオレンジサラダ】ビタミンUやビタミンC、スルフォラファン、食物繊維を含むことで、『肝』や胃、腸に対してプラスに働くキャベツは春に絶対外すことのできない食薬です。そこに、食べる『抑肝散陳皮半夏(怒りっぽいときに飲む漢方)』ともいえる粒マスタード、オレンジをプラスことで、春の心のモヤモヤ、イライラを取り除きましょう。<材料>キャベツ4枚(ちぎる)オレンジ1個(薄皮はとらず輪切りに)オリーブオイル大さじ1粒マスタード大さじ1塩・レモン汁お好みで<作り方>ポリ袋に材料をいれて、よくなじませたら完成。NG行動【毎朝のヨーグルト】発酵食品であるヨーグルトは、健康のために毎朝食べる人も多いと思います。ただ、毎日同じものを繰り返し食べるのではなく、ヨーグルトを食べたら、ぬか漬けや納豆の日もあるといった形で発酵食品をローテーションさせ、腸内細菌の多様性を養うことも大切です。また、ヨーグルトに含まれるカゼインには、腸に炎症を起こす可能性があったり、モルヒネ様作用を起こし依存性があったり、デトックスに必要なシステインの取り込みを阻害してしまうことがあります。グルテン好きな人同様に乳製品好きな人も、これらを控える提案に対して強い拒絶を示すことがありますが、それは依存性が強いからということも理由の1つとして考えられます。朝ヨーグルトが固定している人は、ほかの発酵食品を食べる日を作ったり、乳酸菌などのサプリメントで補うなど腸を整えるための様々なバリエーションを作ってみてくださいね。春はワクワクすることが増える時期ですが、それと同時にイライラやモヤモヤも増える時期でもあります。タスクも増える時期なので、感情に振り回されないようにメンタルを整えるために食事を使って、体の基礎から整えていきたいですね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©mochi/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月22日注意したい…!「モテない女性」がやりがちなNG習慣実は、見た目だけではない、モテる女性とそうでない女性の間には、いくつかの行動の違いがあります。ここでは、恋愛が上手くいかない女性が無意識に行っているかもしれない、NG習慣を紹介していきます。コミュニケーションの壁が高すぎる恋愛が思うように進まない女性は、人とコミュニケートすることに苦手意識を持っています。人と深く関わることに対する恐怖から、無意識のうちに壁を作り、関係が深まることを避けがちです。家をこよなく愛すあまり好みの人との出会いを逃してしまうケースを多く見られるのが、自宅に引きこもりがちな生活を送る女性です。「何かと家にいる方が楽」という考えが、新しい出会いのチャンスを減らしてしまいます。特に今の時代では、リアルタイムでの出会いが重要性を増しているため、積極的に外出してみることも大切です。自信のなさが邪魔をする自己肯定感が低い女性は、自分自身に自信を持つことが難しいです。このため、新しいことに挑戦する勇気が湧かず、変化の少ない生活を送りがちに。人としての魅力も半減することになりかねません。自分自身をもっと肯定し、積極的な姿勢で生活することが、魅力的な人生を築く第一歩になります。整理整頓ができないことも外見はきちんとしていても、私生活が乱れている女性も恋愛でつまずく傾向にあります。部屋の散らかり具合が、自分自身の内面と外見のギャップを生み出し、マイナスの印象を与えかねません。まずは、自分の周囲を整え、清潔感のある生活を心がけることが大切です。魅力アップのためにモテる女性への変化は、これらの習慣を見直し、意識的に改善していくことから始まります。自身の行動や考え方に少しでも変化をつけてみることで、魅力的な出会いが待っている可能性が広がります。(愛カツ編集部)
2024年03月20日朝スッキリと目覚められず、なんとなくだるいまま午前が過ぎてしまう、というかたは多いのではないでしょうか。じつは、朝の不調には、よかれと思ってしがちな毎日の習慣が逆に悪影響を与えてしまうことがあるそうです。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、朝に疲労やだるさを感じる人のための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!朝はだるい、昼食後は眠い…どうにかなりませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 257朝からだるい、やる気がしない、スッキリ起きることができないと感じることはありませんか。そんな日には、朝のコーヒーに頼ることが多いのではないでしょうか。朝食は食べなくとも、朝起きたらコーヒーだけは準備して出かけようと、毎日の歯磨きのように当たり前の習慣になっているかたもいると思います。カフェインの働きは、“元気の前借り”とも言われています。本当は何もせずとも、体のリズムが整っていて朝からスッキリと目が覚め、午前中を元気で有意義に使うことができる状態が理想です。ですが、カフェインに頼る毎日を続けていると、コーヒーを飲んだタイミングだけ元気になり、その後だるさや集中力の低下を感じてしまうことがあります。そのため、再びコーヒーを飲むことを繰り返し、元気を前借りするためにさらに多くのカフェインを欲し、いつの間にかカフェインに依存してしまう場合があるのです。ということで、今回はカフェインの力を借りずとも朝から体が軽く、元気でいられるように、その対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、疲労感・だるさの対策となる食薬習慣みなさん、今朝はスッキリ目覚めることができましたか?朝から疲労感やだるさを感じる人は、午前の時間をもうろうとした状態で過ごすこととなり、あっという間に夕方になってしまった、ということがあるかもしれません。朝はだるく、昼食後は再び眠くなり、夕方ごろに焦ってやっと集中力が増していくということもあると思います。もし、このような生活が毎日続いたら、どこかでリセットしなければと思いますよね。朝を有意義に過ごせるかどうかということは、一日を充実させるためにとても大切なことです。ということで、まずは朝から疲れている人はどんな体質なのか、漢方医学的にみていきましょう。漢方医学では、『腎陽虚』といわれ、とくに朝が弱い人と考えられています。また、むくみやすかったり、睡眠の質が低下しやすかったり、コルチゾールの分泌の乱れに伴う様々な不調を感じていることなどもあります。そこで、亜鉛やマグネシウムなどのミネラルが豊富な食薬と抗酸化力の高い食薬で『補腎』することがおすすめです。今週食べるとよい食材は、『腎』の働きを助ける【牡蠣と大葉の炊き込みご飯】です。ただ『腎』は、急に改善することは難しく、食生活の見直しを行い、その習慣化が必要となります。そのため、日ごろからミネラルや抗酸化物質を取り入れるようにしてみましょう。NG習慣は、元気の前借りになってしまう可能性がある【朝一番のコーヒー】です。食薬ごはん【牡蠣と大葉の炊き込みご飯】ミネラルが多いことで『補腎』に役立つ牡蠣とβカロテンを多く含む大葉を使い、炊き込みご飯にしてみてはいかがでしょうか。『腎陽虚』のときには、気力がなく食事もお惣菜などに頼りがちになってしまします。そんなときは、炊飯器に入れるだけのレシピに頼ってみましょう。<材料>Aお米2合牡蠣100g生姜2片(千切り)醤油大さじ2酒・みりん各大さじ1水適量B大葉6枚(刻む)<作り方>Aを炊飯器に入れ炊いて、刻んだ大葉(B)をまぜて完成。NG行動【朝一番のコーヒー】コーヒーには、抗酸化作用や抗炎症作用、血糖値の上昇を抑える作用のあるポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれています。また、朝からシャキッとするために必要なカフェインも含まれています。ですが、多すぎると胃を荒らしてしまったり、睡眠の質に影響したり、依存性を生じたりとデメリットもあります。コーヒーは、タイミングや量によってプラスに働いたり、マイナスに働いたりと少し調整が難しいものなのです。カフェインの許容量は個人差が大きいので、ご自身の日中のパフォーマンスや睡眠の質などを配慮しつつ、適正量を見つけることが大切です。また、朝の時間帯に目を覚ますように体はコルチゾールを分泌します。ですが、カフェインはコルチゾールの分泌に影響するため毎朝コーヒーを習慣として飲み続けることは体のリズムを乱し、朝の自然な目覚めを阻害してしまう可能性があります。そのため、体調と相談しつつ空腹時を避けたり、起きてから1時間以上あけてから飲んだり、夕方以降は控えるようにするなど、体調に響かない取り入れ方の工夫をしていきましょう。早起きは三文の徳とはいいますが、朝起きることだけではなく、午前中から集中できたり、元気に活動できる体でいることも大切ですよね。漢方医学では、朝の元気を取り戻すための体質改善には時間が必要だと考えています。ただ、即効性が期待できないからと言って放置していては、これから先の時間ももったいない気がします。食薬を通じて、有意義な時間を増やしていきたいですね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©drawlab19/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月15日花粉症対策をはじめ、免疫力アップや腸活を目的として、日常的にヨーグルトを食べている人も多いでしょう。せっかく食べるなら健康的な食べ方を知っておきたいですよね。今回は、ヨーグルトの「避けたほうがいい食べ方」や、より効果的に取り入れるためのポイントをご紹介します。ヨーグルトに期待される健康効果ヨーグルトには、私たちの体を作るうえで欠かせないたんぱく質やカルシウムが豊富に含まれ、さらに腸内環境を整えてくれる乳酸菌やビフィズス菌も含まれています。近年では「腸活」という言葉もよく聞くようになりました。腸内環境を整えることで便秘予防や免疫力アップが期待され、健康に良い影響をもたらすことがわかっています。腸内には善玉菌と悪玉菌、どちらでもない日和見菌が存在し、体に良い環境にするためには善玉菌を増やすことが大切です。そこで、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌を含むヨーグルトを食べることで善玉菌が増えやすくなります(※1)。商品ごとにさまざまな菌を含むヨーグルトが販売されていますし、腸内細菌の種類や数も人によって異なります。そのため同じヨーグルトをしばらく食べてみて、自身の体質に合った商品を見つけてみましょう。ヨーグルトのNG食べ方甘いシロップやグラノーラなどと一緒に食べるヨーグルトに砂糖や甘いシロップ、フルーツソースやジャムなどを加えるという人もいるでしょう。少量であれば問題ありませんが、摂りすぎると糖質が多くなり、血糖値の上昇や体重増加につながる可能性があります。ヨーグルトのなかでも、ドライフルーツが添加されているものやフレーバータイプのものは糖質が多いため、できるだけプレーンタイプを選びましょう。甘さが欲しいときは、はちみつや生の果物などをプラスするのもおすすめです。また、グラノーラも糖質や脂質が多くなりやすいため、摂りすぎには注意が必要です。ヨーグルトにプラスするなら少量にしておきましょう。寝起きや空腹時に食べるヨーグルトはどの時間帯に摂っても問題ありませんが、ヨーグルトに入っている乳酸菌やビフィズス菌は、胃酸の影響を受けて生きたまま腸に届きにくい可能性があります。特に空腹時は胃の中の酸性度が高くなるため、気になる方は寝起きや空腹時に食べるのは避けましょう。ただし、乳酸菌やビフィズス菌は死んでしまっても善玉菌を作るために有効な働きをするとされています(※1)。ヨーグルトのおすすめ食べ方善玉菌を増やす「プレバイオティクス」を一緒に摂るヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌は「プロバイオティクス」とよばれ、腸内環境を整えてくれる効果が期待されています。また、善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖などの「プレバイオティクス」を一緒に摂ることで、善玉菌は増えやすくなるとされています(※1)。そのため、プレバイオティクスをヨーグルトと一緒に摂ったり食事に取り入れたりすると良いでしょう。食物繊維は野菜・海藻・きのこなどに多く含まれ、オリゴ糖は大豆・たまねぎ・ごぼう・バナナ・アスパラガス・にんにく・ねぎなどに多く含まれます。「バナナとヨーグルト」は腸内環境を整えやすい理想的な組み合わせといえるでしょう。プレーンヨーグルトにオリゴ糖シロップをプラスしてもいいですね。定期的に食べるヨーグルトに含まれている乳酸菌やビフィズス菌は、食事から摂取したあとに腸内にある程度の期間は存在しますが、そのまま住み着くことはないといわれています。そのため、善玉菌の効果を期待するのであれば、できる限り毎日摂ることがおすすめです。ただし、乳製品が体に合わない方もいますので、毎日のように食べていても腸の調子がよくないなどの自覚がある場合は無理に食べなくてOKです。納豆やみそ、キムチなどほかの発酵食品にも善玉菌が含まれていますので、さまざまな食品を取り入れてみましょう。ヨーグルトを賢く食べて健康を目指しましょうヨーグルトには腸内環境を整えてくれる善玉菌が含まれ、便秘予防や免疫力アップが期待できます。花粉症や風邪などが気になる今の季節にはおすすめの食品です。今回お伝えした「NGな食べ方」や「おすすめ食べ方」も参考にぜひ日常に取り入れてみてくださいね。【参考】※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 腸内細菌と健康©flyingv/PIXTA(ピクスタ) ©kou/PIXTA(ピクスタ)筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年03月11日女性のデリケートゾーンの悩みには様々なものがありますが、「おりもの」もそのひとつ。量や色、ニオイなどに変化を感じると不安ですよね。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、おりもののニオイが気になる人のための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!私のおりもの、もしかしてにおってる…?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 2562020年ころから、フェムケアやフェムテックという考え方が急速に広まってきましたよね。女性の社会進出が進むなか、男性に比べ女性は妊娠、出産、更年期などのライフステージに合わせて、様々な女性特有の不調に悩まされることになります。また、毎月訪れる月経時には、PMSや月経痛、排卵痛、不正出血、月経過多、おりものの異常などの不快症状を感じ、ひと月の中でも調子のよい時期がほとんどないという方も多いです。こういった背景から、吸水ショーツやおりものの異常を軽減するアプリケータやデリケートゾーン用の保湿オイル、オンラインピル処方、卵子凍結サービスなど、幅広く女性の活動を支える商品やサービスが次々と登場しています。日々進化するテクノロジーに頼ることは、もちろん必要ですが、自分で解決できる問題も中にはあるかもしれません。女性の体は、ホルモンバランスに日々翻弄されていますが、そんな中でも「不調が起こりにくい人」が存在します。具体的にどんな人であれば不調が起こりにくいのかというと、「食事、運動、ストレス管理、睡眠などの自己管理に長けている人」です。とくにその中でも食事は、まずはじめに体に影響を与えるものです。ということで、今週は女性の不調の中でも悩む人が多い、おりもののニオイが気になるという人に向けた食薬習慣を紹介していきます。今週は、おりもののニオイが気になるときの食薬習慣最近、おりものについて「量が増えた」「ニオイが気になる」「粘性が強くなった」「色が濃くなった」などの違和感をもったことはないでしょうか。それらの症状は、下着が蒸れやすかったり、締め付けの強い服を日常的に着ていたり、デリケートゾーンを洗いすぎているなど、外的なことが原因である場合もあります。もともと女性ホルモンの変動に合わせておりものの質は変化するものですが、それ以上に違和感があるときには注意が必要かもしれません。カンジダ膣炎やクラミジア、トリコモナス膣炎などの可能性もあるからです。ただし、今回は生活スタイルによって変化するおりものについて解説したいと思います。例えば、漢方医学では体が冷えて『腎陽虚』のときには、水っぽいおりものが増えるとされており、デニッシュやクリームパン、クロワッサンなど菓子パンなど甘いもの、小麦製品などを摂ることが多いときには、『湿熱』を生じ、粘性とニオイが強いおりものが増えるとされています。そこで、今週はおりものの気になるニオイの対策をとるために、『湿熱』を除去し、雑菌に負けないように『腎』を強化する食薬を紹介します。今週食べるとよい食薬は、【大根おろしとトロロをかけたキャベツの味噌汁】です。そして逆にNG習慣は、【デニッシュ、クリームパン、クロワッサンなど、菓子パン】の食べ過ぎです。食薬ごはん【大根おろしとトロロをかけたキャベツ味噌汁】胃腸の働きを整えつつ『湿熱』を取り除くアブラナ科の野菜であるキャベツと大根、『腎』を強化する長芋を組み合わせたお味噌汁で、腸内環境を整えつつ免疫の低下を防ぎ、炎症や雑菌の繁殖が起こりにくい体内環境づくりをしていきましょう。<材料>大根5㎝くらい(皮ごとすりおろす)長芋5㎝くらい(皮ごとすりおろす)キャベツ4枚(小さくちぎる)生姜2片(すりおろす)鰹節1つかみ(手で粉々にしていれる)水400ml味噌大さじ1海苔あれば少し(刻む)七味お好みで<作り方>おろした大根と長芋をよく混ぜ合わせておく(A)。お鍋に水、キャベツ、生姜、鰹節を入れ火が通ったら、味噌を溶く。器によそい、(A)をお好みで載せて、海苔と七味をトッピングする。NG行動【デニッシュ、クリームパン、クロワッサンなど、菓子パン】小麦や砂糖、クリーム系の乳製品などは、カンジダ菌の好物です。腸内環境を荒らし、リーキーガット(腸管壁浸漏)を起こすことで、免疫が低下したり、炎症体質へと偏ってしまうことがあります。抗生物質やおりものシートなどの対処療法だけではなく、体の内側からケアをすることはマストです。女性の不調は、一難去ってまた一難という感じで、何十年も落ち着くことが難しいのが現状です。平穏に暮らすためには、テクノロジーだけに頼るのではなく、自分の行動を変えて体質改善していくことが必要不可欠。心と体の状態を常に安定させるためにも自分の体を一番に優先することを考え、日ごろの習慣の見直しをしていきましょうね。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©ssstocker/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月08日保育士の中田馨さんが、実は困っている親がやりがちな生活習慣について教えてくれました。テレビなどの動画との付き合い方や離乳食で気をつけたい具体的なことについてご紹介します。こんにちは! 保育士の中田馨です。今回お話しするのは、保育園児の生活習慣のうち、「テレビ」と「離乳食」について。つい家でやりがちなNGについてお伝えします。 長時間テレビなどを見せっぱなしにする保育園から帰ってからのママは大忙しです。私自身も働く母親なのでよくわかります。子どもが中高生になっても寝るまでの時間がバタバタです。これが手のかかる乳幼児だった場合、さらにママのすることは増えます。ですので、ごはんを作っている間に、子どもがテレビを見てくれていると助かりますよね。 ただし、長時間テレビを見せっぱなしにしたり、見ていないときにもテレビをつけっぱなしにするのはやめましょう。 コミュニケーションをせずに動画を見せている以前、「毎日見るくらい大好きな映画があるんです。休日は2本立てで見ました」と教えてくれたママがいました。その映画は大人も見るような映画です。2本立てだとすると1日4時間ずっと画面を見ていることになります。映画などの動画は一方的に情報が流れるものです。その時間は人と関わる経験をしていないということになります。 子どもの集中力で考えると、1回に見るのは20分程度がいいとされています。長い映画などを見る際は、できるだけ大人もコミュニケーションを取りながら見るように心がけましょう。 食事をすべて親が食べさせている私の保育園で働く保育士から聞いた話をします。以前勤めていた保育園に2歳前に入園してきた子がいました。その子はこれまで、自分で食べ物を食べてきた経験がほぼない状態で入園してきたそうです。食事はすべてママが食べさせてきたとのこと。 スプーンやフォークを使った経験がなく、どう使うかもわかっていないようでしたし、年齢に対して手の器用さがなかったそうです。まずは手づかみ食べからスタートしました。その後は、ぐんぐんと食べる能力を発揮していったそうです。 自分で食べる経験をさせていないこれは極端な例なのですが、子どもに食事を任せるとグチャグチャになりますので、離乳食時に自分で食べさせることを避けがちなママもいます。保育園で自分で食べる経験を積んでいきますので、それでいいと言えばそうなのかもしれません。しかし、家庭で家族と一緒に自分で食べるという経験を積むことは、この時期の子どもにとってはかけがえのないことです。 「家族で食べるって楽しいな! おいしいな! よし、もっとたくさん食べるぞ!」と食べる意欲につながっていきます。ママやパパが食べさせることもしつつ、土日など少し余裕がある日は、自分で食べる経験を増やしていきましょう。 もし、少し当てはまることがあったら、少しずつ普段の生活習慣の中に取り入れてみてくださいね! 著者:保育士 一般社団法人 離乳食インストラクター協会 代表理事 中田家庭保育所施設長 中田馨
2024年03月06日アンダーヘアに関する疑問や悩みがある人は多いと思います。「そもそもケアをするべき?しないほうがいい?」「セルフケアの際に気をつけたほうが良いことって何?」と感じている人も多いのではないでしょうか。今回はエステティシャンの筆者が、基本的な疑問やセルフケアの際に気をつけるべきことについてお答えします。Q.そもそも、アンダーヘアのケアって絶対にするべき?A.ショーツ内のムレ、におい、毛による違和感、月経時のベタつきが気になるならするべき人によってアンダーヘアの毛量、長さ、生える範囲は違いますが、ショーツ内のムレやにおいが気になる、毛量が多くゴワつきやかゆみを感じるときは、アンダーヘアをケアすると悩みを軽減しやすくなります。また、ショーツからはみ出ている毛や、月経時のベタつきが気になる場合もケアしたほうがよいでしょう。一方で毛量が少なく、においやベタつきなどが気にならない場合は、無理にケアする必要はありません。Q.セルフケアとクリニック・サロン脱毛は、どっちが良い?A.何を望むかによって決めましょう。セルフケアは気になるときにサッとできて、費用がかかりにくいことが特徴です。ただ、一時的に毛の長さを短くして毛量を減らすだけなので、再び毛が伸びると気になりますね。クリニックやサロンは月に1回など定期的に通う必要があり、パーツや回数、クリニックやサロンによって費用が異なります。回数を重ねるごとに毛が細くまばらになり、いずれ毛が気になりにくくなるとされています。こういった違いがあるので、毛がいらない、予算にも余裕があるならクリニックやサロンケアがおすすめです。一方で、毛が生えてこなくなるのは不安、予算的に難しい場合はセルフケアを選びましょう。Q.セルフケアで気をつけることは?A.清潔なアイテムを使う、アフターケアをすることが大切セルフケアの際、適当にケアしていたり、アフターケアをしていなかったりする人は多いです。古い刃や錆びた刃のシェーバー・カミソリを使用すると、肌を傷つけたり、肌トラブルを招きやすくなったりするので、清潔なアイテムを使いましょう。安全ガード付きのシェーバーやカミソリを使用し、こまめに新しいものに変えるのがおすすめです。また、敏感な場所なので肌を傷つけないようにすることも大切。適当に剃るとアンダーヘアの形がいびつになることもあるので、アンダーヘア用のデザイン型を活用するほか、深剃りしすぎないようにしましょう。ケア後は肌が乾燥しやすくなるため、保湿することもポイントです。保湿を怠ると乾燥によるかゆみ、黒ずみを招きやすくなるので、保湿ケアをおこないましょう。アンダー用のソープで洗うと乾燥やにおい対策ができますよ。また、アンダー用の化粧水や美容液で保湿をすると、乾燥や乾燥による黒ずみ予防につながります。さいごにアンダーヘアの悩みを感じているけれどどうすれば良いか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。セルフでアンダーヘアのケアをしている人は、使っているアイテムが古くないか、アフターケアが間違っていないかもチェックしてみてくださいね。©fotoduets/Adobe Stock ©kei907/Adobe Stock筆者情報寒川あゆみ大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty文/寒川あゆみ
2024年03月02日眠りが浅い、寝つきが悪い、夜中に目が覚めるなど、睡眠の質の低下に悩む人がたくさんいます。疲れているのに眠れず、翌日まで不調を引きずってしまうことも…。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、良質な睡眠を得るための食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!よく眠れずに悩んでいませんか【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 255疲れたと思い布団に入ると目が冴えてしまったり、その日の出来事や悩みをくよくよ考えだしてしまったり、悪夢を見て夜中に何度も目を覚ましたり、トイレに起きてしまったり…。睡眠にまつわる悩みに何年も苦しめられているという人は意外と多いのではないでしょうか。睡眠は、単純に体を休憩させる時間ではなく、細胞の修復や免疫の向上、記憶の固定、感情の整理などその働きは多岐にわたり、心と体が元気でいるために欠かすことのできない大切なものです。2、3日連続して質の良い睡眠をとることができただけでも、疲れがすっきりとれたり、お肌の状態が好調になったりすることを体感できるので、睡眠の影響力は想像できますよね。ということで、今週は睡眠の質を高めるための食薬習慣を紹介していきます。今週は、睡眠の質を高めるための食薬習慣眠れない日が続くと、今日は眠れるかなと夜になるにつれて自分にプレッシャーをかけて、余計に眠れなくなってしまう人もいらっしゃるようです。睡眠に関しては、眠るタイミングにだけ気合を入れても質の向上が望めるものではありません。睡眠の質には、朝の過ごし方、食べているもの、ストレス環境、運動や入浴の習慣、睡眠時の環境など、非常にたくさんの要因が存在しています。そのため、睡眠の質を下げている習慣を日ごろから一つでも多く減らしていくことが大切です。漢方医学では、寝つきが悪かったり、すぐ目を覚ましてしまうようなタイプを『心脾両虚』や『心血虚』、『肝血虚』など『血』が不足していると考えることがあります。そこで、食べるとよい食薬は、胃腸に優しく『血』を補ってくれる【即席玉子と豆腐のスープ】です。そして逆にNG習慣は、寝つきを改善する目的で飲むと常習的になってしまう【寝酒】です。食薬ごはん【即席玉子と豆腐のスープ】『血』を補い睡眠の質を高めてくれる漢方薬の“人参養栄湯”のような優しいスープです。セロトニンの原料となるトリプトファンや睡眠の質を高めるセリンなどを含む豆腐と玉子を具材とします。梅干しや塩昆布で味を整え胃腸の働きもサポートしていきます。<材料>A・塩昆布5g・梅干し1個(包丁で叩く)・絹豆腐半丁(スプーンですくう)・醤油小さじ1くらい・水200mlB・溶き玉子2個・豆乳200ml<作り方>Aを加熱し沸騰したら、溶き玉子を加え固まったら、豆乳を加えて完成。NG行動【寝酒】不眠を解消するためにお酒を飲むことは、アルコールに対する依存症の可能性を高めたり、眠りが浅くなったり、睡眠のリズムの余計に乱してしまうことがあります。不安や不眠を解消することを目的として、お酒を飲むことは控えましょう。健康で若々しくいるためには、睡眠の質を向上させることが必要です。食事の内容や量、タイミングも睡眠の質に関係するので食事の管理も大切ですが、スマートウォッチなどで、睡眠のスコアと生活スタイルをリンクさせて考えることで、生活の見直しも同時に行っていくと対策をたてやすくなります。そして、そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©星野スウ/Adobe Stock文・大久保愛
2024年03月01日「仕事中に集中力が続かない」と感じたことがある人は多いでしょう。睡眠や運動など生活習慣の改善も大切ですが、集中力が続かない原因は意外にも食事にあるかもしれません。そこで今回は管理栄養士の筆者が、集中力を低下させるNGな食事方法と改善策を紹介します。食事に気を付けて集中力を高め、仕事のパフォーマンスを上げましょう。朝ごはんを抜く習慣寝ている間にも私たちの脳や心臓をはじめとした臓器は常に活動しています。朝ごはんは、夜間に消費されたエネルギーを補給し、体温を上昇させて一日をスタートさせるためにも重要です。特に、脳のエネルギー源となる「ブドウ糖」は体内にたくさん蓄えておくことができないため、朝ごはんで補給しないと集中力が途切れやすいといわれています。ブドウ糖を補給するためには炭水化物(ごはん・パン・麺など)を必ず摂るようにしましょう。朝ごはんを食べる習慣がある人は、食べない人に比べて集中力が高くなりやすいといわれています(※1)。特に集中したいときだけ朝ごはんを食べるのではなく、毎日習慣化することが大切ですよ。炭水化物に偏った食事脳のエネルギー源となる炭水化物を摂ることをおすすめしましたが、炭水化物に偏りすぎる食事にならないように注意が必要です。空腹時にごはん・パン・麺などの炭水化物中心のメニューを摂ると血糖値が急上昇します。すると体内では血糖値を下げようとするホルモンが働き、血糖値が急降下しやすくなります(※2)。食事のあとに血糖値が急激に上下すると、眠気や疲労感につながり、集中力低下の要因になることも。昼食をラーメンやうどん、菓子パンなどで済ませているという人は食べ方を見直してみましょう。特に食物繊維が含まれている野菜・海藻・きのこを一緒に摂れば、血糖値が急上昇しにくくなります。栄養バランスの乱れた食事集中力を維持するためには、適切な栄養バランスの取れた食事が欠かせません。ビタミンやミネラルなどの栄養素が不足すると、集中力が低下しやすくなるとされています。ここでは、特に意識したい栄養素をご紹介します。ビタミンB1集中力を高めるために、糖質を含む炭水化物を摂ることの重要性をお伝えしましたが、糖質を代謝するためにはビタミンB1も大切です。ビタミンB1が不足すると、だるさや疲れを招くとされています。ビタミンB1は肉や魚、大豆製品などに多く含まれています。ごはんやパンだけといった炭水化物に偏った食事ではなく、たんぱく質が豊富な主菜や、野菜・海藻・きのこなどが摂れる副菜も組み合わせるとよいでしょう。マグネシウムミネラルの一種であるマグネシウムは、脳内で神経情報の伝達をするために必要な栄養素です(※3)。マグネシウムが不足すると神経細胞間の情報伝達がうまくいかず、集中力や記憶力の低下を招く可能性があるといわれています。マグネシウムは大豆製品、海藻、ゴマやアーモンドなどのナッツ類などに多く含まれます。ぜひ普段の食事に取り入れてみてください。トリプトファントリプトファンは、脳内の神経伝達物質「セロトニン」をつくるために必要なアミノ酸です(※4)。セロトニンは、ドパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質による情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。ドパミンは喜び・快楽などを、ノルアドレナリンは不安・焦りなどを司る神経伝達物質です。セロトニンが不足すると集中力の低下にもつながるとされています。セロトニンが低下しないように、トリプトファンが多く含まれる肉・魚・玉子・大豆製品などを意識して摂りましょう。集中力を保つために食事にも気を配りましょう食事は私たちの集中力に大きな影響を与えます。今回お伝えしたような「NG食べ方」を避け、バランスの取れた食事を摂ることで、集中力の向上が期待できるでしょう。食生活の改善は、日常生活の質を向上させるだけでなく、仕事や学業での成果にもつながります。ぜひ健康的な食習慣を身につけて、集中力を高めましょう。【参考】※1 農林水産省.生活リズムをととのえる※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 血糖値※3 厚生労働省.e-ヘルスネット マグネシウム※4 厚生労働省.e-ヘルスネット セロトニン©takeuchi masato / PIXTA(ピクスタ) ©Syda Productions / PIXTA(ピクスタ)筆者情報寺内麻美管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。文/管理栄養士・寺内麻美
2024年02月26日2月は乾燥、寒暖差、スギ花粉と、皮膚への負担が大きく肌トラブルが起きやすい時期。また、肌の不調は生活習慣の乱れから起こることもあります。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、この時期の肌トラブル対策につながる食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!肌トラブルは生活習慣見直しの合図【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 254最近、お肌の赤みやかゆみ、粉を吹いたような乾燥肌、ぶつぶつした湿疹など肌トラブルに悩まされているという方が増えてきているようです。実は2月は肌トラブルが表面化しやすい月ともいわれています。冬の乾燥した空気の中、ダメージをため込んでいたお肌は、この時期の気候に翻弄されます。花粉やホコリ、寒暖差によって生じる刺激が加わり、バリア機能は低下。2月からはスギ花粉が飛散し始め、3月から4月にかけてピークを迎えます。そのため、保湿や洗顔など基礎的なスキンケアに気を使う必要がでてきます。メイクをしたまま眠ってしまったり、ちょっとの乾燥でも放置すればいつの間にか長引く肌荒れを引き起こしてしまうことも。そこで、今週は乾燥に加え、寒暖差によっても引き起こされる肌トラブルの対策について紹介していきます。今週は、乾燥と寒暖差による肌トラブルの対策となる食薬習慣暖かくなる日も増えてきましたが、ぐっと気温が下がる日もまだまだあります。気候が安定しないのはこの時期の特徴でもありますが、気温が低くお肌の温度も下がることで、血流が悪くなり、ターンオーバーを乱してしまうことがあります。また、湿度は一年の中でも最も低い時期ともいわれており、お肌の水分は奪われていきます。この状態で花粉などの刺激を多く受ければ当然、肌荒れを感じる人も増えます。そこで、体の内側からもお肌のケアをしていく必要がでてくるのです。漢方医学では、もともと貧血気味であったり、タンパク質の摂取不足であったり、胃腸の消化吸収能力が低下することによって引き起こされる『血虚』であったり、便秘気味だったり、舌に亀裂がしっかりと入っているようなタイプでエアコンなど乾燥した環境で喉の調子が悪くなりやすい『肺陰虚』の体質の人などが、肌トラブルを抱えやすいといわれています。そこで、今週は『血』を補い、『肺』の働きをサポートする食薬を紹介していきます。食べるとよい食材は、【蓮根とワカメのタコの酢の物】です。NG習慣は、かゆみや乾燥を悪化させてしまう【ラーメンやパスタなど麺類】など糖質や脂質の多い食事のとりすぎです。食薬ごはん【蓮根とワカメのタコの酢の物】『血』を補うタコと『肺陰』を補うレンコン、腸内環境を整えたるワカメやお酢を合わせることによって体の中からお肌のケアをしていきます。また、ワカメやお酢は腸内環境を整えるだけではなく血糖値の安定に役立ったり、タコは亜鉛やタンパク質、タウリンを含むことで、解毒・ターンオーバーを促すためにも役立ちます。<材料>タコ80gくらい(一口大)レンコン5㎝くらい(一口大)ワカメ3gくらい(水に戻す)醤油・みりん各小さじ1酢大さじ1鰹節一掴み<作り方>材料をポリ袋にいれ、レンジで5分くらい加熱したら完成。NG行動【ラーメンやパスタなど麺類の食べ過ぎ】ラーメンやパスタは、糖質や脂質を多くとり過ぎてしまいやすいメニューの一つだと思います。糖質のとり過ぎはターンオーバーを促すビタミンB群を消耗してしまうため、肌トラブルを抱えたいときには控えたいものです。また、脂質が多い食品を摂ることはビタミンB群の消耗につながり、さらに皮脂の分泌を促すことがあるため、ぶつぶつとした炎症を起こしているときには控えめにしましょう。さらに、お肌の鏡として知られている腸内環境にもネガティブな影響を与えてしまうため、2月は麺類控えめがおすすめです。漢方医学で考えると、肌トラブルは生活習慣のどこかを見直すべき合図としても知られています。いつもとお肌の状態が違うと感じた時には、外側からのケアに加え、内側からの対策を加えることで、元気でキレイを維持していきましょう。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©shima/Adobe Stock文・大久保愛
2024年02月22日花粉やPM2.5、季節の変わり目ならではの寒暖差と、不調を感じやすい今のシーズン。年度末に向け忙しくなる時期でもありますが、日常のなかで無理なくケアしていきたいですよね。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、この時期ならではのアレルギー対策につながる食薬習慣と、NG習慣を教えてくれます!2月は寒暖差による体調不良に要注意【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 253くしゃみや蕁麻疹などアレルギー症状は出ていませんか?変化の多い気候の中、風邪なのか、花粉なのか何なのかわからない不調に悩む方が増えてきているように感じます。先日は、まだ2月というのに、東京でも気温が20度越えの地域もありましたよね。コートも着ずに過ごす人も多かったと思います。ですが、このまま温かくなり、春になるということはありません。再び気温が低くなり寒くなる日がやってきます。寒暖差を頻繁に繰り返すことで、春になります。そこで、気を付けたいのが寒暖差アレルギーや自律神経の乱れです。2月は不調が1年の中でも増える時期ともいわれていますが、今年の寒暖差は異常だと思います。今後も天気予報を確認し、事前に服装や寝具などを柔軟に変化させ、体への負担を減らしていくことも必要ですね。ということで、今週は寒暖差により体への負担が増える今、食薬としてできることを紹介していきます。今週は、寒暖差による蕁麻疹などアレルギーの対策となる食薬習慣今の時期、乾燥した空気で風邪を引き、花粉やPM2.5でくしゃみと鼻水が出ているというかたがどんどん増えています。それに加え、寒暖差やそれに伴う気圧の変化により、自律神経を乱してストレスと寒暖差アレルギーに苦しむかたも…。症状としては、鼻水や咳、頭痛などに加え、肩凝りなどの不調も感じることがあります。さらに、自律神経を乱すことは、胃腸の不調、めまい、感情のコントロールができなくなる、過食、PMSの悪化、睡眠の質の低下、生理不順など様々な不調を引き起こしてしまいます。毎年、何が原因かわからない、「謎に起こる複数の小さな不調」と戦う方も多いのではないでしょうか。漢方医学では、寒暖差アレルギーを感じやすい人は、『肝』の働きが低下し、環境の変化に適応するために時間がかかりやすいタイプであったり、『気』が不足し、体を気温や気圧などの環境変化から守る力が低下しているタイプであったり、『肺・脾・腎』に余分な水分がたまりやすいタイプであると考えることがあります。そこで今週は、『肝』の働きをサポートし、『気』を補う食薬を紹介していきます。今週食べるとよい食薬は、【レンチン!ロール白菜のトマト煮】です。NG習慣は、バレンタインから食べ続けてしまうことのある【ミルクチョコレートやホワイトチョコレート】の食べ過ぎです。食薬ごはん【レンチン!ロール白菜のトマト煮】肝臓の働きを助けたり、炎症抑えたり、バリア機能をサポートしたりするイソチオシアネートを含む白菜と抗酸化物質リコピン含むトマトで『肝』の働きを助け、バリア機能をもつ『気』を補っていきます。<材料>白菜4枚(2分半レンチンしておく)(タネポリ袋にいれて混ぜておく)ひき肉150g味噌小さじ1生姜1片(みじん切り)残った白菜の芯みじん切りオートミール大さじ1(ソース)トマトジュース200mL味噌大さじ1胡椒お好みで<作り方>白菜にタネを包み、耐熱容器に並べ、味噌を溶いたトマトジュースを加え、ラップをしてレンジ(600w)で8分くらい火が通るまで加熱したら、胡椒などスパイスをかけ完成。大きめのロール白菜ができるので、予めカットして盛り付けるのが食べやすいです。NG行動【ミルクチョコレートやホワイトチョコレート】の食べ過ぎバレンタインも終わり、おうちの中にチョコレートがたくさんあり、幸せを感じているかたも多いと思います。美味しいチョコを食べて幸せを感じることは良いと思いますが、そのまま食べ癖がついてしまい、眠い時、集中力が低下したときなどにチョコをたくさん食べる習慣を身につけてしまうことは注意しなければなりません。糖質を摂り過ぎ、腸内環境に影響を与えることはアレルギー体質にはNGです。また、チョコレートに含まれるカカオには、抗酸化作用の高いカカオポリフェノールや腸内環境を整えるカカオプロテインなどが含まれていますが、これらの恩恵を受けるためには、カカオ70%以上の高カカオのチョコレートを選ぶ必要があります。手元にあるチョコレートの内容を見直してみましょう。気候の変化が目まぐるしい時期です。環境に適応できるように衣服などの管理、湿度の管理、食事の管理などに目を向けて、体調を安定させていきたいですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Dzianis Vasilyeu/Adobe Stock文・大久保愛
2024年02月16日2月に入り、花粉症の症状を訴える人が増え始めています。本格的な症状が出る前に、急いで対策しようと考えている人も多いのではないでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、花粉症予防につながる食薬習慣と、症状を悪化させてしまうNG習慣を教えてくれます!食事の見直しによる花粉症対策を【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 252花粉症は2人に1人といわれる時代になってきていますが、体調いかがでしょうか。今年は、早い地域だと2月上旬から花粉症の症状を感じる人が出始めているようです。花粉症の対策としてよくあるのが、マスクをしたり、眼鏡をしたり、ワセリンなどで鼻や目の周りをプロテクトしたり、飲み薬を飲んだり…といったことが挙げられると思います。漢方相談でも例年、花粉症に悩む方のお話を耳にします。中には花粉症を悪化させる生活習慣を続けつつも、自然治癒力を高める漢方や食事でなんとか改善したいと望む方もいらっしゃいます。ただ、あることを習慣化していると、どうしても花粉症を悪化させてしまうことがあるため、漢方などの予防医療は力を発揮することが難しい場合があります。そこで、今回は一足早い花粉症対策となる食薬習慣と、花粉症を悪化させる何気ない食習慣について解説していきます。今週は、花粉症対策となる食薬習慣春の風物詩の一つとして、梅の開花や春霞とともにやってくるのが花粉症です。鼻づまり、鼻水、くしゃみ、目のかゆみ、充血、涙、咳、喉や肌のかゆみ、頭重感、頭痛、だるさ、下痢、イライラ、熱っぽさ、ほてりなどなど、様々な不調を感じさせることがあります。症状を強く感じると、生活の質を急激に落としてしまうことにもつながります。花粉症とは、一般的であり、毎年あることでもあり、深刻でもあるものですが、意外と軽視されがちです。漢方相談でも、ラーメンやパン、お菓子などを毎日食べながらも、治癒力を高めることで早期に花粉症を軽減したいとお話されるかたは少なくありません。ですが、やはり漢方や食事で自分の本来もつ治癒力を高めることで花粉症を軽減したい場合には、生活習慣の見直しも同時に行うことが、より体感を得るためには欠かせないこととなります。漢方医学では、アレルギー体質の人は『肺・腎・脾』のどこかが弱かったり、『湿熱』などの炎症を起こしやすい体質であることが考えられていなす。そこで、今週は『肺・腎・脾』を強化しつつ『湿熱』を解消する食薬を紹介していきます。今週食べると良い食薬は、【牡蠣とキノコのソテー】です。NG習慣は、くしゃみや鼻水が止まらないときの【ラーメン】です。食薬ごはん【牡蠣とキノコのソテー】亜鉛や鉄などのミネラル、タンパク質やビタミンB群など『肺・腎・脾』のサポートに役立つ牡蠣とバリア機能をサポートするビタミンDや食物繊維を含みキノコ類を組み合わせることで一足早めの花粉症対策をはじめてみてはいかがでしょうか。<材料>牡蠣100gマッシュルーム1パックエノキ1/2袋(3㎝くらいに切る)ニンニク1片(スライス)鷹の爪適量塩適量オリーブオイル大さじ1<作り方>材料をオリーブオイルで炒めて完成。NG行動【ラーメン】まず、ラーメンを食べるという動作で鼻水がでるという人も多いと思いまが、それ以上に麺に含まれるグルテンを多く食べる人たちには、腸内環境を悪化させ、免疫機能の低下が起こりやすくなることが考えられます。また、花粉症だけではなく、その他の様々な症状を感じさせることがあります。たとえば、疲れやすい、便秘気味、集中できない、イライラする、頭痛がある、体がだるい、アトピーやぜんそくなどの症状がある、肌トラブルが治らないなどの不調です。もし思い当たる人は、麺類に含まれるグルテンが原因で腸粘膜に炎症を起こし、体調不良を起こしている可能性も考えられます。花粉症がつらく、さらにはこの時期不調が増えると感じている人は、麺類を少し控えめにしてみましょう。毎年の苦しい不調ですが、その時期さえ過ぎれば不調がでてこないので、根本的な対策を行う方が少ないのが花粉症の特徴でもあります。この時期をきっかけとして、長期的なスパンで、アレルギー対策を始めてはいかがでしょうか。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©Yukiko/Adobe Stock文・大久保愛
2024年02月09日眠れない。夜中に目が覚める。眠っても疲れがとれない…。睡眠にまつわる悩みにはさまざまなものがありますよね。睡眠の質をもっと高めたいと思っている人は多くいるのではないでしょうか。そこで、中医学士で漢方薬剤師の大久保愛先生が、睡眠障害を防ぐ食薬習慣と、見直すべきNG習慣を教えてくれます!睡眠の質が低下していませんか?【カラダとメンタル整えます愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 251疲れているのに眠れない、寝ようと思って布団に入っても眠れない、たくさん寝たのに疲れが取れていない、朝起きると疲れているなどの睡眠に関する悩みを抱える人は多いのではないでしょうか。睡眠は、疲れた体を癒すだけではなく、細胞の修復や記憶の整理など体全体のメンテナンスとしての機能も兼ね揃えています。寝なくても十分元気だから、夜しか自由な時間が作れないから…などと理由をつけ、寝る間を惜しんで日々生活しているという人もいらっしゃると思います。ですが、タイパよく、そして、いつまでも若々しくいるためには、どうしても睡眠の質を落とさないようにする習慣が必要となります。最近では、ウェアラブルデバイスなどで睡眠のスコアを一定に保つように管理している人も増えてきていますよね。睡眠の重要性は年々広く浸透してきている印象です。ということで、今週は忙しかったり、ストレスが多かったりすると疎かにしてしまいがちな睡眠障害の対策となる食薬習慣を紹介していきます。今週は、睡眠障害の対策となる食薬習慣朝スッキリしていますか?寝ていただけなのに朝起きると肩が凝っていたり、疲れてはいませんか?『あー疲れた!』が口癖になっていたり、午前中はやる気がなく仕事の効率が悪かったり、楽しみたいときに気分が乗らなかったりと様々なジレンマに悩まされることがあるかもしれません。漢方医学では、睡眠の質を向上するためには、自律神経を整えるために役立つ『血』を補うことが必要で、そのためには、食べているものの内容も大切ですが、消化吸収能力を表す『脾』の働きが整っていることも大事だと考えます。そして、睡眠の質が向上すると『気』は充実し、『腎』の働きが強化され、老化防止や持久力の保持に役立つと考えられています。ということで、今週は『血』を補い、『脾』の働きを助ける食薬を取り入れていきましょう。今週食べると良い食薬は【イカのみぞれ煮】です。NG習慣は、新しい情報が次々と頭を巡り、睡眠を妨げる【寝る前のスマホ】です。食薬ごはん【イカのみぞれ煮】夕食には、イカや海老、ホタテ、カニなどに多く含まれている“グリシン”の摂取を心がけると『補血』につながり、体内時計が整いやすいといわれています。そして、魚介類と一緒に消化を促す大根おろしなどを夕食に一緒に食べることで『脾気』を補いましょう。また、朝食には、必須アミノ酸を摂取できるように玉子や納豆、肉などをとりいれ、睡眠に必要なセロトニンやメラトニンの材料を取り入れることも有効とされています。<材料>イカ1/2はい(一口大)大根5㎝(皮ごとすりおろす)人参1/3本(一口大)ニンニク1片(スライス)水200ml醤油小さじ2みりん小さじ1<作り方>人参、イカ、ニンニクと調味料を柔らかくなるまで煮込む。大根おろしと和えたら完成。NG行動【寝る前のスマホ】寝る前にスマホを見ていると、たくさんの情報や刺激的な情報が次々と目に入り、脳が興奮してしまうことで睡眠の質を阻害してしまうことがあります。寝る時間が近づくにつれて、なるべく部屋の明かりは暖色系のリラックスできる明かりにして、スマホを見る場合には、ブルーライトカット設定にしたり、癒し系の動画などリラックスできるものを選択するようにした方がよいでしょう。睡眠は単純に体を休めることだけではなく、生活習慣病や精神疾患、心疾患、肥満など様々なことへの予防として欠かせないものです。不調を感じるときには、睡眠の質に影響するものを一つずつ改善していくことも大切ですね。そのほかにも心と体を強くするレシピは、『不調がどんどん消えてゆく食薬ごはん便利帖』(世界文化社)で紹介しています。もっと詳しく知りたい方はぜひご覧ください。※食薬とは…『食薬』は、『漢方×腸活×栄養学×遺伝子』という古代と近代の予防医学が融合して出来た古くて新しい理論。経験則から成り立つ漢方医学は、現代の大きく変わる環境や学術レベルの向上など現代の経験も融合し進化し続ける必要があります。近年急成長する予防医学の分野は漢方医学と非常に親和性が高く、漢方医学の発展に大きく寄与します。漢方医学の良いところは、効果的だけどエビデンスに欠ける部分の可能性も完全否定せずに受け継がれているところです。ですが、古代とは違い現代ではさまざまな研究が進み明らかになっていることが増えています。『点』としてわかってきていることを『線』とするのが漢方医学だと考えることができます。そうすることで、より具体的な健康管理のためのアドバイスができるようになります。とくに日々選択肢が生じる食事としてアウトプットすることに特化したのが『食薬』です。Information<筆者情報>大久保 愛 先生漢方薬剤師、国際中医師。アイカ製薬株式会社代表取締役。秋田で薬草を採りながら育ち、漢方や薬膳に興味を持つ。薬剤師になり、北京中医薬大学で漢方・薬膳・美容を学び、日本人初の国際中医美容師を取得。漢方薬局、調剤薬局、エステなどの経営を経て、未病を治す専門家として活躍。年間2000人以上の漢方相談に応えてきた実績をもとにAIを活用したオンライン漢方・食薬相談システム『クラウドサロン®』の開発運営や『食薬アドバイザー』資格養成、食薬を手軽に楽しめる「あいかこまち®」シリーズの展開などを行う。著書『心がバテない食薬習慣(ディスカヴァー・トゥエンティワン)』は発売1か月で7万部突破のベストセラーに。『心と体が強くなる!食薬ごはん(宝島社)』、『食薬事典(KADOKAWA)』、「食薬ごはん便利帖(世界文化社)」、「組み合わせ食薬(WAVE出版)」、「食薬スープ(PHP)」など著書多数。公式LINEアカウント@aika『1週間に一つずつ心がバテない食薬習慣』(ディスカヴァー)。『女性の「なんとなく不調」に効く食薬事典』(KADOKAWA)体質改善したい人、PMS、更年期など女性特有の悩みを抱える人へ。漢方×栄養学×腸活を使った「食薬」を“五感”を刺激しつつ楽しく取り入れられる。自分の不調や基礎体温から自分の悩みを検索して、自分にあった今食べるべき食薬がわかる。55の不調解消メソッドを大公開。©shima/Adobe Stock文・大久保愛
2024年02月02日肌トラブルや肌悩みのない肌になりたい、きめ細かな肌になりたいなどの理由から、スキンケアに注力している人も多いと思います。でも、よかれと思ってしていたことが、実は肌にはよくない習慣になっていることもあるんです。 今回は、エステティシャンの筆者が「実は肌によくないNGスキンケア習慣」についてご紹介します。NG1:肌状態に合ったスペシャルケアを選ばない肌のザラつきやゴワつきを整えたい、毛穴の皮脂づまりや黒ずみを解消したい、ニキビ跡を修復したい…。そう感じたときに、ピーリングやスクラブ、炭酸系のパックなどのスペシャルケアを使用することがあるでしょう。こういった角質ケアのアイテムを使用する際は、元々の肌タイプやパックを使用する際の肌状態を見極めることが大切です。もともと敏感肌タイプで肌荒れしやすい肌質化粧水をつけるとヒリヒリ感があるとき赤みを帯びるような肌荒れ、炎症ニキビがあるときこれらはバリア機能が不安定な状態です。スペシャルケアがかえって刺激になってしまい、赤みやヒリつきが増すこともあるので使用を控えておくのがベター。角質ケアのアイテムは、化粧水をつけてもヒリヒリしないとき、肌荒れが落ち着いているときなど、肌状態が安定しているときに使用しましょう。NG2:スペシャルケアをして満足していない? アフターケアの手抜きスペシャルケアをおこなうと、肌がつるんと整ったり、トーンアップを実感しやすいですよね。でも、スペシャルケアだけで満足してしまうのはNG。その後のアフターケアをきちんとしておかないと、乾燥を招く原因になってしまうことがあります。スペシャルケア後の正しいスキンケア法©寒川あゆみ1.化粧水はいつもよりもたっぷりと。つける回数を増やして肌にうるおいを補いましょう。©寒川あゆみ2.化粧水をなじませた後、保湿成分が配合されたシートマスクでうるおいをプラス。©寒川あゆみ3.化粧水やシートマスクのうるおいを逃さないように乳液、クリームでフタをします。スペシャルケアをした後は、肌の乾燥を防いで効果を持続させるためにも、最低3日間は念入りにアフターケアをおこなうと良いでしょう。NG3:夜用のスキンケアアイテムを朝~日中に使用「くすみ、シミ、年齢肌が気になるから」「今話題だから」と、ビタミンC誘導体やピュアビタミン、トラネキサム酸、アルブチン、ハイドロキノン、レチノールなどが配合されたアイテムを使用している人も多いのではないでしょうか。美白系のアイテムは紫外線を浴びやすい朝、日中の使用がNGのものも多いです。ところが、使用上の注意に「夜のみの使用」などと書かれているのに、注意書きを読まずに朝のスキンケアにも活用している人も…。「よく確認せずに朝も夜も使っていた」という場合は、アイテムのパッケージや説明書、公式サイトにて、朝や日中の使用がNGになっていないか確認しましょう。NG4:メイク前にクリームを塗りすぎる©寒川あゆみ冬は肌の乾燥を感じやすいため、日中の乾燥対策として、メイク前のスキンケアで乳液やクリームをたっぷり塗っている人も多いと思います。実は、これもNGスキンケアの一つ。乳液やクリームには油分が含まれているため、たくさん塗りすぎてしまうと、油分の多い下地やファンデーションが密着しづらく、ヨレ、浮き、崩れやすさを感じやすくなるのです。メイク前の正しいスキンケア法©寒川あゆみ1.洗顔後に化粧水でうるおいを補ったあと、時間に余裕があるなら、保湿成分が配合されたベタつきの少ないさっぱりしたシートマスクでうるおいを高めます。©寒川あゆみ2.乳液、クリームは夜の半量くらいにし、優しく広げてから手のひらでなじませましょう。※夜の場合は、一日の乾燥ケアやダメージの修復、寝ているあいだの乾燥予防になるので、乳液やクリームはたっぷり重ねるのがおすすめです。©寒川あゆみ3.スキンケア後すぐにメイクをする場合は、ティッシュを肌表面にふわっと置き、表面の余分な油分だけをオフ。このひと手間で下地やファンデーションのヨレ、浮き、崩れを予防します。まとめよかれと思ってしていたスキンケアが、かえって肌トラブルや別の悩みを招く原因となっている場合も。今回の記事を参考に、ぜひ一度スキンケアの方法を見直してみてくださいね。©buritora/Adobe Stock筆者情報寒川あゆみ大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty文/寒川あゆみ
2024年02月01日お金が貯まらない、稼ぎも少ない…といった、お金に関するさまざまな悩み。実は日頃の何気ない行動が、”お金”を遠ざけてしまっているかもしれません。今回は、コツコツと日頃の正しい行いや資産を積み上げて億万長者になった佐藤拓司さんに、お金を遠ざけるNG習慣を5つ教わります。金運はちょっとした習慣でUPする!?「お金に縁がない、お金が欲しい」と思って色々なことを試しているあなた、ちょっと待って!その行動が、実はかえってお金を遠ざけてしまっていることもあるかもしれません。今回は、自身の成功体験をもとにした金運気学に関する入門書「お金持ちになれる『金運カエル』の育て方:気学的人生設計のすすめ」の著者で、年商5億円、個人資産3億円を築き上げた佐藤拓司さんに、お金を遠ざけるNG習慣をうかがいました。正しい習慣も同時にうかがいましたので、ぜひNG習慣を正してお金を引き寄せましょう!実は逆効果だった!?お金を遠ざけてしまう習慣5選NG1.神社で「お金が増えますように」とお願いする佐藤さん神社では、お金が増えてブランドバッグが買えますように…といった、自分のための願いごとは避けましょう。むしろ感謝や謙虚さの気持ちを表現することが肝心です。しかし「自分のための祈願はNG」という意味ではありません。自分の合格祈願や病気の平癒祈願をすることは問題ないからです。ただ、それを行う際には謙虚さと日頃の感謝の心を忘れずに持ち、他者への思いやりも大切にしましょう。NG2.「お金は悪いもの」というイメージを持っている佐藤さんお金が貯まらない人の多くは、「お金は悪いもの」というネガティブなイメージを持っています。しかしそれでは金運を引き寄せられないので、お金をポジティブなリソースとしてとらえることが大切です。「お金には、私たちの夢を叶える魔法の力があるんだよ!」「私、お金を使って人を笑顔にするのが大好き!」「お金ってすごいよね、私たちにたくさんのチャンスをくれるから!」「私、お金を上手に使うことで、もっと幸せになれるんだ!」「お金は私の夢の大切なサポーター!」これらのフレーズは、お金に対するポジティブなイメージを抱くのに役立ちます。NG3.財布に不要なレシートやポイントカードなどをためこみ整理整頓されていない佐藤さん財布の中に不要なレシートやポイントカードなどを溜め込んでいませんか?お金が舞い込んでくる財布にするために重要なのは、中身を定期的に整理し、不要なレシートや使わないカードなどは取り除くことです。整理整頓された財布は、金銭的な整理整頓を象徴します。財布の中身はその人のライフスタイルや必要性に応じて異なりますが、頻繁に使わないカード類は財布から取り出して、必要な時だけ持ち歩くのがよいでしょう。財布がすっきりすることで、金銭管理に対する意識が高まり金運がUPします。NG4.「お金がない」「稼げない」などのネガティブな口癖を言う佐藤さん「お金がない」「稼げない」といったネガティブな口癖は避け、代わりに「お金は増えていく」「豊かになる」といったポジティブな言葉を使いましょう。また「私は豊かになる」と自分自身に言い聞かせ、具体的な金銭的目標を設定し、その目標を達成している自分を想像して喜びを感じるのもおすすめです。他にも「賢くお金を増やそう」とマインドセットして、定期的な貯蓄や投資を始めたり、「収入を増やすための新しい方法を見つけよう」と、副業や趣味を収入源に変える方法を探ったりするのもよいでしょう。ポジティブなマインドセットと具体的な行動が、金運アップの鍵となります。NG5.「安いから」という理由で買い物をすることが多い佐藤さん買い物のときには「安いから」という理由だけで購入するのではなく、その物の価値や必要性を考慮しましょう。価格と価値のバランスを考えることが重要です。お金持ちは買い物のときに値札を見ないことが多いのですが、さすがに見ないわけにはいきませんよね。大切なのは、自分の財務状況に合わせた賢い消費習慣を身につけることです。買い物に行く前に予算を設定したり、ものを購入する前に「この商品は私の生活にどれだけの価値をもたらすのか?」と自問して価値を確認することをおすすめします。節約と投資の適切なバランスを見つけ、長期的な財務的安定を目指しましょう。お金に対する心のもち方や日々の習慣が重要ーー最後に、お金を引き寄せるためのまとめのアドバイスをいただきました。佐藤さん金銭的な豊かさを達成するためには、単にお金を稼ぐことだけでなく、お金に対する心のもち方や日常の習慣が重要です。今回ご紹介した習慣によってお金に対する健全なマインドセットを築くことは、結果として金運を向上させる助けとなります。日々の小さな習慣が、長期的な金銭的な成功に大きく寄与することを忘れないでください。ーーもう少し詳しく知りたいという人は、佐藤さんの著書に触れてみるのも良いのではないでしょうか。Information<教えてくれた人>佐藤 拓司(さとう・たくじ)さんアルファルマホールディングス株式会社 代表取締役社長。34歳で起業し、わずか3人で調剤薬局をスタート。翌年、人生の師と出会い、気学を学ぶことで人生が変化。学びと経験を体系化し、経営者や個人起業家を指導するスクールも開校。著書に「お金持ちになれる『金運カエル』の育て方 気学的人生設計のすすめ」(主婦と生活社)がある。<筆者情報>椎原茜ライター。記事を通して、読者の方々に役立つ情報を知ってもらい、ハッピーかつ快適な生活を送っていただきたいという思いで執筆中。©InputUX/Adobe文・椎原茜
2024年01月27日