がん患者“完全調査”でわかった女性のがんが少ないのは愛知県
「がん患者の登録が’16年に施行されて初めて全数調査。これまでよりも正確で詳細ながん患者の実態分析が可能です。ランキングに一喜一憂することなく、この調査結果から浮かび上がる、がん予防のヒントを見つけ出すことが重要です」
そう語るのは、国立がん研究センター「全国がん登録」室長の松田智大医師。厚生労働省が1月17日に公表した「’16年がん患者数」は、すべてのがん患者を追跡する「全国がん登録」のデータを初めて集計・分析したもの。この調査結果で見えてくるのが「女性のがんが少ない県」である。「全国がん登録」に調査に関わっている松田先生が続ける。
「がんのリスクを減らし、かつ科学的根拠が示されている健康習慣は『禁煙、節酒、食生活、身体運動、適正体重の維持』の5つ。これらに加えて“がんになりにくい地域”には、それなりの食生活や生活習慣が隠されているのです」
女性のがんが少ない都道府県ランキングトップ10は次のとおり(人口10万人あたりのがん罹患者数)。
【第1位】愛知県・321.9人
【第2位】山口県・327.2人
【第3位】群馬県・328.3人
【第4位】山形県・330.9人
【第5位】岡山県・331.2人
【第6位】長野県・331.4人
【第7位】沖縄県・332.7人
【第8位】栃木県・333.8人
【第9位】静岡県・335.0人
【第10位】島根県・336.8人
※厚生労働省「がん登録2016年速報」