2021年12月3日 15:50
怪我に消毒薬はNG!?内科医が教える「症状別・薬の新常識」
原因菌を腸内にとどめてしまうことになるので、結果、下痢が長引き、腸粘膜の回復も遅れます。過敏性腸症候群による下痢の場合も、原因はストレスであることが多いので、そもそも下痢止めはあまり効果がありません。電車内や会議など『今、この瞬間』をしのぐためにはやむをえないこともありそうですが、安易な服用には注意しましょう」
【便秘】
「便秘薬にはいくつか種類がありますが、腸を刺激して便秘を改善する『腸刺激性下剤』の場合、長期的に服用すると腸の神経が鈍くなり、自力で腸を動かす力が弱くなってしまう場合があります。そのため、便秘治療では『塩類下剤』が多く使われますが、こちらも腎臓や心臓が悪い人は、マグネシウム血症に注意が必要です」
便秘改善には、食事や運動など、生活習慣の見直しも忘れずに。【うつ】
うつ病のときに処方される「抗うつ薬」。「抗うつ薬を飲んだら負け、という情報も出回っていますが、これは大きな間違いです!」と、橋本先生は断言する。
「うつ病に対する偏見の根強さが、抗うつ薬に対する誤った情報を広めてもいるようです。確かに飲み始めて体に慣れるまでに、吐き気や嘔吐などの副作用が出現することはありますが、慣れるにつれて副作用が落ち着いていくことがほとんどです。