バーベルで腰椎骨折…実は恐ろしい「パーソナルトレーニング」でのケガ事例
同センター商品テスト部の担当者が話す。
「ケガをした人の約9割が女性で、およそ4人に1人が治療に1カ月以上を要しています。『骨折』『神経・脊髄・筋・腱の損傷』などの重傷を負った人もいました。パーソナルトレーナーには国家資格がなく、統括する事業者団体もありません。法整備されていないのが現状なんです」
同センターに寄せられた声から、私たちにも起こりうるケガやトラブルの事例を見ていこう。
【事例1:精神論指導で右肩損傷】
40代女性は、長椅子にあおむけになってバーベルを持ち上げるベンチプレスをしていた。重いバーベルを「持てない」と断るも、トレーナーに「メンタルの問題だから」と強引に持たされることに。胸に下ろした際に右肩から「パキン」と音がして痛みが走ったが、トレーナーは「大したことない。
湿布を貼れば大丈夫」と取り合わなかった。
数日後には痛みの範囲が拡大し整形外科を受診。「右肩腱板損傷、リハビリが必要」と診断され、8カ月経過後もリハビリが続く。【事例2:痛いと言えず骨に異常】
50代女性は、個室でのトレーニング中、うつぶせで上体そらしをした状態で、トレーナーから背中を押される動作を10回3セットおこなった。