卵アレルギーの息子がいるわが家。「自分が疲れないように、手抜きをする」が私のモットーなので、面倒にならない程度に息子の卵アレルギーと日々付き合っています。今回は、卵アレルギーがある子の食事や外食をわが家ではどうしているのか紹介します。 次男が卵アレルギーであることが判明わが家には3歳と1歳の息子がいます。1歳の次男が生後10カ月のころ、初めて卵を食べたら全身に蕁麻疹ができ、その後嘔吐しました。重めの卵アレルギーであることが判明したので、それ以降、次男の食事からは卵を一切除去。 はじめは「朝ごはんのお供といったら卵料理でしょ~。トンカツやハンバーグなど、卵を使う料理はどうしたらいいんだろう。困ったなぁ……」とマイナス思考でしたが、日々生活していると慣れてきて面倒だと思わなくなってきました。 アレルギーの子の食事はどうしている?例えば、朝ごはんがパンの場合。卵不使用のパンだったらあげる、卵不使用かわからなかったら、次男だけご飯にしています。パンのお供にぴったりの目玉焼き。これも、次男だけなし。その代わり、スープにたんぱく質が多い食材を入れて、できるだけ具沢山に。でも、毎回具沢山スープを作るわけではありません。 自分がしんどいときは、炭水化物やバナナ食べ放題でごまかす日もあります。滅多に作らないけれど、トンカツやハンバーグの場合は先に次男のものだけ卵抜きで作っています。 外食のときはどうしている?1歳前後までは、市販のベビーフードを購入していました。次第に、ベビーフードのビッグサイズでも足りないほど食欲旺盛になってきたため、離乳食が完了したあたりからは除去食弁当(といっても、余り物を詰め合わせただけ)を持参するか、卵不使用のメニューを扱っているお店を選ぶようにしています。 わが家の場合、小さな子どもが2人もいると大変なので、実際に外食する機会はあまりないのですが、普段はショッピングモールのフードコートへ行くことが多いです。その際も卵を使用していないかどうかを確認して注文しています。 ごはん作りは私にとっては少し重労働に感じる家事なので、なるべく自分がしんどくならないようにしています。今は、子どもの卵アレルギーが早く治るといいなぁと願う日々です!著者:吉田麻里関西在住。1歳と3歳の兄弟を育児中。夫は激務で、実家は遠方、いわゆるワンオペ育児を遂行中。趣味は、お金をかけずに楽しむ方法を模索すること、街歩き、日本酒のきき酒。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。アレルギーの種類・症状など、必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年06月26日毎日続く離乳食づくり。できるだけ簡単にパパっと作れるとうれしいですよね。今回は、1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)のレシピ「ビーツでピンキーフレンチトースト」を紹介します。作り方は3工程! おやつや朝食にぴったりの簡単レシピです♪ ビーツでピンキーフレンチトースト 作者:yutomamaさん 材料(1人前)・食パン5枚切り ……1/2枚・牛乳 ……120g・卵 ……1個・オーガニックビーツパウダー ……2つまみ〜・油 ……少量 作り方① 食パンをハート型でくり抜く② ビーツパウダーをボウルに入れ、牛乳で少しずつ伸ばす。卵を入れしっかりと混ぜ合わせ、食パンをひたす③ 弱火で両面約5分ずつ焼き、火をしっかり通す ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピを900以上掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろな離乳食にチャレンジしてみてください! ※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年06月19日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【管理栄養士に相談】。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は離乳食で赤ちゃん与える納豆に関するご質問です。 Q.赤ちゃんに食べさせてもいい納豆の量は?もうすぐ生後10カ月になる女の子の母です。娘は納豆が好きでよく食べてくれるので、離乳食では毎日納豆を使っています。1日の量としては、半パックから1パック食べています。1回の量は半パック程度ですが、3回食のうち2回出すこともあります。納豆は栄養価が高く、好んで食べてくれるということもあってつい納豆に頼りがちです。納豆を続けてあげるとアレルギーが出ると聞いたので、このままのペースであげていいものなのか心配になり質問しました。 小林亜希管理栄養士からの回答生後10カ月のお子さんが1回に食べる量としては市販の納豆(40~50g)であれば、半パック弱で大丈夫だと思います。いろいろな食材から栄養をとることが望ましいですので、納豆以外のタンパク質を摂取できるとよいですね。 科学的な根拠はない段階ですが、遅延型食物アレルギーの予防には週1,2回お休みの日を作るとよいと言われていますので、納豆をお休みする日ができるとよいのかなと思います。※参考:ベビーカレンダー「管理栄養士に相談」コーナーより 9~11カ月ごろ(離乳食後期)におすすめの納豆レシピ納豆柔らか卵とじ 材料(2回分)・ひきわり納豆 ……1パック・納豆のたれ ……1/2パック・卵 ……1個・水またはだし汁 ……25cc 作り方①ひきわり納豆をザルにいれ水でさっと余分な粘りを取る②鍋か小さなフライパンに水、納豆のたれを入れ、中火で温める③沸騰したら、①の納豆を加えよく混ぜる④ ③に割りほぐした卵を少しずつ加えて中に火が通るまで混ぜる 作者:NPO法人母子栄養懇話会さん時短離乳食!成長に欠かせないたんぱく質もしっかりとることができます ネバネバパスタ 材料(1回分)・乾燥パスタ ……15g・ひきわり納豆 ……15~20g※納豆についてくるたれ ……1ml・青のり ……少々 作り方① パスタは1~2cm長さに折り、沸騰した湯に入れてゆでる(ゆで時間は商品パッケージに記載されている目安時間より長め)② 納豆は付属のたれと混ぜておく③ ゆで上がったパスタの水を切り、納豆と和える(パスタが長い場合は和える前に包丁で刻む)④ 青のりを添えて完成 作者: NPO法人母子栄養懇話会さん※参考: ニュース(食・レシピ)「ねばねばパワーで元気いっぱい! 納豆を使った離乳食レシピ5選」「赤ちゃんも鉄分摂取!納豆のネバネバパスタの作り方【管理栄養士監修】」
2019年06月17日7か月以降の乳幼児の食事は、野菜を柔らかく煮たスープを冷凍してストックしておくととても便利。さまざまな味つけで変化を加えてスープとして楽しむほか、アレンジも可能です。しかし、育児中は火を長時間使って具材が柔らかくなるまで煮込むのが難しいですよね。そこで加熱時間中放置できる電子レンジ用の圧力鍋がおすすめ。その使い方とアレンジレシピをご紹介します。電子レンジ用圧力鍋で、ほったらかし野菜スープ調理野菜スープの調理には電子レンジ専用の圧力鍋を使うととても便利です。コンロと違って火を使わないので、台所を離れていても安全ですし、吹きこぼれの心配もありません。また圧力鍋は水分の蒸発が少ないので、できあがりの量を調整しやすいです。作り方は、カットした野菜と水を電子レンジ専用の圧力鍋に入れてレンジで加熱するだけ。このとき、保存容器で軽量して水を入れると、出来上がりが保存容器分+すぐに食べる分くらいになるのでムダがありません。わが家では1週間分をまとめて作るので、600Wで10〜20分加熱します。電子レンジ専用の圧力鍋はプラスチック製なので軽く、サイズも通常の圧力鍋と比べて小さめです。そのため、保管場所に困りません。ただでさえ大変な台所仕事。育児中はまとまった時間を確保しにくいのでさらに大変ですよね。任せられるところは電子レンジにお願いしちゃいましょう!なお、野菜スープは、味付けをせずに冷凍しておき、食べるときに好みにより調味します。塩、しょうゆ、みそ、コンソメ、牛乳などどんな味にもなじみます。パンや焼き麩を加えてグラタンに1.野菜スープに顆粒コンソメと牛乳を加えて加熱する(目安は電子レンジ600Wで1〜2分)2.加熱、調味したスープにパンを入れてスープの水分を吸わせ、全体の水分量を調整する3.とけるチーズをのせて軽く焼き色がつくまで焼く(目安はオーブンorトースターで5〜10分)1の工程では、スープの水分を少なめにした方が調理しやすいです。また、2で加えるパンは、食感を残したいならミミの部分、水分を多く吸収させたいならミミ以外の部分がおすすめです。パンの代用に焼き麩を使用してもおいしく仕上がります。グラタンは作るのが大変と思っていましたが、これなら具材をフライパンで炒める必要やマカロニを別の鍋で茹でる必要がないので、工程も洗い物も少なくすみます。さらに、1と3の工程で共通して使用できる耐熱性のある磁器やガラス食器を使うことで調理器具を一切使わずに完成させることができます。なお、オーブンと聞くとそれだけでハードルが高いと思ってしまいますが、グラタンの場合、ただチーズを溶かすだけなので難しく考える必要はありません。息子はほうれん草やキャベツなど葉物野菜が苦手。スープのときはこれらを警戒しますが、グラタンにしたら喜んで食べてくれました。※上記のレシピにはパン(焼き麩)とチーズを使います。それぞれ小麦アレルギー、乳製品アレルギーにご注意ください卵を加えて茶碗蒸しに1.野菜スープに、顆粒の和風だしを加える(具材を含めたスープの分量は卵1個に対して200mlくらい)2.溶き卵を濾しながら加えて、混ぜる3.ラップで蓋をして加熱する(目安は電子レンジ200Wで5〜10分)火の通り具合は器を傾けるか、スプーンでちょっと押してみると分かりやすいです。卵液がしみ出てこなければ完成です。こちらの茶碗蒸しも、最初から電子レンジ対応の食器を使うことで、必要な調理器具は工程2で卵を割るためのボールと濾し器だけ。さらに時短重視なら、食器に直接卵を割り入れてよく混ぜることで調理器具ゼロも可能です。息子は卵嫌い。アレルギーではないのですが、ゆで卵、卵焼き、かき玉汁など全て嫌がります。でも茶碗蒸しだけは好きで、よく食べてくれます。工程1で加えるだしをコンソメにして魚肉ソーセージやコーンを入れた洋風バージョンも好評です。※上記のレシピには卵を使います。アレルギーにご注意ください紹介したレシピは息子が7か月ごろの離乳食として作りはじめましたが、2歳になった今でも気に入っていてよく食べてくれます。今は大人と同じ味つけにして、家族一緒に食べられるメニューとして定着しました。<文・写真:ライターnekotaaya>
2019年06月16日赤ちゃんがパクパク食べてくれるレシピって何!? と途方にくれてしまうこと、ありませんか? そこでベビーカレンダーで100件以上の「作った」ボタンが押された、人気の離乳食レシピを紹介! 今回は、ご飯やうどんに乗せてもおいしい、1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)の「麻婆ナス」です♪ 麻婆ナス 作者:sfbaby31さん 材料・ナス ……中1本・豚ひき肉 ……40g・長ネギ ……風味付けに少量・しいたけ ……1個・出汁 ……150~200cc・味噌 ……小さじ1/2程度 作り方① ナスの皮を剥いてみじん切りにし、水にさらしてアクを抜く。長ネギとしいたけはみじん切りにする② フライパンを中火で熱し、豚ひき肉を炒める。中にしっかり火が通り、焼き色がついて脂が出てきたら野菜を全て加える③ 全体的に脂が回ったら、出汁を加えてナスが柔らかくなるまで煮る④ 汁気が少なくなってきたら味噌で味付けをする ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピを900以上掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろな離乳食にチャレンジしてみてください!※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年06月12日成長期の子どもたちにとって、1日3回の食事はとても大切なものです。その目的は、ただ単に「成長に必要な栄養を取る」ことだけではありません。子どもたちは3度の食事を通して、「食べ物の栄養」「食べる時のマナー」「食べ物の流通や加工」そして何よりも「家族そろって楽しく食べるという心の栄養」など、人間としての成長に欠かせない学習をするのです。今月は「子どもと食事」について、皆さんと一緒に学んでいきましょう!子どもに「朝ごはん」はなぜ必要かお父さんもお母さんも忙しいのか、最近は、家族全員が「朝ごはんを食べる習慣がない」という家庭もあるようですね。大人は空腹でなければそれで大丈夫ですが、子どもは違います。子どもにとっての朝ごはんには、2つの大きな役割があります。1つは、体を元気に動かすエネルギー源としての役割。そしてもう1つは、体が成長していくための栄養やエネルギーとしての役割です。特に脳はブドウ糖を必要としますので、朝、しっかり食べているかどうかは学習に影響します。下のグラフをご覧ください。文部科学省の「平成29年度全国学力・学習状況調査」でも、朝ご飯を食べる子どものほうが学力が高いという結果が出ています。棒グラフの色は、各科目とも左から順に「毎日食べている」「どちらかといえば、食べている」「あまり食べていない」「全く食べていない」です。(Aは主として「知識」に関する問題、Bは主として「活用」に関する問題)(画像引用元:千葉県|千葉県教育委員会|文部科学省「平成29年度全国学力・学習状況調査」及び、スポーツ庁「平成28年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果から見える相関関係)また、『平成28~29年度児童生徒の健康状態サーベイランス事業報告書(日本学校保健会)』を見ると、朝ごはんを「毎日食べる・食べる日の方が多い」子どもの割合は、小学校低学年・中学年・高学年のいずれも95%を超えており、1・2年生では98%という高さでした。しかしここで注目したいのが、子どもたちが「何をどのように食べているか」です。下のグラフから分かるように、主食しか食べていない子の割合は、低学年で29.9%。主菜のみ・副菜のみの子も含めて、約3割の子どもが朝ごはんを単品で済ませているのです。食べているだけまだ良いように思うかもしれませんが、子どもたちの様子を見ていると決してそうとは言い切れないと感じます。具合が悪くて保健室に来室する子どもたちに、「朝ごはん食べた?」と聞くと「はい」と言うのですが、「何を食べたの?」と聞くと、ヨーグルトとかクッキーと水、あるいはお菓子と答えるような子どもたちがいたのです。子どもには「しっかり朝ごはん」が必要ですから、主食(ご飯かパン)と、主菜(卵焼きやハム)、副菜(みそ汁やサラダ)などが揃った朝ごはんが理想です。特に主食・主菜は必須ですよ。中には、「準備しても食欲がなくて食べてくれない」という親御さんの声を聞くこともありますが、それにはいくつかの原因が考えられます。例えば、前日の夕食の時間や睡眠時間に問題があるのかもしれません。また、「子どもだけで食べなさい」という状態だと、子どもはなかなか食べないことが多いもの。たとえお味噌汁1杯やコーヒーだけでも、親も子どもと一緒に食卓に座り「頂きます!」をいって食べると、子どもの食欲も出てきますよ。また、起きた直後で体が目覚めていない状態では、食べられないのも当然のこと。朝は子どもにも朝食の準備を手伝わせるなど、起床後に体を動かす時間と機会が作れたら最高ですね。朝ごはんを食べているかどうかで、子どもの集中力や意欲、そして学力にまで、大きな差が出ます。ご家庭の朝ごはんの習慣を見直してみてはいかがでしょうか。子どもが「学校給食」から学ぶもの最近の学校給食は、単に栄養を補給するだけでなく、食を通して多様な学びができるような工夫がたくさんされています。「食育」が学校教育の中で重視され、栄養教諭の配置も進んで、子どもに「食に関する力を育てていく」取り組みが広がっています。例えば、「今日の食材は、地元農家の○○さんが育てた大根を使っています」のような地産・地消を推進したり、地域の伝統的な食事を取り入れたりしている学校は珍しくありません。また、バイキング給食やお誕生日給食などによって子どもたちの食への関心を高め、「内容や食べられる量を自分で考え、選んで食べる力」を育てる工夫もされているのですよ。一方で、子どもたちの「偏食」や「食物アレルギー」の問題は、まだまだ対策が必要です。子どもの偏食にも様々なものがあります。「食べたことがないから食べない」というのは分かりやすい偏食の例ですね。他には、ご飯の中に異物が入っていたことがあり、それ以後「白いご飯しか食べられなくなった」というような、心理的な理由による偏食も出てきました。親御さんが「わが子は何でも食べる」と思っていても、それは「“家で作られるものなら”何でも食べる」ということである場合も。親御さんは学校の献立表を見て、おうちのメニューのレパートリーを広げるといいですね。食物アレルギーの問題は、丁寧な学校とのやり取りや、子ども自身に「食べてはいけないものが入っていないかどうか」を見極める力をつけさせることが大切です。人に頼っていると、どこかで間違いが起きる可能性は出てきますので。いずれにしても、学校給食の中で子どもたちは多くの学びを獲得していきます。保護者向けの試食会なども行われていますので、我が子がどのような給食を食べているのかを知る機会として、ぜひ参加してみてください。給食の時間が「楽しみ!」なら問題ない子どもと食事に関する親御さんからのご質問にお答えしましょう。【親御さんからの質問 1】子どもに聞いた話から「給食は毎日完食」だと思い込んでいたのに、家庭訪問で先生から「わりと残しています」と言われ、びっくりしてしまいました。給食を残したことを隠すなんて……と、ちょっと戸惑っています。子どもには給食を完食させたほうがいいですよね?どうしたらいいでしょうか。子どもが給食を残す理由は一律ではありません。単純に量が多すぎるとか、時間が足りなかったとか、嫌いなものがあったなどです。子どもたちの食べる量は、かなり個人差があります。全員に同じ量が配られれば、中には残してしまう子がいるのも当然のことです。また低学年だと、牛乳を1本飲むとそれでおなかがかなりいっぱいになり、他の物を残してしまう場合もあります。牛乳は多くの学校で全学年同じ量になっていますので、ここは改めてほしいところです。大切なことは、徐々に「自分が食べられる量」を自分で判断できる力を育てること。そして、「多いから減らして」「もう少し食べられそうだから増やして」などと言える力をつけるといいですね。また、食べる時間は学年により違いますが、おおよそ15~20分ぐらいで食べ終わるのが目安です。小学校では、「嫌いなものでも食べなさい」と強くすすめる先生もいれば、嫌いなものを無理強いしない先生もいるというように、先生によって指導が違う場合も皆無ではありません。担任の先生によって給食指導の方法はいろいろなので、もし戸惑う場合には先生に相談してみてはいかがでしょうか。ただし、嫌いなものが出たからといっておなかが空いていても食べずに残し、家に帰ってから菓子パンやおにぎり、カップ麺を食べるのは問題です。こういう子を見ると、「好きな時に、好きなものを、好きなだけ食べられる」豊かさの弊害が出ていることを実感させられます。いずれにせよ、食べ方には個人差があることを考えると、親御さんはお子さんが「どれだけ食べたか」をあまり気にする必要はなく、お子さんが給食の時間を楽しみにしているようであれば心配はいりません。「嫌いなものが多いから、楽しみじゃない」などとお子さんが言った場合は、一緒に献立表を見ながら「お家でも同じようなものを作って食べてみようか」と声をかけて、親子で一緒に作って食べてみるといいですね。親が美味しそうに食べると子どももつられて食べる、なんてことも意外によくありますよ。三角食べは高学年からでOK【親御さんからの質問 2】醤油や塩、ケチャップやマヨネーズなどの調味料を多くかけがちです。三角食べができず白いご飯だけが最後に残ってしまうため、味を付けたがって鰹節やふりかけを必ずかけて食べています。また、デザートやおやつも味のしっかりしたものでないと満足できない様子。このままでは子どもの味覚がおかしくならないかと心配です。子どもは濃い味に慣れてしまうといろいろな調味料を使いたがります。給食では一般的に薄味です。家庭では、食材の旨味を味わえるような調理を工夫してみると良いでしょう。一般的に売られているお惣菜は味付けが濃いので要注意。ふりかけなどはいつも準備してあると使ってしまいますので、食卓に常備しないことも1つの方法ですよ。子どもの味覚は、成長につれ発達していきます。赤ちゃんが分かるのは、「うま味(甘味)・苦味・酸味」だけ。昔から苦味や酸味のある食べ物には有害なものが多く、それを判別する味覚が発達した人類だけが、今日まで生き残ってきました。したがって、私たちは生まれた時から苦味や酸味を感じる遺伝子をもっているのです。子どもが苦い食べ物を嫌がるのは、至極当然だと言えます。しかし今では、「苦味や酸味があっても食べてよいもの」が分かっています。人間はこうしたものを食べ続けることで味覚を発達させ、ピーマンやトマトもおいしく感じられるようになりました。子どものうちほど味覚は発達しやすいので、ニンジンでもピーマンでも少しづつ舌に味を覚えさせていく学習をすると食べられるようになりますよ。でも、嫌いなものがいくつかあっても、それはそれでいいと思います。それから、三角食べは日本食の文化です。世界中の食べ物が日常的に食べられる今の時代、子どもが三角食べをしないのも不思議ではありません。小さいうちは三角食べの意義を理解するのは難しいですが、小学校の高学年になって食の文化が理解できるようになったら、日本食の時は三角食べがマナーだと知っていればいいかと思います。最近の学校給食では食べ方を強制することはあまりありません。ご家庭で、親が食べ方の見本を見せることが大切ではないでしょうか。楽しい食卓の基本は「家族そろって」【親御さんからの質問 3】子どもには嫌いな食材を克服してほしいし、量もたくさん食べてほしい。だから、子どもがあまり食べないとつい「ちゃんと食べなさい」と言ってしまい、子どもが機嫌を損ねることも。でも、本当は「食べること」=「楽しいこと」のはずですよね。食卓が楽しくなるヒントが知りたいです。食卓はどうしたら楽しくなるのでしょうか?以前勤めていた学校で、子どもの偏食の克服を目的として、学校で野菜を育てて調理して食べるまでを子どもたちが主体的に行なう活動に取り組みました。トマトやキュウリやナスが嫌いと言っていた子どもたちが、なんと自分が育てた野菜は「おいしい」と言って食べるようになったのです。一方家庭では、親御さんに「1週間に一度、家族そろって素材から調理して食べよう」という取り組みをしていただきました。家族そろって献立を考え、買い物に行き、みんなで手分けして料理して食べる。これに一番はまったのはお父さんだったというご家庭も多かったのですが、子どもたちの偏食が減り家族の関係も良くなったという報告をたくさん聞きました。子どもたちも、「昨日の夕ご飯はね」とおいしく食べた様子をたくさん話してくれました。コンビニや惣菜屋さんで手軽に食べ物が手に入り、後片付けも簡単で忙しい大人にはありがたいですが、子育てにおける食事の基本は「家庭で料理して家族そろって食べる」こと。そのプロセスが大事なのです。子どもに克服してほしい食べ物があるなら、家族で献立を考える時に、親からその食材をメニューに盛り込むことを提案するといいですね。そしてこの食事づくりの時間を家族でコミュニケーションを取る時間にすると、子どもがいろいろ話せるのではないでしょうか。ただし、話の内容には要注意。ここぞとばかり、食事中にテストや宿題の話などをされたら、子どもは嫌な時間だと思ってしまいますから。日本人らしい食のプロセスを大切に最後に少し興味深いエピソードを紹介しましょう。かつて上野動物園の園長を務めておられた中川志郎先生から伺った話です。1970年代のこと、上野動物園ではじめて飼育されたゴリラの発育が良くなく、アメリカから輸入した栄養たっぷりのゴリラケーキを与えたそうです。すると、体重は順調に増えたものの、1か月後にはストレスが溜まって抜毛するようになってしまいました。その原因は、食形態の変化。本来、野生のゴリラは7~8時間かけて餌を探し食べるのですが、ゴリラケーキは15分で食べ終わってしまうのです。そこで、野生のゴリラに近い食形態に戻したところ、抜毛が治ったのだと言います。動物本来の食のプロセスを大切にしないとゴリラでもストレスになる。まして人間は……?どうでしょう、考えてみてください。日本人は農耕民族です。大昔から、農作物を育ててそれを調理して家族そろって食事をしてきました。素材から調理して家族そろって食べるという、日本人らしい食のプロセスを大切にしたいですね。農作物を育てることが奪われ、家庭での調理も奪われ、家族そろって食事をすることも奪われている子どもたち。これでは、おかしくなるのは当たり前です。これまでお話してきたように、子どもは「食べる」ことを通して、人間社会で楽しく逞しく生きていく力をつけていきます。それぞれのご家庭で、もう一度我が家の食事を見直し、「これならできる!」を1つでも2つでも取り入れていただけると嬉しいです。(参考)千葉県|千葉県教育委員会|文部科学省「平成29年度全国学力・学習状況調査」及び、スポーツ庁「平成28年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果から見える相関関係中川志郎(2006),「基調講演:動物の一生からみた人間の発達を考える」,神戸大学発達科学部研究紀要,13(3),pp.2-17.
2019年06月07日体重増加が気になるプレママ、産後太りが気になるママに向けて、管理栄養士監修のヘルシーレシピ「豆腐ステーキ きのこソース」を紹介します! たんぱく質・カルシウム・鉄を含む豆腐をこんがり焼いてステーキにしました。食物繊維たっぷりのきのこソースをかけて召し上がれ♪ 豆腐ステーキ きのこソース 作者:ベビーカレンダー 材料(1人前)・木綿豆腐 ……1丁(200g)・ごま油 ……小さじ1(4g)・玉ねぎ ……1/8個(25g)・しめじ ……1/4袋(25g)・えのき茸 ……1/4袋(25g)・エリンギ ……1/4袋(25g)・醤油 ……小さじ1/2(3g)・酒 ……小さじ1(5g)・みりん ……小さじ1/2(3g)・万能ねぎ ……少々(1g) 作り方① 豆腐は重石をして水気をきっておく② フライパンに分量の半量のごま油を熱し、①を両面こんがりと焼き、器に取り出しておく③ ②のフライパンに残りのごま油を足し、スライスした玉ねぎ・食べやすい大きさに切ったきのこ類を加えて炒める④ ③に醤油・酒・みりんを加えて味付けして②にかけて、小口切りにした万能ねぎをかける ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピ900以上に加えて、妊娠食レシピも掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食や妊娠食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろなレシピにチャレンジしてみてください! ※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年06月05日体重増加が気になる妊婦さんや産後太りが気になるママに向けて、管理栄養士監修のヘルシーレシピ「ヘルシーなサバの豆腐ハンバーグ」を紹介します♪ 鯖の水煮缶を使って、DHA、EPAを手軽に摂取! 鉄器を使えば鉄分を補給することもできますよ! ヘルシーなサバの豆腐ハンバーグ 作者:松本桃代(NPO法人母子栄養懇話会)さん 材料(2人前)・鯖の水煮缶 ……1缶(利用するのは汁をのぞいた140g)・卵 ……50g・綿豆腐 ……50g・青のり ……適量・みそ ……適量・ラード(その他の油でもOK)……適量 作り方① 豆腐は水切りしておく(キッチンペーパーに包んでレンジで加熱するなど)② さば缶の汁を捨てて、①を含む全ての材料(ラード以外)とよく混ぜる③ 鉄器にラードを入れ、よく温めたら②を流し入れて焼き、中まで火を通す(フライパンに焼き魚用ホイルをひいて、その中で焼いてもよい)④ お好みで青のりをふりかけて出来上がり ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピ900以上に加えて、妊娠食レシピも掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食や妊娠食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろなレシピにチャレンジしてみてください! ※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年05月28日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【管理栄養士に相談】。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回はアレルギーに関する質問です。 Q.アレルギーが心配なら離乳食開始を遅らせたほうが良い?生後5カ月の子を子育て中です。そろそろ離乳食の準備をしようと思うのですが、実母が卵アレルギー持ちなので早く始めて大丈夫なのか心配です。実母は離乳食を遅めに始めたほうがいいと言うのですが、アレルギーの心配がある場合、遅らせたほうが良いのでしょうか? また、アレルギーのリスクを減らす方法などはありますか? 出産予定日より1カ月弱早く生まれていても普通の子と同じ時期でも大丈夫でしょうか? 小林亜希管理栄養士からの回答3月に改訂された「授乳、離乳の支援ガイド」では、食物アレルギーの予防のために離乳の開始や特定の食物の摂取開始を遅らせることに科学的根拠はないとされています。開始を遅らせたり、食物除去の場合は医師の判断でとなっていますので、ご心配であれば「家族がアレルギーを持っているので心配です」と、一度かかりつけの医師にご相談されると安心だと思います。また、早産で生まれていらっしゃるとのことですので、離乳食の進め方は修正月齢で進めていかれるとよいと思います。※参考:ベビーカレンダー「管理栄養士に相談」コーナーより 「授乳・離乳の支援ガイド」って何?「授乳・離乳の支援ガイド」は、妊婦さんや子どもに関わる医師・助産師・保健師・管理栄養士などの保健医療従事者が、基本的な事柄を共有し、一貫した支援を進めるために2007年に作成され、自治体や産院などの医療機関で活用されてきました。 そこから10年以上が経過し、科学的知見がたくさん集まり、子どもを産み育てる環境・働く状況が変化し、母子保健施策の充実など、授乳や離乳を取り巻く社会環境も変化しました。そこで厚生労働省は、支援ガイドの内容を検証し改訂するために、2018年11月に研究会を作り、検討を重ねてきました。そして、2019年3月、新たな「授乳・離乳の支援ガイド」の内容が公表されたのです。 3月に改訂されたアレルギーに関すること今回改訂された支援ガイドによると、食物アレルギーを持つ3歳児の割合は増加傾向にあり、アレルギーを持つ子どもは年齢が低いほど多いとしています。そのため、前回の支援ガイドでは、食物アレルギーに関して参考資料のみの提示でしたが、改訂された支援ガイドでは、食物アレルギーに関してきちんと項目が立てられ、具体的な内容が記載されています。 たとえば、アレルゲンとなりうる食品の適切な摂取時期に関しては、遅らせる必要はない(卵の摂取は生後5〜6カ月からOKになった)ことや食物アレルギーを持つ子どもに対しては医師の診断に基づいた支援が必要であり、自己判断はしないことなどが新たに追加されています。 ※参考: ニュース(食・レシピ)「『授乳・離乳の支援ガイド』が12年ぶりに改訂! どこが変わった?」
2019年05月24日妊娠中は、お酒やたばこ、生ものやカフェインなど控えたほうが良いものがいろいろありますよね。卵かけご飯やすき焼きを食べるときに使う生卵は、妊娠中に食べて良いのか心配な妊婦さんもいると思います。ここでは、妊娠中に生卵を食べても大丈夫なのか、食べるときのリスクや注意点についてお話ししていきます。 妊婦さんは生卵を食べても大丈夫?卵は、完全栄養食品と称されるほどタンパク質、脂質が多く含まれているほか、リン、カルシウム、鉄分や各種ビタミンも摂取できます。妊娠中、特につわりの時期には食が進まず、さらっと食べられ、栄養価の高い卵かけご飯が食べたくなる方もいると思います。妊娠中に生卵を食べることは、禁止されているわけではありません。しかし、控えたほうがよい理由や食べるときの注意点などがありますので、次に説明していきます。 妊娠中に生卵を控えたほうがよい理由生卵を食べることを控えたほうがよい理由として、サルモネラ菌による食中毒の発症があります。この菌は、卵の殻に付着していることがあり、卵を割ったときに菌が中に入り、加熱せずに食べることで菌を体内に入れてしまうことになります。サルモネラ菌が増殖しやすい状態ですので、生卵の摂取を避けたほうがいいというのはこのためです。 妊娠中にサルモネラ菌に感染をすると直接おなかの赤ちゃんに影響があるわけではないですが、腹痛や下痢、嘔吐などの症状がでることがあります。そのときに薬が使えない場合がありますので、感染しないように注意しましょう。 卵を食べるときの注意点生卵の摂取は控えたほうがよいですが、十分加熱した卵でしたら問題なく食べることができます。サルモネラ菌は、75度以上の温度で1分以上加熱することで死滅します。必ず、中心部まで十分加熱し、できるだけ早めに食べるようにしましょう。お弁当に半熟状態の卵焼きを持っていくのは非常に危険ですので、しっかり焼くか、別のメニューにすることをおすすめします。 また、生卵の付いた調理器具は必ずきれいに洗ってから別の料理に使うようにしましょう。過去に生卵を割ったボウルを洗わずに、ポテトサラダを作るのに使用して食中毒を起こした事故が発生しています。生卵にはサルモネラ菌がいるかもしれないということを十分知って調理するようにしましょう。 その他控えたほうがよい生もの妊娠中は、卵を始め、加熱が不十分な肉類・乳製品は避けましょう。生肉はもちろん、レアステーキ、ユッケ、馬刺し、鶏刺し、生ハム、サラミ、スモークサーモン、生乳、加熱していないチーズなどに感染源となる菌やウイルスが含まれることがあります。 特に注意すべきなのが、トキソプラズマとリステリアです。トキソプラズマは、妊娠中にお母さんが初めて感染することで、おなかの赤ちゃんにも感染し、死産や流産、水頭症、精神運動機能障害などの先天性トキソプラズマ症を起こす可能性があります。リステリアは、妊娠中に感染することで、流産や早産の原因となることがわかっています。 また、食中毒を起こす菌やウイルスは数多く存在します。黄色ブドウ球菌、大腸菌、腸炎ビブリオ、ウェルシュ菌、カンピロバクター、ノロウイルスなど挙げればきりがありません。これらの菌やウイルスの感染を避けるには、手洗いをしっかりおこない、調理場所や調理器具は清潔な状態を保ち、調理の際に食品は十分加熱することが重要になります。特に夏場は、菌の繁殖が活発になりますので、こまめに調理場所や調理器具の消毒をおこなうようにしましょう。 まとめ妊娠中に生卵を控えることで、赤ちゃんの卵アレルギーの発症を予防できるわけではないことがわかっています。アレルギーに関する面では問題ありませんが、生卵にはサルモネラ菌が入っている可能性があるため、妊娠中の生卵の摂取は控えておくほうがよいでしょう。生卵以外にも、生の食材は控えておいたほうが安全です。特に、流産や早産、赤ちゃんにさまざまなリスクを残す可能性のあるトキソプラズマやリステリアは、生のお肉や生ハム、加熱されていないチーズなどにも含まれています。そういった食材は避け、十分加熱した食材やメニューにするようにしましょう。また、食中毒の原因となる菌やウイルスを避けるためにも、食品は十分加熱したものを摂取するようにしましょう。 監修者:医師 おおたレディースクリニック院長 太田 篤之 先生順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。
2019年05月23日毎日続く離乳食づくり。できるだけ簡単にパパっと作れるとうれしいですよね。今回は、1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)のレシピ「くまフレンチトースト」を紹介します。材料は4つだけ、作り方も3工程! おやつや朝食にぴったりの簡単レシピです。くまの形にアレンジすれば子どもも喜ぶこと間違いなし♪ くまフレンチトースト 作者:yutomamaさん 材料(2個分)・食パン ……2枚・温めた牛乳 ……60cc・ココア ……1g・卵 ……Mサイズ半分 作り方① 食パンをくまの形にくり抜きます(ダイソーのクマの抜き型使用)② 温めた牛乳にココアを入れ、しっかり溶いた卵を加えて混ぜる③ 熱したフライパンを弱火にして、①を②にさっとくぐらせ片面15分フタをして蒸し焼きにし、中までしっかり火を通す ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピを900以上掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろな離乳食にチャレンジしてみてください! ※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年05月23日妊娠中に摂取する飲食物がおなかの赤ちゃんにどんな影響を与えるか気にしている妊婦さんは多いでしょう。特に三大アレルゲンの1つである牛乳の摂取には気を使っている人も少なくありません。今回は、妊娠中に牛乳を飲んでも大丈夫か、飲む際に気を付けることはあるのか、牛乳を飲むことと牛乳アレルギーは関係があるのかについてお話ししていきたいと思います。 牛乳に含まれる4つの栄養素とは?牛乳に含まれる栄養素は、カルシウムをはじめとしたタンパク質、炭水化物、脂質、ナトリウムなどです。 カルシウムは、骨や歯を形成する重要な成分になります。体内で生成することのできない成分のため、食物や飲料で摂取するしかありません。不足すると骨が充分に成長せず、骨粗鬆症の原因にもなりやすいです。カルシウムには筋肉の働きを正常にする働きや精神を落ち着かせリラックスさせる働きも持っており、陣痛を適切に起こす大切な成分の1つになります。 タンパク質は、体内で作ることのできないアミノ酸が含まれており、食物で摂取するしかありません。筋肉や肌を作るような成分です。日本産婦人科医会によると、妊娠中の母親の炭水化物の1日の摂取量が少ないと子どもの体脂肪率が多くなり、小児肥満の決定要因になります。 脂質は、人体を動かす際のエネルギーとして利用されている成分です。摂取しすぎると高血圧になりやすいため、適度に制限する必要があります。脂質はブドウ糖と同じく妊婦さんの活動エネルギーとして使われる成分です。しかし、おなかの赤ちゃんはブドウ糖をエネルギーとして活動しており、脂質は利用していません。そのため、脂質が体内に残りやすく、コレステロール値が高くなる原因となります。生命活動に必要なエネルギーですので、まったく摂取しないというのも問題です。しかし、摂取のしすぎにも注意が必要でしょう。 ナトリウムも人体を動かす際に必要なエネルギーです。脂質と同じく、取りすぎると高血圧や妊娠中毒の原因となります。こちらも生命活動に必要なエネルギーですので、摂取量に注意が必要です。 おなかの赤ちゃんに影響はないの? アレルギーの心配は?牛乳は複数の栄養素をバランスよく含んでいるため、妊娠中に積極的に摂りたい食材です。特にカルシウムの含有量が多く、他の食材と比べてもトップクラスを誇ります。製品によっても異なりますが、コップ1杯分(200ml)の牛乳には約220mgのカルシウムが含まれています。シシャモ3尾(45g)のカルシウム量が約149mg、小松菜(70g)のカルシウム量は約119mgです。 牛乳は、三大アレルゲンに指定されています。そのため、妊娠中に飲むことでおなかの赤ちゃんがアレルギーを引き起こす原因になるのでは? と不安に思う人もいるでしょう。しかし、厚生労働省によると妊娠中・授乳中に母体が摂取した飲食物が原因で胎児がアレルギー性疾患を発症するといった明確な根拠は見つかっていません。むしろ、食事制限によって妊婦さんの体重増加不良や胎児の成長不良が心配されるため、医師から禁止されていなければ摂取しても問題ないでしょう。 三大アレルゲンというと、牛乳以外にも「卵」や「小麦粉」があげられます。卵や小麦粉も牛乳と同様で、お母さん自身がアレルギーを持っているなどの理由がなければ摂取することに特別な問題はないとされています。ただし、特定の食材だけを食べ過ぎるのは栄養素の偏りが発生します。赤ちゃんの健全な成長を阻害する可能性だけでなく、お母さん自身の健康に悪影響をおよぼす可能性があるため注意が必要です。 妊娠中の女性が牛乳を飲むときに気を付けておきたいこと妊娠中の女性が必要とするカルシウムの摂取量は1日650mgです。これは妊娠していない女性が必要とするカルシウムの量と同じになります。妊娠中期から後期は胎児の骨や歯の形成でカルシウムが使われ、カルシウム不足になりやすいです。そのため、牛乳はカルシウムの保有量も多くカルシウムの吸収率も高い飲料ですので、意識的に摂ったほうが良いでしょう。 しかし、牛乳は脂質を多く含んでいる飲料です。多量に摂取することで高血圧やコレステロールが高くなる可能性もあります。脂質の少ない低脂肪牛乳を飲むなどの工夫が必要です。 また、牛乳は一度に多量に飲むと下痢になる恐れがあります。牛乳に含まれる乳糖が分解されないと起こる現象です。乳糖は消化に時間のかかるオリゴ糖の一種で、腸内細菌叢に影響します。少量ずつ回数を分けて飲む、温めて飲む、ヨーグルトやチーズなどの乳製品と一緒に飲むなどの工夫をおこなうことで分解しやすくなります。他にも牛乳だけで栄養素を補おうとせずに、別の飲食物で調整するなどの工夫が必要になります。 まとめ牛乳にはカルシウムをはじめとした妊娠中に不足しがちな栄養素が複数含まれています。特に調理や加工が必要な飲料ではないため、手軽に摂取できるのがメリットです。赤ちゃんの成長だけでなく、妊婦さんの活動に必要なエネルギーも含まれています。過剰摂取は高血圧などの可能性があるため、バランスに気を付けて摂取すると良いでしょう。 監修者:医師 おおたレディースクリニック院長 太田 篤之 先生順天堂大学卒後、派遣病院勤務を経て、平成22年より順天堂静岡病院周産期センター准教授就任。退職後、平成24年8月より祖父の代から続いている「おおたレディースクリニック」院長に就任し現在に至る。
2019年05月19日毎日続く離乳食づくり。できるだけ簡単にパパっと作れるとうれしいですよね。今回は、9~11カ月ごろ(離乳食後期)の簡単おやつレシピ「いちごのムース」を紹介します。ちゃちゃっと作れる、“らくうま”なムースです♪ いちごのムース 作者:ふたごはんmegさん 材料(小さいココット4個分)・いちご ……20g(小粒なもの4粒程度)・ゼラチン ……3g・砂糖 ……大さじ1・プレーンヨーグルト ……200g・水 ……25㏄・いちご(飾り用 ※なくても可)……1/2粒 作り方① いちごは潰しておく② ゼラチンと水を合わせ、600Wの電子レンジで20秒加熱する③ ①と②、砂糖、プレーンヨーグルトを混ぜ合わせ、冷蔵庫で冷やし固める④ 飾り用のいちごを乗せてできあがり※食べる際はやわらかくほぐしてください ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピを900以上掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろな離乳食にチャレンジしてみてください! ※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年05月16日長男が1歳になったころのことです。慎重に進めていたはずの離乳食で、食物アレルギーを起こしたことがありました。食物アレルギーと聞いてびっくり、原因となったアレルゲンにまたびっくり。息子のアレルギー体質にまったく気づいていなかったことと、アレルゲンに対する私の間違った認識が原因で起きたできごとでした。 食物アレルギーの記憶ちがい長男の離乳食を始めたとき、新米ママとして育児書や離乳食レシピ集を読みあさり、アレルギーに関する知識もひと通り頭に入れていたつもりでした。卵・乳製品・小麦はアレルギーが出やすい、はちみつは1歳を過ぎてから、そばやナッツ類も要注意、などなど。 でもなぜか、ピーナッツだけはアレルゲンと認識しておらず、硬くて飲み込みにくいから与えてはいけないのだ、と覚えていたのです。 初めてのピーナッツバターで全身に蕁麻疹無事に1歳を迎えた長男。そろそろ食の楽しみを覚えてほしいと思い、いろいろな食材を試していたころのことです。ふと思い立ち、ピーナッツバターを購入してみました。ペースト状だから大丈夫だと思ったのです。 朝のパンに塗って出したところ、予想したほどには食が進みませんでしたが、とりあえず完食。 そして30分後……。顔中蚊にさされたような蕁麻疹が! 慌てて服をめくると、首から肩まで蕁麻疹が広がっていました。 まさかのピーナッツアレルギー日曜だったので慌てて市の救急センターを受診。診察を受けるころには蕁麻疹は足まで広がっていました。状況から、おそらくピーナッツによるアレルギーだろうとの診断でした。 白目も充血していたので、念のため眼科にも寄って帰宅。そのころには蕁麻疹は消え、代わりに赤いポツポツした発疹が、顔、肩、おなか、と順に現れ、また上から下へと順に消えていきました。すべての発疹が消えたのは、食後5時間ほど経ったころでした。 実はアレルギーっ子だった長男後日受けた血液検査で、アレルギー体質であったことが判明した長男。寝ているとき体を掻きむしっていたのは、ハウスダストやペットの猫に反応していたからだったのです。 そんなこととは思いもよらず、赤ちゃんの肌ってほんとに弱いな〜、と処方されたワセリンをせっせと塗っていた私。そのうえ、私の記憶違いで食物アレルギーまで……。命に関わる強い反応が出ることもあると言われ、自分のうかつさに背筋が凍りました。 もともと大雑把な性格なので、子育てもおおらかに、元気で育ってくれればいいと考えていた私でしたが、静かにかゆみに耐えていた長男の姿に「つらい思いをさせてごめん……」と深く反省。この小さな命を守るため、母は何でもするよ! と覚悟を決めたできごとでした。著者:久保田はな10年間の海外勤務ののち帰国。現在は二男の母。2人とも帝王切開で出産。主に育児や健康のテーマを中心に執筆活動をしている。趣味は読むこと・音楽・散歩。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月13日毎日続く離乳食づくり。できるだけ簡単にパパっと作れるとうれしいですよね。今回は、1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)のレシピ「ツナと豆腐のヘルシーナゲット」を紹介します。作り方は材料を混ぜてあげるだけ! はじめての揚げ物に、手づかみ食べの練習にぴったり&冷凍ストックしておくと便利な一品です♪ ツナと豆腐のヘルシーナゲット 作者:SERIAさん 材料(6人前~8人前)・ツナ缶 ……1缶・絹ごし豆腐 ……一丁・片栗粉 ……大さじ3・塩 ……ひとつまみ・卵 ……全卵1個・油 ……適量 作り方① 絹ごし豆腐をキッチンペーパーでくるみ、1分半レンジに入れて水気を切る② 材料を全て混ぜる(油以外)③ スプーンですくい、熱した油に落とす④ きつね色になるまであげる⑤ 油を切ったら完成※冷凍保存OK ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピを900以上掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろな離乳食にチャレンジしてみてください! ※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年05月09日第一子が保育園に入園する直前に食物アレルギーがあることが判明しました。そのため、離乳食はメニューによっては除去など、特別な対応が必要でした。保育園に食物アレルギー持ちのわが子を預けたとき、どのようなことが必要だったのか、わが家の体験談を紹介します。 医師による指示書の提出が必要保育園に入園する子どもが食物アレルギーだった場合、保育園に対し、保護者が口頭や書面で食物アレルギーがあることを伝えればOK、というわけではありません。医師の診断のうえ、自治体指定の指示書に必要事項を医師に記入してもらい、保育園に提出する必要がありました。 かなり細かい項目まで記載が必要なため、病院によっては入手するまでに時間がかかったり、対応自体を受け付けていなかったりするところもあると聞きました。かかりつけであっても、事前に対応してもらえるかどうか確認したほうが確実です。 月1回、栄養士・担任の先生と会議私の子どもが入園した保育園の場合、毎月月末に保育園の栄養士と担任の先生とともに次月の献立と使用材料を見て、医師から指示のあった除去する食材をチェックしていきました。たとえば大豆を除去する場合、大豆そのものから味噌、醤油、きなこなど、原材料に含まれていそうな食品はすべてチェックしていきます。 すべての献立の食材一つひとつを細かく確認していくので、その分時間を割く必要があります。そんなときは、心苦しいですが働いている会社に事情を話し、ほかの社員の方に業務をカバーしてもらうことで、仕事を調整しました。 定期的に通院してチェックする必要がある私の子どもは、成長とともに除去の必要がない食材が増えていきました。指示書は半年に1回提出する必要があったため、半年ごとに受診していました。 健康状態やアレルギーの数値などを知ることができ、医師にいろいろと相談することもできるので通院自体はありがたかったのですが、わが家の主治医のアレルギー外来では診療時間は平日のお昼過ぎのみ。栄養士と担任との会議に加え、かなりの回数、食物アレルギー関連で仕事を早退していたので、通院しにくいことだけが気がかりでした。融通の利く診療時間かどうかも、通院する病院を決める際に確認しておくことをおすすめします。 保育園での給食の様子を見たとき、わが子だけが別の机、別のトレーで給食が用意されていて驚いたことを覚えています。しかし、アレルギーは命に関わること。親の私自身も意識改革をしなければいけないと強く思ったできごとです。著者:東慶子三児の母。育児のかたわら、アンガーマネジメントキッズインストラクターの資格を取得。自身の育児経験に生かすとともに、将来的には子ども向けの講座を開催したいと考えている。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年05月08日長女は卵と乳製品にアレルギーがあり、今は除去食の給食を食べることができていますが、1歳までは弁当を持参していました。他にもミルクやおやつなど、保育園で口にするものすべてを持参しなければならず、日々の着替えやおむつの準備に加え、働きながらの毎日の弁当作りはとても大変でした。 医師からの弁当持参の指示生後4カ月ごろ、顔と体の湿疹がひどかったことから受けたアレルギー検査で、卵と乳製品にアレルギーがあることがわかりました。その後保育園への入園が決まり、保育園での食事について医師に相談に行きました。すると、「卵のアレルギーがひどいので保育園には弁当を持って行ってください。その他、ミルクやお茶も含め口にするものはすべて持って行ってください」と言われました。 保育園に通い始めたのが生後5カ月で、それから2歳の誕生日直前まで、約1年半の弁当持参の日々が始まりました。 大変だった弁当作り大人の弁当は作ったことがありましたが、子どもの弁当は作ったことがありません。しかも離乳食期の弁当なんて、何をどうしたら良いのか手探り状態で始めました。 保育園での給食のように栄養バランスも考えなければという気持ちと、わが子だけ周りの友だちと違うごはんはかわいそうかなという思いから、その日の給食のメニューと似たものを作ろうと頑張ったこともありました。しかしそれはとても大変で、働きながらとなると私には無理だったので、それからは自分なりに栄養バランスを考えた弁当を作りました。 保育士からのうれしい言葉2歳になる直前、医師から保育園で作った給食を食べてもいいと許可が出たことで、約1年半の弁当作りは終了しました。 給食を食べるようになって半年ほどたったある日、ある保育士さんと話をしました。その保育士さんは長女が生後5カ月で入園したときからずっと担任をしてくれている方でした。 「お弁当作りお疲れ様でした。給食もおいしそうに食べていますが、お母さんのお弁当のほうがうれしそうに食べていましたよ。お母さんが作ってくれたんだと友だちに自慢していましたよ」と。その言葉を聞いて涙が溢れました。 毎日の弁当作りはとても大変でした。しかし1番の気がかりは、長女の気持ちや様子でした。 そのときの保育士さんからの言葉でわかった長女の様子をうれしく思ったのと同時に、弁当作りを頑張ってよかったという気持ちでいっぱいになりました。著者:松裏幸恵二男(二卵性の双子)一女の母。薬剤師として働きながら子育てをしている。自身の妊娠・出産・育児に関する体験談を中心に執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月28日毎日続く離乳食づくり。できるだけ簡単にパパっと作れるとうれしいですよね。今回は、1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)のレシピ「じゃがいものやわらかクレープ」を紹介します。材料は3つだけ! 作り方も3工程の小麦粉不使用のクレープです! おやつに朝食にぜひ作ってみてください♪ じゃがいものやわらかクレープ 作者:yutomamaさん 材料(3回分)・じゃがいも ……120g・卵 ……1個・牛乳 ……10g 作り方① じゃがいもは皮をむき小さく切る② ①と残りの材料をミキサーにかけ、なめらかにする③ テフロン加工のフライパンに薄く伸ばし、弱火〜中火で中にしっかり火が通るまで両面を焼く ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピを900以上掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろな離乳食にチャレンジしてみてください! ※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年04月26日3月29日、「授乳・離乳の支援ガイド」が12年ぶりに改訂され、厚生労働省がその内容を公表しました。そこで今回は、「授乳・離乳の支援ガイド」とは? 改訂のポイントなどについてご紹介します。 「授乳・離乳の支援ガイド」って何?「授乳・離乳の支援ガイド」は、妊婦さんや子どもに関わる医師・助産師・保健師・管理栄養士などの保健医療従事者が、基本的な事柄を共有し、一貫した支援を進めるために2007年に作成され、自治体や産院などの医療機関で活用されてきました。 そこから10年以上が経過し、科学的知見がたくさん集まり、子どもを産み育てる環境・働く状況が変化し、母子保健施策の充実など、授乳や離乳を取り巻く社会環境も変化しました。そこで厚生労働省は、支援ガイドの内容を検証し改訂するために、2018年11月に研究会を作り、検討を重ねてきました。そして、2019年3月、新たな「授乳・離乳の支援ガイド」の内容が公表されたのです。 改訂の主なポイントを解説!今回の改訂では以下の4つがポイントとなっています。 1)授乳・離乳を取り巻く最新の科学的知見等を踏まえた適切な支援の充実日本だけでなく、世界中でさまざまな分野に関する研究がおこなわれています。授乳や離乳に関する内容も同じです。前回、支援ガイドが公表されて以降、授乳や離乳に関する知見がたくさん集まり、科学的根拠に基づいた支援内容が充実しました。 たとえば今回の支援ガイドには、子どものアレルギー疾患予防に関して、母親の食事は特定の食品を極端に避けたり過剰に摂取する必要はないということや、母乳の利点などが明記されました。そして、先日販売が開始された「液体ミルク」も、コラムという形で特徴や使用上の注意点に触れています。 2)授乳開始から授乳リズムの確立時期の支援内容の充実2005年度の乳幼児栄養調査の結果を見ると、「赤ちゃんが生まれたら母乳で育てたい」と希望する妊婦さんの割合は9割を超えており、前回公表された支援ガイドでも、母乳育児支援に関することがメインとなっていました。 今回改訂された支援ガイドでは、前回の支援ガイド同様「授乳の支援に当たっては、母乳や育児用ミルクといった乳汁の種類にかかわらず、母子の健康の維持とともに、健やかな母子・親子関係の形成を促し、育児に自信をもたせることを基本とする」との記載があり、妊娠期から母乳・育児用ミルク・混合に分かれて、授乳が確立・継続・離乳へ移行できるようにするための支援のポイントが記載されています。また、母乳で育つ赤ちゃんは生後6カ月の時点で鉄欠乏やビタミンD欠乏を起こしやすいということから、離乳食の開始時期や進み具合によって、鉄分やビタミンDを含む食品を積極的に摂ることの重要性も追加されました。 3)食物アレルギー予防に関する支援の充実今回改訂された支援ガイドによると、食物アレルギーを持つ3歳児の割合は増加傾向にあり、アレルギーを持つ子どもは年齢が低いほど多いとしています。そのため、前回の支援ガイドでは、食物アレルギーに関して参考資料のみの提示でしたが、改訂された支援ガイドでは、食物アレルギーに関してきちんと項目が立てられ、具体的な内容が記載されています。 たとえば、アレルゲンとなりうる食品の適切な摂取時期に関しては、遅らせる必要はない(卵の摂取は生後5〜6カ月からOKになった)ことや食物アレルギーを持つ子どもに対しては医師の診断に基づいた支援が必要であり、自己判断はしないことなどが新たに追加されています。 4)妊娠期から授乳・離乳等に関する情報提供のあり方「授乳・離乳の支援ガイド」が初めて作成されたころから今も変わらず子育てにまつわる悩みごとはさまざまあり、なかでも授乳や離乳食に関することが多くを占めています。しかし、今ではネットでさまざまな情報が簡単に得られる時代となりました。便利になった反面、情報が氾濫し、何が正しいのかわからず余計に不安になってしまったり、間違った情報を鵜呑みにしてしまうということもあります。妊娠・出産・育児に関わる専門家が正しい情報をきちんと伝えることはもちろんですが、子育て中の方々に対する絶え間ない支援も欠かせません。 前回の支援ガイドでも授乳支援の推進に向けての支援体制について触れていましたが、あまり具体的ではない印象がありました。しかし、今回改訂された支援ガイドでは、授乳及び離乳に関わる支援体制について、時期・提供される情報・支援内容・母子保健事業・相談・支援機関などの概要が参考資料として入っており、一貫した支援提供が期待されます。 「授乳・離乳の支援ガイド」の改訂に伴い、これまでの授乳や離乳食の進め方などの指導内容に変化が生じ、戸惑ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。そんなときは、「授乳・離乳の支援ガイド」が改訂されたことを知っていると、「あれ!?」って思ったときに、専門家に確認することができますね。今回の改訂を期に、より一層子どもを産み、育てている方々に寄り添った支援が充実するといいなと思います。※参考:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」
2019年04月16日5月5日は「こどもの日」。男の子の健やかな成長を願う「端午の節句」ですね。今日は9~11カ月ごろ(離乳食後期)の赤ちゃんに作ってあげたい「3色ご飯」を紹介します。カラフルな離乳食が食卓を彩ってくれますよ♪ 3色ご飯 作者:ふたごはんmegさん 材料(1人前)・にんじんペースト(柔らかく茹でて、すりつぶしたもの)……5g・ほうれん草ペースト(柔らかく茹でて、すりつぶしたもの)……5g・軟飯 ……100g・炒り卵(細かくしたもの)……5g 作り方① 軟飯を3等分し、にんじんペーストとほうれん草ペーストをそれぞれ混ぜる② 3色ご飯を重ねて盛り付け、炒り卵をかけてできあがり※写真はセルクル(円柱形の金型)を使用しました ベビーカレンダーは管理栄養士監修・離乳食レシピ数、日本最大級!月齢別の離乳食レシピを800以上掲載しています。レシピ内の「作った」件数を見れば、他のママがどんな離乳食をよく作っているのかわかりますよ♪ 赤ちゃんと一緒に、いろいろな離乳食にチャレンジしてみてください! ※赤ちゃんの食欲や発育・発達には個人差があります。月齢や進め方は目安です。赤ちゃんの様子を見ながら離乳食をすすめてください。また、食物アレルギーのない赤ちゃんを対象にしているレシピのため、アレルギーのリスクが疑われる場合や診断されている場合は、医師の指導にしたがってください。
2019年04月10日充実した学びは健全な心身から――。このたびStudyHackerこどもまなび☆ラボでは、子どもたちの学びを心とからだの健康面から応援する連載『まなびの保健だより』がスタート!ベテラン“保健室の先生”の宍戸洲美先生(帝京短期大学教授)が、子どもの心身の状態を月別に解説し、その時期に最適な家庭での取り組みや、子どもへの声かけの仕方などを提案してくださいます。どうぞお楽しみに!子どもが自分らしく元気に育ち、健やかに学べるように……みなさん、初めまして。帝京短期大学の宍戸洲美です。まずはじめに、簡単に私のプロフィールをお話ししたいと思います。私の今の仕事は、大学で養護教諭(保健室の先生)を育てること。この仕事を始める前は、養護教諭として東京都の公立小学校で27年間働いていました。そのもっと前は、病院で看護婦(現在は看護師)をしていました。どの仕事も、人にかかわる仕事です。しかも人の命や健康に深くかかわる仕事で、どの仕事もとてもやり甲斐を感じることができました。とにかく私は「人間大好き!特に子ども大好き!」で、子育てアドバイザー養成の仕事もしています。学校の保健室や養護教諭を知らない親御さんはあまりいないと思います。ですが、養護教諭がどんなことをしているのかをよく知っている人、ましてや保健室に行って養護教諭と話した経験のある親御さん方は、少ないのではないでしょうか。一方で、今の子どもたちの心とからだの問題は深刻です。いじめや虐待を受けた子ども、「自分なんかダメな人間だから生きていてもしょうがないんじゃないか」と悩んでいる子どもなど、心の問題を抱えている子どもが増えてきています。そのせいで不登校になってしまう子は少なくありません。また、アレルギーや喘息、肥満やヤセ、視力の低下などのからだの問題をもつ子どももいますし、「夜眠れない」「朝起きられない」など自律神経の不調を訴える子どもも。性の問題で悩む子もいますね。子どもたちはどの子も、健康でまっすぐ自分らしく生き生きと育ちたいと思っています。親も、子どもには元気にすくすく育ってほしいと願っています。にもかかわらず、ここまで深刻ではなくても、子どもたちの心やからだの健康についてどうしたらよいかわからないと思っている親御さんは多いのではないでしょうか?そんなお父さん・お母さん方に向けて、子どもたちがその子らしく元気に育ち、充実した学校生活を送れるよう、少しでもお役に立てるような情報をお届けしたいと思います。新学期を迎える子どもの心とからだお子さんたちの入学や進級、おめでとうございます。楽しみがいっぱいな一方で、「どんなお友だちがいるのかな?」「担任の先生はどんな人かな?」など、お子さんだけでなく親御さんも、少し緊張しているのではないでしょうか。そんな新学期はぜひ、「早寝・早起き・朝ご飯」を実践することから始めましょう。当たり前のことですが、学校では給食までは何も食べるものはありません。しかし実際は、朝ご飯を食べてこなくて、体育の授業の後におなかがすいて気持ちが悪くなり保健室に来るお子さんがいます。また睡眠に関しては、1・2年生でしたら10時間ぐらいとることが理想ですが、学校では睡眠不足で授業中に寝てしまうお子さんがいます。夜なかなか寝つけず早寝ができないと、早起きもできず、朝ごはんも食べられない。そんな状態で登校したら、勉強に集中できるはずがありませんよね。学校での学びを充実したものにするためには、とにかく「早寝・早起き・朝ご飯」が大切。もしも夜の寝つきが悪いお子さんでしたら、まずは早起きから始めるといいですよ。ぜひこの機会に、睡眠習慣を改めてみてください。それから、多くの親御さんにとって気がかりなトイレと給食について。特に新1年生の子を持つ親御さんは「うちの子は、ちゃんとトイレにいけるだろうか……」と心配なのではないですか?そういった不安を親子ともども解消するために、できればおうちにいる間のいつも同じ時間帯に排便する習慣をつけておくといいですね。学校では、ゆっくりトイレに行って排便する時間がとりにくいものです。入学後トイレに行くのを我慢して便秘になってしまったというお子さんもいるのですよ。もちろん授業中でも、行きたくなったら先生に言ってトイレに行っていいのですが。そして給食のこと。今まで食べたことがないものが出てくると、「食べられない」と言うお子さんがいます。この問題を解消するには、親御さんが給食の献立をみながら子どもが食べたことのない(あるいは苦手な)ものを作り、家族で「おいしい!」と言いながら食べてみるのが一番!アレルギー食品以外は、いろいろなものを食べる練習をしましょう。安心して新生活を送るためには、こうして生活習慣を安定させることがとても大事なのです。「聞く」より「聴く」!親の不安が子どもの不安になるではここからは、この時期の親御さんのお悩みに、“養護教諭の視点から”アドバイスをしたいと思います。親御さんからの質問【1】先日クラス替えがあり、担任の先生も変わりました。親としては「友だちも先生も変わって大変だ」と思ってしまいますが、実際のところ子どもは新しい環境をどれぐらい負担に感じているのでしょう?また、慣れない日々のなかで、子どもなりに新しい環境に適応しようと頑張ってくると思いますが、帰宅後、子どもにどのような声かけをしてあげれば、より子どもの翌日からの頑張りに変えてあげられるでしょうか?「子どもが新しい環境の中で戸惑わないか心配だ」というお気持ち、よくわかります。ですが、子どもは意外に適応力があります。初めはうまくいかなくても、友だちの様子を見たり先生から指導してもらったりして、日々成長していきますから、安心してください。親がいろいろ心配してあれこれ聞くことは、「質問に答えなくては」というプレッシャーを子どもに与え、大きな負担になってしまいます。大人が子どもに「聞く」のではなくて、まずは子どもの話を「聴いて」あげましょう。その中で「頑張ったね!」「大丈夫!」などの言葉かけが大切です。また、子どもにとっては友だちの存在がとても大きいので、低学年であれば一緒に登下校したり、下校後遊んだりできるお友だちを早めにつくるといいですね。声掛けは「できるでしょう!」より「できるかな?」親御さんからの質問【2】ピカピカの1年生になって、モチベーションが上がっている様子の我が子。「これは子どもの自立のチャンスだ」と思い、つい「もう○○なんて一人でできるでしょう?」「1年生なんだからしっかりね!」言ってしまうことが増えています。これって期待のしすぎでしょうか?正直言ってまだまだ甘えん坊なので、プレッシャーを与えていないか心配です。私も以前、小学校5年生の子をもつ親御さんから、こんな相談を受けたことがあります。“朝、私が時間割をそろえ、靴下まではかせています。「自分でやりなさい」というと「じゃあ学校へ行かない」と駄々をこねるので、ついついやってしまう。どうしたらいいのでしょうか?”子どもたちの自立は、発達段階に合わせて少しずつ進みます。子どもは生まれたときから、年齢に応じてクリアしていくべき発達課題をもっていて、年齢相応の課題をひとつずつクリアしながら自分ができることを増やしていくのです。そして、課題をクリアしていくのには適時性があり、最適な年齢でクリアできるとその力が付きやすいという特徴があります。小学校5年生の子の例のように親が手をかけすぎてしまったり、「自立させよう」と思うあまり子どもを放置してしまったりすると、子どもが身につけるべき力をつけさせるのに余計なエネルギーがいります。もちろんこれには個人差がありますから、一概に「何年生だから~~ができるべき」と言い切ることはできません。発達段階に合った課題を子どもがクリアしていくために大切なことは、「自分でできるかな?」など本人のやる気を引き出す声掛けや、できたときに「すごい、さすが!」などと褒める声掛けをしてあげること。時間割の準備をする、上履きを洗う、忘れ物をしない、など「他の子どもができているのに、自分の子どもはできていない!」なんてこともあるでしょう。親御さんは焦るかもしれませんが、できないことがあっても大丈夫です。少しずつ挑戦させながら、失敗しても「大丈夫、そのうちできるようになるから」と自分の失敗談なども話しながら励ましたりするといいですね。「みんなできているのになぜ、あなたはできないの!」は禁句ですよ。自分の想いを人に伝える練習を!親御さんからの質問【3】学校の先生から「自己主張をできるようにしておいてほしい」というお話がありました。特に「分からない」「できない」といったネガティブな自己主張をしっかりできることが大切だ、とのこと。でもうちの子どもは、こうしたことを自ら口に出せずじっと口をつぐんでしまいます。うまく言葉を引き出すコツを教えてください。低学年のお子さんには、「自分が困ったときには、相手にそれを伝えることが大切だよ」と教えてあげてください。実際、「困ったとき、何も言えずにただ泣いてしまう」「トイレを我慢してお漏らしをしてしまう」という1年生はいるものです。一方で、自分の主張ばかりして、相手を受け入れることが苦手なお子さんもいます。人間は社会的動物ですから、集団の中で他者と共にしか生きていけません。その中では、まず自分の考えや欲求をもち、それを他者に伝える必要があります。伝えたらすぐにそれが通るということではないので、時には思い通りいかなくて我慢することも必要。ですから、1年生になったらまずは自分の気持ちや要求を言葉で(文字や他の表現も可)相手に伝えることができるようになるといいですね。家庭では、「お母さん!」と子どもが言うだけで「ああ、お水ね」とお水を出してしまうなど、子どもの要求を簡単に叶えてあげてしまうようなこともあるでしょう。ところが、クラスという集団の中ではそうはいきません。何も言わないと、だれにもわかってもらえないこともあります。自分の想いや要求を言葉で伝えることは必要なのです。それから、「分からない」「できない」などの言葉は、しばしばネガティブな表現と取られます。お家で親から「どうしてわからないの!」「なぜできないの!」などという反応を返された経験があると、子どもはどうしても「分からない」「できない」と言えなくなってしまいます。どんなことでも否定から始めるのではなく、まずは肯定です。肯定されることで、子どもは自信をつけていくのですから。心身ともに健康に育つための「4大栄養素」入学や進級にあたり、親子でいろいろ不安になることもありますが、大丈夫です。できた、できないに一喜一憂するのではなくドーンと構えましょう。「しっかり食べる」「たっぷり眠る」「からだを動かして友だちと群れて遊ぶ」「安心して受け止めてくれる大人がいる」の4つが家庭で保障されている子どもは、少々のことがあっても十分乗り切ることができます。最近は、この4つが崩れていることが多いのですが、これぞ家庭の役割です。4つのことをしっかり満たしてあげれば、子どもは新たなことに挑戦したり、失敗してもまたチャレンジする意欲を持てたりします。これぞまさに、心身ともに健康に育つための「4大栄養素」と言ってもいいでしょう。
2019年04月08日前回 は、アレルギーが分かってから今までの振り返りを書かせていただきましたが、今回は現在のアレルギー対応について書かせていただこうと思います。できれば幼稚園に入園する3歳までに卵アレルギーも解除になれば…と淡い期待を抱いていたんですが、残念ながら叶わず、園には事前に先生と面談をし、給食は鶏卵の除去対応をお願いしています。それと同時にもしもの時に備え、食物アレルギーが出た時の対応法が記載された用紙と、処方されているアレルギー用の飲み薬を幼稚園に保管していただき、何かあったらすぐに連絡をもらえるようお願いしています。娘自身にも、お友達と給食やお弁当の交換をしないように伝えていたんですが、入園からしばらくすると自分の給食と他の子の給食が違う事に気づいたようでした。そもそもあまり給食が好きじゃないせいか特に気にした様子は見せず…。メニューがどうこうより、野菜が入ってるかどうかのが気になるみたいです(笑)皆と違う事が嫌になったりしないかなと心配していたんですが、娘のポジティブな発言にこちらが励まされました。そして入園からしばらく経ち、仲良くなったお友達のおうちに遊びに行かせてもらう事になりました。会話の流れでアレルギーの話はしていたんですが、娘だけが食べられないという事がないよう、とても気を使ってくれて泣きそうになりました。気遣ってもらうとつい反射的に謝ってしまうんですが、アレルギーは誰のせいでもないし、このとき以来、気遣いに最大限感謝しようと、まずは「ありがとう」と滅茶苦茶伝えるようにしています。それこそ拝むくらいに…アレルギーがある子にとって「皆と同じものを食べる」というのはとても特別でうれしいことだと思います。我慢させてしまう事も、もちろんこれから先あると思うんですが、なるべく娘が、自分のアレルギーを気に病まないような解決法を見つけていきたいと思っています。
2019年02月26日4歳になる娘は、卵アレルギーがあり、現在除去しています。食べた量としては、15g程度だったのですが、数日間食べさせて、アレルギー症状が出てなかったので油断してしまいました。幸い、かかりつけの先生にすぐ見てもらい、娘の症状を見てすぐ「アレルギーだね」と飲み薬を処方して頂きました。ひどい場合は点滴になるそうですが、処方されたものを飲んでしばらくするとすーっと症状が治りました。離乳食は平日の午前中にというのを守っていたおかげですぐに対処出来たので、本当に良かったと思います。アレルギー症状は一気に悪化する場合もあるので、あれ? と思ったらすぐに病院へ行くことが大事だなと実感しました。元々肌が弱かったのもあり何かしらアレルギーはあるだろう覚悟はしていたんですが、この事がきっかけで後日他の食べ物も含め採血によるアレルギー検査をしました。この検査の結果、小麦だけでなく、卵と牛乳もアレルギーがわかり1歳半の再検査まで卵、小麦、牛乳を完全除去することに。■娘がアレルギーになって困ったこと、初めて知ったこと離乳食期を過ぎ、取り分けができる月齢になっても、小麦が食べられないとかなり外食の選択肢が狭まるので、お弁当を持参するか、食事時を避けて出かけていました。小麦、牛乳が除去解除になった時、最初はやっぱりあげるのが怖かったんですが、今は問題なく食べられています(アレルギー検査をすると今でも牛乳はクラス2と出ますが症状は出ません)。検査が陽性でも症状が出ない場合もあるし、その逆もあるので、自己判断せず信頼できるお医者さんの指示に従うのが一番だと思います。そして最後に、現在も卵を完全除去している我が家の有難い味方な商品を紹介したいと思います。■卵アレルギーっ子のお母さんの味方! 「実は卵不使用」な商品娘は「卵は使用していないけど、同じ製造ラインで卵を扱っている」という商品はセーフなので、ありがたいことに選択肢が少し広がりました。ただ、仕様変更があって卵を使うようになっていた! なんて事がないように、買う都度に必ず成分表はチェックしています。長く付き合う可能性もある子どものアレルギーですが、無理せず使える市販品は活用する為、これからも情報収集していきたいと思います。
2019年02月19日花粉が気になる季節になりました。最近は幼稚園や小学校でマスクをしている子どもをよく見かけます。わが家は親子でアレルギー性鼻炎、しかも、1年中症状のある通年性アレルギーですが、花粉の季節はいつも以上にムズムズしてしまいます。くしゃみや鼻づまりでつらそうな息子を見て、少しでもラクにしてあげたい母心から、日々免疫力アップにつながる食生活を心がけています。フードスタイリストの筆者が試してみてよかった、体の中からサポートしてくれる食材やその食べ方をお伝えします。免疫力アップのキーワードは「発酵食品」花粉症などのアレルギー症状は私たちがもつ免疫機能が過剰に反応しているときに起こります。その免疫機能をつかさどるのは「腸」です。わが家では免疫力アップの為に、腸内環境を整える発酵食品を日々の食生活に取り入れています。毎日食べられるものを選びましょう発酵食品と言われて、真っ先に思い浮かぶのがチーズやヨーグルト。和の食材であるみそ、しょうゆ、納豆、漬物、そしてかつお節も発酵食品です。韓国のキムチにヨーロッパ発祥のピクルスも。数え上げるとキリがありませんが、たくさんの発酵食品の中から、まずはわが子が毎日食べ続けられると思う食材を選びましょう。わが家のスタンダードは、デザートに「朝ヨーグルト」わが家の朝の食卓には必ず「デザートとしてヨーグルト」が並びます。なぜ「デザートとして」の部分を強調するかと言うと、「デザート=食後」だから。乳酸菌は胃酸に弱いため、乳酸菌をたっぷり含むヨーグルトを朝起きたばかりの空腹時に食べても、腸まで届かないのです。なので、まずは朝食をしっかりとって、胃酸が薄くなった食後に食べるのがおすすめです。もうひとつのスタンダードは「夜納豆」納豆はさまざまな栄養素を含む、日本が誇るスーパー発酵フード。納豆菌は腸内でも発酵を進めて、善玉菌を増やしてくれます。血液サラサラ効果で知られるナットウキナーゼは熱に弱いのですが、納豆菌は熱にも強い!うす揚げに納豆とチーズを入れてトースターで焼いた「納豆きんちゃく」、アボカドやちりめんじゃこを加えたりとアレンジ豊富な「納豆パスタ」、ひじきやにんじんのすりおろしで栄養価アップの「納豆おやき」など、子どもが好きな納豆メニューにどんどん挑戦しましょう。おやつは気になるあの発酵食品!わが家では、花粉が気になる季節はいつも以上に野菜や穀物を中心とした和食を心がけています。本当はおやつもおにぎりに切り替えたいところですが、甘いものを一気にカットしてしまうのもかわいそう。そこで、登場するのが「チョコレート」。実はカカオ豆を発酵させた立派な発酵食品です。砂糖の含有率が低いけれど食べやすい、カカオ配合70%程度のものがおすすめ。おやつ時間も発酵食品で免疫力アップをはかりましょう。花粉症の症状は、特定の食品を短期間に食べて、すぐに改善するというわけではありません。親子で日々の食生活をちょっとだけ見直して、季節の変わり目がより楽しく過ごせるとよいですね。<文・写真:フリーランス記者稲井華子>
2019年02月15日「いつも元気で、あまり風邪を引かない」「集中力、やる気がある」「好奇心が旺盛」「落ち着きがある」これらは、まさに “心身ともに健康な子ども” の特長です。そんな子どもにするための大きなカギが「腸」にあるのをご存じですか?子どもの「腸内環境」が、体はもちろん、心にも大きな影響を与えるのです。その理由と、子どもの腸内環境を整える効果的な食事法についてご紹介しましょう。緊張するとお腹が痛くなるのはなぜ?人間の体の中でも、腸は「第二の脳」とも呼ばれ、その役割の大きさ・重要性が指摘されているのはご存じの方も多いでしょう。アトピーや花粉症などのアレルギー性疾患や、メタボリックシンドロームなどの発症に、腸内細菌が関係していることもわかってきています。また、最近では、腸内環境を整えることを「腸活」と呼んだりして、ちょっとしたブームにもなっていますよね。腸の役割は、食べたものを消化し、栄養分や水分を吸収して便をつくることですが、実はそれだけではないのです。腸内細菌学・微生物分類学が専門で、理化学研究所特別招聘研究員・農学博士の辨野義己先生は、腸は「脳」ともつながっていて、感情や頭の働きを変化させることが明らかになってきたと言います。例えば、「意欲」や「集中力」に関係する神経伝達物質のドーパミン。多く作られすぎると精神疾患の引き金になるといわれていますが、腸内細菌は、このドーパミンの産生を抑制する働きを持ち、血流を介してドーパミンの量のバランスをとっているのだそう。また、「感情や気分のコントロール」や「精神の安定」に深く関わっているセロトニンにも腸内細菌が関わっています。これが不足すると、脳の機能の低下が見られたり、心のバランスを保つことが難しくなったりするのだそう。子どもにとっても大人にとっても、重要な神経伝達物質と言えるでしょう。まさか腸内細菌が、意欲や集中力などに関係する神経伝達物質の量を調整したり、精神安定の一助になっているなんて、ちょっと驚きですよね。でも皆さん、仕事やプライベートで極度のストレスを感じたときに、なぜかお腹が痛くなった経験はありませんか?この “脳と腸がお互いに情報を伝えあっている状態” は「脳腸相関」と呼ばれ、いま多くの研究が進められています。どうやら、心身ともに健康な状態を保つためには、腸内環境を整えることが重要なようです。小学生の3人に1人が便秘&便秘予備軍となると、自分の子どもの腸内環境はどうなっているのだろう、と疑問が湧いてきますよね。ここで興味深いデータをご紹介しましょう。NPO法人日本トイレ研究所の調査(2017年)によれば、小学生の3人に1人は便秘状態・便秘予備軍であることが判明しました。さらに、便秘の小学生のうち約半数が便秘を誰にも相談をしたことがないという結果も。毎日もしくは2日に一度でもスッキリ快便な場合はひとまず安心ですが、便秘の場合は心配です。便秘=「腸が健康ではない」ことの証だからです。便秘の子どもが増えている背景には、「野菜嫌いで肉食の子が増えたこと」と辨野先生は指摘します。肉類中心の食生活は、腸内の悪玉菌を増やしてしまうのです。周知の通り、悪玉菌は有害物質を作って体に悪影響を及ぼす菌。腸には200兆個(計1~1.5㎏)の細菌が生息していますが、理想の割合は、善玉:悪玉:日和見(未知の菌)=2:1:7と言われています。悪玉菌が増えると、便秘になり、便秘になるとますます悪玉菌が増えるという悪循環にも陥ってしまいます。さらに辨野先生は子どもの便秘の要因として、「夜型生活で朝に排便の時間をとりにくい」「運動量が減っている」ことも挙げています。子どもが便の話をすると「汚いからやめなさい」と言ってしまいがちですが、便はもともと体の中にあったもの。腸内環境を推測する大切なツールとして積極的に便の話をできる関係を保つことが、子どもはもちろん、家族の腸内環境を把握するのに役立つでしょう。便秘の子どものいい食べ物、食事とは?子どもが便秘の場合、食事にどう気をつけたらよいでしょうか。30年間で4万人の大腸内視鏡検査を実施した腸のエキスパートである、松生クリニック院長の松生恒夫先生によれば、以下の食べ物が効果的とのこと。■食物繊維が白米の25倍含まれるというもち麦■納豆や味噌などの発酵食品■オリゴ糖が多いキウイなどの果物■海藻やきのこ類■オリーブ油そのほかの改善法としては、「朝起きたら、お水かお茶を一杯飲む」「夕食から寝るまでの時間をなるべく空ける」「毎日湯船につかる」なども挙げています。「うちの子、便秘かも?」と思ったら、ぜひ実践してみましょう!子どもの腸はまだまだ未熟!子どもの腸内環境を整えるうえで、もうひとつ頭に入れておいてほしいことがあります。それは「食事」です。アレルギーや免疫学などを医療に導入し、自身のクリニックで多くの子どもの治療を行ってきた医学博士の西原克也先生は、著書の中で次のように書いています。呼吸や腸、免疫などのシステムが大人の人間と同じように働き出すには6歳くらいまで時間がかかります。さらに、小学生のうちはまだ人間として“駆け出し”の段階であり、腸や免疫の働きが成熟してくる12歳くらいまでは食事や生活習慣などに引き続き注意を払っていかなくてはなりません。(引用元:西原克也(2018),『子どもの腸には毒になる食べ物食べ方』、青春出版社)小学生ともなれば大人と同じような食事をすることが多いと思いますが、子どもの腸はまだまだ未熟だというのです。西原先生は、子どもの腸に良い食べ物、悪い食べ物として以下を挙げています。<子どもの腸に良い食べ物>煮魚、焼き魚、野菜の煮物、温野菜スープ、温めた豆腐、玉ねぎ(加熱したもの)、ゴボウなどの根菜類、トマト、梅干し、ニンニク(加熱したもの)、乾燥シイタケ、シメジ、きくらげなどのキノコ類、40度以上に温めた飲み物<子どもの腸に悪い食べ物>玄米などの雑穀類、カレー・明太子・キムチ・ショウガなどの辛い刺激物、うどん・パン・パスタなどの小麦製品、刺身などの生魚、ユッケなどの生肉、インスタント食品、ファーストフード、アイス・かき氷などの冷たい食べ物、冷たい飲み物特に、日頃から冷たい飲み物を飲む習慣がついてしまっている場合は、気をつけてください。腸の内部の温度が、0.5~1度下がると、消化力や免疫力がガタ落ちの状態になって、悪玉菌も増えてしまうのだとか。ただ、うどん・パン・パスタなどの小麦製品などは学校の給食でも出てくるものですし、アイスやかき氷は子どもの大好物です。外出時やお祝いの席ではお寿司やお刺身を食べることもあるでしょう。これらすべてをいきなりNGにするのは難しいと思います。日々の食生活ではなるべく腸に良い食べ物を増やし、腸に悪い食べ物は食べすぎないように心がけていきましょう。***西原先生のクリニックでは、アトピーや食物アレルギー、潰瘍性大腸炎、発達障害やうつ病、自閉症などの子どもたちに、こうした腸に良い食事法とその他適切なアドバイスをしています。アドバイスを受けた子どもの中には、顔つきがキュッと引き締まり、目が輝くようになり、言葉も性格も快活になって、学校の成績が急に伸びるようになった子もいるそうです。大人もそうですが、子どもにとっても腸内環境を整えておくのはとても大切なこと。子どものうちから健康な腸にして、明るい毎日を送りましょう。文/鈴木里映(参考)AERA with Kids 2018冬号,朝日新聞出版西原克也(2018),『子どもの腸には毒になる食べ物食べ方』、青春出版社日本トイレ研究所|「小学生の排便と生活習慣に関する調査」ハッピー・ノート・ドットコム|子どもの腸活~腸内環境を整える食事~森永|ヨーグルトなんでもQ&A 第10回子どもの腸内育菌には家族のコミュニケーションが大切って本当?「カルピス」由来健康情報室|〝脳腸相関〟とは
2019年02月12日チョコレートやジュースを与える時期ひとつをとっても、家庭よって考え方はさまざま。「家庭の数だけ子育てがある」という言葉を痛感したときの、グラハム子さんの書き下ろしコミックエッセイです。こんにちは! 4歳、3歳兄妹の母、グラハム子です。子育てをしていると、よく『子育てに正解はない』『家庭の数だけ子育てがある』なんて言葉を聞きますよね。私は子どもたちが今よりもう少し小さいころに、それを痛感する出来事がありました。それは、初めて遊ぶお友だちの家にお邪魔したときのことです。 お友だちがまだ食べさせていない食べものを持って行ってしまいました。この『食材を与える時期』は、各家庭によってかなり差があると思います。ちなみにうちは、上の子は2歳過ぎまでチョコが入ったものはあげませんでしたが、下の子は上の子が食べているのを見ると欲しがるので、2歳前からあげていました。そしてこれはチョコだけではなく、ジュースだとか、炭酸飲料だとか、いろいろなものに当てはまります。別に誰が悪いわけでもないけれど、食べられないものを持って行ってしまったときの、あのなんとも言えない申し訳なさ。なるべくなら味わいたくありません。それに子どもたちだって全員で仲良く一緒のものを食べたいはず。なのでそれ以来、初めて遊ぶお友だちのときは、なるべく事前に、軽い感じで確認をするようにしています。またアレルギーについても普段の会話から気にしたり、こちらもできるだけ事前に「もしアレルギーなどで食べれないものがあったら教えてね」と連絡すると、みなさん教えてくれます。 もし事前に確認ができなかった場合は、『全員が食べられそうなもの』を考えて持って行くようにしています。各家庭で違って当然の子育て。家庭の数だけ子育てがある。それぞれを尊重し、気持ちのいいお付き合いができたら良いと思います!
2018年12月28日息子は、軽い喘息持ちです。常に治療が必要なわけではなく、ときに冷気や風邪などを引き金にして発作がでる程度です。5歳くらいになると、呼吸器官の機能を計測して喘息なのかの判定が可能になるようですが、まだできない年齢の息子は「喘息の傾向あり」ということになっています。じつは私の妹も子どものころは喘息持ちでした。いまは普段の生活を送っている分には発作がでることはないのですが、アルコールを摂取すると発作がでるそうなのでお酒は一滴も飲みません。妹が小学校低学年のころが一番ひどく、夜に発作がでて、母と妹で夜間診療に駆け込んでいたのを、いつも父と家で心配しながら待っていた記憶があります。発作を起こした妹は、病院で吸入をしてもらうと落ち着くようでした。■妹が教えてくれた喘息の重宝アイテムそして妹の息子も喘息持ち。一緒に子連れで祖母の家に遊びに行ったときも、発作がでて慣れない土地で夜間診療に行ったりと大変そうでした。その後に生まれたわが息子も「喘息の傾向あり」と診断され、発作のたびに吸入に通う日々が始まりました。私も気管が弱いし、私の父も喘息傾向ありだったから、もしかしたら遺伝的なものもあるのかも…と思ったりもしています。「吸入大変だよね」ある日妹に漏らしたところ…私の勝手な思い込みで、吸入器は業務用の医療機器のイメージがあったので驚きました。その場で検索してみると、案外リーズナブルな価格で吸入器のネット通販がたくさん出てきて…。■「息が止まってしまったら…」眠れぬ夜を過ごす日々に変化が!うちの息子は発作はそんなに頻繁にはでないものの、風邪をひいているときなんかはずっと息苦しそうにしています。また、咳がひどく、しょっちゅうのように嘔吐してしまい、夜間は本当に心配。そうなってしまうと、ずっと様子を見守り、眠れぬ夜を過ごすことがよくありました。夜間診療に吸入してもらいにいくにも、寝ている長女を起こし、真夜中にたった1人でぐずる子ども2人を病院へ連れていくのは至難の業でした。というわけで、わが家も昨年、小児科に相談して吸入器を購入しました!しょっちゅう風邪をひいている冬場はすごくすごーく重宝しています。また、小児科の先生からは「眠っている間の吸入もOK」と言っていただいたので、お布団の中で半分まどろみながらサクッと吸入できるのは思いのほか便利です。薬剤は定期的にかかりつけ医に処方していただき、親子ともに体力的にも精神的にもとても楽になりました。喘息の子どもを持つ身としては、息苦しそうに呼吸する姿を見ていると、こっちも苦しくなりますよね。いつか息がとまってしまうんじゃないかって不安でいっぱいになるものです。子どもの喘息で悩んでいらっしゃる方には、こんな方法もあるよって知っていただきたくて、今回記事にいたしました。治療の一つの選択肢として覚えておいてもらえると嬉しいです。■アレルギー体質の息子に母ができることは?またうちの息子、アレルギー持ちでもあります。7ヶ月になった頃にパンを与えると途端に体中に発疹が!そのときにアレルギー検査をしてもらったのですが、パン以外にも卵とハウスダスト、ダニにもアレルギー反応が!そうかそうか、うちの部屋が汚いのも息子の喘息の原因になっていたのかも…反省。というわけで、できる限りアレルギー物質が少ない部屋にしたいと私が心がけていることをご紹介いたします。掃除の仕方は、まだ試行錯誤が必要かもしれません。でもズボラな私は毎日掃除できていなかったので、いまは少しでも子どもにとって良い環境を作っていきたいと思っています。小児喘息は、思春期ごろになると体力もついて治ることも多いと聞きますが、それまでの期間も不安ですし、そもそも治るかどうかも定かでない…。少しでも症状が楽になるように、できることはしながら、気長に付き合っていこうと思います。※この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。喘息の吸入器使用についてはかかりつけの医師にご相談ください。
2018年12月28日ウーマンエキサイトで人気連載中のぽんぽんさんの記事 「お義母さん、赤ちゃんにソレNGです! 育児書を読んでください…」 は、お義母さんが子どもに蜂蜜を与えそうになってしまうというヒヤッとするエピソードでした。そこで読者のみなさんにも、育児中に祖父母の行動でヒヤッとしたことがあるかアンケートを実施。すると、たくさんの回答とエピソードが寄せられました。■8割以上の人が祖父母の行動に「ヒヤヒヤ」!「よくある」と回答した人が48%、「たまにある」と回答したことが35%でした。ふたつを合計すると83%となり、8割以上の人が祖父母の行動に「ヒヤッと」した経験があることに。Q1. 赤ちゃんや子どもに対する祖父母の行動でヒヤッとしたことはありますか?よくある 48%たまにある 35%ほとんどない 12%全くない 5%その他 1%では、実際にどんなできごとに「ヒヤッと」したのでしょうか? 多く寄せられた出来事としては、今と昔の子育ての常識の違いがあげられました。■蜂蜜がNGを知らない祖父母世代ぽんぽんさんのコミックエッセイでは「1歳未満の子どもに蜂蜜を与えそうになってしまう」という、危機一髪のエピソードでした。でも「1歳未満の子に蜂蜜はNG」ということ、いまの子育て世代は多くの人が常識として認知しているのではないかと思います。でも、祖父母世代は、どうやら違うようで…。やはり蜂蜜でした。お湯に溶かして飲ませようとして、「保健婦さんにダメと言われてる」と言っても聞く耳なし! 最終的に「母子手帳に書いてあるから」と言ったらあきらめた。このことでしょっちゅうケンカになり本当に疲れてしまいました。母親だし、子育ての先輩だと思っていたのに…。うちの実母は、1歳未満の息子に蜂蜜入りのマドレーヌを食べさせようとしました。1歳すぎないうちは、蜂蜜NGというのを知らず、なめさせようとしていた。とくに蜂蜜は何度言ってもわかってもらえず、つらかったですねここにあげた以外にも、「高級な蜂蜜なら大丈夫とすすめてくる」という投稿もあり、なぜか祖父母世代が蜂蜜に絶大な信頼を寄せていることがわかります。大人にとっては栄養に優れている食品なのだとは思いますが…。じつは、日本で乳幼児に蜂蜜を与えないように通達がされたのは、1987年なのだそう。当時はインターネットで情報が瞬く間に広がるということもなかったことから、通達を知らずに育児していた人もたくさんいると考えられます。このため祖父母世代が危険性を知らないこと自体は仕方がないとも言えますが…時代と共に育児も変わっていくことを、素直に受け入れてほしい…と願わずにはいられません。■「甘いもの」をあげないのはかわいそう!?じつはアンケートに寄せられたエピソードの大半が、食べ物にまつわるものでした。「おっぱいとミルクしか飲んだことのない赤ちゃんに果汁をすすめてくる」「おつまみ用の豆類を食べさせようとした」などなど、バリエーションゆたか。チョコレートを食べさせようとしたので、拒否すると「気にしすぎ、かわいそう」などと小言を言われたりしました。高齢だから理解されないのかもしれないし、その都度言うのは気が重いけど、ちゃんと説明して拒否してます。まだ加熱した牛乳もあたえていない息子に、ソフトクリームを食べさせようとしていました。ていねいに断りましたが、しばらく不服そうでした…チョコレートやジュース、とにかく甘いものをあげようとしてるところです。祖父母に会うのは、たまのことなので、ジュースについては諦めました…。たしかに、甘いものが好きな子どもは多いと思います。そして、祖父母たちが純粋に孫の喜ぶ顔を見たくて与えてしまうんだということもわかります。だけど、いつから子どもに甘いものを食べさせるのかは、保護者によって大きく考え方が異なるもの。ましてや、アレルギーがある場合や発達に合っていないものを食べてしまった場合、「ヒヤッと」ではすまない可能性も…。アレルギーが発覚し、完全除去食を主治医に指導されたのを伝えても何週間後には「そろそろ食べさせて大丈夫じゃない?」とアレルゲン食物を含んだものを息子に持ってきます。その度伝え直しますが、急用で義実家に預けることになったときなどが怖いです。アレルギーについては、たしかに以前は今ほど重要視されていなかった気がします。だからなのか誤った知識を持っている人も多く、「ちょっとだけなら大丈夫」「もう日数経ったから大丈夫」など軽くとらえられがち。アレルギーは甘くみると、最悪命にも関わる重大なことになりかねません。せめて、与えても良いかを事前に確認してもらえればいいのですが…。なかには「怖くて義実家にはもう行けない」と悩む人もいました。■「虫歯菌」はうつります!蜂蜜同様、現在の子育て世代にくらべて、祖父母世代は虫歯への意識も違っています。現在では虫歯菌の存在、その感染について広く知られるようになり、親と同じスプーンを使わない、口へのキスもしないなど、日々気をつけているパパママ。しかし祖父母は、ふとした瞬間に、自分の食べかけを子どもに与えていたり、同じスプーンで食べさせたりしてしまいます。同じ箸で食べ物を食べさせようとする。温かいスープなどはフーフー(口近めで)をやったあと、口をつけて確かめて食べさせようとしていた。歯槽膿漏や、虫歯の菌がついていたら大変なので急いでやめさせた。自分の使った箸やスプーンでご飯をあげようとしたり、赤ちゃんの手のひらにチュッチュしたり。親のわたしでもやったことないのに!義母が口の中でかみ砕いたものをまだ一歳だった息子に食べさせようとしたことがあります。大人の口内の虫歯菌がうつるし、衛生的にもNGだし、何より気持ち悪い…。『大人の菌がうつるからダメなんですよー』ってやんわり言って拒否しましたが、やはり『昔はみんなこうしてあげたもんだ』と言われました。私が仕事でいない間に、やられていたかもしれません(TОT)虫歯予防のために、親ががんばっているところを、一瞬のすきでされてしまうと、ついつい心の中で「ひぃっ!?」と叫びたくなりますよね。■子ども仕様になっていない家への帰省が憂鬱また、たまにしか訪れない実家や義実家では、部屋が「子ども仕様」になっておらず、危険なものにすぐ手が届く…という場合も。普段から子どものいる生活をしていないので、なにが危ないのかわかっていない」というエピソードもありました。義父が普段飲んでいる薬をぽろっと床に落としてしまい、義父はなんとも思わず「あとで拾えばいいや」くらいに思っていたらしい。子どもが寝ている時間帯のことだったので、義母と必死に探しました。義父はことの重大さがわかっておらず「なにが大変なの?」と聞いてきた。バスタブに水が入っているのに、風呂のドアを開けたままにしているのを見つけてびっくり! 子どもの手が届くところにカッター、ハサミ、包丁を置きっぱなし…。夫が小さいころに遊んでいたおもちゃがあり、遊べるよう用意してくれたのはありがたいが、息子の年齢よりも対象年齢がずっと上のもので、口にすっぽり入ってしまい飲み込みそうになったこと。また蜂蜜同様、比較的最近(2000年)になって義務化となったチャイルドシートについても、意見が聞かれました。子どもはチャイルドシートに乗せるということを知っているはずなのに、自分の運転に自信がある父。後部座席にチャイルドシートがあるにも関わらず、何度も子どもを助手席に乗せてでかけようとするので監視が大変です。毎回ケンカにもなるので、帰省が楽しみ半分憂鬱(ゆううつ)半分です。■子育ての常識の今、昔子どもを育てた経験のある祖父母は、子育て世代にとって、いわば先輩。だからこそ「なるほど」「そういう風にすればいいんだ」など、発見もありますし、助かるアドバイスも多くあります。しかし、赤ちゃんについての研究が進んだり、そもそも生活習慣が変化したり…。さまざまな要因で、育児の常識は変わってきていることも事実。今回、エピソードであげませんでしたが、「抱き癖」についても昔と今では考え方が異なっています。そう考えると、いまの子どもたちが親になる頃には、また子育ての常識が変わってくるかもしれません。そのときに、自分も違った常識を受け入れられるようにと心しておくのも必要ですね。実の親でも義理の親でも、何度も繰り返し、意見を言ったり注意したりすることに気が引けることでしょう。祖父母世代の認識をすぐに変えるのは難しいかもしれません。だからといって子どもの安全のためには、親としては譲れない部分もあります。しかしそこであきらめて会わないで過ごしてしまったら、子どもへのせっかくの愛情の手が少なくなってしまうかも。まずはパパママと祖父母がコミュニケーションが取れないと、正確な子育て情報も共有できないんじゃないかなと思います。パパママから写真を送ったりしながら、子どもの様子を積極的に伝えていくことから始めてもいいのかもしれません。また「祖父母手帳」を発行している自治体などもありますので、そういった情報を活用したり、育児書を見せたりしながら、子育てについて“一緒に”学べるといですね。Q1. 子どもの思いがけない行動でヒヤッとしたことはありますか? 回答数:1629Q2. 子どもの思いがけない行動でヒヤッとしたエピソードがあれば教えてください。回答数:739アンケート集計期間:2018/9/28~10/5<参考サイト>・NPO法人 孫育て: ニッポン全国の祖父母手帳
2018年12月02日専門家・プロ:野﨑誠秋も深くなってきた今日この頃、こんな時期によく目にする子どもの疾患があります。それはシラミ。有名ではありますが、実際に目にすることが少ない疾患の1つでもあり、いろいろと誤解されることの多い疾患でもあります。今回はそんなシラミのお話をしていきましょう。みなさんはシラミと言われたときに、どんな想像をするでしょうか?わたしは医者になるまでは、まず歴史の教科書を思い浮かべました。太平洋戦争のあと、大人が子どもに白い粉を吹きかけている、あの写真といえばわかるでしょうか。そこで行なわれているのはシラミの治療です。DDTと呼ばれる薬剤を子どもたちの頭に噴霧してシラミの感染を防ごうと努力していたんですね。でも、この写真のイメージが強すぎるのか、シラミは栄養状態が悪く、貧困な子たちに発生する疾患というイメージが根強いように思います。実はこのシラミ、現在、いつでも、どこでも、誰にでも発生しうる疾患となっているのです。外来で診察をしている印象では学童の0.1%以上、1%未満、全校で数名といったレベルで発生しているようです。欧米ではもっと高く5-10%と言われます。つまりクラスに必ず1名はかかったことがあるという計算になります。さらにその感染については、栄養状態や社会環境は全く関係しないということがわかってきました。大事なことなのでもう一度いいますが、「シラミは誰にでも発生しうる病気」なのです。まず敵を知ることが治療の第一歩シラミはいくつかの種類に分けられます。主に頭皮に定着してヒトの血を吸って生活しているのがアタマジラミです。大きさは、米粒よりも小さいくらい。形は手だけが肥大したノミのような形であり、主に髪の毛の中で生活しています。肥大した手をターザンのように上手に使い、髪から髪へ渡り歩いているので、目にすることはほぼありません。しかし、一度髪の毛から引き剥がされてしまうと、ゆっくりと地面を歩くことしかできない虫です。髪の毛の中という環境に特化した虫なんですね。そして卵は髪の毛の根本部分に産み付けられ、約2週間で孵化することになります。孵化したシラミはそのまま頭部にとどまり吸血を続けるか、ほかのヒトの髪の毛がくっついたその瞬間に新天地に飛び移り、生活を続けていくのです。つまり感染は頭髪の直接接触で起こります。そのため、家族内感染が多く、非常に高い確率で兄弟姉妹に感染しています。また、それなりの確率で母親にも感染しますが、父親への感染はほとんどありません。がんばれ、パパさん・・・。なぜかゆみがでるのかではシラミにかかるとなぜ、かゆみが起きるのでしょうか?先ほども述べたようにシラミはヒトの血を吸って生活していきます。そのときに血液がかたまらないように唾液成分を注入して血を吸うのですが、その唾液成分に対するアレルギー反応としてかゆみが出てきます。蚊に刺されるのと同じようなものですね。なお、蚊とは唾液腺の成分が異なりますので、たくさん蚊に刺されたことがあってもシラミに対するアレルギーが早く出現するわけではありませんよ。このアレルギー反応は、出現するまでに、一般的に数週間かかります。つまり感染して数週間が経過してはじめてシラミに対する症状が出てくるんですね。この潜伏期間の長さがシラミの感染予防を厄介にしている点であり、だからこそシラミは今まで絶滅せずに生き延びてこられたともいえます。多くのシラミはかゆみが出ないうちにほかのヒトに移ってしまいますから。このことは、この季節にシラミの患者が多くなる理由でもあります。活発に運動する夏の時期に感染した、あるいは運動会などの秋のイベント時に感染したシラミは、数週間後、ちょうどこの時期にかゆみを発生してヒトに気づかれるというわけです。人間はシラミに負けている?最初に写真のお話をしました。今から70年も昔の話です。だったら、今はさらに治療が進化しているかと言われるのですが、実は退化していたりして……。過去にシラミに対して使用されていた薬剤はDDTと呼ばれていました。その効果は非常に強く、シラミだけでなくほかの病原微生物に対しても非常に強い効果が見られました。そういえば、プロレス技にも同名のものがありますが、これは“非常に強力な技だから、その殺虫剤にちなんで”命名されたという話もありました。しかし、時代が過ぎると、DDTの生態系に対する悪影響が問題視されます。結果としてDDTは使用中止となり、現在はその前に使用されていたフェノトリンというピレスロイド系の殺虫剤が頻用されています。さらに人間にとって、分の悪い話が続いていきます。近年フェノトリンに耐性をもつシラミの増加が見られるようになりました。耐性を持っているシラミが半分弱という国もあるようです。日本でも沖縄に多いとか。人間、シラミに負けてるじゃんと思っても口にしてはいけませんよ。わたしもそのように思っていますが。あと1つ注意すべき点があります。それは薬剤は卵に対して効果がないということです。シラミの卵はシラミつぶしに見つけるしかない薬剤は卵に対して効果がありません。したがって、シラミに対する治療は薬剤を使用して成虫をたたくと同時に卵に対しても薬剤以外のアプローチで対応していく必要があります。それは卵を物理的に除去することです。先に述べたようにシラミの卵は髪の毛の根本に植え付けられます。そこで、一度何らかの方法で髪の毛の中のシラミの卵をゼロにしてしまえば、〈卵が新しく出ている=シラミの成虫が残っている〉ということがわかるのです。まず髪の毛を一房一房かきわけて、シラミの卵がいないか、逐一チェックしていきます。シラミつぶしという言葉がありますが、まさにその語源となった作業を行ない、シラミの卵を見つけていきます。そしてその卵の付着した髪の毛を根本から切り取って、トイレにでも捨ててしまいましょう。くしを使えばという話もありますが、シラミの卵はしっかりと髪の毛にくっついているために、少ししごいたくらいでは取り除くことができません。卵をこそげ落とすよりも、髪の毛を切ってしまったほうが早く治療が行なえるでしょう。え、髪の毛を全部切ってしまえばいいじゃない?まさにそのとおりです。男の子ならば丸坊主にしてしまえば、その瞬間にシラミは頭から全くいなくなります。実は一番早く確実な治療法は丸刈りだったりしますし、一番の予防法でもあるのです。だから、昔の男の子はみんな丸刈りだったんですね。アタマジラミの成虫と卵(右)。卵はのりのようなもので髪の毛にしっかりとくっついている〈コラム〉ヘアーキャスト?実はわたし、小学校のときに学校検診でシラミと診断されてしまったことがありました。そこで「皮膚科に行け」と言われまして、仕方がないので家に帰って父に見てもらいました。なにせ、その時代その町にはウチしか皮膚科がありませんでしたからね!父に髪の毛を見てもらい診断の時間です。「ヘアーキャストだね、これ」と。シラミではなかったことにホッとしつつ、ヘアーキャストについて話を聞くことにしました。ヘアーキャストとは特殊な形をしたフケの一種です。一般にフケの形は不定形で、固形の小さな塊となっています。しかしヘアーキャストは髪の毛に巻き付いた形のフケなんですね。ちくわ、バウムクーヘン、マカロニなどを想像してもらうと良いかもしれません。シラミの卵とヘアーキャストの違いはまずその形です。卵は髪の毛のある部分に楕円形に付着します。木の枝についたサナギのイメージでしょうか。対してヘアーキャストは円筒状。またシラミの卵はのりでしっかりと髪の毛に付着しているので指で取ることは大変です。一方、ヘアーキャストは髪の毛を包むようにあるだけですので、簡単に動かすことができます。よく見ると異なりますが、遠目ではけっこう区別が難しいようですね。そういえば検診の先生はかなり高齢だったような……。髪の毛についている白い筒状のものがヘアーキャスト。シラミの卵と形が似ている今回はシラミの話をしてみました。けっこう怖い印象がありますが、くわしい話を知ってしまうとそんなに怖いものではないということが理解いただけたかと思います。シラミの虫もよく見てみるとド○キーコ○グのようなユーモラスな形もしていますしね。次回は病気の話を離れて薬の話をしましょうかねえ。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年11月15日専門家・プロ:野﨑誠あせもってなんだ?今回の「あせも」の話もハワイから始めていきましょう。ハワイに行くといろいろなものが日本と異なるので、非常に興味深くついつい眺めてしまいます。どうしても皮膚の状態に目が行ってしまうのはまあ、職業病なのでしょう。そこで気がついたこと。ハワイではあせもができません。おや不思議です。なぜなんでしょう。汗疹と“あせも”汗疹。「あせも」と呼びます。この病気は当然ながら世界共通のもの。英語でも簡単な名前がついています。Heat rashです。Heatは熱。Rashは赤みで湿疹全般のこと。つまり、熱による発疹。言い得て妙です。この汗疹、専門的な本を読むと2つに分けられています。紅色汗疹と、水晶様汗疹です。紅色汗疹は読んで字の如く、赤いポツポツとした発疹が体の特に汗をかく部分にできること。水晶様汗疹はクリスタルのように透明でキラキラした発疹が、同様に体の汗をかいた部分にできることをいいます。全然違う見た目をしている2つの発疹ですが、原因は同一です。汗の排出口がふさがってしまうために汗の成分が皮膚の中に入る。そのためにアレルギーの反応が起こると考えられています。ただし汗の溜まる部分が浅いと赤い発疹となり、深い部分で汗が水たまりのように溜まると水疱のような発疹になるとされています。言われてみるとそういうものかと思われるかもしれませんが、“あせも”といってみなさんがイメージするものはそのような発疹ではないはずです。多分、暑い日に首や肘などの関節の内側にできる赤いぶつぶつとした発疹で、ときに痒くなるもの。そしていつの間にかなくなってしまうものではないでしょうか。そのような発疹については専門書には書かれていなかったりするんです。つまり、汗疹と“あせも”が同一ではなさそうなんですね。なんと。汗疹は、誰にどんなときにできるのか?しかし、専門書に書かれている汗疹も当然できることがあります。それはどんな場合か?このような汗疹は一般に乳児期によく見かけるものです。場所は関節の内側に限りません。汗をかくところ、そして蒸れる・こすれるところであればどこにでも発生する可能性があるのです。最も多いのはおなか、次いで腰からお尻にかけて、最後に背中です。手足にはあまり発生しませんね。特に乳児に多く発生し、幼児期以降ではよっぽど汗をかいたとき、もしくは高熱を出したあとくらいにしか見かけることはありません。それから、この汗疹はあまり痒くはないようです。ひどい汗疹が広い範囲に出ていても本人はけろりとしています。これが専門書に書かれた汗疹のでき方です。“あせも”は誰にどんなときにできるのか?対して“あせも”はもう少し上の年齢の子にできるようです。多くは幼児期から小学生の時期にかけて。なぜかそれ以上の子にできることはなく、成人にもあまりできることはありません。しかし成人でも“あせも”ができる人もいて、そのような人はどうもアトピー性皮膚炎を思わせる肌質の人が多いようです。よく発生するのは3カ所。首の前面、肘の内側、膝の裏側です。腰などにできることもありますが、皮膚の広い面に発生することがなく、多くは関節の内側のみに線状・帯状に出現するのが特徴です。そして、痒い。特に赤いぶつぶつの時期には痒みが強く、かきむしってそこからとびひになったり、湿疹をつくったりしている子もいます。ぶつぶつは時間とともに乾燥してかさぶたのようになり、最終的には剥がれ落ちてしまいます。これがいわゆる“あせも”の自然経過です。汗疹と“あせも”はなぜ起きる?では、汗疹や“あせも”の原因は何でしょうか。実は「不明」です。なぜ発生するのかよくわかっていないのが正直なところ。研究もあまり進んでいないようですし、専門家と言われる人もいなさそうです。まあ、生命に危険を及ぼすこともありませんし、自然に消える病気だからと言われればその通りなのですが。それでもいくつかの文献や資料、研究成果を確認していくと、ある程度、的外れではないように思われる原因が見えてきます。まず汗疹の原因です。あるメーカーの研究によると、汗疹のきっかけとなるものは表皮ブドウ球菌と呼ばれる皮膚表面に住みついている細菌です。その細菌がグリコカリックスと呼ばれるムチン質の物質、つまりゼリーのようなものを作り、そのゼリーに対するアレルギー反応によって赤みが出現するということのようです。これに対して“あせも”の原因は、どうもマラセチアという、これまた皮膚表面に住みついている真菌(カビ)に対するアレルギーの反応のようです。特にアトピーっけのある子が関節部分に汗によって悪化する湿疹があり、その湿疹の部分を詳しく調査するとマラセチアのアレルギーが見つかることもその証拠として考えられるようです。これらのことから汗疹も“あせも”も汗の影響、熱の影響により、本来はバランスを保って存在しているはずの一部の細菌や真菌が異常に増殖し、結果としてアレルギーの反応が出てくるために発生すると考えられるようです。あくまでも仮説ですが。汗疹と“あせも”予防の第一は汗をかかないことでは、予防のお話をしていきましょう。第一の予防は汗をかかないことです。つまり気温環境のコントロールですから、とにかくエアコンをしっかりと使用すること。その一言に尽きます。外来を受診される患者さんの数を見ていると、日本の湿度では最高気温25度を超えると“あせも”の発生が一気に増える印象があります。汗疹は、抱っこや洋服の影響によっても発生するため、そこまで厳密に気温が関係しているわけではありません。けれども温度が上がるにつれて発生率も上がる印象がありますので、温度の管理をしておくに越したことはありません。室温を25度以下に保つだけでもずいぶん発生を減らすことができるでしょう。次に汗を流すことです。いくらエアコンをしっかりとつけていても汗は必ず出ています。不感蒸散といい、汗の出がゼロになることはないのです。子どもはもともと多くの汗をかきますので、その汗をとにかく流せば汗疹の発生を予防することができるのです。まず朝起きて学校や幼稚園・保育園に行く前にシャワーで流すこと。これだけでもかなり汗疹を予防できます。また小さな子であればお昼寝のあと、大きな子であれば幼稚園・学校から帰ったあとにもシャワーをしたほうが良いですし、外出・お散歩から帰ったあともシャワーをするとそれだけで汗疹の予防になります。シャワーの話をするときに問題になるのが石鹸の使用の有無についてです。こちらも外来での印象ですが、一般の汗疹と“あせも”については石鹸までは必要ないでしょう。石鹸の使いすぎは乾燥肌やアトピーを悪化させる可能性もあるので、通常は使用せずにいても十分発生を抑えることができるようです。ただし、べたべたした“あせも”についてはどうも石鹸を使用しないとなかなか発生を抑えることはできないようです。その理由として考えられるのは“あせも”によって作られるゼリー物質は石鹸を使用することで溶かすことができるようなのです。だから、首、肘、膝の関節の内側など、べたべたした“あせも”ができそうな場所については石鹸を積極的に使用したほうが良さそうです。汗疹と“あせも”の治療法最後は残念ながら汗疹や“あせも”ができてしまったときの治療法のお話です。前にも述べたとおり、原因は皮膚表面でのアレルギー反応になりますので、ステロイドの塗り薬を使用して反応を抑えていくことが1つの治療となります。ちなみにステロイドの強さはそこまで強いものは必要ありません。むしろベタッとした軟膏性のものよりもサラッとしたクリームや乳液剤の方が症状を抑えられますので、種類よりも塗りやすさに注目した薬をもらう必要があります。また、ほかの皮膚炎に使用される薬剤でも有効なものがあります。それは皮膚を乾燥させる作用がある、細菌や真菌を抑える作用がある、ゼリー物質を抑える作用があるなど、いくつかの理由が考えられます。ニキビや水虫の薬がよく効いたという話もありますので、病院によっていろいろな薬が処方されるかもしれませんね。意外に(と言っては失礼かもしれませんが)民間療法にも効果が見られるものがあります。海水をかける、お酢をかける、熱めのお湯をかけ続けるなど、個性的な民間療法のお話を外来で聞いたことがあります。発生原因とその対策という考えからすると、細菌や真菌を減らす、ゼリー物質を溶かすなどの作用が予想され、ある意味納得するものもあります。まあ、いずれの治療法も病変部分に刺激を起こすことがあるので積極的にはおすすめしませんが・・・。汗疹や“あせも”の治療でけっこう難しいのは止めどきです。とくにステロイドはアレルギーの反応を抑える反面、副作用として細菌や真菌を増やしてしまいます。使いすぎると今度は細菌や真菌が増えてしまい、その症状が出てしまうことになり、治療に余計に時間がかかってしまいます。特に“あせも”で問題になるのですが、ポイントはかさぶたになったら治療を中断することです。かさぶたになっても薬を塗り続けていると今度は真菌そのものによるトラブルが発生しますので、「赤いとき、かゆいときには塗ること。かさぶたになったらやめること」と症状に応じて塗り方を調整すると上手に治療することができますよ。さあ、最後の最後にハワイのお話の答え合わせです。向こうの子どもに“あせも”が少ない理由。その1は湿度です。湿度が低いと明らかに“あせも”の発生が減ります。それは8月下旬に日本の湿度が一時的に下がったときにも同様の現象が起こりました。もう1つの理由は、海水浴やプールで汗を流せているからでしょう。つまり汗の発生を温度管理で抑え、かいた汗を上手に流してあげれば汗疹、“あせも”の発症を抑えることができるというわけです。野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)、国立成育医療センター(東京都世田谷区)、はせがわ小児科医院(東京都武蔵野市)などの皮膚科・小児皮膚科を経て、2013年、わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市)開院。院長を務めるかたわら、専門家向け、一般向け、教育機関(保育園、幼稚園、小学校、中学校など)向けの各種講演会、勉強会を精力的にこなす。雑誌他執筆多数。広い年齢層の皮膚病、あざの治療やスキンケアに携わる。わかばひふ科クリニックWebサイト
2018年09月21日ヲタママだっていーじゃない!
ムスメちゃんとオコメちゃん
猫の手貸して~育児絵日記~