助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが新生児赤ちゃんを迎えるお部屋の注意点についてお話ししてくれました。寝る場所の安全性や掃除しておきたいポイントなど、マンガで詳しく解説!出産が近づくと、赤ちゃんを迎えるために必要なものをそろえたり、お部屋の掃除をするママは多いかと思います。今回は、新生児赤ちゃんを迎える前にやっておきたい「お部屋の準備のポイント」についてお話しします。 赤ちゃんの寝る場所の安全対策最初に取りかかるのは、赤ちゃんが日中過ごす場所と寝室の2カ所の安全性を確認することと、掃除や整頓です。地震などで棚の物や本などが倒れてくる可能性を考えて、ベビーベッドや布団を置く場所を決めましょう。 窓際、エアコンの風が当たる場所も室温が変動しやく、避けるようにしましょう。カーテンの近くは、風が入ったときにカーテンが揺れて赤ちゃんにかかることがあるので避けるほうがいいかと思います。また、直射日光が当たらない場所にしましょう。 沐浴をどこでするかによっては、キッチンやお風呂場や脱衣所もベビーバスや赤ちゃんを寝かせるスペースなど確保することが大切です。 赤ちゃんとの生活は、抱っこをするときや、おむつ交換などで手を洗うことが多くなります。またおむつを捨てる場所、替えのおむつや洋服などをどこに置くかなど動線を考えた配置にすると便利です。 赤ちゃんが過ごす部屋の掃除赤ちゃんが過ごす部屋や寝室はこまめに掃除することが大切ですが、忙しいと難しいことも。室内のホコリなどが溜まりにくい環境を作りましょう。また、テレビなどの電化製品の近くは、静電気などでホコリが溜まりやすいこともあります。音や光の刺激が赤ちゃんにとって強すぎる場合もあり、赤ちゃんの寝る環境としてはおすすめできません。 毎日掃除はしたいものの、赤ちゃんの機嫌やママの体調によっては、掃除機をかける時間がないときもあるかもしれません。赤ちゃんが寝ている間に掃除ができるように、音が出ない掃除グッズが便利です。赤ちゃんの布団周りやカーペットは、粘着カーペットクリーナーで掃除、畳やフローリングはフローリングワイパーなどで掃除するのがおすすめです。 カーペットなどは、外したり毛足が短い物にしたりするのもいいかと思います。エアコンのフィルターにホコリが溜まっていると空調の機能も落ちてきます。フィルターの掃除もしておきましょう。 赤ちゃんの過ごす部屋は、1時間に1回10〜15分程度の換気が理想ですが、家族に花粉症の方がいる場合は換気が難しい場合もあるかもしれません。その場合は、空気清浄機を用意しておくのもいいかもしれません。 家具や飾りも見直してみようリビングには、置物、写真立て、鉢植え、テーブルクロス、ガラステーブルなどさまざまな飾りがあります。大人だけの生活では気づかない、赤ちゃんへの危険が潜んでいることがあります。少し余裕のある妊娠中に、見直してみるのもいいでしょう。 つかまり立ちをしたときに、手に届きそうな場所に口に入るような小さな置物を置いたり、棚やテーブルにクロスを引いたりするのは危険なので片付けていきましょう。 壁にポスターなど画鋲を使って留めている場合、落ちてくる可能性もあります。テープなどに変えてみるのもいいでしょう。 家具もガラス製のテーブルや家具、角がある家具やテーブルなどは買い替えを検討したり、今後コーナーガードをつけるなど工夫していきましょう。 出産前に赤ちゃんの生活のイメージをもつことは意外に難しいものです。赤ちゃんにとって安全な環境か、子どものいる友人やきょうだいに部屋のチェックをしてもらうのもいい方法です。自分たちだけでは気づかなかったリスクを発見できるかもしれません。余裕のある妊娠中に準備してみてくださいね。 作画/はたこ監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2023年02月11日母乳育児での心配事は多々ありますが、出かけた先に授乳室があるかどうかもその1つ。最初のうちは大きなモールや子育て支援センターなど、確実に授乳室の設備がある場所へ出かけていました。授乳ケープでの授乳に慣れると、どんな場所でも授乳できるようになり……その油断が赤っ恥体験を招いてしまいました。授乳ケープ? 名前は知ってるけど…赤ちゃんが生まれて間もないころは、決まった時間だけではなく、泣くたびに授乳していました。母乳が出ているかどうかも定かではなく、右側、左側と何往復もさせていました。 とにかく授乳しやすいように、赤ちゃんがおっぱいを飲みやすいように、おっぱいは丸出しでないと落ち着かず、「家や授乳室でないと、とてもじゃないけど授乳なんてできない!」と思っており、授乳ケープを使っての授乳なんて考えていませんでした。 授乳ケープって便利なんだ!回数を重ねるごとに母乳の出がよくなり、私の授乳の仕方も上達してきました。慣れたのは赤ちゃんも同じで、だんだんと飲み方がじょうずに。すると、何往復もさせていた授乳が、生後6カ月になるころには右側1回、左側1回でたっぷり飲めるようになったのです。 そのころには赤ちゃんの体つきもだいぶしっかりしてきて、気候もよく、度々公園や野外に出かけることが増えてきました。そんなときこそ授乳ケープの出番。さっとかぶせれば簡単に目隠しになり、どこでも授乳できてしまうのです。 赤ちゃんが授乳ケープを取り払う!授乳ケープの便利さをすっかり気に入った私は、ある日、大型モールのフードコートで授乳をしていました。休日の昼時は多くの人で大混雑。授乳ケープでいつものように授乳をしていたつもりですが、何が気に入らなかったのか赤ちゃんがおっぱいを飲みながら突然手でケープを払い、おっぱいが丸出しに……。 慌てて戻しましたが、あれだけの人がいれば確実に見られていたと思います。恥ずかしくて、そのあとどうしたのかもよく思い出せません……。 いつでもどこでも授乳ができるということは、とてもストレスフリー。授乳ケープは本当に便利です。でも、授乳室が完備されている施設では、なるべく授乳室を使おう……と反省した出来事でした。 イラスト:sawawa 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2023年02月11日赤ちゃんが生まれると、毎日何度も授乳が必要になりますね。私の場合、最初のころは、眠くて抱っこしたままウトウトしてしまったりすることもありましたが、もっと授乳タイムを有意義にしようと考えました。今回は、私が授乳タイムに心がけていたことをお伝えしたいと思います。とにかく眠かった…産後すぐの授乳タイム赤ちゃんが生まれてすぐの産院にいる間は、初めての授乳にとにかく必死!という方が多いのではないでしょうか? 私もとにかく必死で、助産師さんにアドバイスをもらいながら授乳をしていました。体がつらいときは助産師さんが赤ちゃんを見ていてくれたので助かりましたが、問題は退院後。時間との戦いの日々だったと感じます。 疲れた体は睡眠を欲しましたが、それでもゆっくり眠れる時間もなく、授乳をしながらウトウトする毎日が続きました。抱っこをしていないと赤ちゃんが泣きやまないこともしばしばでした。 音楽を聴きながらリラックス赤ちゃんが生後1カ月を過ぎ、私の体調が落ち着いてきてからは、毎日何度もある授乳タイムをもっと有意義にできないだろうかと考えるようになりました。そこで、妊娠中に胎教のためにかけていた音楽をかけながら、授乳するよう心がけたのです。 胎教音楽を聴いていると、妊娠中のことを思い出して懐かしく感じ、私自身もリラックスできました。赤ちゃんも聞き覚えがあるからか、なんとなく落ち着いていた気がします。童謡や自分の好きな曲を流すなどして、赤ちゃんも自分もリラックスして授乳ができる環境をつくりました。 語りかけでコミュニケーションをとりながらまた、できるだけ授乳をしながら赤ちゃんに話しかけるようにしていました。「おいしい?」「今日はいい天気だね」など、赤ちゃんのほうを見て語りかけます。 授乳中に赤ちゃんと自分の目と目が合うとうれしくなりますよね。疲れているときは授乳が作業的になりがちでしたが、話しかけることによって、授乳中に赤ちゃんとコミュニケーションをとることができました。 「音楽」と「語りかけ」。胎教でしていたことを、そのまま授乳タイムにも心がけました。授乳中に妊娠中のことを思い出すと、いまこうやって目の前に赤ちゃんがいるということを感慨深く感じ、幸せな気持ちになります。 監修/助産師 松田玲子著者:石原みどり知的障害を持つ子どもと口唇口蓋裂を持つ子どもの母。波乱万丈で大変なこともあるが、子どもたちと幸せいっぱいに生活している。経験を踏まえ、子育てに関する情報を発信中。
2023年02月09日出産後の生活は、思い描いていた理想とはまったく違った……。一児のママ・みいのさんの体験談マンガ「産後ヤバイ話」より、赤ちゃんに母乳をあげる際に感じる不快感に悩んでいた、みいのさんの状況に「育児中同じ出来事があった」と読者の方からの共感の声が寄せられています。この記事では、中でも興味深かったコメントを紹介します!<「産後ヤバイ話」あらすじ>待ちに待った赤ちゃんが生まれて幸せなはずなのに、母乳を吸わせるたびに嫌悪感があり、罪悪感を感じてしまう、みいのさん。産後、心身ともにボロボロだったみいのさんは、「母親失格なのでは……?」と悩んでしまい……。 「せっかく赤ちゃんが来てくれたのに…」と悩み、苦しむ日々母乳をあげるときの吸われる感覚に不快感があった。「みんな産後も楽しそうなのに、私だけ赤ちゃんのこと、喜べない」と周りの人と自分を比べて「私はできない」と落ち込み、どんどん深いところへ落ちていった。 次第に赤ちゃんと2人きりでいるのも怖くなり……。 吸われる感覚が嫌で、できれば母乳をあげたくないと考える、みいのさん。しかし、助産師さんからの言葉を思い出し、「絶対に母乳をあげないといけないんだ」と思いながら赤ちゃんに母乳をあげていました。 インターネットで検索すると、原因が判明!?「なんでこんなに吸われる感覚が嫌なんだろう……」と思い、インターネットで調べてみると……。 自分が悪くて、嫌悪感があったのではなく、生理現象なのだとわかった、みいのさん。同じ症状を持つ人がいるんだと思えるだけで、少し安心しますよね。 これらのみいのさんが感じた症状に、読者からさまざまな声が寄せられました。 「私も同じだった!」と読者からの声続出!●私は、気持ち悪さや体の暑さを感じて不快感がでます。(中略)不調や寝不足からイライラもするので、夜中主人が寝ているとトゲトゲしてしまうこともあります。追加でミルクを与えているときでも症状があるので、姿勢や肩こり、寝不足の影響かなと思いますが、もしかしたらD-MERの可能性もあるのかな?と感じました。 ●わたしも多分これの強い一人です。(診断された訳ではないですが)今2人子どもがいますが上の子のときから吸われるとすごく嫌な気持ちになり、引き離したくなり、「吸われるときだけこの子が嫌い。」で心が埋め尽くされてしまいました。終わるとまたかわいい愛おしいに戻るのですが。途中で耐えきれず3カ月で育児用ミルクに変えました。そんな感じだったので2人目のときも無理だろうと思っていたのですが案の定入院中から断念。搾乳をしてはあげていましたがそのうち1カ月ほどで育児用ミルクに変わりました。母乳の方が愛情が生まれるといいますが、育児用ミルクだから愛情がないことは絶対にありません。(中略)気を抜いてこれでもいいやと自分の気持ちが楽になる方法をみつけれたらいいですね。 ●私も1人目は同じ感じでした。いけないと思いつつ、でも少しはあげなきゃという気持ちから、テレビ見ながらあげていました。「しんどいーと泣きながらあげたことも……」。結局そんな想いが影響したのか母乳はどんどん出なくなっていき、完ミに移行しました。その後、2人目を妊娠し「またあのつらい時間が待っているのか……」と憂鬱に思っていました。ところが、いざ母乳あげてみると苦痛じゃないんです。寝不足はつらいのですが、あげている間の苦痛はまったく感じません。本当に不思議なものです。 ●ネットの検索は、記事の真偽や、自分の性格や状況によって良くも悪くもなる可能性はあると思いますが、特にマイナス感情に対して「あぁ、自分だけじゃないんだ」っていう安心感が得られるのは大きいなと思います。 先輩ママからの当時の気持ちなどを、コメント欄にたくさんいただきました。嫌悪感があったとしても、それは赤ちゃんに対してではなく、生理的なもの。もともと産後などはメンタルのバランスが不安定な時期ですが、自分のせいではなく、生理現象なんだと思えるだけでも、心が軽くなりますよね。 育児中の悩みを1つ解決した、みいのさん。このあともさまざまな育児中の悩みにぶつかるのですが、それもひとつずつ、みいのさんなりに解決していきます。 『産後ヤバイ話』ベビーカレンダーでは完結しているお話なので、一気読みが可能です!ぜひ読んで、皆さんのご意見も聞かせてくださいね!
2023年01月30日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、赤ちゃんと過ごす部屋の注意点について教えてくれました。おしゃれなインテリアや雑貨はたくさんありますが、赤ちゃんと一緒に過ごす部屋で使用する場合には、おしゃれ面だけでなく安全面も気をつけることがとても大切。知らなかったでは済まされない…事故が起きてしまう前に今一度確認しておきましょう! 赤ちゃんがいる生活になると、今まで大人だけで生活してた環境では危険なことがあります。そこで今回は、乳幼児がいる家庭での見逃しがちなお部屋環境の注意点についてお話していきます。 おしゃれなテーブル、実は危険なことも?!部屋のインテリアとして、テーブルは色々なデザインのものがあります。以下のものは、乳幼児がケガをする可能性があるので注意しましょう。 ●角がある形のテーブルは、角に頭をぶつけてケガをすることがあります。角にぶつかっても、ケガをしないように衝撃を吸収してくれるコーナーガードなどのクッション材をつけるようにしても良いでしょう。 ●ガラステーブルは、体重をかけて浮いてしまったり、角にぶつかる、おもちゃなどをぶつけて割れてしまうことがあります。子どもが成長するまで一時的にしまっておいたり、買い替えも検討してみましょう。 ●折りたたみ式のものは、折りたたみ部などの金具に指を挟むことがあるので、カバーをするか一時的にしまっておきましょう。 ●テーブルクロスは、引っ張ったり転んでしまったり、クロスの上にあるものが赤ちゃんに落ちてくるなどの危険があります。テーブルクロスは避けて、ものもあまり置かないようにしましょう。 マット類は滑って転ぶ原因にもフローリングに敷いてあるマット類は、ハイハイ時期やよちよち歩きの時期の赤ちゃんは引っかかったり、すべって転んでしまうことがあります。ハイハイ時期や歩き始めた時期は、裏に滑り止めがついたものにしたり、毛足の短いものにするなど工夫していきましょう。マット類は敷かない方がベストですが、フローリングの場合、転んで頭を強く打つことがあります。赤ちゃん用のプレイマットやクッションマットなどを敷いておくと安心です。 ディスプレイの小物や写真たても注意が必要!棚の上にあるディスプレイ、花瓶や置き物などは、地震などの災害がなくても落ちてくることがあります。土台がしっかりとしていて倒れにくいものなどを選ぶようにするのがおすすめです。画びょうで留めているポスター類は壁に貼る用の両面テープに変えたり、写真や絵などの壁掛けのフックは固定がしっかりしてあるか確認してみましょう。特に赤ちゃんの寝る周りには、落ちてきそうなものは置かないようにしましょう。また、植物の植木や花瓶も倒してしまったり、鉢植えの土や石・肥料など口に入れてしまうことがあります。観葉植物を室内に飾る場合には、赤ちゃんの手が届かない場所に飾るなどの工夫をしながら取り入れるようにしましょう。空間をおしゃれにしてくれるインテリア雑貨やディスプレイ類は、赤ちゃんがいる家庭の場合には、飾る前に危険がないかをチェックするようにしましょう。 命の危険にもつながる!?コンセント類にはカバーを室内のあちこちに設置されているコンセント。コンセントはちょうど赤ちゃんの目線に入り、さらに「穴」も空いていたりと、どうしても気になって触ってしまうというお子さんが多いです。しかし、指しゃぶりをして濡れた手でコンセント部分を触ったり、コンセントの穴に何かを入れてしまうと感電事故にもつながってしまうため非常に危険です。コンセントが設置されている場所は、家具などで見えないようにするか、コンセントカバーをかけるようにするなど、赤ちゃんが気軽に触ることができないような工夫をすることが重要です。使っていないコンセントは、100円ショップやホームセンターなどで販売されている専用のカバーで塞ぐようにしましょう。 まとめ 部屋の中の危険なものは、月齢によっても変化していきます。成長の過程をみながら、家族でチェックしていけると良いですね。 参考記事:赤ちゃんを迎えるお部屋の準備、何をすればいい?寝る場所の安全対策は?いつ始める?おさえておきたいポイントとは|ベビーカレンダー参考記事:コンセントによる感電事故から子どもの命を守る!~原因と防止策~|防災新聞 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2023年01月26日ただでさえ出産後は疲労と身体的ダメージでボロボロなのに、他人と相部屋なんてストレスがたまるだけ!と思っていた私。出産する病院が決まったとき、私は迷わず個室を希望しました。しかし諸事情で個室と相部屋両方を経験した結果、相部屋も意外と良いかも!と考えが変わりました。出産前は知らなかった、相部屋のメリットをお話しします。産後は個室でゆったりが理想だった私が出産した病院では、トイレとシャワールーム付きの個室と4人で過ごす相部屋、2種類の病室からどちらに入院するかを選ぶことができました。他人の生活音で睡眠を邪魔されたくない、赤ちゃんが夜中泣いたときに肩身の狭い思いをしたくない、といった理由から、私は個室を希望しました。 個室での入院生活はとても快適でした。当時はすでにコロナ禍でしたが、マスクを着けずに生活できましたし、赤ちゃんの泣き声もテレビや電話の音も気にする必要はありません。私は赤ちゃんと2人の生活を満喫していました。 泣く泣く個室をあきらめることに…しかしこの病院では、個室は1泊あたり3万円強の追加料金が……。これから子どものことでお金がかかるのに、自分のぜいたくのためにこんなに高いお金は払えない。そう思った私は、産後4日目から相部屋に移ることにしました。のびのび過ごせた個室とは違い、狭いスペースで物音を立てないように過ごさなくてはならない相部屋を、最初は窮屈に感じていました。しかし私は意外にメリットがあることに気づいたのです。それは同室の方と助産師さんの会話から学べることがたくさんあるということです。 隣の会話に「なるほど!」例えば授乳について。初めての授乳は想像以上に痛くて、乳頭から血が出てしまうこともあったのですが、私はそういうものなのだろうと痛みを我慢し続けていました。しかし隣のママさんと助産師さんの会話から「乳頭保護器」というものがあることを知り、試してみることに。別のママさんは、赤ちゃんがおっぱいを飲んだあとに吐いてしまったとナースコールしていました。私はそのときの助産師さんのアドバイスを聞いていたため、自分の子どもが吐いてしまったときにも焦らずに対応することができました。私はもともと人に相談したり質問したりすることが苦手。入院中も「こんなことでナースコールしたら迷惑かな」と遠慮ばかりしていました。しかし相部屋になったおかげで、小さな不安や疑問が次々と解決されていったのです。 入院する前は、私は相部屋のメリットは料金が安いことくらいだろうと考えていました。しかし実際に相部屋に入院してみると、隣のママさんたちと一緒に子育てを頑張っている感覚になれて、心強かったのを覚えています。もしまた出産することがあったら、最初から相部屋もアリかもと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:渡辺まゆり2021年生まれの女の子のママ。幼児教室に勤務。介護福祉士、FP3級の資格あり。
2023年01月25日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、赤ちゃんへの薬の与え方について教えてくれました。赤ちゃんが薬を嫌がってしまう…とお悩みのママやパパも多いですよね。なかなか薬を飲んでくれないから…と実はNGな対応をしているかも!? 赤ちゃんに薬を飲ませる時、嫌がって飲んでくれなかったり…と悩むことは多いですよね。そんな時に、薬を搾乳やミルクに溶かして哺乳瓶であげる方がいます。実はこれはNGなんです。今回は、赤ちゃんへの薬の飲ませ方についてのお話です。 薬をミルクや搾乳に溶かして赤ちゃんにあげるのはNG?粉薬やシロップの薬を母乳(搾乳)やミルクと混ぜることによって、本来の味を変えてしまうと、大切な栄養源のミルクや母乳を嫌がって飲まなくなってしまうリスクがあります。もちろん大丈夫な赤ちゃんもいますが、リスクを避けるために基本的には粉薬やシロップは、水や白湯で溶かすようにしてください。また、溶かした薬を哺乳瓶であげると、後々に哺乳びんを嫌がるお子さんもいるので基本的にはスポイトやスプーン、薬杯であげるようにしましょう。 赤ちゃんへの飲み薬の正しい与え方とは?粉薬は通常、服用直前に少量の水や湯ざましを加えて混ぜ、スプーンやスポイトで口の中に入れ、その後、水や白湯などを飲ませます。赤ちゃんに話しかけながら飲ませ、じょうずに飲めたらほめてあげましょう。シロップなどの場合も、スプーンやスポイトで同様に飲ませます。粉薬をどうしても飲んでくれない場合には、小皿などに粉薬と少量の水を加え、練ってペースト状にします。水が多いとまとまり辛いので少量にしてみましょう。ペースト状にしたものを口の中の頬の内側や上あごに塗りつけ、水、湯ざましなどを飲ませて流し入れます。舌先は苦味を強く感じるので避けましょう。白湯を嫌がる場合は、母乳やミルクを飲ませてみましょう。 離乳食や食べ物に混ぜるのは大丈夫?搾乳やミルクと同様に、ご飯を食べるのを嫌がるようにならないよう、おかゆなどの主食には薬を混ぜないようにしてください。主食以外のものであれば、赤ちゃんが好む飲食物に少量混ぜて一緒に飲ませてもよいでしょう。食べ物に混ぜて薬を与える際には、以下の①〜③に注意しましょう。なかなか飲んでくれない時には、④や⑤の方法もおすすめなので参考にしてくださいね。 ①熱いスープや食べ物に混ぜると、薬の品質が損なわれることがあるので避ける。 ②酸味がある飲食物(オレンジジュース、スポーツドリンク、乳酸菌飲料、ヨーグルト等)に混ぜるのは避ける。薬のコーティングがはがれ、余計に苦味が出たり、効果が弱くなる薬もあります。 ③粉薬を飲食物に混ぜたまま長時間放置すると苦味が増したり、変質したりすることがあるので、飲ませる直前に混ぜるようにする。 ④ 冷たいと味覚が鈍るため、アイスクリームやシャーベットなどに包み込むようにして飲ませることもできます。 ⑤服用を補助するゼリー状の商品に薬を包んで飲ませる方法もあります。 まとめ お薬の種類によっても注意点が変わることがあるので、お薬の飲ませ方について困っている場合は、薬剤師に相談するようにしましょう。 引用参考文献:五十嵐隆監修一般社団法人日本小児総合医療施設協議会編集乳幼児・小児服薬介助ハンドブック参考記事:逆効果の恐れも…!?実はNG!ついやりがちな「赤ちゃんへのお薬の与え方」【専門家が解説】| ベビーカレンダー 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2023年01月20日私には3人の子どもがいます。1番上の長男が赤ちゃんのときは母乳の飲みっぷりがよく、母乳が足りているか心配するほどでした。しかし2番目の長女は長男ほどたくさん飲んでくれず、母乳もよく出たので授乳のたびに母乳の残りを搾り出すほどでした。母乳がよく出るからこそ体験した、授乳にまつわるトラブルの体験をお話しします。 長女は母乳をあまり飲んでくれず…長女は新生児のころから母乳をあまり飲んでくれず、片方飲むと満足していました。授乳の途中で寝てしまうこともしばしば……。私は母乳の出がよく、授乳し始めると飲んでいないほうの胸から母乳が噴水のように飛び出してきていました。そのため、授乳しながらもう片方の胸にタオルを当てて搾り出していました。 飲みながらむせるときもあり、胸の周りが母乳だらけになることも……。身長や体重は小さめながらも成長曲線の範囲内だったこともあり、もう少し大きくなったら飲む量も増えるかなと思って様子を見ることにしました。 母乳が溢れ、胸の周りが湿疹だらけに!長女が生後6カ月を過ぎ離乳食をスタートさせると、母乳よりごはんが好きなようでごはんをバクバク……。授乳量はさほど増えたように感じないまま、季節が夏になりました。すると新たな問題が発生したのです。 私は小さいころから肌が弱く、溢れた母乳で胸の周りがかぶれ始めてしまいました。夏場の汗も加わり、両方の胸全体が湿疹だらけに……。とにかく痒くてついつい掻いてしまい、いつの間にか湿疹がどんどんおなかのほうへと広がっていきました。そしてついには、湿疹が太ももにまで到達したのです。 皮膚科で塗り薬を処方され…胸の周りがただれ始め太ももにまで湿疹が広がった私は、皮膚科を受診することにしました。男性の医師に胸を見せるのは少し抵抗がありましたが、医師も仕事で見ているのだからと思いきって服をまくり患部をすべて見せました。あまりの湿疹のひどさに医師もびっくり。 授乳中のため飲み薬は服用せず、塗り薬を処方されて帰宅。患部を清潔に保つようアドバイスを受けたので、授乳後や汗をかいたあとには濡れタオルで拭くよう心がけました。治るまでに半年ほどかかりましたが、塗り薬のおかげで痒みも軽くなりとてもラクになりました。 母乳が出るのはいいことだと思っていたので、私にとっては予想外の体験でした。しかし肌トラブルを経験することで子どものあせもにも敏感になり、こまめに汗を拭くなど対処できていると思います。のちに下の子が生まれましたが、今度は母乳かぶれせずに済みました。これからも清潔さを心がけて過ごしていきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/しおみなおこ 著者:河津明香2男1女の母。旅行代理店勤務をしながらの育児を経て、フリーランスのライターへ転身。現在は発達障害の長男のサポートをおこないながら、旅行・育児・生活雑貨などの記事を中心に執筆。 イラスト制作者:マンガ家・イラストレーター しおみ なおこフリーランスイラストレーター。女性向け媒体をメインに、「大人かわいい」テイストのガールズイラストを描いています。夏とワインが好き。
2023年01月19日助産師・ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、新生児赤ちゃんのときにパパが活躍できる育児についてお話ししています。ママにどんなふうに伝えたらいいかなどわかりやすく解説! 新生児のときは、育児は授乳などママがメインになることが多いかと思います。そんななかでもパパが活躍できる育児のベスト3をお話ししていきます。 第3位 授乳(搾乳や育児用ミルクの哺乳瓶授乳)新生児期は、1回に飲める量が少ないため、母乳だけで授乳した場合、1日に10〜14回授乳すると言われています。母乳はママしかあげられませんが、最初は分泌量が多くないこともあり、育児用ミルクを足すこともあります。また、直接母乳を飲めなかったり、十分に飲み取れない場合、搾乳を哺乳瓶であげることもあります。また、育児用ミルクだけで授乳することを選択する方もいるかと思います。 パパの出番としては、混合栄養の場合は、母乳をあげている間に育児用ミルクを調乳して準備したり、母乳を飲み終わったあとにママと交代して育児用ミルクを追加するのもいいかと思います。搾乳や育児用ミルクをあげている場合はいつでも交代できますが、体調によってはママが授乳したいと思っていることもあるので「あげようか?」と確認してみてくださいね。 ここでポイントなのは、育児用ミルクをあげる量やタイミングは、ママと相談してからにしてほしいということです。育児用ミルクの量をあまり増やしたくない、できるだけ母乳をあげたい、母乳分泌量を上げるために頑張りたいなどいろいろな気持ちがママにあるかもしれません。ママを休ませてあげたいという思いやりが、ママにとっては望んでいないこともあります。お互いに相談しながらおこなってみてくださいね。 第2位 抱っこ新生児は眠りが浅く、抱っこしていないと泣いてしまったり、落ち着かなかったりします。赤ちゃんが泣くのは、空腹だけが原因ではありません。赤ちゃんは抱っこされて立ってゆらゆらしてもらうのが大好きです。 産後の体調も不安定な時期に、授乳や寝不足でママはくたくたです。食事やトイレも落ち着いてできないこともあります。赤ちゃんが泣いているときは、パパが率先して抱っこをしましょう。特に食事中に抱っこしてもらえるとありがたいです。お願いされる前に、「抱っこしてるから、ごはんゆっくり食べて」と言ってみるのもいいでしょう。 第1位 おむつ交換新生児は排泄の回数が多く、1日10回以上おむつ交換することもあります。産後は身をかがめたりする姿勢を続けると腰痛が出ることも。手洗いや消毒で手荒れがひどくなるママも多いです。おむつ交換はパパが率先しておこないましょう。夜間の授乳時も、おむつ交換をしてくれるとママの負担も軽減されます。 新生児期は里帰りをされることも多いですが、育児休暇をとってパパと一緒に乗り切る夫婦も増えてきています。やってほしいことを言わなくても、パパに気付いてもらいたいというのがママの本音ですが、なかなか難しいこともあります。コミュニケーションをとって、ママが何をしてほしいか、パパは何ができるかを言い合える関係を作っていきたいですね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2023年01月17日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、コロナ禍での新たな習慣の中で子どもがやっていいことや、注意してほしいことについて教えてくれました。コロナ禍での生活も長くなりましたね。大人はもちろん、子どもたちも自宅や園での生活の中でたくさんの新しい習慣を取り入れながら生活しています。感染予防につながる新習慣について改めて確認してみましょう! コロナ禍で、色々と生活が変わっていく中で、新習慣になったものがあるかと思います。我が家は、夫と小学1年生の娘の3人家族です。我が家で実際に実践している習慣も含め、小さな子どものいる家庭や園などでのコロナ禍で新習慣になったものの注意点についてお話します。 赤ちゃんへのアルコール除菌や手洗いは要注意!新型コロナウイルスの感染予防対策として習慣となっているアルコールでの除菌や手洗い。大人にとっては当たり前の習慣ですが、手の皮膚が薄く皮脂も少ない乳幼児にとっては注意が必要です。特にアルコールでの除菌はダメージを受けやすいため、避けた方がよいでしょう。万が一、赤ちゃんが使用する際にはアルコールによって手が赤くなっていないかなど、皮膚の状況をみながら使用を検討してください。乳幼児の手洗いは、基本的には流水と石鹸の手洗いで問題ありません。石鹸の泡の洗い残しがないようにしっかり流しましょう。アルコール除菌や手洗いは、大人と同じく小さな子どもにも徹底させたくなりますが、乳幼児や肌の弱いお子様の場合は、肌(皮膚)の状態などをみながら、上手に除菌や手洗いを取り入れて新型コロナ対策を行うようにしましょう。 我が家では、小学生になる娘は帰宅時と食事前の手洗いは、新型コロナウイルスが流行する前も心がけていましたが、声かけをしないとなかなか難しいこともありました。しかし、今は習慣化しているからか、自分から自然に手洗いをしてくれることが多くなりました。電動でハンドソープが出てきたり、泡の形が花などの形になったりと、手洗いを楽しめるグッズも増えた気がします。我が家の場合、アルコールや除菌や手洗いなどの習慣化によって、風邪や胃腸炎などになることもほとんどなく過ごせています。新型コロナウイルス感染予防対策にしていることが、他の感染症予防にもつながっている気がします。 参考記事:「赤ちゃんにもアルコール消毒」は実は間違い!?赤ちゃんに危険なことも!消毒時にやりがちNGとは?|ベビーカレンダー 2歳まではマスクは危険なことも!?年齢に合わせた対応を!幼児のマスクについては、賛否両論ありますが、今では外出時の習慣になっています。 もちろん、一定の距離がとれる混雑していない屋外や、スイミング、スポーツクラブなどの運動時は、マスクは外しても良いでしょう。我が家でも娘にそのように話しています。マスクをつけることが習慣となったここ数年で、様々なデザインのマスクが販売されるようにもなりました。子供用のかわいいプリントのマスクは、気分も上がることでしょう。「かわいいね」と褒められることもあったり、ファッションのひとつとしても楽しめますね。 一方で、息苦しさや会話時の表情がわかりにくい、聞き取りにくいなどデメリットも生じています。また、乳幼児のマスク着用については、危険を伴うこともあります。特に、2歳未満の子どもに対してはマスクの使用は危険性が高まると「日本小児科学会」では示されています。乳幼児は、自ら息苦しさや体調不良を訴えることが難しく、自分でマスクを外すことも困難となります。呼吸が困難になったり、夏場では熱中症の危険が高まる場合もあります。2歳未満の幼児のマスクの着用は十分に気をつけるようにしましょう。 参考サイト:「乳幼児のマスク着用の考え方」公益社団法人日本小児科学会 検温は習慣化し、家族の健康管理を!保育園では元々検温を毎日していましたが、家庭でも日頃から検温をするようになり、体調や平熱の管理もできる様になりました。また、鼻水が出る、喉の違和感、体調がいまいちな時は、無理せずに睡眠を多くとったり、栄養面に気をつけたり、家で静かに過ごしたりなど早めに回復するように家族みんなが心がける様にもなっているのではないでしょうか。検温などの体調管理については、大人だけでなく子どもにも習慣化したいものですよね。我が家でも毎日の検温は家族の体調管理にも役立っています。 感染予防のための「黙食」特に保育園や幼稚園、学校などで徹底されている黙食。子どもたちは大人以上に食事の際はおしゃべりせずに食事をするということが徹底されているように感じます。私たち夫婦は、食事の時の会話を大切にしていて、お互い楽しんでいます。しかし、娘は給食時の黙食が身についている様であり、食事時の会話は、違和感を感じるようです。楽しい会話も食事の楽しみの一つだと思うので、感染予防の黙食は少し寂しくも感じてしまいます。早く友達との会話を楽しみながらの給食が、安心してできるようになってほしいですよね。 まとめコロナ禍での新習慣は、健康管理や予防的な行動をとれる様になったと感じています。また、家族で家で過ごすことも多くなり、家族の大切さやつながりを強く感じるようになりました。 みなさんは、どんな変化がありましたか? 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2023年01月17日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、冬の赤ちゃんの服装でついついやりがちなNG行動について教えてくれました。赤ちゃんのためにと思ってやっていやことが実はNGだった……!?冬の赤ちゃんとのお出かけ、何を着せるか迷うママも多いかと思います。寒いかも、風邪をひかせないように……とついついやってしまいがちなことが色々。今回は、赤ちゃんの冬のお出かけの時の服装のポイントについてお話しします。 NGポイント①出かけ先が室内でも外でも同じ格好にしてしまう外出先によっても、服装を選ぶポイントが変わってきます。野外への外出で、外で過ごす時間が長い場合などは重ね着をして暖かい服装を心がけます。下着は綿肌着のものとして、アウターは風を通し辛いナイロンやフリース素材や中綿の入ったものなどを選びます。ここで気をつけたいのが、歩き出したりはいはいやつかまり立ちなど動きが出てきた赤ちゃん。着させすぎて歩き辛いなど活動の邪魔にならないように気をつけましょう。 服を着せすぎて赤ちゃんが暑くないかどうかは頬が赤くなっていたり、背中に汗をかいていないかで確認します。汗をかいてしまうと、身体を冷やす原因となりますので気をつけましょう。 また、赤ちゃんは頭の面積が広いので頭から冷えやすい傾向があります。毛糸やフリース素材の帽子も防寒には効果的です。室内の場合は、暖房で暑くなることがあるので脱ぎ着のしやすいものや、低月齢の赤ちゃんの場合はおくるみや掛け物で調整しましょう。 NGポイント②抱っこ紐でのお出かけでもアウターを着せてしまうベビーカー移動の場合は、足元が寒くなりやすいのでブランケットやおくるみなど掛け物で調整しましょう。毛糸やフリース素材の帽子、ベビーカーの頭側のカバーを下ろして風を防ぐだけでも寒さを防げます。 抱っこひもの場合は、キルト素材の厚手の洋服や中綿入りのロンパース・アウターなどは抱っこひもでママと密着すると暑くなりやすいです。赤ちゃんに重ね着させる代わりに、ママのコートやケープなどで一緒に包まって防寒しましょう。ブランケットなどを抱っこひもにクリップなどで留めるのもおすすめですよ。足元は靴下やレッグウォーマーなどで肌が出ないようにしましょう。 電車移動などは、荷物もあまり増やしたくないし最低限にしたいところかと思います。基本は脱ぎ着させやすいものを選ぶことが大切です。 今日の天気は?気温は?天気予報をチェックして!冬や春先は、時間帯によって寒暖差があります。朝寒くて厚着にしたら日中汗ばむような暖かさになったり、反対に日中暖かいので少し薄着にして出かけた夕方に気温が下がって寒くなってしまうことがあります。出かける時間帯や帰る時間帯も考慮して、洋服選びをしましょう。 また、お出かけの際には天気予報をチェックして天気だけでなく予想気温などもチェックしてみましょう。 まとめ赤ちゃんがどの服装が良いかは、赤ちゃんの普段の体温や汗っかきな赤ちゃんなど体質なども影響してきます。今回ご紹介したポイントを参考にしていただいて、お子さんにあった冬の服装で外出を楽しめると良いですね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2023年01月11日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、赤ちゃんへの正しい薬の与え方について教えてくれました。良かれと思ってやっていた赤ちゃんへの薬の与え方が実はNG行動かもしれません! しっかり確認しておきましょう。風邪などで赤ちゃんへ薬を飲ませなくてはいけない時に、飲ませ方に苦労されている方は多いかと思います。今回は、赤ちゃんへのお薬の飲ませ方についてお話ししていきます。 基本的なお薬の飲ませ方粉薬は通常、服用直前に少量の水や湯ざましを加えて混ぜ、スプーンやスポイトで口の中に入れ、その後、水や白湯などを飲ませます。話しかけて飲ませ、じょうずに飲めたらほめてあげましょう。 シロップなどは、スプーンやスポイトで同様に飲ませます。 ミルクや搾乳には混ぜるのはNG!粉薬やシロップをミルクや搾乳に溶かして飲ませる方がいます。これはやっている方も多いのですが、実はNGです。 ミルクや母乳(搾乳)の味を変えてしまうと、嫌がって通常のミルクや搾乳を飲まなくなってしまうリスクがあります。同様に、食べるのを嫌がるようにならないよう、おかゆなど主食に混ぜないようにしましょう。粉薬は、水や白湯で溶かすようにしてください。 哺乳びんであげると、後々に哺乳びんを嫌がるお子さんもいるので基本的にはスポイトやスプーン、薬杯であげるようにしましょう。 粉薬を飲むのを嫌がって飲んでくれない!どうしたら良い?赤ちゃんは、粉薬の「苦味」「におい」「ざらつき」等が原因で嫌がることがあります。最近では味やにおいを工夫して飲みやすくしている薬もあります。 特にジェネリック製剤で工夫されている薬もあるので、薬剤師に相談されると良いかと思います。どうしても飲まない場合には、次のような方法を試してみてください。 ①ペースト状にして飲ませる小皿などに粉薬と少量の水を加え、練ってペースト状にします。(水が多いとまとまり辛いので少量にします)口の中の頬の内側や上あごに塗りつけ、水、湯ざましなどを飲ませます。舌先は苦味を強く感じるので避けましょう。白湯を嫌がる場合は、母乳やミルクをあげます。 ②飲食物に混ぜて飲ませる薬の味を隠すため、赤ちゃんが好む飲食物に少量混ぜて一緒に飲ませます。 酸味がある飲食物(オレンジジュース、スポーツドリンク、乳酸菌飲料、ヨーグルト等)に混ぜるのは避けましょう。薬のコーティングがはがれ、余計に苦味が出たり、効果が弱くなる薬もあります。また、熱いスープや食べ物に混ぜると、薬の品質が損なわれることがありますので、避けましょう。 粉薬を飲食物に混ぜたまま長時間放置すると苦味が増したり、変質したりすることがありますので、飲ませる直前に混ぜるようにしましょう。 ③アイスクリームなどに包み込んで飲ませる冷たいと味覚が鈍るため、アイスクリームやシャーベットなどに包み込むようにして飲ませます。また、服用を補助するゼリー状の商品に薬を包んで飲ませる方法もあります。 まとめお薬の種類によっても注意点が変わることがあるので、お薬に適した方法は薬剤師に相談するようにしましょう。また、赤ちゃんはおなかがいっぱいのときは、なかなか薬を飲んでくれなかったり、体調がよくないときはいつもより機嫌が悪かったり、ぐっすり眠っていることも多く、薬をいつ飲ませたら良いか迷うこともあるかと思います。例えば、食後の指示の処方薬が必ず食後に飲まないといけない薬かなど、タイミングや飲まないときの対処方法も医師または薬剤師に確認しておきましょう。 【引用参考文献】五十嵐隆監修一般社団法人日本小児総合医療施設協議会編集乳幼児・小児服薬介助ハンドブック 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2023年01月09日息子の偏食に気づかなかった未就園児の時期Upload By カタバミ小学1年生のまちゃは、自閉スペクトラム症と知的障害があり、偏食と睡眠障害もありますが、赤ちゃんのころは母乳もミルクもよく飲み、何も問題はないと思っていました。2歳上にいるお姉ちゃんのほうが母乳を飲むのが上手でなく苦労しました。まちゃは、離乳食になってからも柔らかく煮た野菜をよく食べていましたし、お姉ちゃん向けに出したミニトマトやきゅうりのぬか漬けも食べていました。言葉が出ないのが心配で2歳半で入れた預け合いのサークルでも、お弁当づくりにはそれほど苦労はしていませんでした。家ではカレー、納豆、シラス、お鍋のあとの雑炊などを好んで食べていましたし、食欲もあるので、心配していませんでした。あんこやチョコレートなどの甘味は比較的いつでもほしがるので食べ過ぎないように注意をしているくらいでした。就園したら偏食が加速?Upload By カタバミ食事に関して、家庭で困ることがなかったまちゃの偏食がはっきりと問題になったのは幼稚園の年少のときでした。幼稚園の最初の面談で先生から「麦茶と少しのご飯しか食べず、ごくまれにメインのおかずを少し食べる程度です」と報告されたのです。介助が必要な子どもを集めたグループで食べていたそうですが、隣の席の男の子もいつも全く食べずに器を全部よけてしまうそうで、まちゃも同じことをするので2人の間には給食が境界線のように並んでいることがよくあったのだそうです。ただ、まちゃはカレーのときだけは全く介助がいらずよく食べていると聞きました。同時期から、通っていた児童発達支援事業所に持たせるお弁当も残すことが増えました。今まで食べていたウィンナーもミートボールもハンバーグも食べなくなり、食べるものといえば、味つけが塩コショウで脂身のない肉だけ。それまでは食べていたコロコロの小さな丸いおにぎりも食べなくなり、残してくることが増えました。家では朝晩よく食べているから良いかと思っていましたが、長距離ドライブ中にコンビニに寄っても、外食しても、帰省しても、まちゃの食べる物で困りました。空腹でも食べないの?いよいよ偏食と向き合うことにUpload By カタバミ年中からは近所の児童発達支援事業所に週5で通うことにしました。そこでは給食が出ていましたが、まちゃは1ヶ月以上の間全くその給食に手をつけず、毎日廃棄する状況が続いていたので、私がつくったお弁当を持たせることになりました。これには、さすがに焦りました。まちゃは、ご飯よりもパンを食べるので栄養のある食パンを焼き、焼き芋は必ず食べるので毎日お弁当に入れました。サツマイモがあまり売っていない夏の間は焼き芋の代わりにトウモロコシを入れました。毎日同じお弁当でしたが「食べてくれれば…」と全く恥ずかしいとは思いませんでした。まちゃは家でも決まった物しか食べませんでしたが、外の世界ではさらに気難しくなりました。行動療法の本を読んで偏食が治る方法も試しました。まちゃは10分くらい大泣きで嫌がったあとで小指の先程の大きさの苦手な物を食べてくれましたが、毎回大泣きさせてまで続けることに私が疑問を感じてしまい2ヶ月ほどでやめました。年長からは給食が美味しいと評判の療育園に通いましたが、まちゃの連絡帳の今日食べた物の欄には「米3粒」や「お茶のみ」などとよく書かれていました。療育園に参観に行ったとき、まちゃ以外にも海老反りになって給食を激しく拒否するお子さんがいて、先生はその子を抱えて食べさせようとしていました。まちゃはその先生の前でいつも通り静かに全部拒否しているのを見て、私はあきらめる気持ちになりました。偏食は一進一退。それでも、大きく構えて感謝してUpload By カタバミまちゃは、小学1年生になり特別支援学級に通っていますが、なんと登校2日目で給食はほぼ完食して帰ってきました。生徒の数が少ないので、担任の先生は1人ひとりの様子をよく見て少しだけよそったり、小まめに声をかけてくれているおかげだと思います。それからこれは私の考えですが、まちゃは小学校の大きな建物や、大勢のお子さんたちと過ごすことで何か感じ取っているのではないかと思います。学校の給食は食べるようになっても、家でのまちゃの偏食は全く変わらず、毎日家族とは別のまちゃ専用のメニューです。でも今まで食べなかった豚汁は給食で大好物だと聞いたので家で出してみたら抵抗なく食べてくれるようになりました。まちゃの偏食について私が考えていることは、理屈で考えても仕方がないということと、食べてくれる物もあるのだから感謝しようということです。以前好んで食べていた物も急に食べなくなります。少し食べたら思い出すのではないかと無理に食べさせたら暴れて嫌がって吐き出しました。まちゃが見て嫌だと感じたらそれはもう無理なんだとあきらめることにして、大体必ず食べるメニュー(まちゃの場合は納豆、しらす)は冷凍庫に切らさないようにしています。何年か経ったとき、食べるメニューが増えていたらいいなと大きく構えることにしたらだいぶ楽になりましたし、一進一退ですが少しずつ食べる物は増えてきていると思います。執筆/カタバミ(監修:藤井先生より)1日3回ある食事、食べてくれないと心配になりますよね。「米3粒」という記録が、偏食の強さを物語っています。この偏食は発達外来でもよくある相談です。口腔内の触覚、味覚、嗅覚、咀嚼の音への聴覚などの感覚の過敏や、食事をとる環境が落ち着かないなどが関係していることがあります。ご自宅や、療育園や事業所などでさまざまな工夫をしても、食事が進まないときがあります。カタバミさんの表現では「あきらめる気持ちになった」とありますが、偏食はダメということから少し離れて、食べられるものがあることに感謝という視点で、大きく構えることができたのがよかったと思います。
2023年01月08日2歳と生後5カ月の子どもを育てている私。2人とも完全母乳で同じように育てており、長男のときは産後9カ月ごろに生理が再開しました。今回も「生理が再開するのはまだだな」と余裕を持っていたところ、体に異変が……。その2週間後にまさかの生理が! あまりの体の変化に驚いた生理再開の体験談です。1人目のときは産後9カ月で再開長男のときはなかなか生理が再開せず、2人目を希望していた私は「いつ生理が再開するんだろう」と心配していたほど。長男は生後10カ月で断乳をするまで夜間におっぱいを欲しがり、私自身いつも不眠で相当疲れていたと思います。 生後7カ月でようやく夜間に1回の授乳で済むようになり、少し気持ちに余裕が出てきた産後9カ月ごろに生理が再開しました。「産後、生理が再開するまでとても時間がかかるんだな」と思ったことを覚えています。 2人目の産後は予想外の早さ!?長男のときの経験から、「生理なんてまだまだ関係ない」と余裕を持っていた私。ある日、次男の授乳中に両乳首の鈍痛に気づいたのです。私は「乳腺炎かな?」と少し不安になっていたころ、右下腹部痛も感じたのです。 「あれ? 排卵してる? まさか……完全母乳でこんなに早く生理が再開するはずない」と思い、知らないうちに症状が消えていたので、そのまま忘れていました。しかし、その2週間後にトイレで生理に気づきビックリ! あの症状はやはり排卵だったのかもと驚きました。 完全母乳でも生理はくる振り返ってみると、次男は生後3カ月ころには朝までぐっすり眠ることも多く、夜間授乳はほとんどしていませんでした。また、私自身一度育児を経験しているので、心身のストレスも少なかったと思います。 生理が産後4カ月で再開したことを、助産師の姉に相談してみました。姉は「産後の生理再開は個人差がすごくあるから早くても問題ないよ。ただ、もう妊娠できるから避妊はしないとね」と返答が。私は「もう妊娠する可能性があるんだ。注意しなきゃ」と改めて感じたのです。 妊娠中も長男と次男の妊娠経過や体の症状がまったく異なるように、同じように育てていても産後の体の回復も違うことを改めて学びました。私の場合は、完全母乳でも産後4カ月で生理が再開し、体が妊娠前の状態に着実に戻っていることがわかりうれしかったです。しかし、あまりの体の回復の早さに驚き、今度は妊娠しないように注意しなければ……と思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:岩見 エリ2人の男児の母。看護師歴12年、現在はフランスで出産し子育て中。
2023年01月07日低出生体重児だった娘の母乳育児はうまくいかず、悩みながらも生後5カ月で断乳を決意。実母からの厳しい言葉や、周りのママの何気ない行動にすら悲しく悔しい思いをした体験談をお伝えします。 低出生体重児で難航する母乳育児在胎36週6日、緊急帝王切開で生まれた娘は、2,100g台の低出生体重児でした。娘の口が小さくおっぱいを吸う力も弱いことに加え、低血糖症の治療のために通常よりも頻回の授乳を必要としていました。 私も初産かつ正期産直前の緊急帝王切開による出産だったため、産前の乳頭マッサージなどもできないまま出産を迎えた状態。そのせいもあってか母乳がうまく出ず、母乳育児ははじめからかなり難航していました。 私の気持ちをわかってくれない実母娘の退院後も、「低月齢のうちは血糖値が基準値以下になればすぐに病院へ」と言われたため、血糖値が下がらないよう母乳のあともこまめに育児用ミルクを飲ませました。 そのころ、実母が娘がどのくらい母乳を飲んでいるかを確認するLINEを毎日送ってきたのです。 きっと母は母乳育児は赤ちゃんに良いことだから、当然私もそうするものだと思って悪気は一切なかったと思うのですが、母乳があまり出ない私にとってはプレッシャー以外の何物でもありません。それどころか母乳育児がうまくいかないと相談しても、食事や生活習慣を容赦なく指摘され、気持ちが削がれるばかりでした。 助産師さんのやさしい言葉に涙…産後5カ月ころ、心身ともに限界だった私を心配して「離乳食始まるし断乳したら?」と夫が言ってくれました。断乳のことを実母に話すと、「まだ生後5カ月なのに断乳なんて娘ちゃんがかわいそう!」と猛反対! 理解してほしかった実母に今まで以上に責められ悲しくなった私は、助産師さんに思いを打ち明けることに。 すると助産師さんは「お母さんが笑顔でいられることが娘ちゃんにとっても一番。だからその決断に誇りを持って」とやさしい言葉をかけてくださり、私の中でいろいろな思いが溢れて涙が止まらなくなってしまいました。 他のママの授乳になぜか心が痛む順調に断乳を終え、大好きなお酒も飲めるようになって心に平穏を取り戻せたはずでしたが、実は心の奥深くに爪痕が残されていました。母乳育児が順調な周囲のママたちの授乳の場面に遭遇すると、なぜか心がキリキリと痛むのです。 特に義実家で義妹が授乳し始めたときには、「兄嫁さんと違って私は母乳育児うまくいっていますよ」と見せつけられている感じすらして、悔しすぎて逃げ出したくなるほどでした。 母乳育児に関してはそれぞれ事情があるのだから、あれこれ口を出さずそっとしておいてほしいというのが本音です。いつか娘が母となる日がきて、もし母乳育児がうまくいかなくても、娘の判断を尊重し、そっと見守れる母でありたいなと思います。 作画/はたこ著者:金岡莉緒1女の母。独身時代から住宅関連企業に勤務し、産休育休を経て時短勤務中。妊娠・出産・子育てに関する自らの経験を中心に執筆している。
2023年01月03日出産後間もなく初めての授乳を開始し、慣れないながらも何とか頑張っていました。しかし、とにかく乳首が痛い! 何とかならないかと悩んでいたとき、とあるグッズが目に入り、使ってみるととってもラクになったのです!授乳って難しい…初めての出産を終えて、これでしばらくはゆっくりできる……と思っていた私。しかし、助産師さんから「ここでは基本的に母子同室になりますので、まず授乳の方法を教えますね」と言われ、てっきり産後は赤ちゃんを預かっていてもらえると思っていた私は、正直ガーンとショックを受けました。 そして初授乳をしてみると、母乳は出ていたものの、早産児として生まれた息子は体も小さく、なかなかうまく授乳ができなくて私は四苦八苦していました。 頻回授乳で乳首が痛い!!その後も後陣痛や夜間の頻回授乳に悩まされ、とてもしんどい状態でしたが、次第に息子も頑張って母乳を飲んでくれるように。しかし、何度も授乳をしているうちに「もう歯が生えているんじゃないのか?」と思うくらい乳首が痛くなって仕方がありませんでした。 出産から2日ほど経ったそんなある日、産院からいただいていたパンフレットやカタログを何となく見ていたら、乳頭をケアできる「乳頭保護クリーム」のサンプルが入っていました。私はそんなグッズがあるとは知らず、とにかくこの痛みを何とかしたいと思い、使ってみることに。 こんな神グッズがあったのか乳頭保護クリームを使用してみてから私は、「開発してくれた人、本当にありがとう!」という気持ちでいっぱいでした。ただクリームを塗っただけなのに、あるのとないのとではこんなに違うものなのか……と感動するぐらい、痛みがラクになったのです。妊娠中に、ネットなどで入院中に必要な物をいろいろとリサーチしていましたが、乳首をケアするものは想定外でした。 私の場合、サンプルの使用について、事前に病院に確認せずに塗ってしまったのですが、あとで助産師さんに聞いたら、成分を見て「いいと思うよ〜」とのこと。しかし本来は、やはり事前に使用可否を確認すべきだったと思いました。 その後、サンプルをちびちび使用し、なくなる前に夫に頼んで乳頭保護クリームを買ってきてもらって、入院中はもちろん退院してからもしばらくはお世話になっていました。 出産する前は、授乳するたびに乳首がこんなに痛むとは知りませんでした。息子が1歳を迎えるころには、息子も成長し私も授乳に慣れたこともあって、だんだん乳頭保護クリームを使わなくなりましたが、サンプル品にここまで感謝したのは初めての経験でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子著者:小野 美穂5歳の幼稚園男児のママ。乳児期に産後うつになり、治療をおこなう。現在は趣味のイラストを活かした仕事をしている。
2022年12月30日2歳の長女は食べ物に対しての執着が人一倍強いです。それは、母乳を飲んでいたときから兆候があったのかもしれません。よく「うちの子は全然食べなくて」という悩みも聞きます。ですが、逆に食に対して執着心が強い子の大変なところもたくさんあるので、お話しします。 新生児・乳児期私は新生児期の赤ちゃんは、昼夜ともによく眠ると思っていましたが、長女は本当によく泣く子でした。母乳を飲んだそばからまたくれくれとギャン泣きして、泣き止みません。長女はずっと母乳を飲んでいて、吐き戻しをしても母乳を欲しがっていました。離乳食が始まると長女はよく食べてくれたのですが、毎回「ごちそうさまでした」を言うとギャン泣きをして、なかなか泣き止みません。あの手この手で泣き止ませようとしてもだめで、結局おしゃぶりで落ち着きました。 量が少ないのかと思い、多めに盛ってもまた「ごちそうさまでした」でギャン泣きです。これが毎日、毎食後に生後10カ月から1年以上続きました。しばらく経ってから食べ始めはがっついて食べるのに食べ終わりそうになるとちびちび食べる姿を見て、これまでの食後のギャン泣きは食事の量ではなく、食べ終わることが嫌いなのだとわかりました。いつまでも食べていたい⋯⋯そういった欲求だったように思います。 幼児期現在娘は2歳になり、かなり流ちょうにお話ができるようになりました。意思疎通が図れるのはすごく良いのですが、ことあるごとに「ママ―、パン食べたいよ」「ごはん作って」と食べ物の話をされます。しまいには食後30分も経っていないのに、「おなか空いちゃった。ごはん食べたいよ」と言われます。 いつも1歳児の妹と一緒に食事をしているのですが、食べ終わるのが長女のほうが早いと妹のごはんを狙います。くれないとわかるとギャン泣きです。決して長女に出している量が少ないわけではありませんが、食べ物が目に入ると「全部私の」と言い、独占しようとするのです。 とはいえ、良いことも食べることが大好きな性格には、良いこともありました。それは、自分で食べようとする意欲もあることです。長女は好き嫌いもなく、1歳になる前からほとんど私が手伝うこともなく手づかみで食べていました。 現在では、ほとんど大人と変わらない食事をスプーンやフォークを使って、長女ひとりでじょうずに食べられます。同年代の子と見比べても、長女の食べ方はじょうずなほうだと思います。 私は、子どもに1日中食べ物の話をされることはうんざりです。良くないなとは思いながらも、あまりに何度もしつこいときは、自分の感情を抑えることが難しくなるので、聞き流すようにしています。今は、隙あらば人の分までもらおうとする長女ですが、長女が大きくなったときに恥をかかないように、食事マナーはしっかりと今のうちから教えていきたいと思います。 イラストレーター/ライコミ監修/助産師 松田玲子著者:雨宮春季13カ月差の年子姉妹、1歳児と2歳児の母。前職の看護師を辞めて現在は育児に専念中。次女が重くなってきて2人を連れての外出に限界を感じてきた今日この頃。最近は家に引きこもりがち。
2022年12月28日子どもたちと夫との毎日を絵日記にしているほほぼね子さん。今回は、第一子を出産したときのお話です。産後3日目、ほほぼね子さんは、精神的に不安定になってしまいました。心配した夫と義母が、ぼね子さんのところへ来てくれました。そして義母と2人きりで話すことに。そこで、ぼね子さんは義母の驚く行動を目にすることに――!? 義母の励まし 第一子を出産したぼね子さん。入院3日目ごろから精神的に不安定になってしまいました。病院から連絡を受けて駆け付けた夫が、お義母さんがぼね子さんと2人で話したがっていると言いました。 お義母さんは、 「ぼね子ちゃん、大丈夫? どんなことが不安なのかな?」 とやさしく聞いてくれました。 母乳レクチャーを受けたあと、周りの人は母乳が出ているのに自分だけ出ていないことに、不安になってしまったと、ぼね子さんはお義母さんに悩みを打ち明けました。 小さな命を守っていけるか自信がないことや、気がついたら目の前が真っ暗だったことなどを、オープンに伝えました。 するとお義母さんは、「子育ては昔、みんなでするものだったのよ。だから1人でやろうと思わないで。私や周りの人にたくさん頼っていいのよ」と言ってくれました。 温かいお義母さんの言葉に涙するぼね子さん。 すると義母は、自分が陥没(かんぼつ)乳首だったから、りゅうくん(夫の弟)が赤ちゃんのころ飲まなかったことを教えてくれました。そして、次の瞬間……! 「みる?」 と言って自分の乳首を見せてくれたのです。 ぼね子さんは、自分を安心させるためのお義母さんの人間力の高さ、愛情の深さに救われました。 「来世もこの人の子どもと結婚がしたい」 そう思ったのでした。 ◇◇◇なんとやさしいお義母さま。お義母さまは本当にぼね子さんを想って、救ってあげたいと思ったのでしょうね。とても頼りになる、素敵なお義母さまですね♡ 監修/助産師松田玲子著者:マンガ家・イラストレーター ほほぼね子2019年にいろちゃん、2021年にそうちゃんを出産。かわいい子どもたちと家事スキルの高い夫との愉快で愛しい日々をマンガにしています。主にInstagramとブログにて活動中。
2022年12月24日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、冬の授乳やママのおっぱいトラブルについて教えてくれました。寒い冬の授乳は乳房トラブルも起きやすくなります。悩んでいるママも多いのではなでしょうか? ぜひ参考にしてくださいね。冬の授乳は寒くて大変かと思います。身体の冷えなどから、乳房トラブルも起きやすい時期です。そこで今回は、冬の授乳で実はNGなことについてお話ししていきます。 布団から出るのがつらい!添い乳に注意夜間の授乳は、眠さと寒さで布団から出るのがおっくうになりやすいですよね。そんな時に、添い乳をされるママがいます。添い乳は、ママの身体も休まるし、赤ちゃんも授乳後よく眠ってくれることもあり、夜間の授乳にとりいれているママも多いかと思います。 しかし、添い乳は赤ちゃんのラッチオン(吸いつかせ方)の姿勢が崩れやすく、吸い方が浅くなったりすることが多くなります。そのために、白斑や乳管塞栓の原因となりやすく、乳腺炎などのトラブルにつながることがあります。 赤ちゃんの顎をおっぱいに密着させて吸わせ方が浅くならないように注意する、添い乳を連続して行わないようにするなどを意識的におこなっていくことが大切です。 冬の授乳時の服装は?冬の授乳時の服装は、厚手のものは浅吸いの原因となり、トラブルになることも。冬の厚手の洋服が、授乳の姿勢で必要なママと赤ちゃんとの密着を邪魔してしまうこともあります。 具体的には、ママの厚手のセーターやトレーナーなどは、授乳時に服をまくり上げると首元にたまって授乳しつらくなったり、授乳服などで乳首だけ出したような状態で吸わせていると、赤ちゃんの顎が乳房から離れる姿勢になり、赤ちゃんとママの間に距離ができて浅く吸う原因となることがあります。浅吸いが続くと、乳房が傷つきやすくもなるので注意しましょう。 また、赤ちゃんの洋服が厚手のものであったり、寒くならないようにおくるみをしている場合も授乳時に距離ができる原因にもなります。冬はエアコンで部屋を暖めたり、急速に暖かくなるヒーターなど利用して授乳時に厚着になりすぎないように注意していきましょう。 乾燥してる冬は水分不足になりがち?授乳中は、母乳に水分が必要となるのでママの水分が不足がちになります。夏は、喉が渇くので水分をたくさんとっている人でも、冬になると水分摂取が少なくなってしまいがちです。水分不足はママが体調を崩しやすくなる原因になります。喉の渇きがなくても意識的にとるようにしましょう。 身体を冷やさないように、温かい飲み物がおすすめですが、お湯を沸かして入れるのも育児中は面倒になりがちです。水筒やマグカップなどの保温効果があるものを活用して、こまめにとるようにしていきましょう。 まとめ寒くなると、おっぱいがつまってしこりができたり、乳腺炎になるママが増える傾向があります。乳房トラブルを予防して、冬の授乳を乗りきりましょう。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年12月22日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、冬に流行する「溶連菌」について教えてくれました。乳幼児がかかりやすい病気の溶連菌。症状や受診のポイントについて教えてくれているので、ぜひ参考にしてくださいね。乳幼児が冬になるとかかりやすいのが、溶連菌感染症です。通常の風邪と思っていたら、実は溶連菌感染症だったということもあります。溶連菌は、適切な時期に診断・治療を始めていかないと全身に広がって重症になることもあります。そこで今回は、溶連菌についてお話していきます。 溶連菌とは?どんな症状?溶連菌とは、正式には溶血性連鎖球菌と呼ばれる細菌で、溶連菌感染症の90%以上がA群によるものです。主にのど(咽頭・扁桃腺)に感染します。溶連菌は潜伏期間があり、実際に感染してからだいたい2〜5日で症状がでます。 溶連菌の主な症状・発熱(38〜39℃)・咽頭炎・扁桃炎による喉の痛み その他の症状・体や手足に小さくて紅い発疹が出る・イチゴ舌(舌にイチゴのようなツブツブができる)・頭痛・首すじのリンパ節の腫れ・腹痛や嘔吐などの腹部症状 症状が落ち着いた後・発疹のあとには指の皮が白くむけてくるなどの落屑(皮むけ)が認められる 風邪との違いは?受診のポイントは?この病気の特徴は、風邪と違って咳や鼻水が出ないことがあげられます。また、3歳未満ではあまり熱が上がらないといわれています。そのため、受診のタイミングが遅れたり、徐々に症状が悪化してしまうことがあります。乳幼児の場合は、発熱や咳、鼻汁、哺乳不良、元気がないなどの症状があれば一度かかりつけの病院に受診するのがよいでしょう。 溶連菌の感染と診断されれば、抗菌薬を処方されます。これは、病気の原因の溶連菌を退治するためにとても重要なお薬です。 受診すると、医師は年齢、熱の程度、“のど”の発赤の具合、体や手足の発疹の程度から溶連菌に感染している疑いがあれば、確認のために喉についた細菌の検査を行います。溶連菌については、5〜10分以内に結果が出ます。溶連菌の感染とわかれば、抗菌薬の他に熱やのどの痛みといった症状をやわらげるお薬が出されるので、しっかりと子どもに飲ませるようにしましょう。抗菌剤の内服を開始してから、2〜3日経っても熱が下がらない場合は、お薬が効いていないことがあるので、再度受診するようにしましょう。 症状が良くなっても自己判断で途中でやめるのはNGお薬を飲み始めると、2〜3日で熱が下がり、のどの痛みもやわらいできます。発疹が出た場合、この頃から手足の指先から始まる落屑(皮むけ)がみられます。乳幼児にお薬を飲ませるのは、大変かもしれません。しかし、確実に溶連菌を退治しないと、ときに、心臓弁膜に障害などを起こすリウマチ熱や、急性糸球体腎炎といった続発症の合併症につながることもあります。 また、症状が消えても自己判断で内服を止めるのは危険です。処方された薬は必ず飲み続けるようにしましょう。一部の抗菌薬以外は、5~10日間飲み続ける必要があると言われていますので、医師の処方どおりに最後まで飲ませることが大切です。 まとめ溶連菌は、繰り返しかかることがあります。乳幼児の場合は、高熱でなくても、喉の腫れ・ぐずり・飲みが悪くなる、発疹など溶連菌特有の症状がある場合には、受診する様にしていきましょう。また、溶連菌は飛沫感染なので、くしゃみなどによって菌が散らばり、家庭内感染してしまうこともあるので注意していきましょう。 引用参考文献:東京都「乳幼児の家庭内の 水回り事故防止ガイド」A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは.国立感染症研究所ホームページ 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年12月14日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんお産入院のときにやりがちなじいじやばあばの行動について教えてくれました。孫の顔見たさに……とついやっていたことが、実はNGだった!?お孫さんの出産は、おじいちゃんやおばあちゃんにはとても楽しみなものかと思います。お気持ちはわかるのですが、出産の喜びでちょっと困った行動にでてしまうおじいちゃんおばあちゃんがいます。今回は、そんなおじいちゃん・おばあちゃんへお願いしたいことについてお話しします。 「まだ産まれないのかな?」病院への電話での問い合わせお産で入院した後に、お産がどうなっているのか連絡を待つおじいちゃんおばあちゃんは心配かと思います。初産婦さんの場合、陣痛の時間が長引き数日かかることもあります。産婦さんの携帯電話に直接電話やメールして聞いてくる場合もありますが、病院での通話ができなかったり、陣痛中で余裕がなかったり、診察中などで対応できない場合もあります。また、パパが立ち会いしている場合でも、同様で対応できないことも多いです。 そうなると、おじいちゃん・おばあちゃんから病院に問い合わせが来ることがあります。お産の状況などを聞かれることがありますが、ほとんどの病院では個人情報の観点から電話でお産の状況をお伝えすることができません。 立ち会いしている場合であれば、パパから連絡をしてもらったり、産婦さんが対応できれば連絡してもらうことがあります。 夜間などは、人員が少なく電話対応するのも実をいうと大変です。夜間は陣痛などで産婦さんの電話が来ることも多いので、病院への電話でのお産についての問い合わせはできれば遠慮していただたいのが本音です。 出産の連絡があった!夜中でも面会に駆けつけてしまう出産の連絡がいくと、すぐに赤ちゃん会いに病院にいらっしゃるおじいちゃんおばあちゃんがいます。 出産後は、赤ちゃんのケアだったりママの診察や出産後の処置をしていることが多く、産後2時間程度は安静も必要なので、すぐに面会できないことがあります。また、夜間で面会時間外の場合、翌日の面会時間内に面会をお願いすることがあります。 おじいちゃん・おばあちゃんに出産の連絡をする場合、面会の可否や時間についても伝えてあげるようにするといいでしょう。 産後のママは大忙し!突然の面会に来る産後のママは、慣れない授乳や赤ちゃんのお世話、退院指導・授乳指導・沐浴指導などのスケジュールで大忙しです。産後の回復も個人差がありますし、夜間の授乳で寝不足が続くと日中に睡眠をとらないと辛いママもいます。 面会に来るのであれば、突然ではなく、いつごろがいいか聞いてから来て欲しいと思うのがママの本音かと思います。 今は、コロナの感染予防対策として面会ができない施設も多いですが、今後の感染状況によっては面会制限が解除になることもあるかもしれません。みんなが心待ちにしているお孫さんの誕生。はやる気持ちを抑えつつ、おじいちゃん・おばあちゃんにはママの負担がないように配慮していただけると幸いです。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年12月11日産後2カ月のころ、友人の結婚式に出席しました。打診があったのは妊娠中で、産後の様子は正直あまりイメージできませんでしたが、大切な友人だったので赤ちゃんを実母に預けて出席することに。しかし、いざ式が近付くと、出席の返事をしたときには想像しなかった問題がいくつか出てきました。パーティードレスが入らない!産後思ったように体型が戻らず、着ようと思っていたパーティードレスが入りません。どうにもこうにも背中のファスナーを上げることができず、困ってしまいました。 赤ちゃんは連れて行かない予定だけど、授乳口の付いた産後ママ向けのドレスを買うべきか……と考えていたところ、妹が持っていた、ゆったりしたデザインのドレスを貸してもらえることに! ホッとしました。 溢れる母乳はどうしよう!産後すぐには出なかった母乳も、式のころには授乳間隔があくと溢れ出るようになっていました。 赤ちゃんと離れて過ごす間、母乳パッドはどのくらい必要? 借りものの服を濡らしてしまったら申し訳ないし、なにより恥ずかしい……と心配でした。結局、家を出てから帰宅までの間に母乳パッドを4〜5回交換し、そのほかに搾乳もしました。 久しぶりのヒールで足が痛い!妊娠中から1年以上ヒールのある靴を履いていなかったので、独身のころのような高いヒールで歩く自信がなく、低めのヒールの靴を選びました。それでもやはり歩きにくく、帰宅するころには靴擦れができ、ふくらはぎも筋肉痛になってしまいました。 せめて、行き帰りの移動の間は履き慣れたぺたんこ靴に履き替えればよかったなと、あとから思いました。 いろいろと思いがけない苦労もありましたが、大切な友人の花嫁姿を見られてうれしかったです。披露宴の最後の花嫁からの手紙は、生まれたばかりの娘がこんなふうに手紙を読む日もいつかくるのかなと想像して感動しました。 著者:奥田美紀二児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年12月07日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが低月齢ママのやりがちな行動について教えてくれました。毎日のお世話でついついやっていたことが、実はNGだった!?新生児期の育児をされているお家へ訪問した時に、相談される事で多いのが臍の処置や皮膚トラブルについてです。赤ちゃんのために日々行っているケアが、実は間違っている事があります。今回は、よくみられるNG例を3つ紹介します。 おへそのケアを怖くてしないへその緒がなかなかとれない、出血がある、おへその消毒が怖くて上手くできないなどおへそのケアについての相談を受けることがあります。 へその緒は、徐々に乾燥して生後1〜2週間ごろに自然にとれます。早い場合、退院までにとれることもあります。洗浄や消毒が不十分であると自然に取れなかったり、炎症が起きたり匂いが出てくることがあります。 へその緒がとれるまでは、しっかり洗って消毒しないといけないのですが、実際は、表面だけを優しく恐々洗ってしまうことが多いです。沐浴時に根元の方までしっかり石鹸を使って洗うようにしましょう。お風呂上がりに消毒するときも、片方の手でへその緒を摘まんで、根本の隙間に乾いた綿棒をぐるっと一周いれて水分や汚れをとってから、アルコールをつけた綿棒で再度同様に消毒をしましょう。乾燥してくると自然にポロッととれることがあります。 へその緒がとれたあとは、出血が少量出る事がありますが、ガーゼなどは当てずに乾燥させるようにしましょう。乾燥するまでアルコール消毒は続けてください。消毒を続けても根元が乾燥せずにとれてこない場合など心配な場合は、1カ月健診時に診察してもらいましょう。 顔は石鹸はつけないで洗う沐浴指導では、顔はお湯だけで洗うように説明されたかもしれません。新生児期はお湯だけの方がいいのですが、生後1カ月ごろになると皮脂の分泌が盛んになり顔や頭皮に脂漏性湿疹というプツプツとした湿疹ができます。この湿疹が顔に出てきたら、石鹸をつけてしっかり洗うようにしましょう。流すときは、肌への摩擦の刺激が少なくなるように、コットンなどを使って優しく流し拭きをします。お風呂上がりはワセリンなどで保湿を十分にします。 湿疹が強く赤みがあったり、グジュグジュするようでしたら、小児科や皮膚科に相談しましょう。 おむつ交換時におしりをゴシゴシ拭く新生児期は、排便回数も多く柔らかく水っぽい便の性状をしていることが多いです。おむつ交換のたびにお尻を何回も拭かなければいけないのも原因ですが、おしりにこびりついた便を取ろうとするとついつい強く拭いてしまうことが多く、おしりかぶれができやすくなります。うんちがたくさん出たときや、おしりにうんちがこびりついている場合はおしりだけ洗面器やシャワーなどで洗う臀部浴がおすすめです。また、おしり拭きの水分をお湯などで多くする、おむつの上でペットボトル容器などに微温湯を入れて洗い流すなどがおすすめです。赤くなってきたらワセリンや馬油などをおむつ交換ごとに塗って、皮膚を保護するようにしましょう。赤みが強かったり、皮膚が剥けているような場合は、受診するようにしましょう。 産院では沐浴指導や退院指導などで赤ちゃんのお世話についてお話があったかと思います。しかし、教わったことも産後は忘れがちです。また、実際にやってみると難しいこともあるかと思います。ぜひ、ためしてみてくださいね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年12月07日年末年始はお酒好きにとっては誘惑が多い時期です。ふと、「授乳中だけど、ちょっぴりなら飲んでも大丈夫かしら……?」と思った大酒飲みの私。授乳中にお酒の誘惑に負けた結果、大変な結末を迎えることになってしまいました。そのときの体験をお伝えしたいと思います。授乳中の飲酒はOK? 助産師さんの見解「ネットには“少量なら大丈夫”とかいろいろなことが書いてあるけれど、お酒の強さは個人差があるし、大丈夫だと確証できないから飲酒はすすめられないわ」というのが、子育て支援センターで会った助産師さんからのお言葉でした。私はお酒の勉強会に出向くほどのお酒好きなのですが、子どもが立て続けに生まれ、気がつけば3年近く断酒状態でした。2番目の子どもが生後10カ月になったころ、ちょっとだけお酒が飲みたくなってきたのですが……。 「ちょっとだけ」で終われなかった!ある日、実家に子どもたちを預けて夫婦でディナーに行けるチャンスが! こんな機会は滅多にありません。そしてお店はイタリアンで、ワインが欲しくなりました。「あとでおっぱいを搾ればいいか……」と、はじめは1杯だけのつもりが「あと1杯だけ……」と、気がつけばビール1杯とワイン3杯も飲んでしまったのです。お酒ならではのふわっとした心地よさに、判断力も大鈍り。しかしこの後、助産師さんの言いつけを守らなかった私にまさのバチが当たったのです。 子どもが発熱! 役立たずの酒おっぱい非日常を楽しんだあと嬉々として家路につくと、なんと乳飲み子が38度の発熱! しかし、最強アイテム・おっぱいが使えません。育児用ミルクをあげても、抱っこをしても、子どもはグズグズしておっぱいに顔をこすりつけてきます。私は「ごめんよぉぉ……」と申し訳なく思いながら、この日は徹夜で抱っこしました。8時間後に耐えきれず授乳してしまいましたが、「大丈夫かなぁ……」と内心ハラハラで、断酒時の何倍もストレスを感じるはめに。私はこれに懲りて、断乳まで禁酒を決意したのでした。 「飲酒はすすめられない」という助産師さんの助言をちゃんと守っていれば、こんなことにはならなかったのに……という、授乳中の飲酒失敗エピソードでした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/塩り監修/助産師REIKO著者:吉田麻里関西在住。1歳と3歳の兄弟を育児中。夫は激務で、実家は遠方、いわゆるワンオペ育児を遂行中。趣味は、お金をかけずに楽しむ方法を模索すること、街歩き、日本酒のきき酒。
2022年12月05日現在5歳になる娘は、食べやすいように工夫をしても手作りの離乳食をほとんど食べてくれず、私は本当に悩んでいました。レトルトの離乳食なら比較的食べてくれるけれど、できれば手作りの離乳食を食べさせたくて、使うのは最小限に留めていた私。義母が作った煮物も食べない娘にイライラした義母から言い放たれたひと言は、4年経った今でも心のどこかで許せずにいます。 発育は順調生後1カ月からずっと完全母乳で育てた娘。母子健康手帳に載っている成長曲線の平均値よりも常に身長も体重も上回っていたので、発育は順調でした。ただ、生後5カ月から始めた離乳食はなかなか進まず……。 離乳食中期になっても、娘はおっぱいばかり欲しがり、離乳食は食べても1口か2口だけ。保健所の栄養相談で栄養士さんに相談しても、「発育は順調だからあとは気持ちの問題。本人が食べたいと思えるまで気長に待ちましょう」と言われていました。 保育園入園までのタイムリミット娘が食べたいと思えるまで気長に待とうと思っていたものの、生後11カ月から保育園に入ることが決まっており、焦っていた私。 完全母乳で育てた娘は育児用ミルクはおろか哺乳瓶で飲むこと自体を拒否していたので、このまま育児用ミルクも飲めず離乳食も食べられないままで入園させたら、おなかが空いて栄養失調にならないか本当に不安でした。 離乳食を少しでも食べてもらいたい私は、毎日食材や固さ、味つけ、形を変え、試行錯誤しましたが、娘はことごとく拒否。 レトルトは好きレトルトの離乳食は味も固さも赤ちゃんの月齢にぴったりな状態になっているから、たまにならあげてもいいと保健所の栄養士さんからアドバイスを受けていました。そこでレトルトの離乳食も試してみたところ、珍しくパクパクと食べる娘。毎回とは言わないものの、レトルトの離乳食なら完食する日も。 それでもいくら食べてくれるからといって、毎日レトルトの離乳食ばかりあげ続けることには抵抗がありました。レトルトの離乳食をあげるのはおでかけのときだけにして、自宅では毎日手作りの離乳食をあげ続けていました。 「食べないなら無駄」手作りの離乳食をほとんど食べてくれないまま迎えたお正月。家族で義理の実家に泊まりがけで帰省しました。義母が娘にお手製のかぼちゃの煮物を出してくれましたが、断固拒否。申し訳ないとお詫びしながら、レトルトの離乳食を食べさせると2口、3口とパクパク食べる娘。 日ごろ私の作った離乳食もあまり食べないことを夫が伝えると義母はイライラしながら「作ったって食べないなら無駄なんだから、毎日レトルトでいいじゃない!」と言い放ちました。あまりの剣幕に、言葉の意味はわからないはずの娘も号泣。無駄というひと言は、試行錯誤を重ねてきた私自身を否定された気がして、悲しくて何も言い返す言葉が出てきませんでした。 幸い保育園に入園してから娘は今まで食べなかったのが嘘のように離乳食をたくさん食べてくれるようになり、本当に安心しました。手作りの離乳食を無駄だなんて言ってほしくなかったと、4年経った今でも心のどこかで許せずにいますが、義母にとって娘は初孫。今思えば義母も、かわいい孫のために前の晩から一生懸命作った煮物を食べてもらえなかったことが悲しかったのかもしれません。かわいい孫を思う義母の気持ちにも寄り添って、良好な関係性を維持していきたいと思っています。 作画/はたこ著者:山本加奈子5歳女児と0歳男児の2児の母。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2022年12月04日助産師・ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、お部屋のタイプに合わせた赤ちゃんの寝具についてお話ししています。ベビーベッドがあると便利なタイプとあまり必要ではないタイプなどを詳しく解説!ママの相談で多いのが、赤ちゃんを寝かせる場所や寝具についてです。ベビーベッドや布団、添い寝など、何が良いかはさまざまな要因で変わってきます。今回は、お部屋のタイプや家族構成などでどのように寝具を選んだらいいのか、ポイントをお話しします。 ベビーベッドは必要?ベビーベッドが必要かどうかは、家族構成や生活パターン、お部屋の構造などによっても変わってきます。ベビーベッドの下のスペースは、おむつの買い置きなど散らかりがちな荷物を置くこともできます。また、小さめの移動式のベビーベッドであれば、日中はリビングへ、夜は寝室へと移動させている方もいます。 ベビーベッドが必要な(あると便利な)場合・上にお子さんがいる・犬や猫を飼っている・ママがベッドで寝ている(ママのベッドと同じ高さになるようにベビーベッドをつけてセッティングすると安心)・添い寝をするのが心配、もしくはママのマットレスに赤ちゃんを寝かせるスペースがない・ママに腰痛がある(ベビーベッドの場合、おむつ交換時のママの腰への負担が少なくなる) ベビーベッドがあまり必要でない場合・部屋にベビーベッドを置くスペースがない・ママが布団で寝ている(床で寝ているとベビーベッドの赤ちゃんの様子が見えずらく、夜起きたときに毎回起き上がって抱っこするのが大変)・床に敷くマットや布団、日中であればハイローチェアやバウンサーなど、他に寝かせておける場所がある・布団に置いて寝かせようとするとすぐに起きてしまい、抱っこの時間が長いタイプの赤ちゃん・添い乳や添い寝をしないとなかなか寝ないタイプの赤ちゃん 赤ちゃんの布団はどんなものがいい?大人用のマットは柔らかすぎて赤ちゃんの口や鼻が塞がれてしまい、窒息の恐れがあるため、ママの隣で添い寝をする場合は大人用マットの上に赤ちゃん用の硬いマットを敷くようにしましょう。 赤ちゃん用の布団は重かったり、洗濯しにくかったりする場合も。布団は軽くなるべく薄手の物を選び、こまめに交換したり洗濯しやすいバスタオルやブランケットで代用するのも良いでしょう。 赤ちゃんが寝るところの環境で気を付けることは?日中などは目が届く場所に寝かせるようにしましょう。ベビーベッドの場合、おむつ替えや抱っこをするときなど以外はベッドの柵は必ず上げておきましょう。赤ちゃんを高さのあるソファなどに置いて離れない、赤ちゃんの頭の上や顔の周りには何も置かない(顔や口元を塞ぐ危険性のあるタオル類やおもちゃなど)ことも大切です。 赤ちゃんに枕は不要です。マットは硬めのものを選ぶようにしましょう。冬の掛け布団は重過ぎないように注意します。エアコンの風が直接当たらない場所を選び、冬は寒くなりやすく、夏は暑くなりやすい窓側は避けるようにしましょう。直接日光が当たる場合は、ブラインドやカーテンなどで調整しましょう。 出産前に用意したり、寝る場所を考えておくことも必要ですが、出産後に赤ちゃんの様子やママの体調に合わせて変更していくことも大切です。今回のお話を参考にしながら、ご家庭に合わせて試してみてくださいね。 作画/はたこ監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年11月28日初めての出産をした当時の私は、おっぱいケアや母乳育児についてほとんど無知の状態でした。授乳とは、赤ちゃんがおっぱいを好きなだけ吸うものと勝手に考えていたのですが、いざ授乳をしてみるとうまくいかない。そこで初めて、赤ちゃんはおっぱいを吸うのがヘタな子もいるし、搾っても母乳がピューピュー出るわけではないと知ったのです。これから始まる授乳生活に対して呆然としてしまった私を助けてくれたのは、助産院のおっぱいマッサージでした。滞在型産後ケアの助産院を利用当時私が住んでいた自治体では、産後ケア事業として滞在型のプログラムを実施していました。私はそのプログラムを出産1週間後から5泊利用。民家を改築した一戸建の助産院にお世話になりました。滞在中は個室があてがわれ、ただただのんびりと赤ちゃんと過ごすだけ。何かあったときや食事のときに助産師さんが様子をうかがってくれるので、不安になることもありませんでした。幸い滞在した助産院は家の近くだったので、朝晩に夫が来てくれて、そのタイミングで食事をとることもありました。 初めてのおっぱいマッサージ滞在中、1日1回は助産師さんと私と赤ちゃんの都合の良いタイミングを見計らっておっぱいマッサージの時間がありました。私の片方の乳首がやや陥没気味で、おっぱいが張ってしまうと赤ちゃんがうまくくわえることができずに困ることが多々ありました。 しかし、おっぱいマッサージを受けると適度に張りが緩み、授乳がスムーズになるのです。他にも赤ちゃんの吸い方にムラがあるとできるおっぱいのしこりのようなものも流してもらったり、しこりができないようにするためには授乳のたびに抱き方を変えたほうがいいとアドバイスをもらったりしました。 終了後も「おっぱい」の相談ができる滞在6日目。私と赤ちゃんはずいぶんとスムーズに授乳ができるようになっていました。私は「これならやっていけるかもしれない」と少し自信を持って助産院をあとに。その後も私は1〜2週間に1回はその助産院に行き、おっぱいマッサージを受け、相談をしたりアドバイスを受けたりしました。 私は初めての子育てで、授乳やおっぱいのことは実母にも話づらいと感じていました。助産院でおっぱいマッサージを受けていたことで、抵抗なく相談できる場があってよかったと感じています。 はじめは授乳がうまくいかなくて大変だったという話は、あとからいくつも聞きました。私は意図していなかったとはいえ、自治体の産後ケア事業プログラムを利用しておっぱいマッサージを受けられたことは幸いだったと思っています。大変なことも多い子育て。利用できるものはどんどん使うべきだと思いました。監修/助産師REIKO著者:小原水月1児の母。管理栄養士免許取得。「健康が人生をわくわくさせる」をモットーに食と健康の分野でライターとして活動中。高齢出産後、生まれ育った都心を離れ夫の実家がある地方都市へ移住。義母と同居。
2022年11月27日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが、冬の赤ちゃんのお風呂の入れ方について教えてくれました。お風呂に入れるのに日頃から試行錯誤しているというパパやママも多いことでしょう。特に、ワンオペでの赤ちゃんのお風呂入れは大変ですよね。寒い季節ならではの注意したいポイントや、じょうずにお風呂に入れるためのポイントなどもお話ししてくれているので、ぜひ参考にしてくださいね。赤ちゃんのお風呂入れに苦労しているというご家庭もあるかと思います。特に冬になって寒くなると、赤ちゃんが湯冷めしないようにと気を使うところですよね。そこで今回は、冬のお風呂で気をつけてほしいポイントについてお話ししていきます。 お風呂から出た後が大事!?準備はしっかりとお風呂から出た後は、素早く赤ちゃんの身体を拭いて寒くならないようにしたいですよね。 タオル、着替え、オムツ、保湿剤など必要なものは準備を十分にしてから入るようにしましょう。 服を着て感じている温度より、濡れている髪や身体では寒く感じることがあります。 脱衣所は寒くなるので、暖房やヒーターなどで暖めておきましょう。脱衣所が暖められない場合は、水分を拭き取ったらリビングなど暖かい場所に移動して保湿や着替えなどをするようにしましょう。 月齢が進んで動きが活発になってきたら、タオルに包まれてじっとはできないので、バスローブなどを利用するのが便利です。赤ちゃんは頭の面積が広いので、頭から冷えがちです。1番に頭や髪の毛をしっかり拭いていきましょう。 湯船の中に待たせるのは危険!脱衣所で待たせるポイントお手伝いしてくれる人がいると、お風呂場に連れてきてもらったり、洗い終わった後に着替えを変わってもらったりと協力することができますが、ワンオペの場合は難しいですよね。皆さん、いろいろと一緒に入る工夫をされていることと思います。 つかまり立ちができるようになったり、伝い歩きができるようになると、浅くお湯を張ってお子さんを湯船で待たせる方がいます。できるだけ寒くなくしてあげたいという気持ちからだと思いますが、とても危険です。子どもは、10cm以下の数cmの深さの水でも溺れてしまうといわれています。湯船の中で待たせるというのはやめましょう。 以前は、首などにつける浮き輪のようなもので湯船に浮くグッズが流行りましたが、すり抜けて落ちたり、口や首を圧迫することがありとても危険です。これらのグッズに関しても使う際には注意が必要です。使用する際には、必ず赤ちゃんから目を離さず、大人が常にそばにいる状態で使用するようにしましょう。 洗い場に専用のバスチェアやバスマットをひく方法もありますが、洗い場が狭くて難しい場合もあるかと思います。 脱衣所で赤ちゃんを待たせる場合には、簡易ヒーターなどで脱衣所を温めたり、オムツ一枚にしてバスタオルに包んだ状態で待たせるのがよいでしょう。 少し扉をあけて顔がみえると安心する場合もあります。 寝返りをしたり、ハイハイなど動きが活発な場合は、ハイローチェアやバウンサーなどベルトがついたものを脱衣所に置いて、しっかりと固定しておきましょう。 ワンオペお風呂は、ママの洗う時間を短縮する工夫をママも一緒に洗いながら、赤ちゃんもお風呂に入れるのは、ひとりでは大変ですよね。ワンオペで赤ちゃんをお風呂に入れる場合には、時間短縮やママの負担を軽減させる工夫をしながら自分自身に合った方法を探してみるのがよいでしょう。 例えば、ベビーバスでの沐浴は生後1カ月までが使用目安とされていますが、ワンオペで赤ちゃんをお風呂に入れなくてはいけない場合は、生後1カ月を過ぎてもベビーバスを利用するなどしてもよいでしょう。 その他にも、赤ちゃんを待たせる時間をできるだけ少なくする工夫がいくつかあるので紹介しましょう。参考にしてくださいね。・赤ちゃんとのお風呂の際には身体を洗うだけにする。ママの髪や顔は、赤ちゃんが寝ているときなどに洗面台で洗う。 ・リンスインシャンプーを使用する。・赤ちゃんのお風呂だけにして、パパや家族がいる時間にママがもう一度入浴する。 ・髪用の速乾タオルやバスローブなど、お風呂上がりのママ自身にかかる時間を短縮させる。 ・赤ちゃんと共用できる保湿剤で、赤ちゃんの保湿をしながら一緒に自分の身体や顔の保湿ケアもおこなう。 まとめ冬の時期のお風呂は、寒さ対策など色々と気を使いますよね。赤ちゃんにとって安全に入浴するだけでなく、ママやパパも楽しいバスタイムになるように工夫していきましょう。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援。訪問時の相談は多岐にわたり、おむつなし育児アドバイザーとしてトイレトレーニングなどの相談も。一児の母。
2022年11月24日私は第2子を出産した際、持病で服薬していたため、子どもに母乳をあげられませんでした。病院の方針など身近なところで完全母乳を推奨する声を耳にするたび、母乳を飲めない子どもがふびんで仕方ありませんでした。1人目の子育て中にパニック障害を発症私は1人目の子どもが2歳のときに、仕事などのストレスからパニック障害を発症しました。服薬治療をおこなっていたのですが、2人目を考えたときに薬を中止することができず、減薬という方法で妊娠に臨みました。 そして、パニック障害の治療を続けながら不妊治療も並行しておこない、第2子を妊娠することができました。 薬の効果が切れる時間を狙って母乳をあげる産後の母乳については、心療内科の先生と産婦人科の先生の双方に相談をしました。赤ちゃんへの薬の影響を考え、薬の効果が切れる時間帯にだけ母乳をあげるという方針に決めました。 その薬の効果が切れる時間帯は、1日のうちでたった一度のみ。あとの時間はすべて育児用ミルクを与え、母乳は搾って捨てていました。1日に一度きりでしたが、母乳を飲んでいる赤ちゃんの姿が愛おしく、母乳をあげている時間は至福の時でした。 体調が悪化して母乳は完全中止に…産婦人科を退院後、パニック障害の症状が悪化してしまい、薬の量と回数を増やすことになりました。その結果、母乳をあげられる時間帯はなくなり、赤ちゃんが生後1カ月のうちに母乳をやめることになったのです。 当時は母乳をあげられない自分が悔しく、また赤ちゃんに申し訳ない気持ちから、毎日のように泣いていました。母乳をあげられない自分を“ダメな母親”だと責め、産後うつにまで陥りました。一方で、育児用ミルクでの子育ては何の問題もなく、むしろ飲んだ量がわかったり、腹持ちがよかったりといったメリットも多かったです。 育児用ミルクで育てたことに後悔はありませんが、第2子が小学生になった今でも、もっと母乳をあげたかったなぁと、ふと思うことがあります。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/マメ美監修/助産師REIKO 著者:ライター 木村なち三児の母。現在4人目を妊娠中。パニック障害を抱えながらの妊娠・出産・育児の経験に基づき、体験談を中心に執筆している。
2022年11月22日産後、初めての授乳。同じ日に生まれた赤ちゃんと、そのお母さんが集まって、産院で講習会が開かれました。やっとわが子に会えたという喜びもつかの間、なぜかわが子だけが母乳を吸ってくれない……。泣き止まない息子と、戸惑い焦る私。助産師さんに助けを求めると、言われたのは「扁平乳頭かもしれませんね」というひと言でした。産後の講習会に参加!初産ということもあり、18時間を経てやっとのことで生まれたわが子。産後、別々の部屋に分かれ、検査などを終えてから母子同室になる前に講習会が開かれることになっていました。 その講習会では、おむつの替え方・育児用ミルクの作り方・沐浴の仕方・授乳の仕方などを助産師さんから教わります。すべて初めてのことだったため、私はわくわくドキドキしながら息子と参加しました。 子育ての挫折はすぐやってきた…順調に進んでいた講習会でしたが、最後の最後に落とし穴が。それは授乳練習の時間でした。私は助産師さんから赤ちゃんの抱え方、頭の向きなどの説明を受け、緊張しながらも言われた通り進めていました。ですが一向に息子は乳首をくわえてくれません。 口を開けてはくれるのですが、どうやら吸うことができない様子でした。悪戦苦闘しながらどれくらい経ったでしょうか、周りはもう慣れた様子で授乳をし、終わった親子は次々に退席していきます。一方、息子はずっと泣き続け、私も焦りや不甲斐なさで泣きたくなりました。 「扁平乳頭」という現実講習会の時間はオーバーしていましたが、ひとりだけ居残り、助産師さんに助けを求めました。すると助産師さんいわく、「恐らく扁平乳頭なのではないか。乳頭の突出が少ないため、赤ちゃんがうまく吸えないのでは」とのことでした。 自覚も、聞いたこともない言葉でしたが、うまく吸えない息子を見ていたので私は納得せざるを得ませんでした。それから助産師さんに乳頭保護器というシリコン製の乳頭カバーのような物を借りて授乳することになりました。 それぞれの方法でいいんだ!乳頭保護器を使うことによって、私はようやく息子の授乳に成功しました。乳頭保護器は赤ちゃんの口に入る物なので、毎回消毒をしないといけない大変さはありつつも、息子に辛うじて授乳できるようになったことは、この上ない幸せでした。 腕の中でおなかいっぱいになり、すやすやと眠る息子を見て、私は心からホッとしました。そして、私たちの方法でゆっくりやっていこうと思った瞬間でした。 今回、私の場合はたくさんのお母さんたちの中で自分だけが授乳できなかったということが本当にショックでした。ですが、すくすく育っていく息子を見て思うのは、母も子どもそれぞれで、子育ての方法も無数にあるということです。この経験をバネにして、これらからは周りを気にすることなく、私たち親子にあった方法で子育てを続けていきたいと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKO著者:野中 透2020年生まれの息子と夫との、3人暮らし。息子が生まれたことをきっかけに都内から地方に移住。
2022年11月20日ムスメちゃんとオコメちゃん
猫の手貸して~育児絵日記~
うちはモフモフ暮らし