解毒の涙が止まらなかった理由。何度も子どもを叩きそうになった私が…
私は0歳のころから20歳ごろまで、実親による暴力やネグレクトなどを受けて育ちました。いわゆる「毒親」と呼ばれる環境のもとで育ってきたのです。やがて私も母となり、慌ただしい子育ての最中で運命の本と巡り合いました。やさしくわかりやすい言葉で執筆されていて、私のなかのわだかまりを溶かしてくれました。私の「解毒の涙」が止まらなかった理由をお伝えします。
なぜこんなにイライラするのか
毒親の強烈な支配下のもと、心理的コントロールの被害にあった私。そんな複雑な家庭で育った私が、子育てを通して「訳のわからないイライラ」が自身のなかにあることに気付きました。もちろんママになった瞬間から「自分の心の内にイライラの原因がある」とは気付かず、「このイライラの原因は子どもや夫のせいだ」といつも人のせいにしてきました。
そして自身が幼少期からされてきた暴力などのひどい仕打ち。それが子どもへの育児を通して、度々自身の脳裏にフラッシュバックします。それがつらくて、子どものかんしゃくについ怒鳴ってしまうこともありました。
つらかった経験がフラッシュバック
自分が親にされて傷ついたことをわが子にはしたくないと思っているのに、してしまう自分がいることに気付いたのです。実際に思わず手をあげそうになったことが何度もあり、必死でその手を抑えてきました。そんな苦しみの最中に、運命の本と出合いました。
タイトルは『ママ、怒らないで。不機嫌なしつけの連鎖がおよぼす病』(風鳴舎)です。
価格は、税込み1,760円でした。まるで絵本のようなかわいらしいイラストが適度に取り入れられ、やさしくわかりやすい言葉で説いてくれており、非常に読みやすかったです。
イライラの原因は自身の心の内にある
私自身「親の育て方が悪かったせいで今、私は苦しんでいる」とはとても人には言えなかったし、ずっと過去の自分のできが悪かったから今こうなってしまっているのだ、とすべて自分の責任にしてきました。
この本は、私の苦しかった気持ちを代弁してくれて「わかってくれる人がいる」「私は悪くなかった」と感じたことで、毒親の呪縛から少し解放された気持ちになれました。
「幼少期のころの私が傷ついたままで放って置かれている」と気付くまでに、何十年という長い時間がかかりました。