2020年9月18日 22:30
GCUに入院中の息子。姉たちとの初めての面会で感じたきょうだいの絆
「横隔膜ヘルニア」という先天性疾患を抱えて生まれたお子さんを持つママの体験談をお届けする連載企画です。横隔膜ヘルニアとは、本来胸とおなかの臓器を隔てている横隔膜に生まれつき穴が開いており、その穴からおなかの中の臓器が胸の中に出てきて心臓や肺を圧迫してしまう病気。
おなかの子が横隔膜ヘルニアであると診断された妊娠中から出産までのできごとやママが感じた不安、生まれたお子さんの様子やその後の治療についてご紹介していきます。
息子が入院していたこども病院では、入院している息子だけでなく、上の子を含めた家族のケアにも気を使ってくれました。息子の容態が安定してGCU(新生児治療回復室)に移った日、本来病棟内に入れない上の子たちとの面会(特別面会)についての説明があり、家族みんなで楽しみにしていたのですが……。
特別面会とは?
感染防止の観点から、18歳未満の面会は原則禁止(18歳以上は患者の親と連れ添って1人まで面会可能)となっているGCU。しかし18歳未満のきょうだいがいて入院期間が長い場合などは特例措置として個室での面会が認められており、この面会は「特別面会」と呼ばれていました。
息子の場合はGCUに移った時点で容態が安定していたので、すぐに特別面会を手配してもらえることに。1週間後に予約してもらった特別面会を家族みんなで楽しみに待っていました。
インフルエンザでまさかの延期
特別面会を予約して帰った土曜日、長女が熱を出しました。幸い月曜日には熱が下がったのですが、夕方ごろ幼稚園から「インフルエンザが流行っているため明日から学級閉鎖です」との電話が。「まさか娘も?」と思っていると、その夜に次女が発熱。病院で検査してみるとやはりインフルエンザでした。
家族全員インフルエンザの予防接種は打っており、娘たちも軽症で、私や夫にうつることもなかったのですが、こども病院と話し合った結果、特別面会は延期することになりました。
少し不安だった子どもたちの初対面
上の娘たちの体調も整い、やっと特別面会をおこなえたのは息子が生後2カ月半を過ぎたころでした。念入りに手洗い消毒をし、マスクをつけて、ガウン代わりのスモックを着せられた娘たちは緊張の面持ち。看護師さんについて、家族みんなで息子のいる個室へ向かいます。