2023年9月19日 22:00
「すぐに警察が…」痴漢に遭った妹。親や警察に囲まれる様子を見て、後悔する姉<小学生の痴漢被害>
小学校受験をしたもちこ。無事合格し、家から電車を乗り継いで、片道1時間半ほどかかる小学校へ通うことになりました。入学してから半年間は、お母さんに付き添ってもらっていましたが、いつしかひとりで通学するように。朝6時に起き、満員電車に揺られて通学していたもちこ。人がまばらな帰りの電車で、ウトウトしながら過ごす時間が至福の時となっていました。ある日の帰りの電車で、同じ車両には数人しか乗客がいないにもかかわらず、もちこのすぐ隣に座ってきた見知らぬ男性。その男性は、触っているかいないか微妙な触り方で、もちこの体に触れてきたのです。
「怖い! 泣く……! でも泣いたらもっと怖いことになるかもしれない……」と、涙をこらえながら次の駅で下車。
降りたことのない駅でしたが、なんとか改札を出たもちこは、母に電話をかけました。
「なんでそんなところにいるの!?」と驚くお母さんですが、もちこは電車で起きた出来事を話すことができず、もごもごとごまかします。そして、迎えにきてくれた母とともに帰宅しました。
その後、大人になり結婚して子どもができても、母に話せずにいるもちこ。当時のことを思い出し、モヤモヤとした気持ちを抱えていました。
時は戻り、痴漢被害からしばらく時間が過ぎたころのこと……。
同じ被害に遭った妹は…
痴漢被害からしばらく経ったある日、もちこの妹が似たような被害に遭ってしまいました。
母に相談した妹。母はすぐに警察に連絡し、女性警官が主となって、聞き取り調査がおこなわれました。
「警察の人もお母さんも、すごく心配して話を聞いてくれてる……」
妹の様子を見ていたもちこは、「自分もすぐに声を上げていれば、こうなっていたのかな」と後悔するのでした。
学生時代には、痴漢に遭ったクラスメートから「その場で捕まえて駅員さんと警察の人に突き出してきた」という話を聞いたもちこ。その後、その痴漢は捕まったそう。
「自分が被害を受けたと認識したらすぐ反撃していいんだ……!」
妹やクラスメートの出来事で気づきを得たもちこ。そして、幼い子どもを狙うすべての痴漢を憎らしく思っていました。