2023年11月28日 00:00
寒い季節は特に注意!予兆なしに死に至る、乳幼児突然死症候群(SIDS)→睡眠環境の工夫で予防!?
は予防できる可能性が高いと考えられていると、松井先生は言います。
乳児突然死症候群(SIDS)の具体的な予防策を松井先生に訊ねたところ、以下の6つのポイントを教えていただきました。
・平らで傾斜のない寝床で寝かせる
・保護者と同じ部屋で、本人は乳児用ベットで寝る
授乳や寝かしつけのため大人と同じベッドで寝かせることがありますが、寝付いたら乳児用ベットに移してあげるのが望ましいとされます。
・おしゃぶりを使用する
おしゃぶりは乳児突然死症候群(SIDS)を減らす効果があると言われていますが、母乳育児の場合、確立するまでは使用を控えることをおすすめします。また、ストラップなどは首を絞める恐れがあるため、睡眠時は外してください。
・体温を保つ目的で使う帽子は被せない
・重みのあるおくるみは使用しない
・起きている時はうつ伏せの練習をする(タミータイム・うつ伏せ遊び)
睡眠時のうつ伏せは避けるものの、起きている時には大人の監視下でうつ伏せにして見守る時間を持ちましょう。頭の変形の予防にもなります。
また、血液中の酸素飽和度や脈を計測するパルスオキシモニターを予防として使用することに、乳幼児突然死症候群(SIDS)の頻度を下げる裏付けはないとのこと。
使用することで安心してしまい、他の対策が疎かになってしまうことのほうが怖いと話していました。
大切なのは知識や心がけ
2022年には47名の乳幼児が乳児突然死症候群(SIDS)で亡くなっています。この数字を見ると、こんなにたくさんの赤ちゃんが……と衝撃を受けるかもしれませんが、1997年の死亡者数を見てみましょう。実に、538名もの乳幼児が乳児突然死症候群(SIDS)で亡くなっています。
アメリカでは1992年ころまでうつ伏せ寝を推奨していたようですが、1994年以降、仰向け寝(Back to sleep)のキャンペーンがおこなわれ、乳児突然死症候群(SIDS)の発生数が半分以下に減ったそうです。
日本でも仰向け寝を推奨する「Back to sleep」キャンペーンがスタートした1998年以降、乳児突然死症候群によって亡くなる赤ちゃんは減少傾向にあります。
これは、乳児突然死症候群の研究は年々進んでおり、予防方法の周知が進んだ結果と考えられます。