子育て情報『訪問型病児保育が実施する「往診」、親も医師もありがたいサービスだった』

2016年3月29日 04:00

訪問型病児保育が実施する「往診」、親も医師もありがたいサービスだった

また、感染症が完治したことを証明し、保育園への登園再開に必要な「登園許可証」の発行もしてくれる。

一般的に、子どもが感染症にかかった場合は最初の診察から検査、それに登園許可証の発行など、何度も病院に足を運ばなければならない。その点フローレンスは、「感染症の急性期から治るまでお子さんを保育でき、受診代行や検査、登園許可証の発行も実施。ご両親共に働いているご家庭だからこそ、助かるサービスだと思います」と栗原さんは語る。

○既往歴のある子どもも預かりが可能に

病児保育の利用を希望する家庭の中には、子どもに既往歴があったり、重いぜんそくを持っていたりするケースもある。これまでは、そのような子どもたちを万全の体制で受け入れられないと断ることもあったという。しかし、「往診サービス」を導入したことで、受け入れられる子どもの幅も広がった。

子どもを預かることができるかどうか判断する際に、往診ドクターと事務所に常駐する看護師がカンファレンスを実施。
ケースに応じて柔軟に判断することが可能になったのだ。現場の保育者が症状の変化を読み取った場合には、看護師に相談して医師による処置が必要か適宜判断できる体制も整えられている。

――充実した内容が魅力の「往診サービス」。実は現在、この事業を支えている医師全員が子育て中のママドクターだ。ママドクターが活躍できる仕組みはどのように作られているのか。

●将来は遠隔診療も! ママドクターが意欲的に活躍できる仕組み
○ママドクターも助かる仕組み

さらに注目すべきは、この取り組みが子育て中の女性医師たちによって成り立っていることだ。往診ドクターは一般の病院勤務に比べて勤務時間が短く、結果として子育て中でも働きやすい環境が整っている。2歳と5歳の子どもを育てながら往診ドクターとして働いている田中医師は、「夜の呼び出しがなく、土曜日曜に出勤しなくてもいいというのが助かります」と話した。


「病院は主治医制となっているので、担当の患者さんの具合が悪いと帰りづらいとか、夜に症状が急変したら呼び出されるということがあります。当直勤務についても、病院によっては免除してくれるところがありますが心苦しかったり、代わりに土日出勤をするということになったりします」とのこと。往診ドクターという働き方は、これらの点が解消できるのだ。

また、妊娠、育児、今後は自身の体調不良や介護などによって働き方に制約が生じる場合、医師が病院勤務に戻るステップにもなると考えているという。

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.