2015年12月1日 04:15|ウーマンエキサイト

子どもの英語習得に欠かせないこととは(「幸せ力」の育て方 Vol.5)


外国語を聞いたり話したりするときは、母国語と別の言語聴覚を使っている

ふつう、言葉をコントロールしているのは左脳です。
ところがバイリンガルの人は、音楽を聞くときに使う右脳の音楽聴覚で、外国語を聞いて話しているのだそうです。

「絶対音感は4~7歳、相対音感は11~12歳ころまで成長していきます。
つまり中学1年生になる頃までなら、音楽用の耳を使って、ネイティブに近い発音を身につけることができるということです。

大人になってからでも、訓練次第でネイティブ並みの発音に近づくことができますよ」

本当に使える英語を身に付けるには、どうすればいいのか

「最近、しきりに言われているのが、二言語相互依存説です。
ひとつの言語の土台をしっかり築き、考える力を養っておけば、二言語目は文法や発音や表記体系が違ってもすぐに習得できるというものです」

言い換えると、母国語である日本語が確立していなければ、英語を覚えることは難しいということのようです。

「そもそも大切なのは発音ではなく、話す中身です。
伊藤ゆかりさんという通訳者の方が、朝日新聞の『論壇』(2000年8月8日)で次のようなご意見を述べられていました。
『マンデラ首相の演説に私たちが感動するのは、これは英語の発音ではなくて、その中身であり、マンデラ首相の業績であり、考え方なんだ』」

たしかにその通りですね。

これまでは小学校5年生から必修だった英語が、3年生からに早まることが決定しました。
2020年からは、いやおうなしに8歳から英語の勉強を始めることになります。
それまでに、まずは子どもの日本語の力を鍛え、考える力を養っておきましょう。


(佐々木月子)

今回取材に協力してくださったのは
内田 伸子先生
内田伸子先生
十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。
専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。


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