2018年3月10日 06:00|ウーマンエキサイト

怒りたくないのに怒ってしまう。子育ての怒りの対処法


■「どういう時に怒ってしまう?」自分の怒りパターンを把握

怒りたくないのに怒ってしまう。子育ての怒りの対処法

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── そのほかに怒りすぎない方法はありますか?

Mさん:そうですね。あとは怒りたくなるけれど、視点を変えると超かわいい子どもの姿を撮る“おバかわ写真”のような方法でしょうか。ギリギリの状況は変えられない、腹が立つのも仕方ない。でも、せめて腹が立つのを笑いに変えられたら、親子共にハッピーですね。

── 笑いに変えるなど自分なりにしのぐ方法をちょっと探してみる、ということですね?

Mさん:怒りすぎてしまう時って大体、同じパターンになっていませんか? いつものように親子のやりとりをして、気がつけばいつものように怒っていた。

そのようなやり取りになった時に、先ほどのおバかわ写真を撮るとか「あー始まった、始まった」と呪文を唱えるとか、その場を離れる、深呼吸するなど自分なりにしっくりくるものを探して、「あー、また怒っちゃった」と後悔せずにすめばいいな、と思います。

── パターンを把握して、対処法をいくつか持っておくといいんですね。

Mさん:パターンのどこかを変えると流れが変わります。
この言い方で話してみよう、このタイミングでこうしてみようなど、なるべく楽しくなるようなことに変えながらやってみる。それでダメだったら、「あ、ダメだったな。次はどの手でいこうかな」くらいの気持ちで。

── それ以外に何かありますか?

Mさん:子どもの行動を(a)好ましい、(b)やめさせたい、(c)してはいけない、のように3つに分けてみてはどうでしょう。

(c)は命にかかわるなど重大なことですが、(b)は時期を待つ選択もあるかもしれません。親も言い出すと意地になって引くに引けなくなる時期もあったりしますのであきらめる、というか、今すぐにどうこうしようとせず、ちょっと置いておくのはどうでしょうか。

── 今日はありがとうございました。日々、子育てに困っているお母さんたちに向き合っているMさんのお話は大変参考になりました。


取材なのに、ゆったりとした口調で、こちらの話も丁寧に聞いてくださるMさんとのインタビューは時折、自分の子育て相談をしているような錯覚に陥りました。

そのMさんが「子どもを怒らない」ための対策としてあげるのが次の3つ。

1.1人でがんばりすぎず、できるだけ心に余裕を持つ。

2.自分が怒ってしまう原因などパターンを見つけ、(できれば楽しめる)対策を考える。

3.あきらめる(今は置いておく)。


ほぼワンオペで、コップの水もかなりギリギリの筆者自身の話も聞いていただき、「怒りたくないのに怒ってしまった」と後悔を繰り返す日々を抜け出す多くのヒントをもらったように感じました。長年、親身に困っているママたちに寄り添ってきているMさんのような方たちに話を聞いてもらうのも、とてもスッキリしそうです。

取材協力:社会福祉法人子どもの虐待防止センター(CCAP)
子どもの虐待を早期に発見し、虐待防止を支援するために1991年に設立された民間団体。
研修を受けた相談員と、医師、弁護士、臨床心理士、ソーシャルワーカー、行政経験者、教育関係者などが活動しています。CCAPでは、子育てに悩む方のための電話相談、母親のグループ(MCG)、CCAPペアレンティングプログラム講座「親と子の関係を育てるプログラム」などを行っています。相談の電話番号は、03-5300-2990(平日10:00~17:00 土曜日は10:00~15:00/通話料以外は無料)

取材・文/まちとこ出版社 石塚由香子


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