生後間もない赤ちゃんを上の子が…その瞬間「責める言葉」を飲み込んだ【おててつないで 〜なかよし兄妹の癒され日記〜 第22話】



■娘の心配をしながら、「息子を責める言葉」だけ飲み込んだ

普段から2才の息子には「(娘がいるから)気をつけてね」と声をかけていましたが、それだけでは限界があります。2才児が夢中で走り回っていたら、気をつけないといけないのは本人より、まわりのおとなですよね…。

私は、後悔と反省と「娘に、万が一が起きていたら」という恐怖で押しつぶされそうでした。

「カゴに寝かせたままオムツを替えていれば…座布団に寝かせるにしても、もっと部屋のすみでしていれば…。完全に気が抜けていた、油断した。私のせいだ。」

事故の瞬間、思わず叫びそうになった「息子を責める言葉」を、私はとっさに飲み込みました。

「息子はわざとじゃない」「私の油断が原因だ」

しかし、もし命に関わる「万が一が起きていたら」、踏んでしまった息子はどう思うだろう。そして、私はそれをどう思うだろう…。

事故の瞬間、思わず叫びそうになった「息子を責める言葉」を、とっさに飲み込んだ

さいわい内臓にも骨にも何の異常も見られませんでした。検査が進み、娘の命と体に関わる心配が少しずつ取り除かれると、張り詰めていた緊張がほぐれていきました。

「本当によかった…」安堵(あんど)すると同時に、今度は隣にいる「娘をふんでしまった息子」のことで頭がいっぱいになります。「息子は今、何を考えている? 私は何て声をかけたらいいんだろう?」

まだ娘の心配が完全になくなったわけではありません。動揺はおさまらず、口を開けば息子を責める言葉が飛び出してしまいそうで、かける言葉が浮かびません。

診察室で最後にお医者さんは「今のところ異常は見られません。よかったですね、でも後から何か見つかる場合もあるので、しばらくは注意して見ていてください。それと、お兄ちゃんを責めないであげてくださいね」と言いました。

それから、ただただ動揺していた私の代わりに息子に優しい言葉をかけてくれたのです。その言葉に、自分でもどういう感情か説明のできない涙があふれました。

家庭内の事故。上の子のフォローも大切

帰宅後、私は娘と息子それぞれを「ごめんね」と抱きしめることしかできませんでした。ベビーベッドやサークルは小さい兄弟がいる家庭でこそ必要だなと感じました。娘の命に関わる事故を、息子に起こさせてしまった…私の苦いヒヤリ経験です。

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