コミックエッセイ:たんこんちは ボロボロゆかい
夫婦生活って、必要…!? 「必要派」と「不要派」に分かれた夫婦の戦いの末路【たんこんちは ボロボロゆかい Vol.38】
■それでも夫がしたい理由
高血圧というものの怖さは、医療系の専門学校で出会った私たち夫婦は、よくわかっていました。
夫婦生活は血圧や循環器にそれなりの負担をかけます。
なのに、夫はまだしたがっている。
でも、その時の私にはもう、怒りはありませんでした。
「負担かけないように、優しくいたすから…」
なんでこんなに必死なんだろう、という疑問は正直ありました。
ですが、いつもケンカ腰で、素直じゃなくて、持病があって、キレイでもない私との夫婦生活を必死に求めてくれている夫は、なんというか、ありがたいなと思えたのです。
父となり、母となり、子どもが元気であればそれでいいと思うようになりました。
夫婦生活で体力を消耗するなら、子どもと公園に行ってあげたいと思っていました。
でも、私たちは親である前に夫婦で、人間。
たまにはそこの欲求を満たすことも、笑顔でいるためには必要なのかもしれません。
幸いにも子どもも二人とも小学生になり、土日に出勤し平日に休みを取れば、子どものいない時間を作ることも可能になりました。
仕方ない…。
「いっちょやるか…」
こうして、色気もクソもないこの夫婦は、バイタルチェックをしっかりしながら、久しぶりに夫婦生活を再開したのでした。
■夫婦が求めるものはさまざま
我が家の場合は私がNOで夫がYESタイプでしたが、反対のパターンのご夫婦ももちろんいらっしゃると思います。
軽い気持ちで人に相談することも、相手に伝えることも難しい問題なので、本当に苦しい思いで悩んでいる方は、想像以上に多いと思います。
私は夫の気持ちを叩き潰すひどい妻でありましたが、自分が夫の側であったら、本当に苦しいし、つらいと思います。
自分に魅力がないのか、他に好きな人がいるんじゃないか…と、すごく悩んだと思います。
今回は夫の粘り強さ、そして素直な気持ちを伝えてくれたことで状況は改善されましたが、それも本当に勇気のいることだと思います。
私だったらずっと心の中に想いを仕舞って、やけくそになっていたかもしれません。
一緒に年を重ねる中で、二人が同時に「もういいか」と思えたら一番。
ですが、時にはそうはならないかもしれない。
愛しているからこそ、その幸せなかけがえのないコミュニケーションを大切にし続けたいと思うことは、決しておかしなことではないのです。
片方の苦しみを生まないためにも、お互いの気持を伝い合える機会は、大切にしていこうと思った出来事でした。