2024年4月。肺に転移したがんの手術のために夫が入院。幸いなことに手術自体は無事に成功し、すぐに自宅に戻ることができたものの、肺の一部を大きく切り取ってしまったことで少し動くだけでも疲れやすくなってしまい外出もままならない日々が続きました。
週末もゴールデンウイークも自宅で引きこもり。遊びたいさかりなのに事情を察して文句も言わずに我慢してくれている子どもたちの姿に申し訳なさが込み上げるものの、正直私も疲労の限界。子どもたちを楽しませるために遠出をする気力も湧かず、
ごめんねを繰り返すばかりでした。
ふと声に出ちゃった「ハワイに行きたい」
そんな折、突然まめ(息子・9才)が
「ハワイに行きたい」と呟いた。それがどうしてだったのかは分かりません。家族でハワイ旅行をしたことはあるものの、当時2才だったまめはハワイでの出来事など全くと言っていいほど覚えていないのだそうで本人に聞いてみても「本当にふと声に出ちゃった」らしい。
なるほどハワイね。あまりに現実感のないリクエストだったためか、連れて行くの行けないのというお決まりのやり取りではなく「久しぶりにハワイもいいかもね」なんていう方向性に流れ、ハワイに行ったらやりたいことを家族みんなで妄想。
そうしていたら気分だけでもハワイを味わいたくなって、気づけば
ハワイアンレストラン「ラ・オハナ」へ車を走らせていました。
すかいらーくグループが運営するカジュアルなハワイアンレストランということで、かなり気軽な気持ちで出かけたのですが、これが思った以上にハワイ。
ほんのりとココナツの香りただよう店内で「アロハ〜」なんて声かけてもらっちゃって。広々とした座席もそこかしこにハワイのあしらい。
すっかりご機嫌「ほとんどハワイじゃん!」
マリンレモネードソーダを目の前にすっかりご機嫌なまめは「ここ、もうほとんどハワイじゃん!」なんてはしゃいでいます。今まで意識したことはなかったのですが
ハワイ料理って子どもの好きな食べ物が盛りだくさん。ハンバーガーにポテト、チキンにパンケーキ、色とりどりのドリンク……子どもたちのテンションが上がらないはずはなく、ラ・オハナは流れるように我が家の定番のお店になりました。
この日のことがよほど楽しかったのか、まめは自宅でもハワイ気分を楽しめるよう演出をはじめ、
ココナツのお香を炊いたり
ハワイアンミュージックを流したりと楽しそう。そこで改めて気がついたことなのですが、南国ムードってなんだか気持ちも明るくなるんですね。
「ごめんね」の毎日を一変させた素敵な時間
子どもたちに対してごめんねごめんねと言ってばかりな毎日よりこっちの方がずっと素敵です。まめの手によってどんどんご陽気なムードに変わりつつある我が家の雰囲気の中、あえて遠くに出かけることができなくても工夫次第で日常は楽しくなるのだと実感。良い出来事でした。