子育て情報『こどもの皮膚科ドクターが語る 日焼けの話』

2018年9月6日 12:00

こどもの皮膚科ドクターが語る 日焼けの話

そして適宜塗り足してください。なお、肌のトラブルが心配な方は紫外線吸収剤を含まないものの方が良いでしょう。

そして、外出する時間帯を選ぶこと。正午前後は太陽も高いために紫外線量も多く、影も少ないので、外出は控えたほうが良いでしょう。逆に1日海に出かけたり、シンガポールなどの紫外線が強い地域に旅行したりする場合はSPF50以上のものを使用します。こちらもこまめに塗り足すことを忘れないようにしてください。またサングラスや帽子・衣類などでも紫外線予防をしっかりと行なうことをおすすめします。

「日焼け止め」の扱い、ここに気をつけて!

最後の最後のお話を2つさせてください。


まず0歳の赤ちゃんですが、実は日焼け止めのトラブルが最も起こりやすい年代です。というのもビタミンが不足する問題が発生しています。食事で栄養を十分に取れない0歳児の場合、紫外線を浴びることで、あるビタミンを生成する必要があります。これは本当に少しだけ、それこそ日陰に数十分程度いてもある程度の量が作られるので、あえて紫外線に当たりに行く必要はありませんが、日焼け止めを使いすぎるとビタミン不足から成長に影響が出てしまうので、要注意です。なお、先程も述べましたがビタミンは日陰を少し歩くだけでも作られますので、日光浴の必要はありません(母子手帳に「外気浴」と書かれているのはそのためです)。

もう1つは最後の処分方法です。残った日焼け止めはもったいないと思わずにその年のうちに捨てて下さい。日焼け止め成分の特に紫外線吸収剤は時間とともに劣化する可能性があります。
劣化することでかぶれるリスクが上がりますし、日焼け止めでかぶれる人の一部は実は古い日焼け止めを使用したからだったりもするので、翌年まで保管しておいてもあまり良いことはありません。捨てちゃいましょう。

秋になっても天気の良いときには紫外線はたくさん地面に降り注ぎます。そして意外に秋も日焼けトラブルの多い季節です。そう、運動会です。なので、もうしばらくは日焼け止めをしっかりと使ってあげたほうが良さそうです。そのときにはこの記事に書かれていることを参考にしてみてくださいね。

こどもの皮膚科ドクターが語る 日焼けの話
野﨑誠(のざきまこと)わかばひふ科クリニック(東京都武蔵野市・皮膚科、小児皮膚科)院長。
国立成育医療センター(小児皮膚科)、東京都立東大和療育センター(皮膚科)勤務。2001年山形大学医学部卒業山形大学医学部皮膚科入局山形県公立置賜病院(山形県長井市)

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