2017年6月16日 16:00
夫の実家でドキッ!食べ方が独特な自閉症の長男に意外な声をかけたのは…?
注意してもなおらない、長男流ごはんの食べ方
夏休み、子供達と主人の実家に帰省したときのことです。
私と義母はテーブルに朝食を並べていました。そして全員が食卓につき、「いただきます」の声とともに食事が始まります。おはしがまだ上手に使えない長男も、スプーンを動かしながら必死に食べています。
ふと見ると、長男のテーブルにみそ汁が少しこぼれています。長男が白ご飯にみそ汁をかけてスプーンで混ぜて食べるからです。
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実はこの食べ方は、いつものことです。ご飯をそのまま食べることができず、みそ汁を混ぜて食べるため、家で注意し学校でも指導してもらっているのですが一向に直りません。
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見た目もあまり良くないし、みそ汁がないと白米が食べれないというのも困ります。特に礼儀作法に厳しい年代の義両親が、どう感じるだろうか、そう思い私も気が気ではありません。
そんな時義父が、すっと長男の所に寄って行ったのです。
注意するだろうと思ったのに…義父の言葉は
義父は、長男の頭を撫でながら言いました。
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「そうなんですか?」と私が訊ねると、義父は「まだ私がシュウくらいの小さい時にねえ。ご飯とみそ汁を混ぜてよくおふくろに叱られたよ。でもこの食べ方が好きでねえ。なかなかやめられなかった。シュウは私によく似てるなあ」
目を細めて長男を見る義父には、あたたかさが滲んでいました。義父は普段口数が少なく、子供たちを抱っこしたり遊んだりしてくれることもほとんどありません。けれどその言葉と表情でどれほど長男のことを可愛く思っているか、表に見えない感情が垣間見えた気がして、なんだかとても嬉しい気持ちになったことを覚えています。
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長男を特性ごと愛し、受け入れてくれる人が周りにいる幸せ
私はそれまで、ご飯とみそ汁を混ぜるという食べ方に固執し、なかなか直らない長男の姿に、これは自閉症特有のこだわりなんだと切なく思っていました。
けれどいいじゃないか。それがシュウのやり方なんだから――
大きく優しく受け止めてくれた義父が、まさしく小さなことにこだわっていた私の心を解きほぐしてくれたような気がしたのです。
高齢の義父は、自閉症という言葉を聞いても詳しく理解してはいません。