2019年12月22日 09:00
発達が気になる子の「学習でのつまずき」の背景とは?支援で最も大切にすべき視点とアプローチ【講演ルポ】
~未就学期から将来の就労・自立まで~上尾市主催「発達障害児家族支援講座」
「発達障害児家族支援講座」(埼玉県上尾市主催)は、発達障害があるお子さんの保護者を対象に、お子さんへの支援や関わり、社会的資源について、未就学期から将来の就労・自立までさまざまなライフステージにおける支援を学ぶ講座です。
2019年10月14日(祝)に行われた鳥取大学大学院教授 井上雅彦先生の基調講演をかわきりに、お子さんそれぞれの発達を育むLITALICOジュニア、就労移行支援を行うLITALICOワークス、障害のあるお子さんとご家族のライフプランのサポートをするLITALICOライフプランニングのスタッフが全4回のリレー講座を行います。
発達障害のある子どもへの支援~学習支援を中心に~
お子さんの発達の心配や育児の悩みをサポートする「発達障害児家族支援講座」。講座第2回目は「発達障害のある子どもへの支援~学習支援を中心に~」をテーマに、
・発達が気になるお子さんへの学習支援
・ ”個”と”環境”へのアプローチ
・学習支援の具体例
について、LITALICOジュニアのスーパーバイザー・阿部先生が登壇、紹介しました。
発達が気になるお子さんが通うLITALICOジュニアでの「授業についていけない」「特別支援学級在籍だが、学校ではなかなか勉強が進まない」という学習ニーズのあるお子さんへのサポート例について紹介。
各単元の予習や復習より優先するのは
・学習しづらい要因は何か どうすれば学びやすいか
・困ったときに何ができるか
等を一緒に考えること。学習でのつまずきの背景には、一人ひとり違う困難があります。それに気づき、解決策を考えていくのです。
例えば、順を追って文章を読むのが苦手なお子さんには「国語のテストでは、定規を当てて印をつけながら読むと飛ばさずに読めるね」、計算が苦手でパニックになってしまうお子さんには「算数の公式をノートの上に書いてから計算を始めてみよう」というように、お子さん一人ひとりに合わせて考え、サポートすることが大切です。
続いて、“個”と“環境”へのアプローチについて説明。
Upload By 発達ナビ編集部
お子さんの困りごとは、周囲との相互作用によって生まれます。個とは、子ども自身にある特性。環境とは、ご家庭・教育機関・地域・配慮などの個をとりまく全てを指します。