2021年9月25日 14:15
私の兄は重度自閉症。子ども時代に見た大人に自分も…?きょうだい児、そして妻・母として感じた「ショック」な感情
と、兄の話をときどきしていましたが、実際に初めて会うとなると、驚くのかもしれません。
そんな周囲の反応を心配している今の私は、「自分が子どものときに感じた、兄を見る周囲の目や冷たい態度」と、もしかすると同じなのではないか?と思えてきて、とても悲しい気持ちになりました。
子どものころ、「あんな冷たい大人にはなりたくない!障害が重くても関係ない。一緒にいても全然気にならない。私にとって、この環境が『普通』なんだ」と、思って育ったはずなのに…。
実際のところ兄と会ったからといって私たち家族の関係は全く変わりませんでしたし、兄は今も昔も私にとって大切な家族です。ですが、再会した日にはそういった複雑な感情が芽生えてしまったのは事実で、自分のことが情けなく、心の中で自分自身を責めていました。
そして、時間をかけて自分のなかにある複雑な気持ちを整理する過程で、子どものころに感じていた「周囲からの冷たい目や態度」は、「それぞれ環境が違うから、態度に出す出さないは別として、思うのは仕方のないことなのかもしれない」と、少しずつ…少しずつ腑に落ちていきました。
それぞれ別の人生を送るなかで、「きょうだい児」の私ができること
Upload By スガカズ
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先日久しぶりに兄が入居する施設に電話をし、兄の様子を聞きました。
風邪もひかず元気に楽しそうにしていると聞き、とても安心しました。
今度環境が整えば、WEB会議上で兄と面会できることになりました。
私と兄はお互いの人生があるので、昔のように一緒にいることはもうきっとないでしょう。ですが、これからも兄にとって暮らしやすい環境のなかで、「のびのびと健康で長生きしてほしい」と心から願っています。執筆/スガカズ
(監修:三木先生より)
すごく複雑な感情が丁寧に描写されていてお話に入り込めます。
子どもとして原家族の中でお兄さんと「一緒に」人生を送っていた当時から、「大人になった自分の」人生への大きな変化ですね。変わっていく自分に戸惑いつつも、その「チクっと」をしっかりと自分で受け止めて前に進んでいく姿勢はとても素敵だと思います。
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