2021年12月5日 14:15
発達障害がある小2息子は不登校。得意もあるし、学習面も大丈夫そうだけど…将来はどうする?――児童精神科医 三木先生に聞いてみた!
そうすると、大人になったころにはある程度落ち着いて暮らせるようになる、という見通しは立てられるようになるのでそこを目指していけたらいいですね。
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――なるほど…確かに8歳の今でさえ、以前よりも感覚過敏は落ち着いてきました。
三木先生:さらに将来についても、今の時代は認知機能が高ければ就ける仕事が増えてきていますから。外資家のコンサルや証券なんかはわりとロジカルで頭が良い人が活躍されているでしょう。研究者なども、自分の興味をとことん追求するといった特性を生かして活躍できるかもしれません。勉強を頑張っていってもいいし、ほかの分野でも好きそうな興味のあることをガンガン伸ばして、得意で勝負していくことがこれからできることなんだと思いますよ。
――ありがとうございます。
ただ、息子の場合は学校へ行かないケースも考えておかなきゃと思うのですが…
三木先生:そうですね。僕は学校の目的って授業とそれ以外って話をよくするんですけど。究極、勉強と友達(社会性)を学びに行くところなので、その2つができるなら場所は学校でなくてもいいと思うんです。
ほかにも、決められた場所で、決められたことを、言われた通りにやる。っていう目的もありますが、それが息子君は苦手ですよね。今の時代、この目的の重要性は落ちてきているようにも感じます。なので、とにかく勉強と社会性の2つをどう担保するのかを考えながら次のステップの進路を考えてもらうといいのかなと思います。まあ正直、学校に行くというのが一番手っ取り早いんですけどね…(笑)
――うん、学校楽ですよねー(笑)
三木先生:そう、楽なんだけど。
息子君のように合わないなら自力でそういうリソースを探して、経験や体験を担保していく感じかなぁ。それをずっとやっていたら、たまに学校行ってないけど起業したよ、なんて人のパターンも聞きますよね。今息子君は8歳だから、就職は15年後とかですよね。そうなると企業の採用の感じがどう変わっているかすらわからないですからね。
――必要とされる人財の条件が、現在と同じとは限らないのですね。
三木先生:はい、就職も正規ルートじゃなくて、変わったルートもありますからね。好きなことを通して縁があった人に「君、面白いからウチの会社に来てよ」と採用されちゃったとか。学校行かなかったけど大検受けて、大学行って好きなことやっているうちに会社になっちゃいましたなど、息子君の場合はそっちの方がイメージがわくかもしれませんね。