子育て情報『心豊かな生活を送るための土台づくり。発達が気になる子どもの保護者へ伝えたいこと【幼少期編】――相模女子大学教授・日戸由刈先生から』

2022年2月8日 14:15

心豊かな生活を送るための土台づくり。発達が気になる子どもの保護者へ伝えたいこと【幼少期編】――相模女子大学教授・日戸由刈先生から

が大切です。保護的な環境の中でこそ、お子さんは安心感を持ってさまざまなことにチャレンジしたいという気持ちになります。苦手なこと、できないことでも「やってみよう!」と思えるようになるのです。


幼少期に取り組みたいこと

心豊かな生活を送るための土台づくり。発達が気になる子どもの保護者へ伝えたいこと【幼少期編】――相模女子大学教授・日戸由刈先生からの画像

Upload By 日戸由刈

お子さんの発達が気になるとき、家族は何から取り組んだらよいのでしょう。言葉の発達を伸ばすための声かけ?手先を器用にするための練習?いえいえ、家庭の中でもっと簡単にできる、とても基本的なことがあります。

たとえば幼少期では、家族の「ちょっとした」コミュニケーションを心がけてほしいのです。朝、起きたときに「おはよう」という言葉を交わす、物を取ってもらったときに「ありがとう」と返す、うれしいこと・楽しいことがあったときに「よかったね!」「楽しかったね」「うれしいね」と分かち合う。
日常場面には、人間関係を良好に保つような「ちょっとした一言」があふれています。これらを丁寧に使ってみてはいかがでしょう。

お子さんの中には、繰り返し教えても、こうした一言がパッと出てこない子もいます。教えても身につかない…と否定的に考えるのではなく、「いつか、使えるようになるだろう」という気長な構えで、保護者のみなさんがお手本を示し続けてください。「ちょっとした一言」は、魔法の言葉です。日常場面で、繰り返しこうした言葉に触れることで、お子さんの中に「人間関係って、こういうものなんだな」という土台がつくられていきます。

幼少期のお子さんを育てている保護者の方には、まだピンとこないかもしれませんが、実はこの土台こそが、生涯を通じてお子さんに大きな影響を与えます。これは20年余りの現場経験の中で、たくさんの親子を見てきて感じていることです。
ちなみに、「ちょっとした一言」は、家族の関係を円満にする効果や、保護者のみなさん自身のイライラした気持ちを切り替える効果もあります。ぜひ試してみてください。


幼児期、学齢期、青年期…どのステージでも大切なこととは

幼少期から青年期まで、多くのお子さんとその保護者を支援してきた過程の中で学んだ、ご家族とお子さんとの関わりを、このたび書籍にまとめました。新刊『発達が気になる子の子育て10か条ーー生活スキルやコミュニケーションを伸ばすコツ』では、幼少期の関わりの基本を、「ちょっとした一言」についての第1条のほか、第7条までにまとめました。

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