2022年5月20日 06:15
自閉症息子、幼児期の激しい自傷行動。「止めさせたいけど、どうやって?」悩む私が驚いた息子のある行動
自閉スペクトラム症がある息子の自傷行動
自閉スペクトラム症のある6歳のPは、自分の要求が通らないときや叱られたときなどに 自傷行動が見られた時期がありました。
振り返ってみると、Pがまだ自分の気持ちを思うように相手に伝えられなかったときに、自傷行動は多く見られたように思います。自分の中のもどかしさやイライラを物や人にぶつけられないときは、自分自身にぶつけてしまっているような様子でした。
またPは感覚が鈍麻なところもあったので、怒りで興奮したときなどには痛みでも何でも良いから興奮を抑えるための刺激を求めたかった?のかもしれません。だからどうしても抑えられないパニックや癇癪の状態になったときは、自分を制御することができず、衝動的に自傷という行動をとっていたような気がします。
そして自傷行為をすることにより、親の私がそれを止めに入り結果的に自分の要求を叶えてくれる可能性が高くなるという誤学習による悪循環もあったのかも…と感じることもありました。
なぜ自傷をしてしまうのか?自傷は見ているだけでもつらかった
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自傷行動は見ているだけでもつらく、本人の痛みや身体の傷も心配になるので、できれば止めさせたい…でもどうすれば良いのだろう?と思っていました。
そのころはまだPが小さかったので、結局は私が力ずくで手や身体を抑えて自傷を止めることが多かったのですが、この先大きくなるにつれてこの方法は有効的ではなくなるだろうと悩んでいました。
そんなある日、Pがおもちゃでごっこ遊びをしていたときに、悪者役として使っていたおもちゃを水道の水で流すという行動をし始めたことがありました。
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子どもの不思議な行動からその理由を想像する
私はそれを見て不思議に思っていたのですが、Pの行動を見てこのような想像をしました。
――手を洗うときや歯を磨くときに「バイ菌をバイバイしようね!」と言いながら水で流していたので、きっとPの中で悪いものは水で流すと消えてなくなるというようなイメージがあったのかも?
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それまでは私に叱られたときや癇癪が起こったときなどは自傷につながっていましたが、これをきっかけにいつの間にか自傷から自分の手を水道水で流すという行動に置き換わっていきました。
私は、衝動的な自傷から手を水で流すというあまり痛みを伴わない表現の仕方に変わってホッとしたのを覚えています。