2023年3月19日 12:15
【臨床心理士に聞く】不登校は子どもの最終手段?子どもへの対応や学校連携のヒント、発達障害特性と不登校の関係や、回復への必要なステップとは
についての話をするかどうかは、子どもにとってプレッシャーになる可能性もあるため、担任と保護者の間で子どもの心の状態について認識を共有連携することは大切です。
ハッピーエンドで終わるために、「メンタルが消耗しない」関わりをすることが大切です。それはお子さん本人だけのことではありません。関わる保護者や先生が無理をしないことが大事です。関わりは一過性のものではなく、細々とでも長く続く方法を検討したいところ。
子ども、保護者、先生のみんなが無理をしないやり方で持続可能な関わり方を模索していきましょう。
ここからは、子どもが不登校になったとき保護者はどうしたらよいのか、学校との連携についてなど寄せられた質問に初川先生に具体例を交えてご回答いただきます。
Q.子どもが不登校になった場合、学校とはどのように連携したらいい?
■学校との面談で当座の方針を確認
まずは、担任の先生と、お子さんの状態について面談などを設定してもらってお話できるといいですね。
学校の先生は良かれと思って授業や行事に誘ってくださったり、頻繁にお電話くださったりすることもあります。お子さんの状態によっては、そうした働きかけが負担に感じてしまうような段階もあります。また、保護者の方の事情や心持ちによっても、学校との程よい距離感は変わってきます(お仕事されていると対応できる時間が限られたり、あるいは、保護者の方がお子さんの状況をどう考えているか・どうなってほしいかによっても学校との話の方向は変わるかもしれません)。
お子さんが直接学校に出向く、担任の先生と話すかどうかはさておき、お子さんの状態やお子さんの今の思いと保護者としての思いなどを学校に伝え、今後どのようにお子さんの不登校という状態に学校・家庭が対応するか、そのためにどのように連絡を取り合うかといった当座の方針を検討できるとよいと思います。お子さんの状態や思いは時間の経過によって変化しますし、保護者の方の気持ちも変化していくものです。永続的な方針というよりも、まずどのようにしてみるかの当座の方針を確認できるとよいでしょう。
■第三者からの提案をもらう
担任の先生もお忙しいですし、保護者の方も時間的にも気持ち的にも落ち着いて話しづらい面もあるかもしれません。そうした場合は、例えばスクールカウンセラーや自治体の教育支援センターなどの教育相談室で心理などの専門家に相談してみるのもよいでしょう。