2023年2月8日 06:15
「年長なのに字が書けない、年少なのに箸が持てない」息子にイライラ指導…今もうまく持てないのは無理させたせい?母の後悔ーーユーザー体験談
と聞いて回ったものです。
「お母さん、僕たちはご子息の文字、読めますよ!」と言ってくださった学校は、出願検討対象となりました…。
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目に見える困りごとだけを直そうとしていた
今振り返ると、お箸がうまく持てなかったのも、鉛筆で文字がちゃんと書けないのも、そもそも体幹がしっかりしていなかったためだと分かります。体幹がしっかりしてないのに、指先までうまくコントロールできるわけがないからです。
息子は小学生のころ、文字を書くときはおなかを机にくっつけて、肘も机上に乗せた状態で、握り持ちで文字を書いていました。おなかや肘で身体を支えながらでないと文字を書けないなんて…至難の業ですよね…。
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「箸がうまく持てない」「読める文字が書けない」という目に見える「困りごと」にとらわれて、その前にはぐくむべき力をしっかりはぐくめていなかったことが、今なら分かります。
読める文字は書けるようになったけれど
高校生になり、身体もしっかり鍛えるようになって見違えるようにたくましくなった息子。いつのまにか、読めるノートが書けるようになっていました。
でも、お箸の持ち方だけは直りませんでした…。小さいころに、じっくりゆっくりはぐくんであげられたらよかったなぁと、今でも後悔しています。
イラスト/taeko
エピソード参考/あき
(監修:井上先生より)
元々細かい運動動作に不器用さがあって、指先の力のコントロールの問題や姿勢の制御などに苦手さが見られていたのだと思います。読めるけど書けないなど、特定の領域に発達のアンバランスさがあると苦手なところが気になり、親としてはそこを何とかしてあげたいと思う気持ちが強くなりますよね。学習面では将来的なことを考えると、"意味が理解できる"ことを重視して勉強への興味が薄れてしまわないようにサポートしていかれるとよいかと思います。
箸に関しては、大人になれば公的な場だけは正しく持ち直すなどのスキルがだんだんと身についていくのではないかと思います(これは私の体験でもあります)。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、現在は下記の表現になっています。