お互いにけん制!?猫が苦手な重度知的障害息子と飼い猫の不思議な関係【読者体験談】
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二人(?)の関係に変化が。息子があみだした猫対策は?
そんな二人(?)の関係ですが最近変化がありました。息子が新たな猫への対応方法を身につけたのです。それは、「リビングのドアを開けて、猫を退室させること」。
息子は(あ、猫がいる)と気づいたら、さっとリビングのドアを開けます。すると、なぜか猫がドアの方へ吸い込まれるように進んでしまい、そのまま部屋を出ていくのです。猫が吸い込まれない場合は、息子が猫を誘導するような動きを見せて、猫にご退室いただいています。
(無発語で喋ることはできないけれど、そんな風に猫に対して気持ちを伝えようとしているんだ!頑張っているな!)とほほえましく思います。
猫を相手に学び少しずつ成長している息子。いつかもう少しだけでいいので仲良くなってくれたら嬉しいな、と思う日々です。
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イラスト/まる
エピソード参考/あきこ
(監修:森先生より)
ペットは、親や先生、お友達とも違って予測不可能な動きをしますから、不思議な存在ですよね。
猫ちゃんもお子さんも、きっとお互いに一生懸命に観察して、相手の習性を理解しようとしているのでしょう。
お互いにちょっかいを出しながらも、お子さんは猫がイヤがることはしないようにしつつ、自分達なりの快適な距離感をはかっているのかもしれませんね。
発達障害の傾向がある方には、他人の感じ方を理解するのが難しいという特性があります。
人間相手では「なんで気持ちを理解してくれないんだ!」とイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、動物相手であれば「自分とは感じ方が違って当然」と思って、かえって自然に受け入れることができるのかもしれません。
猫の習性を理解しようと頑張ることは、他人の感じ方を考えたり、良好な関係を築くために、きっと役に立ちますよ。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。