2016年3月19日 18:00
早産のリスクも!? 妊娠中に起こる「口内環境の変化」4つ
【女性からのご相談】
現在妊娠しており、もうすぐ妊娠5か月になります。つわりはおさまり、体調はだいぶ安定してきました。
私が住んでいる市では、妊婦の歯科検診が公費で受けられるようなのですが、やはり受けておくべきでしょうか?
妊娠中ではありますが、 フルタイムで仕事をしているためなかなか時間がとれず、どうしても優先順位が下がってしまいます。
●A. 妊娠中の歯茎トラブルは早産につながることも。ぜひ歯科検診へ!
こんにちは、ママライターのacoです。ご相談ありがとうございます。
このたびは妊娠おめでとうございます。
フルタイムでお仕事をしていらっしゃるためスケジュールの調整が難しいかもしれませんが、ぜひとも歯科検診を受けていただきたいと思います。
なぜなら、妊娠と歯茎トラブルは一見何の関係もないように思えますが、実は早産や低出生体重児を産むリスクにつながることもある からです。
●妊娠中に起こる口腔環境の変化4つ
妊婦さんの口の中の環境は、妊娠をしていないときと比べ大きく変わっています。
助産師であるSOLANINさんの著書『最強母乳外来 ママをたすける実践編!』では、次のような変化があると記されています。
●(1)歯周病菌が増える
妊娠すると増える女性ホルモンは、歯周病菌の好物でもあるため、妊婦さんの口の中には歯周病菌が増えます 。
それにより歯茎がはれたり出血しやすくなったりします。
●(2)だ液の分泌量が減る
だ液の量が減り、口の中が乾きやすくなります。
●(3)だ液の酸を中和する力が落ちる
妊娠中は口の中が酸性のままの状態になりやすいです。
さらにつわりで歯磨きが十分にできなかったり、食事回数が増えたりすることもあるため、虫歯のリスクが上がります 。
●(4)歯肉の免疫力が低下する
体だけでなく歯肉も免疫力が低下するため、歯周病菌や虫歯菌に攻撃されやすくなります。
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思った以上に口の中のトラブルに見舞われやすいことがわかりますよね。
実は私も第一子妊娠中に歯科検診を受けたところ、生まれて初めての虫歯が見つかり、がっかりした経験があります。
●重い歯周病は、早産や低出生体重児が産まれる原因に
妊婦さんが歯周病を重症化させてしまうと、そうでない妊婦さんよりも早産や低出生体重児を産むリスクが何と5.9倍も高くなる といわれています。