子育て情報『ジブリの宮崎駿も経験? 思春期に発症しがちな「中二病」の症状と克服法』

2016年6月7日 20:00

ジブリの宮崎駿も経験? 思春期に発症しがちな「中二病」の症状と克服法

ジブリの宮崎駿も経験? 思春期に発症しがちな「中二病」の症状と克服法

『中二病』という言葉があります。今や世間に広く普及している言葉ですが、実はお笑いタレントでラジオパーソナリティの伊集院光さんが1999年にラジオの番組内で初めて提唱した概念です。

わが国の中学2年生(14歳)頃の主に男子に見られる特徴的な傾向であり、思春期特有の背伸びした言動や自己愛に満ちた“全能感”といったものが強く現れている様子のことをややシニカルに捉えた言葉です。

治療を必要とするような精神神経科分野の疾患とは本来は無関係な概念ですが、青年期の精神病理学を専門とする精神科医の中にはこの言葉が持つ一定の医学的根拠を認め、一般読者向けのカウンセリング書などでこの言葉を使用するケースも珍しくありません。

精神科医の斎藤環さんもその一人で、斎藤先生はこの中二病を、『女性への恋愛感情によって自然に治癒して行くもの』だという、独自の分析を展開されています。

●中二病の主症状は「洋楽を聴き始める」「サラリーマンにだけはなりたくない」

この中二病の主症状として、よく指摘されるものとしては次のようなものがあります。

(1)洋楽を聴き始める
(2)「サラリーマンにだけはなりたくない」と言う
(3)売れたバンドのことを「ストリートミュージシャンだったころから知っている」と言う
(4)「大人は汚い」と思う
(5)母親に対して「それは個人情報だから言えない」と激昂する
(6)美味しいとも思えないコーヒーを飲み始める
(7)自分なら、本気でやれば何でもできると思っている

ざっとこのようなところですが、こうして見てみるとやはり“治療が必要な病気”というふうには思えませんよね。この年頃の男の子ならこんなものだろう、といった感じかなと思います。


ただ、こういった傾向があまりにも強く現れすぎて社会生活を営むうえでの障害となってしまうほどだと、親としてはちょっと心配かもしれません。

●宮沢賢治の物語や宮崎駿監督のアニメ作品にも“中二病的生命観”が見てとれる

このような特徴を持つ“中二病”ですが、冒頭にご紹介した精神科医の斎藤環先生は、「天才的な詩人で童話作家であった宮沢賢治や、現代長編アニメーション映画の巨匠・宮崎駿監督も中二病である」という趣旨のことを述べていらっしゃいます。どういうことかと言いますと、宮沢賢治がしばしば言葉にした「あらゆる生き物の本当の幸福」のような表現や、宮崎駿監督が機能美を追求するあまりに戦闘機の設計にのめり込んで行く男性エンジニアの姿にどうしようもなく惹かれるさまなどが、中二病にある“万人にとっての絶対的な真理” のようにある意味他者を排除するような危険な精神的傾向と共通点がある、ということなのです。

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