2021年7月30日 21:34
でこぼこピッチだとぐらついて転びやすい子どもたちのボディコントロールを強化する練習はある?
ひとりでやるリフティングは、ほぼ予想した通りのところにボールが落ちてきますが、二人で行うとズレが生まれます。とっさに動く体の対応力も養えるでしょう。
■どこに跳ねるかわからないボールで瞬発力を向上させる
もうひとつの方法は、リアクションボールを使う練習です。リアクションボールは「凸凹がついたボール」です。サカイクを運営するE-3のショップで販売している「テクダマ」も、サッカー専用に開発されたリアクションボールの一つです。リアクションボールはどこに跳ねるかわかりません。そのボールをワンバウンドさせてみたり、投げてキャッチするトレーニングを行います。ボールがどこにいくかわからないので、瞬発力の向上に役立ちます。
ダイレクトでキャッチするのではなくて、まずは「ワンバウンドで取ってね」と言ってワンバウンドしたボールをとってもらいます。そうすると、子どもはだんだん構え始めます。
「腰を低くしろ」とか「構えろ」などとあらかじめ大人が教えてはいけません。本人たちがそれをやり始めたところで、「パスが来る時にそういう構えだと、多少ズレても受けられるよね」と説明すればいいだけのことです。
■まずは遊びの雰囲気で行うことが大事。指導しようと真剣になりすぎないこと
まずは「ワンバウンドでいくよ」という話をするだけでいいのです。最初はとれなくても「ワンバンで取ってねっていったよ」などと、和やかに遊びの雰囲気で行ってください。日本のコーチは練習を「できるまでやれ」みたいに真剣すぎるところがあります。
そうならずに、楽しくやらせてください。
上述したように、「ワンバウンドでとって」と言いながらやっていくと、子どもは構えるようになりますが、それでも取れないこともあります。
「構えてても取れないことがあるよね。でも、構えないと、もっと取れないよね。試合の中でも、いつもそんなことを考えてやろうね」と伝えてください。
■子どもの運動能力が低下しているのは確かだが、工夫次第で足りない部分を補える
そもそも、日本と海外ではグラウンド環境に差があります。海外は天然芝が多いので、雨上がりはピッチがスリッピーになります。そうすると、練習や試合でワンバウンドのボールが予測よりも伸びてきます。
南米や欧州の子どもたちは普段から当たり前のようにやっているのですが、日本の子どもは多くが土のグラウンドなのでそんな経験ができません。