子育て情報『たくさん練習することを「頑張っている」と喜ぶ親や指導者がいるけど、正しいの? 練習しすぎの影響を教えて』

2022年8月12日 20:00

たくさん練習することを「頑張っている」と喜ぶ親や指導者がいるけど、正しいの? 練習しすぎの影響を教えて

子どもたちが毎日たくさん練習することを「サッカーが好きすぎて」「上手くなるために頑張ってる」と目を細める親や指導者もいますが、それって正しいのでしょうか。

オーバートレーニングになっているのでは?たくさん練習する=上達じゃないのでは?成長期に運動しすぎることの弊害は?など、今回はサカイク編集部が気になっている疑問を池上さんにぶつけてみました。

ジェフユナイテッド市原・千葉の育成コーチや、京都サンガF.C.ホームタウンアカデミーダイレクターなどを歴任し、のべ60万人以上の子どもたちを指導してきた池上正さんが、練習しすぎによる心身への影響などを教えてくれました。
(取材・文島沢優子)

池上正さんの指導を動画で見る>>

目次

・筋力アップやスキル習得のためにも休息して「超回復」させることが大事
・サッカーが上手くなるためには、心身の余裕が大事
・日本の子はオーバートレーニングのリスクにさらされている
・練習を「やればやるほどうまくなる」という根拠はない
・運動しすぎるリスクは身体だけでなく精神面にも。楽しむはずのスポーツに「抑圧」されている
・チームで協力しあうのがサッカーなのに、個人プレーによる自己完結になっている


たくさん練習することを「頑張っている」と喜ぶ親や指導者がいるけど、正しいの? 練習しすぎの影響を教えて

(写真は少年サッカーのイメージです。ご相談者様、ご相談内容とは関係ありません)

<<仲間との協力プレーは大事だけど、ドリブルなど個のスキルも不可欠だと思う。U-8年代の指導は何に注力すべきか教えて

<編集部からの質問>

今回は、コーチからの質問でなく編集部から質問させていただきます。

「運動しすぎること」について教えてください。

いっぱい練習すること、長時間練習することが上達につながる、と思っている指導者はいまだに多くいるように思います。


また、保護者側も同じように思っている方も多く、「毎日練習があるチームの方が上達する」と入団のポイントに挙げていたり、練習以外でもずっとボールを触っていることを「上達するために頑張っている」と目を細める方も少なくないようですが、これってサッカーの「しすぎ」ではないでしょうか。(オーバートレーニング症候群?)

疲労回復の面や、成長期に運動しすぎるのは、摂取した栄養より消費カロリーが多そうで、身体を大きくする面でも気になります。

先日の弊社イベント、親子サッカーでトレーニング後もずっとサッカーしている子たちがいて、池上さんが「練習しすぎを止めるのも大人の役目」と言ったと聞きました。

指導者や親は、子どもの運動量について、どの位を目安にすればいいですか。

<池上さんの回答>

サカイク編集部から興味深い相談がありました。ありがとうございます。

さて、みなさんは「超回復」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
アスリートだった方や、大学などでスポーツを学んだ方はよくご存じかともいます。超回復とは、トレーニングの間にきちん休むことで運動が定着することです。

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