2022年12月7日 20:00
クラブで理不尽に扱われた長男をやめさせる際に次男も一緒に退団。後悔してます問題
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■「親は何もしてくれなかった」「守ってくれなかった」という思う子も
2つめは、もう少し冷静になれたらよかったかもしれないと思います。お母さんは「監督の長男への扱いを見ていると私ももう限界だった」と書かれています。ここで少し疑問なのが、チーム側に「息子になぜそのような扱いをするのですか?」と理由を尋ねたり、「ひとりだけそのようにされると非常に傷つきます。もっと考えてほしい」と要望したかどうかです。
指導者からの暴言やパワーハラスメントに苦しんだ人の取材もしてきましたが、彼らのなかに「あのとき親は何もしてくれなかった」と述懐する人は少なくありません。どんなに時間が経とうが「守ってくれなかった」という思いは消えないのです。
お母さんの場合、チームを替わる手助けをしているので長男さんが上述したような葛藤を抱えることはないかと思いますが、お母さんが抗議したり、彼らの悔しさ、辛さを代弁する姿を見せたほうが良かったかもしれません(見せたのならOKです)。
■兄弟のサッカーに対し、親の熱量に差がないか
三つめは、兄弟に対し同じまなざしでみることです。
お母さんは次男君について「長男とは違い運動神経が良く、サッカーに関してとてもセンスがあり2年生の中で中心人物で3年生の試合でも存在感を見せてました。なので慕ってくれる仲間も多かったです」と非常に記述が多かったです。
それに対し、長男君については何も語られていないのが少し気になりました。次男君への配慮を私に尋ねる相談だったのでそうなったのだと理解しますが、ことサッカーに関してお母さんの熱量に差があると兄弟の関係がぎくしゃくしないとも限らないので気をつけたほうがいいかもしれません。
■「兄はこうだけど弟はこうだね」と自分の物差しで評価していないか振り返ろう
(写真はご質問者様及びご質問内容とは関係ありません)
私も兄と妹の二人兄妹を育てました。性別こそ異なりますが、2人ともサッカーをしました。ともに違うジュニアユースクラブに進み、兄は高校からサッカーは楽しむ部活動に切り替え、妹は高校では別のユースクラブに入団しプロ選手として少しだけプレーしました。
私たち夫婦はサッカーに関する扱いをなるべく同じにする、他のことも含め長男の自尊感情を育てていくことに気を使いました。