子育て情報『「あなたにとって『バイリンガル』とは何ですか?」論文レビュー公開』

2021年9月30日 15:00

「あなたにとって『バイリンガル』とは何ですか?」論文レビュー公開

「あなたはバイリンガルですか?」―そう聞かれたら、英語を学習したことのある多くの日本人は、自分はバイリンガルではないと答える可能性が高いと思われます。私たちは、自分自身をどう捉えているかによって、態度や行動が変わることがあります。動機づけの研究では、人は自分を肯定的に見ることでより多くのことを学ぶとされており、学習者としての自分をどう見るかは、学習の過程に重要な影響を及ぼします。
そこでワールド・ファミリー バイリンガル サイエンス研究所(※以下、IBS)では、「私はバイリンガル?日本人EFL学習者の自己省察に関する報告(IBS訳)」という論文をレビューし、記事を公開しました。

該当論文は「Am I bilingual? Reporting on the self-reflections of Japanese EFL learners (2021),著者:Blake Turnbull、ジャーナル:International Journal of Bilingualism; p. 1-22」です。

<どんな研究が行われたか?>
●日本人の英語学習者174名を対象にアンケートを実施。
●対象の学生たちは、19歳〜20歳で、大学のクラス分けテストで英語力が中級の上レベル。
●研究手法の詳細については、記事本文(https://bit.ly/3zDUiJ7)を参照してください。


<この研究からわかったこと>
●バイリンガルをどのように定義しているのかについては、「読む」、「書く」、「話す」、「聞く」の4つの領域が二言語で同じくらい流暢であることが「バイリンガル」の条件であるという点で、大多数の学生の意見が一致。
●「自分自身をバイリンガルと見なしているのか」については、「自分はバイリンガルだと思うか」という質問に 対し、「思わない」が95.4%と最も多く、「思う」は4.6%にとどまった。
●学生が自信をもてない理由は「母国語同然に話せない」「日本語以外は自信を持って必要なときに用いることができない」「コミュニケーションは取れるが完璧ではないから」など。

■ 「自分は英語学習の失敗者」―学習者としての自分をネガティブに捉える日本の学生たち
今回の研究で学生の大半は、二つの言語を同等に使いこなせなければ、バイリンガルとは言えないと考えている、と回答しています。このようなバイリンガルの捉え方は、「自分の能力は欠けている」

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