RSウイルスとは?症状や完治までの期間などRSウイルス感染症とは、「RSウイルス」による呼吸器の感染症のことです。ほとんどの場合は乳幼児期に発症するといわれており、実際に1歳半までに50%以上、2歳までにほぼ100%の子どもが感染するとされています。RSウイルスに感染した場合、軽い症状の場合は発熱や鼻汁などの風邪と似通ったものから、重い場合は肺炎のような症状が表れることもあります。RSウイルスは何度も感染を繰り返しますが、初回感染時に症状が重い傾向があり、特に生後6ヶ月未満の子どもが感染した場合は細気管支炎、肺炎につながるなど重症化する可能性もあります。また、場合によっては高熱による熱性痙攣を起こす可能性があります。熱性痙攣は、通常、38度以上となる急激な体温上昇時に発生し、意識障害や痙攣を起こします。典型的な症状は全身性で、手足をガタガタさせる間代性痙攣であることが多く、数分ののちに意識が回復するとされています。もし痙攣が長時間続く場合などは、医療機関に相談をするようにしましょう。RSウイルスは主に飛沫に触れることや直接接触することで感染するとされています。感染してから2~8日の潜伏期があり、多くの場合は4~6日頃に発熱や鼻汁などの上気道炎症状が表れてきます。その状態が数日続いた後に下気道症状といわれる、息苦しさや喘鳴(ぜんめい:息を吐く時にゼーゼー音がする) などが表れることもあります。RSウイルス感染症は症状が出てから通常は数日から1週間くらいかけて、徐々に快方に向かっていきます。ただし、重症化のリスクもあり、気管支炎や肺炎などの症状が表れる方や、まれに呼吸困難を起こして入院に至る場合もあります。RSウイルス感染症は基礎疾患があると重症化のリスクも高まります。影響する基礎疾患としては先天性心疾患、ダウン症候群などがあり、ほかにも早産や低出生体重、生後6ヶ月未満の赤ちゃんも重症化のリスクが指摘されています。重症化のリスクが高い子どもにはRSウイルスに対する特異的抗体であるシナジス(一般名:パリビズマブ)接種が行われます。RSウイルス感染症の流行期に1ヶ月に1回筋肉内注射という形で使用することで、感染予防と重症化防止の効果があります。シナジス接種の対象となるのは現在のところ、以下にあてはまる子どもです。・在胎期間28週以下の早産で、12カ月齢以下の新生児及び乳児・在胎期間29~35週の早産で、6カ月齢以下の新生児及び乳児・過去6カ月以内に気管支肺異形成症の治療を受けた24カ月齢以下の新生児、乳児及び幼児・24カ月齢以下の血行動態に異常のある先天性心疾患の新生児、乳児及び幼児・24ヵ月齢以下の免疫不全を伴う新生児,乳児および幼児・24ヵ月齢以下のダウン症候群の新生児,乳児および幼児引用:RSウイルス感染症Q&A|厚生労働省ウイルス感染症Q&A|厚生労働省ウイルス感染症とは|国立感染症研究所ウイルス感染症にご注意ください!!|国立成育医療研究センター熱性痙攣|MSDマニュアルプロフェッショナル版RSウイルスに効く薬はある?治療方法などRSウイルスに感染した場合の特効薬などは現在のところありません。治療方法としては、対処療法といって表れている症状に合わせて、内服薬、酸素投与など呼吸管理を行い症状の緩和を目指します。ウイルス感染症Q&A|厚生労働省子どもがRSウイルスに感染したらRSウイルスに感染しているかは、鼻粘膜を綿棒で擦り、検体を採取し、迅速診断で分かります。症状からRSウイルス感染が疑わしく、重症化のおそれがあり、診断を必要とする場合に検査を行います。RSウイルス感染症は感染症法上で5類感染症に分類されており、決められた医療機関から毎週患者数を保健所に報告する義務があります。RSウイルスの感染は一度だけでなく、生涯にわたって感染を繰り返していきます。子どもが再感染して症状が出ることもありますが、その多くは軽症といわれています。大人に感染することもありますが、発症しても鼻水、咳、だるさなどの風邪と似た症状が表れるだけです。しかし、呼吸器疾患などの基礎疾患がある高齢者が感染すると肺炎につながるリスクも指摘されています。子どもがRSウイルスに感染した場合は、まずは通っている幼稚園や保育園を休み、医療機関を受診するようにしましょう。治療して症状が落ち着いたあとの登園の目安ですが、咳や痰などの呼吸器症状がなくなり、食事がとれて、活気があり、全身状態が良好になってからとされています。RSウイルスの感染を防ぐために、家庭内でできる予防法がいくつかあります。主な予防法として、・日常的に触れるおもちゃや手すりなどはアルコールの消毒薬で消毒する・外出後はせっけんを使って流水で手洗いをする・アルコール製剤を用いて手指の消毒を行う・家族に咳や鼻水など呼吸器症状がある場合はマスクを着用するなどがあります。日常的に予防することも大事ですが、2歳までの子どもが発症する確率がとても高い感染症なので、鼻水、熱に続き、呼吸が苦しそうなど、気になり症状が出たら、 医療機関を受診するようにしましょう。ウイルス感染症Q&A|厚生労働省ウイルス感染症Respiratory syncytial virus infection|東京都感染症情報センター保育所における感染症対策ガイドライン(2018 年改訂版)|厚生労働省まとめRSウイルス感染症は呼吸器における感染症のことです。主に発熱や鼻水などの症状が表れ、数日~1週間で症状は治まっていくことが多いといわれています。しかし、初回感染時や生後6ヶ月未満の赤ちゃん、基礎疾患のある子どもなどは重症化する可能性も指摘されています。家庭内で手洗いや消毒など予防することもできますが、感染が疑われる場合は早めに医療機関を受診し、治療を行うようにしましょう。
2023年12月25日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが秋冬に流行しやすいノロウイルスについて教えてくれました。ノロウイルスは感染してからの対処法が重要です。間違った対処法をしてしまうと、家庭内感染など感染が広がってしまうことも……。ぜひ確認しておきましょう!秋や冬になると流行するものとして、ノロウイルスなどの胃腸炎があります。お子さんがかかったときに慌ててしまって、実はNG な対応をしている場合があるかもしれません。そこで今回は、ノロウイルスにかかったときの対処法についてお話ししていきます。 ノロウイルスとは?ノロウイルス感染症は、赤ちゃんだけではなく高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こす、ウイルス性の感染症です。1度かかっても免疫がつきにくいので、何度もかかることがあります。 冬に多く発生して、11月ごろから流行がはじまり12〜2月にピークを迎えますが、年間を通して発生することもあります。 原因ウイルスであるノロウイルスは、人の腸管内のみで増えますが、乾燥や熱にも強く長期に生存ができ、感染力が非常に強く、少量のウイルス(10〜100個)でも感染・発症します。 どんな症状?ノロウイルスは体内に入った後、主に「腹痛・下痢・吐き気・嘔吐」の症状を引き起こします。潜伏期間は12〜48時間です。赤ちゃんの場合は食品からというより、家族から感染したり、支援センターなどの公共施設の物品に触れたり空気感染することが考えられます。 ノロウイルスは吐き気が突然、強烈に起きるのが特徴で、勢いよく吐くことが多いです。 発症後、通常であれば1〜2日程度で症状は治まります。下痢は水様性で、重症例では1日に十数回も見られますが、通常は2〜3回で治まります。 その他の症状としては、発熱のほか、筋肉痛、頭痛などが見られますが、後遺症が残ることもなく、いずれも軽症です。赤ちゃんの場合、吐き気や腹痛を言葉で表現できないため不機嫌になったり泣き続けることがあります。 嘔吐したときは、感染予防対策に気をつけて赤ちゃんが勢いよく吐いて機嫌が悪い場合、他のウイルスの可能性もありますが、ノロウイルスの感染を疑って、念のため感染対策をするようにしましょう。下痢は嘔吐してから遅れて見られることが多く、対策が不十分だとお世話をするママや家族に家庭内感染してしまいます。早めに対応するようにしましょう。 ノロウイルスは、アルコール消毒剤や熱に強いのが特徴です。嘔吐物の処理をするときに感染予防としてアルコールで除菌される方もいると思います。しかしノロウイルスの場合、熱やアルコールに強いのが特徴のため、それだけではウイルスは除去できないので注意しましょう。 嘔吐物の処理を適切に行うことで、家庭内感染も防ぐことができます。嘔吐物の基本的な処理方法は下記の通りです。参考にしてみてください。 1. 処理は最小限の人数で、直接触らないように行う嘔吐するとウイルスを含んだ水滴が1~2m程度の範囲に飛散するので、処理をする人以外は近づかないようにしましょう。そして処理をする人は、使い捨ての手袋やマスク、エプロンなどを着用し、ペーパータオルを使ってできる限り嘔吐物に直接触れないようにします。使用したものは、袋にまとめて口をしっかり縛って破棄しましょう。処理後は、手袋をしていたとしても流水で石鹸を使ってしっかり手洗いをしましょう。 2. 嘔吐物をすばやく取り除くしっかり洗浄・消毒できずに取り残された嘔吐物は、乾燥すると空気中を漂ってしまいます。それを吸い込むことで感染が広がる恐れがあるため、嘔吐物周辺の壁や床などの広範囲をすばやく洗浄・消毒しましょう。 3. 感染している人と嘔吐物を処理した人の衣類を適切に洗う嘔吐物が飛び散った衣類は下洗いをした後、塩素系漂白剤を水で薄めた液で消毒し、十分にすすぎます。高温の乾燥機を使用するか、85℃以上のお湯に1分間以上浸すと殺菌効果が高まります。すぐに洗えないときは衣類をビニール袋に入れて密封し、周囲にウイルスが付着しないように気をつけましょう。 水分補給や食べ物はどうする?嘔吐や下痢で水分が失われるので、水分補給が必要です。しかし、水分をとりすぎてしまうことで、余計に嘔吐を誘発してしまい悪化してしまうことがあります。 胃腸炎のときの水分は、赤ちゃんにとっては母乳が適しています。混合栄養の場合も、分泌量に関わらず母乳をメインにあげるようにしましょう。育児用ミルクやそれ以外の水分補給は、様子をみながら少量ずつこまめにあげるようにします。飲めなかったり、飲んでもそれ以上に吐いてしまう場合は、点滴治療が必要になる場合もあるので受診するようにしましょう。 ノロウイルスには、治療薬がなく対症療法となります。ウイルスを体外に出すことが大切なので、下痢止めなどは使えません。症状が落ち着くまで、お世話をするママにとってはつらいかと思います。症状が安定してきて、本人が水分や食事を欲しがる場合でも、小さなお子さんは一気にとりすぎてしまうこともあるので、少量ずつからにするよう大人が調整してあげましょう。 まとめ赤ちゃんはいろいろなものを触ったり、口に入れてしまいます。感染を予防するのは難しいかもしれません。周りの大人からの感染を予防するためにも、家族みんなで手洗いをしっかりしていきましょう。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年10月18日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが秋に乳幼児がかかりやすい病気の一つ、「RSウイルス」について教えてくれました。RSウイルスの症状や予防法など、ぜひ確認しておきましょう!秋は、昼夜の寒暖差が大きく大人も子どもも体調を崩しがちです。保育園や幼稚園では、さまざまな病気が流行する季節でもあります。そこで今回は、秋に流行する小児の病気、特に「RSウイルス」についてお話しします。 秋にかかりやすい病気とは?秋は気候の変わり目で、日々の天気や気温の変わりやすい時期です。9月に入ると、秋雨前線の影響で台風や大雨が増えてきますよね。また、秋晴れの日は昼間は暑くても朝や夜は冷え込むので、この時期に風邪をひきやすくなるなど、大人も子どもも体調を崩しやすくなります。 秋は特に、呼吸器の病気にかかりやすくなります。代表的なものは「マイコプラズマ肺炎」、「RSウイルス感染症」などで、秋や冬をピークにリスクが高まります。また、気候の変化に反応して喘息をもっているお子さんの症状が強くなったり、下痢や嘔吐症状が特徴のノロウイルスに感染することもあります。 感染症は、支援センターなどの遊びの施設や保育園でうつったり、上のお子さんが保育園や幼稚園から家庭内に持ち込んだりすることが多いかと思います。 秋に流行しやすいRSウイルス感染症の症状とは?秋に多い呼吸器感染症として、RSウィルスによるものがあります。RSウイルスは飛沫感染や接触感染で、乳幼児は大人や兄弟などが家に持ち込んだウイルスで感染する「家庭内感染」が最も多い感染経路となります。 RSウイルスに感染すると4〜6日間の潜伏期間を経たのち、鼻水、くしゃみ、せき、発熱などのかぜ症状が出ます。鼻水がたくさん出ることも特徴です。 RSウイルス感染症の症状の強さは乳幼児でも個人差が大きく、多くの場合は軽症で済み、1週間程度でよくなります。ただし、年齢が低いほど重症化しやすく、また初めて感染した場合に最も症状が重くなりやすい傾向にあります。 こんな症状は注意!鼻やのどなどの風邪症状が2~3日続いた後、以下のように呼吸状態が悪化してきた場合は、細気管支炎や肺炎などに進行して重症になっている可能性がありますのですぐにかかりつけの病院へ受診するようにしましょう。一般的には2歳未満、特に生後6ヶ月未満の乳児がかかりやすく入院に至るケースもあります。 ①「ゴホゴホ」という、たんが絡んだ重い咳が出たり、呼吸をする時に、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」「ゼロゼロ」「ゴロゴロ」と、気道が鳴る「喘鳴(ぜんめい)」がある。 ②呼吸が速く、浅い(正常な呼吸数の目安=新生児40~60回/分、乳児30~40回/分)。 ③息をする時、のど元や横隔膜のあたりがペコペコとへこむ「陥没呼吸」になっている。 ④鼻の穴を膨らませて、苦しそうに呼吸をしている。 ⑤母乳やミルクの飲みが悪く、水分が摂れない。 ⑥機嫌が悪く、泣きが続く。 ⑦ぐったりしている。 ⑧40℃以上の高熱がある。 家庭内感染を予防しよう大人や幼児はRSウイルスに感染しても鼻かぜ程度で済んでしまうことがあるため、感染に気づかないことがあります。そのため、風邪症状がある家族はRSウイルスの感染を疑い、重症化しやすい2歳未満の乳幼児にはなるべく接触しないようにしましょう。やむを得ず赤ちゃんのお世話をする場合は、手洗いやマスクをつけるなど感染症対策をしっかり行うようにしてください。 また、赤ちゃんが触ったりなめたりしやすいおもちゃ、コップ、手すり、イスやテーブル、ベビーカーなど身の回りの物をこまめにアルコール消毒することも大切です。さらに、赤ちゃん連れで外出する際はなるべく人混みを避けるようにしましょう。 まとめ保育園に通っていたり、兄弟がいるご家庭は、どうしてもRSウィルスなどの感染症の病気にかかりやすくなるかと思います。 呼吸器疾患は、かからないように感染予防に努めることは大切ですが、日々の体調管理に気を配り、免疫力を高めるように栄養や睡眠などの日常生活を整えることも大切かと思います。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2023年09月22日息子が2歳になる直前に、娘が生まれました。そのころの私は、赤ちゃん返りをし始めていた息子に寂しい思いをさせないように、何をするにも息子優先にしていました。息子が2歳3カ月、娘は生後3カ月になるころ……2人とも体調を崩したと思ったら、なんとRSウイルス感染症と診断されたのです。まだ生後3カ月の娘まで苦しい思いをさせてしまってごめんね……と感じた私の体験談をお話しします。 なるべく息子のしたいことをさせたい娘の妊娠がわかったのは、息子が1歳3カ月のときです。おなかが大きくなってくるとともに、息子の赤ちゃん返りも始まりました。私は息子の要求にはなるべく応えてあげたかったので、無理をしない程度に抱っこをしたり、ごはんを食べさせたり、多少のわがままも聞き入れるようにしていました。 その後、娘が生まれてからも、夫に娘を任せて息子と2人で出かける時間を作るなどして、息子を優先に毎日を過ごしていたのですが……。 RSウイルスに感染! 娘は入院寸前と診断息子が2歳3カ月、娘が生後3カ月になったころ。2人とも体調を崩して熱が出ました。年が明けて1月のため病院は休日診療のみでしたが、心配だったので2人を急いで連れて行ったものの、風邪とのこと……。 それでも2、3日熱が下がらず鼻水が出て呼吸も荒いため、改めて小児科で診てもらったところ、2人ともRSウイルス感染症と診断されました。しかも娘はまだ生後3カ月のため、このままだと入院の可能性もあると……。苦しそうな2人の様子に私もつらくなりました。 息子ばかりになりすぎていたと反省その後子どもたちはもらった薬を飲みつつ、毎日小児科へ通って鼻水の吸引や体内の酸素濃度を測りました。1週間ほどで2人とも体調が良くなりましたが、1カ月は外出禁止と言われ、しばらく自宅で過ごすことに。 考えてみれば娘が生後1カ月過ぎたころから、息子が行きたいと言えば公園でも児童館でも連れて行っていました。まだ予防接種もせず、免疫もない娘をそんなに連れまわしてしまっていたことを深く反省……。 娘の妊娠がわかってからは、周りの友だちや実母にも「上の子を優先したほうがいいよ」とよく言われていました。私はその通りにしようと必死になりすぎてしまい、娘の様子をきちんと見られていなかったのかもしれません。それからは子どもたちも自分も無理をしすぎないことを一番に考え、育児するよう心がけています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/みいの著者:小松潤子2歳男の子と0歳女の子の母。幼稚園教諭・保育士資格を保有し、4年間教育現場に携わる。現在は育児、美容の記事を中心に執筆中。
2023年09月13日10月中旬以降トリプルデミックが続くアメリカトリプルデミックとは?新型コロナウイルス感染症においては新株が次々と現れており、3年続くコロナ禍もいまだ終息の気配を見せません。アメリカではインフルエンザウイルスとRSウイルスの患者も急増していて、3つのウイルスが同時に流行する「トリプルデミック」が起こっています。このトリプルデミックとは、3つという意味の「トリプル(triple)」と、感染症が一定の地域で流行している状態を指す「エピデミック(epidemic)」を組み合わせた言葉です。世界的な感染爆発を意味する「パンデミック(pandemic)」よりも規模が小さいものの、被害の数は決して少ないとはいえません。イギリスやフランスでもトリプルデミックの兆候が現れており、日本でも注意が必要です。コロナ対策が緩和されたことが原因トリプルデミックが引き起こされた背景には、新型コロナウイルスの感染対策が緩和されたことがあります。3年におよぶコロナ禍が落ち着き、欧米ではマスクを外す人が増え、大人数で集まる場面が増えました。それに加えて、コロナワクチンとインフルエンザワクチンの接種率が低迷していることが一因にあるようです。変異を続けるコロナウイルスは、免疫を回避する能力が高いことも指摘されています。トリプルデミックを引き起こすいずれのウイルスも乳幼児や高齢者の入院率が高く、重症になる可能性が懸念されます。欧米でも再びマスク着用が推奨され始めており、一部ではマスク着用を義務化する動きが見られるようです。日本でもトリプルデミックは起こる?どの感染症でも乳幼児は重症化する可能性があるため、ママたちの心配はふくらみますね。日本では2022年6月から8月にかけてRSウイルスの感染が拡大したものの、9月以降の感染状況は落ち着いています。しかし、インフルエンザと新型コロナウイルスは感染者数の増加が懸念されます。2022年12月19日~25日の調査で、日本でのインフルエンザが3年ぶりに流行シーズンに入ったことが速報されました。インフルエンザには4つの種類があり、現在までのところ報告数が多いのはA/H3N2亜型(香港型)です。新型コロナウイルス感染症は1日の感染者数が10万人を超えるなど、感染者数の多い状況が続きます。インフルエンザのシーズンは春まで続き、A型、B型それぞれに感染する可能性があります。RSウイルスも通常、冬に感染の拡大が見られる感染症のため、引き続き感染対策が必要です。トリプルデミックに備えた対策をコロナ禍において医療体制が制限されるなか、引き続き感染症にかからないための基本的な対策が求められます。適切なマスクの着用、手洗いや手指の消毒、定期的な換気など、できる対策を続けましょう。厚生労働省では小学生以下の子どもが発熱した場合、かかりつけ医など地域の小児科医に相談するように案内しています。インフルエンザや新型コロナウイルスへの感染が疑われるときにかかりつけ医がどのような対応をしているのか、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。親が発熱した場合の備えも必要です。解熱鎮痛剤や新型コロナ抗原定性検査キット、非常用の食料や飲料を用意しておきましょう。最寄りの発熱外来や電話相談窓口を調べておいたり、ネットスーパーに登録したりしておくと、いざというときに複雑な手続きをせずに済みますよ。※この記事は2023年1月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
2023年01月20日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが秋冬に流行しやすいノロウイルスについて教えてくれました。ノロウイルスは感染してからの対処法が重要です。間違った対処法をしてしまうと、家庭内感染など感染が広がってしまうことも……。ぜひ確認しておきましょう!秋や冬になると流行するものとして、ノロウイルスなどの胃腸炎があります。お子さんがかかったときに慌ててしまって、実はNG な対応をしている場合があるかもしれません。そこで今回は、ノロウイルスにかかったときの対処法についてお話ししていきます。 ノロウイルスとは?ノロウイルス感染症は、赤ちゃんだけではなく高齢者までの幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こす、ウイルス性の感染症です。1度かかっても免疫がつきにくいので、何度もかかることがあります。 冬に多く発生して、11月ごろから流行がはじまり12〜2月にピークを迎えますが、年間を通して発生することもあります。 原因ウイルスであるノロウイルスは、人の腸管内のみで増えますが、乾燥や熱にも強く長期に生存ができ、感染力が非常に強く、少量のウイルス(10〜100個)でも感染・発症します。 どんな症状?ノロウイルスは体内に入った後、主に「腹痛・下痢・吐き気・嘔吐」の症状を引き起こします。潜伏期間は12〜48時間です。赤ちゃんの場合は食品からというより、家族から感染したり、支援センターなどの公共施設の物品に触れたり空気感染することが考えられます。 ノロウイルスは吐き気が突然、強烈に起きるのが特徴で、勢いよく吐くことが多いです。 発症後、通常であれば1〜2日程度で症状は治まります。下痢は水様性で、重症例では1日に十数回も見られますが、通常は2〜3回で治まります。 その他の症状としては、発熱のほか、筋肉痛、頭痛などが見られますが、後遺症が残ることもなく、いずれも軽症です。赤ちゃんの場合、吐き気や腹痛を言葉で表現できないため不機嫌になったり泣き続けることがあります。 嘔吐したときは、感染予防対策に気をつけて赤ちゃんが勢いよく吐いて機嫌が悪い場合、他のウイルスの可能性もありますが、ノロウイルスの感染を疑って、念のため感染対策をするようにしましょう。下痢は嘔吐してから遅れて見られることが多く、対策が不十分だとお世話をするママや家族に家庭内感染してしまいます。早めに対応するようにしましょう。 ノロウイルスは、アルコール消毒剤や熱に強いのが特徴です。嘔吐物の処理をするときに感染予防としてアルコールで除菌される方もいると思います。しかしノロウイルスの場合、熱やアルコールに強いのが特徴のため、それだけではウイルスは除去できないので注意しましょう。 嘔吐物の処理を適切に行うことで、家庭内感染も防ぐことができます。嘔吐物の基本的な処理方法は下記の通りです。参考にしてみてください。 1. 処理は最小限の人数で、直接触らないように行う嘔吐するとウイルスを含んだ水滴が1~2m程度の範囲に飛散するので、処理をする人以外は近づかないようにしましょう。そして処理をする人は、使い捨ての手袋やマスク、エプロンなどを着用し、ペーパータオルを使ってできる限り嘔吐物に直接触れないようにします。使用したものは、袋にまとめて口をしっかり縛って破棄しましょう。処理後は、手袋をしていたとしても流水で石鹸を使ってしっかり手洗いをしましょう。 2. 嘔吐物をすばやく取り除くしっかり洗浄・消毒できずに取り残された嘔吐物は、乾燥すると空気中を漂ってしまいます。それを吸い込むことで感染が広がる恐れがあるため、嘔吐物周辺の壁や床などの広範囲をすばやく洗浄・消毒しましょう。 3. 感染している人と嘔吐物を処理した人の衣類を適切に洗う嘔吐物が飛び散った衣類は下洗いをした後、塩素系漂白剤を水で薄めた液で消毒し、十分にすすぎます。高温の乾燥機を使用するか、85℃以上のお湯に1分間以上浸すと殺菌効果が高まります。すぐに洗えないときは衣類をビニール袋に入れて密封し、周囲にウイルスが付着しないように気をつけましょう。 水分補給や食べ物はどうする?嘔吐や下痢で水分が失われるので、水分補給が必要です。しかし、水分をとりすぎてしまうことで、余計に嘔吐を誘発してしまい悪化してしまうことがあります。 胃腸炎のときの水分は、赤ちゃんにとっては母乳が適しています。混合栄養の場合も、分泌量に関わらず母乳をメインにあげるようにしましょう。育児用ミルクやそれ以外の水分補給は、様子をみながら少量ずつこまめにあげるようにします。飲めなかったり、飲んでもそれ以上に吐いてしまう場合は、点滴治療が必要になる場合もあるので受診するようにしましょう。 ノロウイルスには、治療薬がなく対処療法となります。ウイルスを体外に出すことが大切なので、下痢止めなどは使えません。症状が落ち着くまで、お世話をするママにとってはつらいかと思います。症状が安定してきて、本人が水分や食事を欲しがる場合でも、小さなお子さんは一気にとりすぎてしまうこともあるので、少量ずつからにするよう大人が調整してあげましょう。 まとめ赤ちゃんはいろいろなものを触ったり、口に入れてしまいます。感染を予防するのは難しいかもしれません。周りの大人からの感染を予防するためにも、家族みんなで手洗いをしっかりしていきましょう。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2022年10月13日助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんが秋に乳幼児がかかりやすい病気の一つ、「RSウイルス」について教えてくれました。RSウイルスの症状や予防法など、ぜひ確認しておきましょう!秋は、昼夜の寒暖差が大きく大人も子どもも体調を崩しがちです。保育園や幼稚園では、さまざまな病気が流行する季節でもあります。そこで今回は、秋に流行する小児の病気、特に「RSウイルス」についてお話しします。 秋にかかりやすい病気とは?秋は気候の変わり目で、日々の天気や気温の変わりやすい時期です。9月に入ると、秋雨前線の影響で台風や大雨が増えてきますよね。また、秋晴れの日は昼間は暑くても朝や夜は冷え込むので、この時期に風邪をひきやすくなるなど、大人も子どもも体調を崩しやすくなります。 秋は特に、呼吸器の病気にかかりやすくなります。代表的なものは「マイコプラズマ肺炎」、「RSウイルス感染症」などで、秋や冬をピークにリスクが高まります。 また、気候の変化に反応して喘息をもっているお子さんの症状が強くなったり、下痢や嘔吐症状が特徴のノロウイルスに感染することもあります。 感染症は、支援センターなどの遊びの施設や保育園でうつったり、上のお子さんが保育園や幼稚園から家庭内に持ち込んだりすることが多いかと思います。 秋に流行しやすいRSウイルス感染症の症状とは?秋に多い呼吸器感染症として、RSウィルスによるものがあります。RSウイルスは飛沫感染や接触感染で、乳幼児は大人や兄弟などが家に持ち込んだウイルスで感染する「家庭内感染」が最も多い感染経路となります。 RSウイルスに感染すると4~6日間の潜伏期間を経たのち、鼻水、くしゃみ、せき、発熱などのかぜ症状が出ます。鼻水がたくさん出ることも特徴です。 RSウイルス感染症の症状の強さは乳幼児でも個人差が大きく、多くの場合は軽症で済み、1週間程度でよくなります。ただし、年齢が低いほど重症化しやすく、また初めて感染した場合に最も症状が重くなりやすい傾向にあります。 こんな症状は注意!鼻やのどなどの風邪症状が2~3日続いた後、以下のように呼吸状態が悪化してきた場合は、細気管支炎や肺炎などに進行して重症になっている可能性がありますのですぐにかかりつけの病院へ受診するようにしましょう。一般的には2歳未満、特に生後6ヶ月未満の乳児がかかりやすく入院に至るケースもあります。 ①「ゴホゴホ」という、たんが絡んだ重い咳が出たり、呼吸をする時に、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」「ゼロゼロ」「ゴロゴロ」と、気道が鳴る「喘鳴(ぜんめい)」がある。 ②呼吸が速く、浅い(正常な呼吸数の目安=新生児40~60回/分、乳児30~40回/分)。 ③息をする時、のど元や横隔膜のあたりがペコペコとへこむ「陥没呼吸」になっている。 ④鼻の穴を膨らませて、苦しそうに呼吸をしている。 ⑤母乳やミルクの飲みが悪く、水分が摂れない。 ⑥機嫌が悪く、泣きが続く。 ⑦ぐったりしている。 ⑧40℃以上の高熱がある。 家庭内感染を予防しよう大人や幼児はRSウイルスに感染しても鼻かぜ程度で済んでしまうことがあるため、感染に気づかないことがあります。そのため、風邪症状がある家族はRSウイルスの感染を疑い、重症化しやすい2歳未満の乳幼児にはなるべく接触しないようにしましょう。やむを得ず赤ちゃんのお世話をする場合は、手洗いやマスクをつけるなど感染症対策をしっかり行うようにしてください。 また、赤ちゃんが触ったりなめたりしやすいおもちゃ、コップ、手すり、イスやテーブル、ベビーカーなど身の回りの物をこまめにアルコール消毒することも大切です。さらに、赤ちゃん連れで外出する際はなるべく人混みを避けるようにしましょう。 まとめ保育園に通っていたり、兄弟がいるご家庭は、どうしてもRSウィルスなどの感染症の病気にかかりやすくなるかと思います。 呼吸器疾患は、かからないように感染予防に努めることは大切ですが、日々の体調管理に気を配り、免疫力を高めるように栄養や睡眠などの日常生活を整えることも大切かと思います。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀
2022年09月29日再度小児科を受診し、まるくんはRSウイルスと診断されました。その夜、寝ていたまるくんから「ヒュッ」という呼吸の音が。様子をうかがうと、窒息を起こしていました。息子の異変にももひらさんは……。今回のももひらさんの体験談は、コロナ禍に子どもが体調を崩したとき、親や大人はどう動けばいいのかを考えるきっかけにつながったらとご紹介させていただいています。 心配で眠るのが怖くなり… ※痰がからんだときは絵のように背中をトントンとしてあげるとよいですが、けいれんを起こした際は体を揺さぶったり大きな声で呼んだりせず、衣服を緩め横向きに寝かせて状態を見てあげてください。そのうえで、かかりつけ医や#8000に電話をするなど、医療機関に相談してください。 どうしようどうしよう焦りながら気になったのは熱性けいれんのこと。子どもは高熱時にけいれんを起こす場合があると言いますよね。 今回のまるの場合は口元がだらっとしていて顔に力が入っている様子がないこと、「ッカ」みたいな詰まった音がしていて、離乳食を詰まらせかかったときに似ていたので「痰かな? 背中を叩いてみてダメだったら救急車を呼ぼう」と叩いてみて、勘があたった形になったのですが、とっさの判断だったのでもし間違っていたらという怖さもありました。 ◇◇◇ 小児科医の松井先生によると、けいれんがすぐに止まる場合は、自宅で経過を見てから医療機関を受診するのもよいとのこと。とはいえ、いずれにしても、お子さんによって状況や症状は異なると思いますので、けいれんを起こした際には、まずはかかりつけ医や#8000に電話をするなど医療機関に相談をして判断を仰ぐようにしてくださいね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKO 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。著者:マンガ家・イラストレーター ももひらみーこ5歳、2歳の兄弟の母。子どもたちのくすっと笑える話や働く母の日常を育児漫画にしています。
2022年09月13日病院では風邪と言われたものの、熱は下がらず、乾いた咳が止まらないまるくん。発症4日目で再度かかりつけの小児科を受診し、RSウイルスと診断されました。その夜、まるくんに異変が……。RSウイルスだと診断を受け よく気づけたな……というほど、小さな音でした。新生児のときに泣く前にハシュハシュ言うと目が覚めたんですが、あれのめちゃくちゃ短いバージョンと言えばいいでしょうか……。あのとき寝ていたら起きられたのか?と思うと今も怖くてドキドキします……。 ◇◇◇ 再度病院を受診し、RSウイルスと診断されたまるくん。その夜、「ヒュッ」という喉が鳴る音がして見てみると、真っ青な顔のまるくんが……! その後、まるくんは意識を取り戻して病院へ行くことになりますが、たしかに小さな変化に気づけなかったと思うと……怖いですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター ももひらみーこ5歳、2歳の兄弟の母。子どもたちのくすっと笑える話や働く母の日常を育児漫画にしています。
2022年09月12日息子が2歳になる直前に、娘が生まれました。そのころの私は、赤ちゃん返りをし始めていた息子に寂しい思いをさせないように、何をするにも息子優先にしていました。息子が2歳3カ月、娘は生後3カ月になるころ……2人とも体調を崩したと思ったら、なんとRSウイルス感染症と診断されたのです。まだ生後3カ月の娘まで苦しい思いをさせてしまってごめんね……と感じた私の体験談をお話しします。 なるべく息子のしたいことをさせたい娘の妊娠がわかったのは、息子が1歳3カ月のときです。おなかが大きくなってくるとともに、息子の赤ちゃん返りも始まりました。私は息子の要求にはなるべく応えてあげたかったので、無理をしない程度に抱っこをしたり、ごはんを食べさせたり、多少のわがままも聞き入れるようにしていました。 その後、娘が生まれてからも、夫に娘を任せて息子と2人で出かける時間を作るなどして、息子を優先に毎日を過ごしていたのですが……。 RSウイルスに感染! 娘は入院寸前と診断息子が2歳3カ月、娘が生後3カ月になったころ。2人とも体調を崩して熱が出ました。年が明けて1月のため病院は休日診療のみでしたが、心配だったので2人を急いで連れて行ったものの、風邪とのこと……。 それでも2、3日熱が下がらず鼻水が出て呼吸も荒いため、改めて小児科で診てもらったところ、2人ともRSウイルス感染症と診断されました。しかも娘はまだ生後3カ月のため、このままだと入院の可能性もあると……。苦しそうな2人の様子に私もつらくなりました。 息子ばかりになりすぎていたと反省その後子どもたちはもらった薬を飲みつつ、毎日小児科へ通って鼻水の吸引や体内の酸素濃度を測りました。1週間ほどで2人とも体調が良くなりましたが、1カ月は外出禁止と言われ、しばらく自宅で過ごすことに。 考えてみれば娘が生後1カ月過ぎたころから、息子が行きたいと言えば公園でも児童館でも連れて行っていました。まだ予防接種もせず、免疫もない娘をそんなに連れまわしてしまっていたことを深く反省……。 娘の妊娠がわかってからは、周りの友だちや実母にも「上の子を優先したほうがいいよ」とよく言われていました。私はその通りにしようと必死になりすぎてしまい、娘の様子をきちんと見られていなかったのかもしれません。それからは子どもたちも自分も無理をしすぎないことを一番に考え、育児するよう心がけています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 松田玲子イラストレーター/みいの著者:小松潤子2歳男の子と0歳女の子の母。幼稚園教諭・保育士資格を保有し、4年間教育現場に携わる。現在は育児、美容の記事を中心に執筆中。
2022年09月12日生後11カ月の娘のあ~ちゃんが、再び発熱して夜中に41.5度に達してしまい……。落ち着いたのを見計らって翌日病院に行くと、川崎病の疑いがあるとのことで、再び医療センターに訪れたときのお話。 1カ月前に入院した医療センターに再びやって来て…1カ月前にRSウイルスで入院した医療センターへ、再び舞い戻ってくることになったゆかあさん親子。すぐに娘あ~ちゃんの状態を詳しく検査していくと……!? 以前、RSウイルスを発症して入院していた医療センターに再びやって来きたゆかあさん親子。そのときはまだ川崎病の疑いという診断でしたが、いろいろな検査や療法をおこなっていく中で、とうとう川崎病であることが確定したのです。 川崎病とは、全身の血管に炎症がおきることでさまざまな症状があらわれる病気です。特に4歳以下の乳幼児に多く見られ、原因不明の病気と言われています。免疫グロブリンは、心臓の血管や心臓の筋肉の炎症を予防する目的でおこなわれるそうです。 川崎病の症状のひとつに、「38度以上の高熱が5日以上続く」「体に赤い発疹らしきものがぽつっと出始める」といったものがあります。 こういう病気もあるという知識を持っておいて、「いつもの風邪と違うかも?」と思ったらかかりつけの病院に相談するなど、適切な対処を心がけたいですね。 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。著者:マンガ家・イラストレーター ゆかあさん3人の子育て中のワーキングマザーです。怒らない育児に憧れを抱いているけど実践できていない短気な母です。
2022年08月30日子どもが初めて熱性けいれんを起こしたときの体験談です。子どもがけいれんを起こした際、救急搬送されるまでにママがやるべきことや正しい対処法についてご紹介します。 その日は39度近い熱があった当時1歳の次男。寝入って5分ほどすると、急に「ギャーッ!」という叫び声が聞こえました。慌てて見に行くと、全身をガクガク震わせて目の焦点が明らかにおかしい次男の姿がありました。動揺しながらも私がそのときとった対処法についてご紹介します。 けいれんは1分以内におさまったけど明らかに症状がおかしい長男がてんかん持ちのため、けいれん時の対処法はすでに医師から教わっていました。けいれんを発見後、すぐに横向きに寝かせて気道を確保。服をめくり上げ、胸の動きを直接見て呼吸をしているか確認し、何分けいれんしているか時間を計りました。 幸い1分以内にけいれんはおさまりました。しかし、なかなか目の焦点が合わず、手足がピクピクしている次男を見て不安になり、かかりつけの医師に電話で相談することに……。 意識がもうろうとしているときは救急搬送の要請を!かかりつけの医師に経緯と症状を説明すると、「熱性けいれん後の意識がもうろうとしている状態の場合は、救急搬送をしてもらったほうが良い」との返答。 次男が寝入っているのか、意識を失っているのかの判断が私にはできなかったため、救急搬送の要請を出しました。長男のてんかんでけいれんには慣れているものの、次男の初めての熱性けいれんを前に精神的にもショックだった私は、救急車のサイレンが聞こえてくるときには涙が出ていました。 RSウイルスに感染、発熱によって熱性けいれんを発症救急車で市内の大きな病院へ行き、すぐに診察してもらったところ、RSウイルスによる夏風邪との診断結果が出ました。病院へ着くころにはしっかりと私の目を見て、意識もしっかりしており、医師の話しかけにも頷いている様子が見られました。大事に至らず、その日はけいれんを抑える薬を処方してもらって、すぐに帰宅することができました。 私は、長男が初めてけいれんを起こしたときは対処法がわからず、舌で気道を狭めて呼吸困難にさせてしまったという苦い経験がありました。その経験をふまえ、次男の熱性けいれん時にはすぐに気道確保ができ、大事には至らずホッとひと息。「けいれん時は、まず横向きに寝かせる」という簡単な対処法ですが、どれほど重要なことかを痛感しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO作画/まきこんぶ著者:堀江ゆうき二男の母。現在第三子を妊娠中。現在はフリーランスとして育児をしながら、体験談・出産・妊娠についての記事を執筆。
2022年05月28日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ1ヶ月健診で、救急時に次男を診てくれた先生と再会。あらためて、先生から伝えられた内容は…?最初に診てもらっていたクリニックには今でもお世話になっていて、検診や育児相談など、いつも親身になってもらっています。新生児や0歳の赤ちゃんは病状が急変することがあるので、「あれ?何かおかしいな」と思ったら迷わず病院に行ってほしいです。お読みいただきありがとうございました。本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月14日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ顔色も良くなり、ミルクも飲めるようになった次男。ついに、退院のための検査をすることになって…。1ヶ月健診で、救急の時にユズを見てくれた先生と再会。そして、新生児は急激に体調が変わること、咳はとても判断が難しいことを聞きました。いつも通っていたクリニックの先生に診察してもらい、ちゃんとRSウイルスの検査をしていたのがよかったんだと思います。ユズの異変にすぐ気づけたのも、そのおかげです。クリニックの先生、救急の先生、看護師さん…。いろんな方に助けてもらい、本当に感謝しています。次回に続く「生後18日でRSウイルス感染症に」(全11話)は17時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月13日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ検査の結果、次男はRSウイルスに感染していることが判明。病状が急変しないか、不安な毎日が始まって…。クリニックの先生からは「様子見で大丈夫」と言われましたが、こんなに泣いてるのに大丈夫なのだろうか…と不安なまま帰宅しました。そして夜23時すぎ、急にユズの熱が上がり始めました。次回に続く「生後18日でRSウイルス感染症に」(全11話)は17時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月08日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ朝から次男の咳き込みが増えたので、近所のクリニックに連れて行くことにしました。そこでRSウイルスの検査をしたところ陽性でした。寝る前の母乳をミルクに替えるとユズがぐっすり寝てくれるようになったので、私にもまとめて眠る時間ができました。このまま体調が良くなってほしい。そう願っていたのですが、生後21日目、ユズの様子がいつもと違っていて…。次回に続く「生後18日でRSウイルス感染症に」(全11話)は17時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月07日このお話は作者ようみんさんに寄せられたエピソードを漫画化しています。■前回のあらすじ長男の風邪は、1週間経ってもよくなりません。そんな中、次男に鼻詰まりの症状が現れて…。近所のクリニックでは「大丈夫」と言われましたが、私は不安で…。RSウイルスの検査で何もなければ少しは不安も取り除ける。そう思っていたのに、ユズはRSウイルスに感染していました。次回に続く「生後18日でRSウイルス感染症に」(全11話)は17時更新!本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2022年01月06日再度小児科を受診し、まるくんはRSウイルスと診断されました。その夜、寝ていたまるくんから「ヒュッ」という呼吸の音が。様子をうかがうと、窒息を起こしていました。息子の異変にももひらさんは……。今回のももひらさんの体験談は、コロナ禍に子どもが体調を崩したとき、親や大人はどう動けばいいのかを考えるきっかけにつながったらとご紹介させていただいています。 心配で眠るのが怖くなり… ※痰がからんだときは絵のように背中をトントンとしてあげるとよいですが、けいれんを起こした際は体を揺さぶったり大きな声で呼んだりせず、衣服を緩め横向きに寝かせて状態を見てあげてください。そのうえで、かかりつけ医や#8000に電話をするなど、医療機関に相談してください。 どうしようどうしよう焦りながら気になったのは熱性けいれんのこと。子どもは高熱時にけいれんを起こす場合があると言いますよね。 今回のまるの場合は口元がだらっとしていて顔に力が入っている様子がないこと、「ッカ」みたいな詰まった音がしていて、離乳食を詰まらせかかったときに似ていたので「痰かな? 背中を叩いてみてダメだったら救急車を呼ぼう」と叩いてみて、勘があたった形になったのですが、とっさの判断だったのでもし間違っていたらという怖さもありました。 ◇◇◇ 小児科医の松井先生によると、けいれんがすぐに止まる場合は、自宅で経過を見てから医療機関を受診するのもよいとのこと。とはいえ、いずれにしても、お子さんによって状況や症状は異なると思いますので、けいれんを起こした際には、まずはかかりつけ医や#8000に電話をするなど医療機関に相談をして判断を仰ぐようにしてくださいね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKO 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医。著者:マンガ家・イラストレーター ももひらみーこ5歳、2歳の兄弟の母。子どもたちのくすっと笑える話や働く母の日常を育児漫画にしています。
2021年09月19日病院では風邪と言われたものの、熱は下がらず、乾いた咳が止まらないまるくん。発症4日目で再度かかりつけの小児科を受診し、RSウイルスと診断されました。その夜、まるくんに異変が……。RSウイルスだと診断を受け よく気づけたな……というほど、小さな音でした。新生児のときに泣く前にハシュハシュ言うと目が覚めたんですが、あれのめちゃくちゃ短いバージョンと言えばいいでしょうか……。あのとき寝ていたら起きられたのか?と思うと今も怖くてドキドキします……。 ◇◇◇ 再度病院を受診し、RSウイルスと診断されたまるくん。その夜、「ヒュッ」という喉が鳴る音がして見てみると、真っ青な顔のまるくんが……! その後、まるくんは意識を取り戻して病院へ行くことになりますが、たしかに小さな変化に気づけなかったと思うと……怖いですね。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター ももひらみーこ5歳、2歳の兄弟の母。子どもたちのくすっと笑える話や働く母の日常を育児漫画にしています。
2021年09月18日息子が2歳になる直前に、娘が生まれました。そのころの私は、赤ちゃん返りをし始めていた息子に寂しい思いをさせないように、何をするにも息子優先にしていました。息子が2歳3カ月、娘は生後3カ月になるころ……2人とも体調を崩したと思ったら、なんとRSウイルス感染症と診断されたのです。まだ生後3カ月の娘まで苦しい思いをさせてしまってごめんね……と感じた私の体験談をお話しします。 なるべく息子のしたいことをさせたい娘の妊娠がわかったのは、息子が1歳3カ月のときです。おなかが大きくなってくるとともに、息子の赤ちゃん返りも始まりました。私は息子の要求にはなるべく応えてあげたかったので、無理をしない程度に抱っこをしたり、ごはんを食べさせたり、多少のわがままも聞き入れるようにしていました。 その後、娘が生まれてからも、夫に娘を任せて息子と2人で出かける時間を作るなどして、息子を優先に毎日を過ごしていたのですが……。 RSウイルスに感染! 娘は入院寸前と診断息子が2歳3カ月、娘が生後3カ月になったころ。2人とも体調を崩して熱が出ました。年が明けて1月のため病院は休日診療のみでしたが、心配だったので2人を急いで連れて行ったものの、風邪とのこと……。 それでも2、3日熱が下がらず鼻水が出て呼吸も荒いため、改めて小児科で診てもらったところ、2人ともRSウイルス感染症と診断されました。しかも娘はまだ生後3カ月のため、このままだと入院の可能性もあると……。苦しそうな2人の様子に私もつらくなりました。 息子ばかりになりすぎていたと反省その後子どもたちはもらった薬を飲みつつ、毎日小児科へ通って鼻水の吸引や体内の酸素濃度を測りました。1週間ほどで2人とも体調が良くなりましたが、1カ月は外出禁止と言われ、しばらく自宅で過ごすことに。 考えてみれば娘が生後1カ月過ぎたころから、息子が行きたいと言えば公園でも児童館でも連れて行っていました。まだ予防接種もせず、免疫もない娘をそんなに連れまわしてしまっていたことを深く反省……。 娘の妊娠がわかってからは、周りの友だちや実母にも「上の子を優先したほうがいいよ」とよく言われていました。私はその通りにしようと必死になりすぎてしまい、娘の様子をきちんと見られていなかったのかもしれません。それからは子どもたちも自分も無理をしすぎないことを一番に考え、育児するよう心がけています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師 REIKOイラストレーター/みいの著者:小松潤子2歳男の子と0歳女の子の母。幼稚園教諭・保育士資格を保有し、4年間教育現場に携わる。現在は育児、美容の記事を中心に執筆中。
2021年09月15日現在2歳の次男が生後1カ月のある深夜のこと、38度を超える熱が出ました。自治体の小児救急相談ダイヤルに電話をすると「すぐに大きな病院の救急外来へ行ってください」との指示。病院の検査でRSウイルスの感染がわかり、そのまま入院することになりました。まだ生まれて1カ月の次男につらい経験をさせてしまった体験談です。 RSウイルスって鼻風邪じゃないの?次男のウイルス検査を担当した医師は「発症してから4~5日目がピークなのでそれまで入院して、様子をみましょう」と説明をしてくれました。当時、RSウイルスは軽い鼻風邪という認識だった私。 医師からは「1歳を過ぎれば鼻風邪で済むことが多いが、乳児が感染すると重症化のリスクが高い。最悪の場合、死んでしまうこともあるんだよ」と指摘され、一気に不安になりました。 穏やかに眠っているように見えたのに…次男は入院したものの、熱は下がり鼻水が続いているだけの状況。おっぱいをよく飲み、ちゃんと眠れていました。定期的に検温や鼻水の吸引はしていましたが、3日間無事に過ごせたので「このまま何事もなく退院できるかな?」と楽観視してしまうほど。 ピークと言われた4日目も苦しそうな様子はなく、穏やかに眠っているように見えました。しかし看護師さんの検温で37度後半の発熱が判明。その後の血液検査で血液中の酸素が少なく、十分に呼吸ができていないことがわかりました。 夜間付き添い不可の相部屋へ4日目までは24時間付き添える個室だったのですが、血液検査後にはナースステーションの前の相部屋に移動し、看護師さんが常に状況を確認できるベッドへ。次男は酸素を体内に送るチューブを鼻に入れ、腕には点滴をしている状態で、痛々しい姿になってしまいました。 さらに「このまま悪化したら人工呼吸設備のある病院へ転院が必要」と医師に言われ、私は不安でいっぱいになりました。相部屋は夜間付き添い不可。看護師さんに「容体が悪化したら電話する」と言われ帰宅しましたが、心配で眠れず、携帯が鳴らないよう祈っていました。 無事退院できることに5日目も次男は相変わらずの容体。私はただただベッドの横で、次男の頭や体をなでたり、声を掛けたりすることしかできませんでした。 しかし6日目になると、さまざまな検査の数値が改善し、医師から「ピークは超えました」とのうれしいひと言。徐々に酸素チューブを付ける時間を減らしながら様子を見て、8日目にやっと退院することができました。 次男の呼吸がしっかりできていないと判明したとき、見た目では苦しさがまったくわからなかった点がとても怖いと思いました。そして私は次男のつらさに気づけなかったことに、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。現在次男はイヤイヤ期真っ只中ですが、そんな日常が幸せなのだと実感する日々です。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:土田えり子2人の男児の母。元記者で、現在はフリーランスとして企業のリリース記事や、自身の子育て体験談などを執筆中。
2021年08月16日子どもが初めて熱性けいれんを起こしたときの体験談です。子どもがけいれんを起こした際、救急搬送されるまでにママがやるべきことや正しい対処法についてご紹介します。 その日は39度近い熱があった当時1歳の次男。寝入って5分ほどすると、急に「ギャーッ!」という叫び声が聞こえました。慌てて見に行くと、全身をガクガク震わせて目の焦点が明らかにおかしい次男の姿がありました。動揺しながらも私がそのときとった対処法についてご紹介します。 けいれんは1分以内におさまったけど明らかに症状がおかしい長男がてんかん持ちのため、けいれん時の対処法はすでに医師から教わっていました。けいれんを発見後、すぐに横向きに寝かせて気道を確保。服をめくり上げ、胸の動きを直接見て呼吸をしているか確認し、何分けいれんしているか時間を計りました。 幸い1分以内にけいれんはおさまりました。しかし、なかなか目の焦点が合わず、手足がピクピクしている次男を見て不安になり、かかりつけの医師に電話で相談することに……。 意識がもうろうとしているときは救急搬送の要請を!かかりつけの医師に経緯と症状を説明すると、「熱性けいれん後の意識がもうろうとしている状態の場合は、救急搬送をしてもらったほうが良い」との返答。 次男が寝入っているのか、意識を失っているのかの判断が私にはできなかったため、救急搬送の要請を出しました。長男のてんかんでけいれんには慣れているものの、次男の初めての熱性けいれんを前に精神的にもショックだった私は、救急車のサイレンが聞こえてくるときには涙が出ていました。 RSウイルスに感染、発熱によって熱性けいれんを発症救急車で市内の大きな病院へ行き、すぐに診察してもらったところ、RSウイルスによる夏風邪との診断結果が出ました。病院へ着くころにはしっかりと私の目を見て、意識もしっかりしており、医師の話しかけにも頷いている様子が見られました。大事に至らず、その日はけいれんを抑える薬を処方してもらって、すぐに帰宅することができました。 私は、長男が初めてけいれんを起こしたときは対処法がわからず、舌で気道を狭めて呼吸困難にさせてしまったという苦い経験がありました。その経験をふまえ、次男の熱性けいれん時にはすぐに気道確保ができ、大事には至らずホッとひと息。「けいれん時は、まず横向きに寝かせる」という簡単な対処法ですが、どれほど重要なことかを痛感しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO作画/まきこんぶ著者:堀江ゆうき二男の母。現在第三子を妊娠中。現在はフリーランスとして育児をしながら、体験談・出産・妊娠についての記事を執筆。
2021年04月25日上の子たちが保育園から風邪をもらってきてしまい、下の赤ちゃんに感染しないようにと充分注意を払っていたにもかかわらず、うつってしまいました。なんだか呼吸が苦しそう! 病院で「RSウイルス感染症」と診断され、入院して治療をすることになったときの様子をお伝えします。 RSウイルスって何?RSウイルスは風邪の原因となるウイルスの一種で、大人や年長児が感染しても軽い鼻風邪程度ですむことが多いそうですが、生後2カ月のわが子は入院治療が必要となり、1週間入院しました。 呼吸がとても苦しそうでしたが、RSウイルスに対する薬(抗ウイルス薬)がないので症状を和らげる治療をおこなうことに。内容は点滴、1日3回の鼻水と痰の吸引、ネブライザー、飲み薬。血液中の酸素濃度を器機で常に測り、呼吸がつらくないかの確認をしながら過ごしました。 赤ちゃんの様子わが子の場合は、微熱と鼻水と少しの咳、特に気になったのは胸から聞こえる「ゼーゼー、ヒューヒュー」という音です。呼吸をするたびに喉の辺りがくぼみ、苦しそうな感じがしましたが、機嫌はとてもよくて、母乳も普段通りたくさん飲んでいました。 病院で酸素濃度を測ると、正常値に達していないときに出るピーピーという通知音が頻繁に鳴っていたので、早くに受診してよかったと思いました。 上の子の心のケアのつもりが本末転倒上の子の鼻水が気になりつつも、産後の入院で寂しい思いをさせてしまっていたので、一生懸命赤ちゃんのお世話をしているところに「近づいちゃダメ」とは言えず……。結局、赤ちゃんに風邪をひかせてしまい、私も付き添い入院することでまた上の子にかわいそうな思いをさせてしまいました。赤ちゃんにはもっと苦しい思いをさせてしまい、しっかり注意を払うべきだったと反省しました。 上の子は鼻水程度の風邪をしょっちゅうひいていたので、このくらい大丈夫だろうと油断してしまいました。まだ外出をしていない赤ちゃんでしたので、風邪の原因として考えられるのはきょうだいからの感染だと思います。少しの鼻風邪が赤ちゃんにとってこんなに大変な症状になってしまうとは思ってもおらず……。抵抗力の弱い赤ちゃんには、細心の注意が必要なのだなと実感した出来事でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/おんたま監修/助産師REIKO著者:高橋四葉四児の母。自然分娩二回、帝王切開二回を経験。現在子育てに奮闘しながら自身の体験をもとにした記事を執筆中。
2021年03月11日今、生活の中で欠かせなくなったウイルス対策。巷では除菌アイテムが売れまくっています。そんななか、300円ショップ【3COINS】のウイルス対策グッズが素晴らしいと話題に! コスパが良くて繰り返し使える、その名も「UVC除菌ボックス」を紹介します! 今、生活の中で欠かせなくなったウイルス対策。巷ではさまざまな除菌アイテムが売られていますね。そんななか、300円ショップ【3COINS】のウイルス対策グッズが素晴らしいと話題に! コスパが良くて繰り返し使える、その名も「UVC除菌ボックス」を紹介します! 約99%を除菌! UVC除菌ボックス こちらが今SNSなどで話題になっている、3COINSの「UVC除菌ボックス」。ボックス内に入る物ならどんなものでも約99%除菌(※)してくれるという、画期的なアイテムです。お値段は税抜2,000円とちょっとお高めですが、何度も繰り返し使えると考えたら、むしろ安すぎるくらいですね。(※すべての菌を除菌できるものではありません) たった5分で除菌完了! ボックスの中はこんな感じで、左右に4つずつ、計8つ付いたUVライトが除菌してくれます。ボックス内のサイズは175×100×35mm。このサイズ内の物なら何でも入れられます。 電源はUSB給電式で、マイクロUSBと普通のUSBケーブルの両方が使えます。収納ボックスに除菌したい物を入れて、フタを閉めてスタートボタンを押すだけ。青いライトが100%になって音声ガイダンスが流れれば除菌完了です。所要時間は約5分なので、朝出かける前にササッと済ませることもできますね。 普段身に着けるものを除菌できる! 収納ボックスの中に入るサイズの物であれば、何でも除菌可能。例えば時計やメガネ、アクセサリーなど、普段身に着けている物を毎日除菌できちゃいます。 他にも、マスク、靴下、ハンカチ、スマホなど、食べ物や水気があるもの、液体以外であればとにかく何でもOK。かなり汎用性高いですね!(※紫外線をあてるので、物によっては退色してしまうことがあります) 以上、3COINSのUVC除菌ボックスを紹介しました。ウイルス対策が必須となった今の時代、特にこの冬は感染対策に敏感にならざるをえない状況です。そんななか、こういったアイテムを使ってこまめに除菌できるのは有難いですね。壊れない限りは毎日繰り返し使えて、コスパもかなり良いのでおすすめですよ! ※本記事の内容は公開時に確認した情報のため、商品によっては変更となっている場合があります。記事の内容は個人の感想です。※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗では臨時休業や営業時間の変更などを実施している可能性があります。商品購入の際には自分だけではなく周りの方、スタッフの方への感染防止対策を十分におこない、安全性に配慮していただくなどご注意ください。外出を楽しめる日が1日も早く訪れますように! ベビーカレンダーでは家事や収納、ファッションなど、ママたちの暮らしに寄り添った【ライフスタイル記事】を強化配信中! 毎日がもっと楽しく、ラクになりますように。
2020年12月26日息子が2歳になる直前に、娘が生まれました。そのころの私は、赤ちゃん返りをし始めていた息子に寂しい思いをさせないように、何をするにも息子優先にしていました。息子が2歳3カ月、娘は生後3カ月になるころ……2人とも体調を崩したと思ったら、なんとRSウイルス感染症と診断されたのです。まだ生後3カ月の娘まで苦しい思いをさせてしまってごめんね……と感じた私の体験談をお話しします。 なるべく息子のしたいことをさせたい娘の妊娠がわかったのは、息子が1歳3カ月のときです。おなかが大きくなってくるとともに、息子の赤ちゃん返りも始まりました。私は息子の要求にはなるべく応えてあげたかったので、無理をしない程度に抱っこをしたり、ごはんを食べさせたり、多少のわがままも聞き入れるようにしていました。 その後、娘が生まれてからも、夫に娘を任せて息子と2人で出かける時間を作るなどして、息子を優先に毎日を過ごしていたのですが……。 RSウイルスに感染! 娘は入院寸前と診断息子が2歳3カ月、娘が生後3カ月になったころ。2人とも体調を崩して熱が出ました。年が明けて1月のため病院は休日診療のみでしたが、心配だったので2人を急いで連れて行ったものの、風邪とのこと……。 それでも2、3日熱が下がらず鼻水が出て呼吸も荒いため、改めて小児科で診てもらったところ、2人ともRSウイルス感染症と診断されました。しかも娘はまだ生後3カ月のため、このままだと入院の可能性もあると……。苦しそうな2人の様子に私もつらくなりました。 息子ばかりになりすぎていたと反省その後子どもたちはもらった薬を飲みつつ、毎日小児科へ通って鼻水の吸引や体内の酸素濃度を測りました。1週間ほどで2人とも体調が良くなりましたが、1カ月は外出禁止と言われ、しばらく自宅で過ごすことに。 考えてみれば娘が生後1カ月過ぎたころから、息子が行きたいと言えば公園でも児童館でも連れて行っていました。まだ予防接種もせず、免疫もない娘をそんなに連れまわしてしまっていたことを深く反省……。 娘の妊娠がわかってからは、周りの友だちや実母にも「上の子を優先したほうがいいよ」とよく言われていました。私はその通りにしようと必死になりすぎてしまい、娘の様子をきちんと見られていなかったのかもしれません。それからは子どもたちも自分も無理をしすぎないことを一番に考え、育児するよう心がけています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKOイラストレーター/みいの著者:小松潤子2歳男の子と0歳女の子の母。幼稚園教諭・保育士資格を保有し、4年間教育現場に携わる。現在は育児、美容の記事を中心に執筆中。
2020年10月14日長女が生後6カ月を過ぎたころ、RSウイルス感染症にかかりました。わが子を看病するという初めての経験でバタバタと過ごし、しっかりとした予防をすることなく油断していたためか、夫婦そろって長女からウイルスをもらってしまったのです。どのような症状だったのか、そして体調を崩して大変だった体験談をお伝えします。 生後6カ月…初めての風邪!?長女が初めて体調を崩したのは、生後半年が過ぎた夏でした。いつもより明らかに多い鼻水に気付いたのは午後7時ごろ。夏なのに風邪を引かせてしまった!とかかりつけの小児科に電話したところ、「機嫌がよく、おっぱいも嫌がらずに飲んでいるなら、一晩様子を見て発熱などの症状が出てきたら翌朝受診してください」とのこと。 そして夜から朝にかけて鼻水の量は少しずつ増加し、鼻づまりや咳の症状も出始めたので、午前の診療時間に向かうことにしました。 RSウイルス感染症と診断されて診断はRSウイルス感染症でした。「夏なのに風邪を引かせてかわいそうなことをしてしまった」と思っていたのですが、小児科の先生に「もし発症があと1カ月早かったら、入院をすすめています」と言われ、事の重大さと重症化する可能性が少なくないことに気付かされました。 暑さのため外出もあまりしていなかったので、おそらくちょっと前に長女を連れて法事に出席したときに何らかの形で感染したのだろうと思いました。 長女に続いて大人も感染その後長女は重症化には至らず、自宅療養で無事に快復しました。しかし問題は私たち夫婦でした。RSウイルスのことをネットでいろいろ調べたところ、「大人はほとんど重症化しない」「大人は軽症で済む」という情報を見たせいか、看病するときも予防に対してはすっかり油断してしまったのです。 娘の体で増殖したウイルスはマスク程度では防げず、私も夫も2週間ほど長引く鼻風邪にかかってしまいました。もっとアルコール消毒などを積極的に取り入れていれば、大人への感染は防げたかもしれないなぁと反省しました。 今回は家族みんな軽い症状で済みましたが、感染症を防ぐことの重要性を改めて感じたできごとでした。また、RSウイルスは秋から冬にかけて流行すると言われていましたが、小児科の先生曰く近年は夏にも流行ることがあるそうです。当時0歳だった長女は今3歳で、幼稚園に通い始めました。集団生活が始まったので感染症対策により一層気を配ろうと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト:sawawa著者:柴崎諒子2016年2月長女、2019年2月次女を出産。元雑誌編集部勤務で、企画・編集・営業・ライターを経験。現在は仕事をセーブしつつ子育て優先。妊娠・出産・子育てに関する記事を中心に執筆している。
2020年07月21日令和2年4月6日、千葉県で20代の妊婦さんが新型コロナウイルスに感染したという報道がありました。もし、妊婦中に新型コロナウイルスに感染したら……。今回は、日本産婦人科感染症学会や日本新生児成育医学会が提案している対応についてご紹介します。 妊婦さんが新型コロナウイルスに感染したら重症化しやすい!?現時点では妊娠後期に新型コロナウイルスに感染したとしても、経過や重症度は妊娠していない人と変わらないとされています。 しかし、一般的に妊娠中は免疫機能が低下しやすいことや、大きくなった子宮に横隔膜が持ち上げられ、呼吸が抑制されたり、うっ血(血液の流れが悪くなり、静脈の血が異常に多くたまった状態)しやすいことから重症化する可能性があるとしています。 妊婦さんの呼吸状態が悪化すると、おなかの中の赤ちゃんにも十分な酸素が供給されず、状態が悪化してしまうおそれもあります。 出産はどうなる?日本産婦人科感染症学会によると、妊娠末期(分娩前)に新型コロナウイルスに感染した場合、指定医療機関で分娩をおこなうことになるとしています。そして、ママと生まれた赤ちゃん共に新型コロナウイルス陰性が確認されるまで面会も授乳もできないとしています。■感染症指定医療機関の指定状況(平成31年4月1日現在)また、主治医の判断により感染の有無にかかわらず、ご家族の立ち会い分娩や面会は感染予防のため極力控えてもらうようになるようです。 参考:■日本産婦人科感染症学会「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について 妊娠中ならびに妊娠を希望される方へ 」 新型コロナウイルスによる母子への影響は?日本新生児成育医学会では、・新型コロナウイルスに感染した母親9 人において子宮内感染はなかった・新型コロナウイルス肺炎を発症した母親から生まれた赤ちゃんは、子宮内感染はなかったものの因果関係までは明確にされていませんが、死亡、胎児機能不全、早産出生、呼吸障害、血小板減少、DIC などがあった・その後も、子宮内感染が起こりやすいことを積極的に支持する報告はない・中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS)感染妊婦からの出生児と似ている・新型コロナウイルス感染に関連する周産期および出生後早期の新生児領域に関する情報は非常に限られているという海外の報告を紹介しています。そのうえで、「新型コロナウイルス感染症に対する出生後早期の新生児への対応について 」の提案をしています。 新型コロナウイルス感染症に対する出生後早期の新生児への対応について日本新生児成育医学会では、現時点において、生まれたばかりの赤ちゃんが新型コロナウイルス感染した場合、重症化するかどうかは明らかではないとしていますが、感染を防ぐ対応として、主に隔離および飛沫・接触感染予防策を推奨しています。 母親が新型コロナウイルス感染症を発症し分娩に至った、あるいは、感染症症状消失後まもなく分娩に至った場合ウイルスの飛沫・接触感染を防ぐために、分娩後から母親は個室隔離、子は保育器隔離またはコホート隔離(集団隔離)をおこない、十分なスペースがない場合は他の赤ちゃんとの間をパーテーションなどで分離するとしています。 母親が分娩後~産院退院までに発症した場合(カンガルーケアや直接授乳などすでに濃厚接触している場合)個室で母子同室による隔離をおこない、赤ちゃんを保育器に収容するなどの予防策を講じるとしています。そして、状況によっては赤ちゃんを厳重に管理できる環境に移送することもあるようです。 早産児在胎37週0日以前に生まれた早産児については、多くの赤ちゃんがNICU に入院していることから、可能であれば陰圧管理可能な個室管理とし、それができない場合は、保育器管理のうえ、他の赤ちゃんとの間隔を2m確保し、早産児の治療やケアをおこなうとしています。そして、保育器がない場合は、ほかの赤ちゃんと2m以上離してコホート隔離をおこなうよう提案しています。 また、NICUへの入室については、感染のリスクが低くなったと判断されるまでは、原則、NICU へ入室できなくなるようです。 母乳の取り扱い・直接授乳について直接授乳や搾乳に関して、現時点においては、直接授乳は避けることが望ましいとしていますが、母乳はできるだけ搾乳し、赤ちゃんに与えるよう提案しています。 しかし、・母親が解熱し状態が安定していれば、手洗い等を行った上で搾乳により母乳を与えることは可能(日本小児科学会)・母乳を搾乳で与えることを推奨し母親の十分な飛沫・接触感染対策を行えば、直接授乳も可能(CDC:米国疾病予防管理センター)・母乳中のコロナウイルスPCR 検査で陰性の確認をしてから母乳を与えることを推奨(中国)・新型コロナウイルス感染に関連した母乳の情報は現時点で非常に少ないとのことから、今後の方針が改定されることもあるようです。 そして、現時点で、直接授乳ができるようになる明確な基準はなく、設けることはできないとしたうえで、母親の症状が消失し、感染のリスクが低くなったと判断されたときからおこなうことをすすめています。 参考:■日本新生児感染症医学会「新型コロナウイルス感染症に対する出生後早期の新生児への対応について」 新型コロナウイルスに感染した千葉県の妊婦さんは軽症で、通院していた感染症指定医療機関に入院しているとのことです。この妊婦さんが1日も早く快復し、無事出産できるとともに、妊婦さんはもちろん、これ以上感染が広まらないことを祈るばかりです。不安な日々が続いているかと思いますが、手洗い、3「密」を避けるなどの基本的な対策をおこない、感染予防に努めましょう。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2020年04月07日上の子たちが保育園から風邪をもらってきてしまい、下の赤ちゃんに感染しないようにと充分注意を払っていたにも関わらず、うつってしまいました。なんだか呼吸が苦しそう! 病院で「RSウイルス感染症」と診断され、入院して治療をすることになったときの様子をお伝えします。 RSウイルスって何?RSウイルスは風邪の原因となるウイルスの一種で、大人や年長児が感染しても軽い鼻風邪程度ですむことが多いそうですが、生後2カ月のわが子は入院治療が必要となり、1週間入院しました。呼吸がとても苦しそうでしたが、RSウイルスに対する薬(抗ウイルス薬)がないので症状を和らげる治療をおこなうことに。内容は点滴、1日3回の鼻水と痰の吸引、ネブライザー、飲み薬。血液中の酸素濃度を器機で常に測り、呼吸がつらくないかの確認をしながら過ごしました。 赤ちゃんの様子わが子の場合は、微熱と鼻水と少しの咳、特に気になったのは胸から聞こえる「ゼーゼー、ヒューヒュー」という音です。呼吸をするたびに喉の辺りがくぼみ、苦しそうな感じがしましたが、機嫌はとてもよくて、母乳も普段通りたくさん飲んでいました。病院で酸素濃度を測ると、正常値に達していないときに出るピーピーという通知音が頻繁に鳴っていたので、早くに受診してよかったと思いました。 上の子の心のケアのつもりが本末転倒上の子の鼻水が気になりつつも、産後の入院で寂しい思いをさせてしまっていたので、一生懸命赤ちゃんのお世話をしているところに「近づいちゃダメ」とは言えず……。結局、赤ちゃんに風邪をひかせてしまい、私も付き添い入院することでまた上の子にかわいそうな思いをさせてしまいました。赤ちゃんにはもっと苦しい思いをさせてしまい、しっかり注意を払うべきだったと反省しました。 上の子は鼻水程度の風邪をしょっちゅうひいていたので、このくらい大丈夫だろうと油断してしまいました。まだ外出をしていない赤ちゃんでしたので、風邪の原因として考えられるのはきょうだいからの感染だと思います。少しの鼻風邪が赤ちゃんにとってこんなに大変な症状になってしまうとは思ってもおらず……。抵抗力の弱い赤ちゃんには、細心の注意が必要なのだなと実感した出来事でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト/おんたま監修/助産師REIKO著者:高橋四葉四児の母。自然分娩二回、帝王切開二回を経験。現在子育てに奮闘しながら自身の体験をもとにした記事を執筆中。
2020年03月05日その日は39度近い熱があった当時1歳の次男。寝入って5分ほどすると、急に「ギャーッ!」という叫び声が聞こえました。慌てて見に行くと、全身をガクガク震わせて目の焦点が明らかにおかしい次男の姿がありました。動揺しながらも私がそのときとった対処法についてご紹介します。 けいれんは1分以内におさまったけど明らかに症状がおかしい長男がてんかん持ちのため、けいれん時の対処法はすでに医師から教わっていました。けいれんを発見後、すぐに横向きに寝かせて気道を確保。服をめくり上げ、胸の動きを直接見て呼吸をしているか確認し、何分けいれんしているか時間を計りました。 幸い1分以内にけいれんはおさまりました。しかし、なかなか目の焦点が合わず、手足がピクピクしている次男を見て不安になり、かかりつけの医師に電話で相談することに……。 意識がもうろうとしているときは救急搬送の要請を!かかりつけの医師に経緯と症状を説明すると 、「熱性けいれん後の意識がもうろうとしている状態の場合は、救急搬送をしてもらったほうが良い」との返答。 次男が寝入っているのか、意識を失っているのかの判断が私にはできなかったため、救急搬送の要請を出しました。長男のてんかんでけいれんには慣れているものの、次男の初めての熱性けいれんを前に精神的にもショックだった私は、救急車のサイレンが聞こえてくるときには涙が出ていました。 RSウイルスに感染、発熱によって熱性けいれんを発症救急車で市内の大きな病院へ行き、すぐに診察してもらったところ、RSウイルスによる夏風邪との診断結果が出ました。病院へ着くころにはしっかりと私の目を見て、意識もしっかりしており、医師の話しかけにも頷いている様子が見られました。大事に至らず、その日はけいれんを抑える薬を処方してもらって、すぐに帰宅することができました。 私は、長男が初めてけいれんを起こしたときは対処法がわからず、舌で気道を狭めて呼吸困難にさせてしまったという苦い経験がありました。その経験をふまえ、次男の熱性けいれん時にはすぐに気道確保ができ、大事には至らずホッとひと息。「けいれん時は、まず横向きに寝かせる」という簡単な対処法ですが、どれほど重要なことかを痛感しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:堀江ゆうき二男の母。現在第三子を妊娠中。現在はフリーランスとして育児をしながら、体験談・出産・妊娠についての記事を執筆。
2019年12月20日生後2ヶ月を迎えたばかりのひなちゃん「RSウイルス」で入院となってしまいました…。前週に鼻水ズルズルだった姉ことりちゃんからもらったようです。(その時ことりちゃんは症状もなく元気いっぱいの状態でした)。ひなちゃんは次第に鼻水が止まらなくなり、呼吸がフガフガと苦しそうになり、うまく眠れず苦しそうな夜を明け、吐き戻しもあったので病院に行きました。検査をすると「RSウイルス陽性」。病院の先生は「様子を見て、ひどくなるようだったら入院になるかもしれない」とのことでした。家に帰ってきてからのひなちゃんは、咳は出ないものの鼻づまりがすごく、なんだかだるそうに1日中寝てばかり。授乳するとまたすぐ寝てしまいます。これがぐったりしているということなのか、治そうとして眠りが深くなっているのか、私には判断がつきませんでした。そして…3日後、熱が出てそのまま入院が決まりました。入院が決まった日のこと入院が決まった日、私は入院になるだろうと思っていたので家を出る時にばたばたと入院準備まで済ませることにしました。洗面用具、タオル、着替え、充電器、オムツ、などなど…慌てて準備をする私を見て実母は「入院までいかないでしょ、落ち着きな…」とやや呆れ顔。「月齢が低いから入院になる」と騒ぐ私と「大丈夫だから」と落ち着かせようとする実母で言い合いになりました。結果、入院が決まり準備は無駄にはならなかったのですが…。いつもいろいろ心配ばかりして過ごしているため、家族らの「また始まった」という反応…やや狼少年のようになってしまっている自分にも気がつきました。付き添い入院ってこんな感じなのね…さて、はじめての付き添い入院です。原則子どものいる病室から離れないでくださいとのことなのですが、付き添いの親の食事の調達(院内コンビニ)とシャワー(予約制)を、いったいどうしろと…?保育士さんに頼めば15分区切りで代理の付き添いをしてもらえるとのことだったのですが、土日祝は不在とのことでした。さらに病棟は面会の子どもが入れない決まりになっているので、姉のことりを連れた状態での実母に頼るわけにもいきません。さて困った…どうしよう。もちろん子どものことが第一優先なので仕方ないのですが、自分の身の回りのこともほとんどできない状態でした。付き添い入院ってこんな感じなのね…。結局看護師さんに相談をし、「子どもが熟睡している状態」であればベッドの柵をあげ、用事を済ませてもよいと許可をいただくことになりました。熟睡具合を確認して急ぎ足でコンビニで買い込み、シャワーを(移動・着替え含め)15分で浴びる…。なかなかにハードでした。両親に預けた上の子も心配…さらに目の前のひなちゃんも心配だけど、実家の両親のところに預けてきた姉ことりのことも心配で心配で…。病院にいるのだからひなちゃんは大丈夫、と心を落ち着かせることができてもことりが心配。さみしい思いをしていないだろうか、ご飯を食べているだろうか…胸が締め付けられる思いでした。実母にお願いして、たくさん甘やかすようにお願いをしました。(後日談、ことりは多少は寂しがったようですが普段通り楽しく過ごしていたようです。実母に感謝です)入院は突然に…家族で話し合っておこう!ひなちゃんは入院して抗生剤を点滴し、定期的に鼻水を吸ってもらうことでぐんぐん良くなっていきました。2日目には熱も下がり、ぱっちりと目を開けてご機嫌に微笑むようになりました。元気に手足を動かす姿を見て当たり前のことがこんなに尊いのだと思わされました…子どもたちには元気でいてほしいものです。都度処置をしてもらえることと、何より病院にいるという安心感で私の心も休まりました。そして6日目に退院し、姉ことりとも無事再会することができました。みんな、頑張った!!ことりにごほうびのおやつを買って、たくさんたくさん一緒に遊びました。想像不足だったのですが、赤ちゃんは病気に感染しやすく、いつ入院してしまってもおかしくありません。入院のタイミングは突然訪れます。現在里帰り中だったので、不幸中の幸いにも姉のことりちゃんは両親に面倒を見てもらえるので助かりましたが、これが周りに頼れない状況だったら…と思うと肝が冷えます。東京に帰った後、万が一に子どもが入院となった場合、どうするのか家族で相談しておく必要があると思ったできごとでした。
2019年11月27日うちの家族、個性の塊です
夫婦・子育ていまむかし
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々