2017年7月9日 20:00
耳がいい人は“気圧に負ける”? 「天気痛」のメカニズム
慢性的な不調を顕在化させるきっかけとなり得る気圧の変化。とはいえ気圧の変化は、体にどんな影響を及ぼして、不調の引き金になるの?そのメカニズムに迫ります。
気圧の変化は体にとって大きな負担だった!
気圧と不調の関係を「天気痛」と名付けて近年注目を集めている気圧医学の第一人者、佐藤純先生に、気圧と体調のメカニズムについてお話をうかがいました。
【原因1:興奮した交感神経が、持病をうずかせる!】
気圧の変化によって影響を受ける箇所…それはずばり自律神経。「私たちの体は、寒暖差など外部からの刺激で体調を崩さないよう、自律神経によってコントロールされています。気圧の変化、とくに下がる段階は体にとって大きなストレス。そこでそれを跳ね返そうと、交感神経、副交感神経と2つある自律神経のうち、心身を活動的な方向へ導く交感神経が活性化。この反応が持病を刺激し、悪化させるのです。
ただし、気圧の変化で全員が持病を発症するわけではなく、自律神経が乱れやすい人がなるといえます」(佐藤先生)
【原因2:内耳が敏感だと気圧に負けるリスク増】
交感神経を興奮させる気圧の変化。では自律神経は、その変化をどこから感じ取っているのだろう。