くらし情報『醍醐味は“無駄”にアリ 遠回りな言語、日本語の不思議』

2015年6月25日 08:00

醍醐味は“無駄”にアリ 遠回りな言語、日本語の不思議

「“無駄さ”があるからこそ、日本語はとても愛おしい」と、長島有里枝さん。

「“無駄さ”があるからこそ、日本語はとても愛おしい」と、長島有里枝さん。

日本語は豊かで奥深い!それを知っている達人の一人、写真家の長島有里枝さんに「美しい日本語」論を聞いてみました。

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日本語は遠回りの言語だと思います。一つのことを伝えるのに、多くの修辞語を必要とするというか。例えば、「なにとぞよろしくお願い申し上げます」とか、「○○していただけませんでしょうか?」など、外国の人が聞いたら肯定文なのか否定文なのかもわからなくなりそうな表現だと思います。単刀直入な物言いそのものが嫌われることも多いと思います。そのせいか、相手にはっきり要望を伝えたい時や、自分の考えをまとめる時には、英語で思考するほうがやりやすく感じることがあります。
一方で、すごく些細な感情などを表現したいと思った時、英語だと言葉が見当たらなくてもどかしく感じることがあります。もちろん、母国語が日本語だから英語での表現が難しいという面もあると思いますが、それだけではない気がするんです。

日本語のように「ひらがな」「カタカナ」「漢字」と3種類もの文字を使い分けるような言葉は、世界でも珍しいんじゃないでしょうか。一つにまとめて簡略化しようとしなかったどころか、文字そのものを美しく綴る「習字」

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