2020年7月28日 19:30
不安定な香港情勢…貿易相手・中国に日本はどう対応する?
「香港独立」の旗を持っていただけで捕らえられた人もいました。
返還から50年は一国二制度を変えない約束でしたが、実質反故にされた形です。アメリカは、これまで香港に対して認めてきた貿易や渡航の優遇措置を、一部を除き停止しました。イギリスは、返還前に発行していた許可証を持つ香港市民には、将来的にイギリス市民権の申請を可能にすると発表。
日本にとって中国はビジネスでも安全保障上でも良好な関係を保っておきたい相手です。日本政府はこれまで強い批判を示していませんでしたが、自民党内から習近平国家主席を国賓として迎える予定を中止するべきという声も上がり、判断に注目が集まりました。貿易相手国だからこそ、自由や人権、公平であることに対する価値観を共有する必要があると思います。そうでなければ、安心して連携をとれません。
日本や欧米から抗議が上がる中、ロシアや、中国と経済的な結びつきの強い東南アジアや中南米の国々からは、国安法を支持する声が上がっており、分断が深まっています。
ジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。3月に監督2作目となる映画『わたしは分断を許さない』が公開された。