2021年4月22日 19:10
ときめき不足の人は読むべし! いくえみ綾の新作はアラフォー女性漫画家の恋
『日々是(ひびこれ)ファブ郎(ろう)』というヒット作は持っているが恋愛には縁がなく、胸キュンな少女漫画を描きたいという夢は遠のくばかり…。いくえみ綾さんの『ローズ ローズィ ローズフル バッド』の主人公は、そんな40歳の女性漫画家・神原薔子(しょうこ)こと神原正子。これといった不満はないけれど、「ときめきが足りない」「毎日が燃焼不足」と感じている女性たちに、ずーんと刺さるストーリーだ。
「なんとなくノリで40という年齢にしてしまったんですが、もう少し上でもよかったかなと思っています。ただ、アラフォーで漫画家を生業にしているようなキャラであれば、生活や生き方についてのちょっとぼんやりした甘い考えもまだ許されるかなという気持ちもありましたね。そのあたりは彼女の個性なので見逃してください」
変化のファーストステップは、正子と19歳の鷹野廉(れん)との出会いだ。エンガディナーというお菓子をきっかけに交わした会話で、一瞬だけときめきを思い出した正子だったが、すぐ忘れてしまうあっさり感もリアルで、共感ポイントかも。
「自分も食べることや飲むことが好きなので、それに鈍感だったり正直だったりの愛すべき面…愛されるといいのですけれど…をプラスしてちょっと変な人にしてみました」