2021年5月18日 20:10
村上春樹作品の装画も…「安西水丸」展、多くの人に愛されたイラストレーション
また嵐山光三郎、村上春樹、和田誠、3人の作家との仕事に注目した展示も見どころ。なかでも’80年代初めから安西さんが亡くなるまで、数多くの挿絵、装画を手掛けた村上氏とのタッグは伝説的。偶然、ウイスキーの「カティーサーク」を題材に各々詩と絵を描いていたエピソードもあるというから驚きだ。観覧後はTシャツやマグカップなどオリジナルグッズの販売もお見逃しなく。
印象深い装丁の数々。
水平線をバックに、洋梨をのせたプレートが浮かんでいるようにも。春樹ファンにとって、安西さんの装画と村上作品は切っても切れない関係が。
村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』装丁 中央公論社 1983年
フレンドシップ&ワークス。
憧れの先輩イラストレーター・和田誠さんとの共作には微笑ましい空気感が。最初に和田さんがリンゴの断面を描き、返歌として安西さんが皮付きを描いたそう。
《APPLE》2001年 和田誠共作 illustrated by Mizumaru Anzai ©Masumi Kishida ©Wada Makoto
一本の水平線に込めた少年の日の思い出。
自ら「ホリゾン」と呼んだ横線は、少年時代を過ごした千葉県・千倉の海が原点に。