2021年10月14日 19:30
ある日突然、妻に余命宣告…崩壊しかけた家族を救った奇跡の友情
マシューさんそうですね。ただ、友達とディナーを囲んでいるときに、「もし自分の人生を映画化したら、誰に自分を演じてほしい?」みたいな話をすることがあっても、僕はもうこの話題には参加できないんだなとは思いましたけど(笑)。というのは冗談で、ケイシーのようにオスカーを獲っているほどの素晴らしい俳優に演じてもらえて本当に光栄なことだと思っています。
俳優たちは深みを持って見事に演じてくれた
―現場でケイシーさんから意見を求められたり、質問されたりしたことはありましたか?
マシューさんすでにいい脚本ができていたので、感情面について改めて僕から説明する必要はありませんでした。ただ、ジャーナリストという仕事はどういうものなのか、治安の悪い国に行ったときどういう気持ちだったのか、といったことについては聞かれることが多かったですね。
―実際にケイシーさんが演じている姿を見て、感情が動かされる瞬間もあったのではないかなと。
マシューさん確かにいくつかのシーンでは、見ているだけで苦しく感じることもありました。特に、妻が娘たちに末期がんであることを伝えるところは、自分の人生のなかでもっともつらい記憶のひとつですから。