2021年10月27日 19:10
BTSが世界的な共感を得ているワケとは? エンタメから“いまどき男子”を分析
女性の生きづらさを、自分ごととして理解しようとする。
いまどきは、女性自身だけでなく、男性も女性の生きづらさに言及するように。
「文芸の世界では、ジェンダーをテーマに取り入れた若手男性作家の小説が注目されています。たとえば君嶋彼方さんの『君の顔では泣けない』は、高校1年生の男女の心が入れ替わり、その後15年間元に戻らないという物語。語り手は、女性の体に入った男性です。妊娠や出産など女性の人生に起こりうる出来事を、男性の視点から見つめ返している点が圧倒的に新しい。個々の描写がとてもリアルで、“書き手は女性なのでは?”と話題を呼びました」(ライター・吉田大助さん)
この作品では、同時に、男性の生きづらさにもフォーカスを当てている。
「『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』の大前粟生(あお)さんも、そのテーマを追求し続けている。
ジェンダー意識のアップデートを小刻みに経験し、男女どちらの生きづらさも自分ごととして捉えている若い世代ならではといえます」(吉田さん)
無理に格好つけず、“嘘のない自分”を大事にする。
かつては男性たるもの、強がってしかるべしとの価値観もあったが、いまは自分らしさを大事にする男性が増えている。