2022年4月22日 21:10
木村昴、11年ぶりの『輪るピングドラム』で「監督に褒められた気がして泣きそうに」
今でこそいろんなキャラクターを演じさせていただくようになりましたけど、そのルーツが『輪るピングドラム』であり、僕の原点ですね。
――11年前のご自身の声を聞いてみていかがでしたか?
若いなと思いました。年齢的なものだけじゃなくて、まだ何もできなかった頃の自分を振り返っている感覚なんですよ。いま聞くと粗いんだけどすごく一生懸命で、卒業アルバムを見ている気分になりましたね。今回の劇場版は、テレビアニメシリーズを知ってる人が観たらびっくりすると思いますよ。おいしいとこ取りのダイジェストにしちゃうとストーリーがつまらなくなるし、ストーリーを重視すると作品の魅力がなくなっちゃう、というところで考えに考えて今回のシナリオを作ったと監督もおっしゃってましたね。だから総集編というより新しく織り直されてリサイクルされた感じです。原料は全部もとのままなんだけど、監督が新しいものに生み直した作品になってます。
そういう理由で新録パートもあったんですけど、監督からは「ダメだよ、そんな上手にやっちゃ!」ってダメ出しされました(笑)。「もっとへたくそだったでしょう、この時は」って。はたから見ると監督の要求に応えられてない力不足の声優なんですけど、僕にはずっと褒め言葉に聞こえてて。