2022年10月30日 21:30
江戸川乱歩賞を史上最年少で受賞! 荒木あかね「女性二人の連帯を書きたかった」
江戸川乱歩賞を史上最年少、満場一致で受賞した荒木あかねさんの『此の世の果ての殺人』が話題だ。
終末世界で女性2人組が謎を追う。満場一致の江戸川乱歩賞受賞作!
小惑星が日本に衝突すると発表され、約2か月後に人類滅亡が確定となった世界。それでも太宰府の教習所に通い続ける小春は、車のトランクに他殺体を発見。教官の女性、イサガワと犯人捜しをすることに…。
「教習所に通っていた頃、あまりにも自分の運転が下手で憂鬱で。気持ちを上げるために、教習所が出てくるミステリーを考えようと思いました(笑)」
ではなぜ、終末という設定に?
「自動車学校の教官と生徒を探偵役にして、女性二人の連帯を書きたかったんです。警察が機能していない状況にする必要があって、人類が混乱に陥っている設定を考えました」
閉鎖直前の警察署で、二人は他にも殺人事件が発生していると知る。
もうすぐ人類がみんな死ぬのに、犯人はなぜわざわざ殺すのか。
「連続殺人にしたのは、不謹慎ですが、最初は次々展開したほうが読者も飽きないと思ったんです。でも犯人の動機などを考えていくうちに、連続殺人事件にした意味が出来上がっていきました」
手がかりを求めて自動車で移動する二人には出会いもある。