2024年4月23日 20:30
清春「この瞬間だけは永遠です」音楽活動の終わり方も考えるいまの新作とは
前作のアルバムを出したときは、ツアーでライブを2、3本やったらコロナ禍になって全公演が中止になったので、以降ずっとストリーミングライブを続けていて、そのなかで歌った新曲を集めたアルバムでもあります。そのストリーミングライブでは、まわりがライブハウスを使って配信していたように、僕らもそうしていました。だけど通常のお店も使うようになってくると、ドラムがそぐわなかったり、楽器が制限される場所があったりすることも。
あと10年前ぐらいから、ロック的なものに惹かれなくなっていたところもありました。練習スタジオに行くと、バンドはギターアンプとベースアンプとドラムセットが置いてあるのが普通ですが、さんざんバンド活動をやってきたこともあって、いまのソロとしての僕はとっくにバンドではないし、必ずしもその形でやっていく必要はないんじゃないかなと思い始めてきて。そんなことを考えているうちに、今回のアルバムで使っているパーカッションやサックス、チェロといった、よりテクニックを要する楽器を演奏する人たちと知り合いました。その人たちと一緒に歌ってみたら、自分の歌が違ったように聴こえたんです。たとえるなら、ちょっと海外旅行をしているイメージ。