2010年5月20日 22:05
シネマカフェ的海外ドラマvol.152 「SATC」が教えてくれた喜怒哀楽 第3回
(Photo:cinemacafe.net)
今回は“「SATC」が教えてくれた哀”、すなわち“哀しみ”のお話です。見る者の心をギュッとわしづかみにし、やるせない感情を呼び起こすのも「SATC」の特徴のひとつではないでしょうか。
TVシリーズ当初こそ、ポップでライトな語り口がシリーズ全体を支配していた「SATC」ですが、キャリーやサマンサ、ミランダ、シャーロットの4人が人生の悲喜こもごもを体験し、真実の愛に近づくにつれ作風もだんだん落ち着いたヒューマンドラマ・テイストに。特に、キャリーがロシア人アーティスト、アレクサンドルとの将来を考え始め、サマンサの乳癌が発覚し、子供を授かることができないシャーロットの苦悩と家庭生活の転機を迎えるミランダの奮闘が描かれた最終シーズンは、涙なくしては見られないエピソードが満載でした。
ところで、みなさんには、見ると必ず涙してしまう映画やTVドラマはありますか?実は、私にとって「SATC」最終シーズンは、見ると必ず涙してしまう作品の1本です。スミスのサポートを受けながら癌を乗り越えるサマンサの頼もしさ、子供を望みながら辛い現実にぶち当たるシャーロットの悲痛、アレクサンドルとパリに行く決心をしたキャリーと彼女の決意を受け入れられないミランダの決裂などなど…。