今回は大日本印刷株式会社におじゃまします。DNPという略称でも有名な世界最大規模の印刷会社で、DNPが開発し、発展させている秀英体というフォントについて取材します。
フォントを変えるだけで文章から受けるイメージががらりと変わったりしますよね。フォントにどんな数学的な秘密が隠されているのか楽しみです!
-お話を聞くのは、秀英体開発室の伊藤正樹さんと宮田愛子さんです。伊藤さん、宮田さん、本日はよろしくお願いいたします。
伊藤さん:よろしくお願いいたします。
-今日は文字フォントと数学の関係について、お話をうかがいたいと思います。開発したフォントは秀英体というのですね?
伊藤さん:はい。
秀英体の元は、DNPの前身となる秀英舎が明治時代に開発した活字なんです。100年以上にわたって出版分野を中心に利用されているフォントなんですよ。
-歴史のある文字フォントなんですね!
宮田さん:ただ、100年前とまったく同じというわけではありません。印刷方式の変遷にあわせて秀英体もアップデートを続けてきました。
伊藤さん:私たちは秀英体の開発室で、文字の設計を行っています。活版印刷から写植、そして現代のDTP(Desk Top Publishing)