と印刷は進歩してきました。ただ、当初は金属活字としてインクをつけて印刷することを考慮して開発されていたので、デジタル時代に合わせた改刻が必要になってきました。
宮田さん:このリニューアルプロジェクトを弊社では「平成の大改刻」として、2005年から7年をかけて実施していました。
伊藤さん:私たちの仕事は、秀英体の開発を続けて、これからもみなさまに親しまれる書体であり続けるようにすることです。
-秀英体の特徴というのはどんなものなのでしょうか?
伊藤さん:秀英体には大まかにわけると明朝、角ゴシック、ゴシック体の3つのバリエーションがあります。
宮田さん:デザイン上の特徴としてわかりやすいのは、明朝のひらがなですね。
伊藤さん:ひらがなの「い」を見るとわかりやすいですね。秀英体の「い」は、ほかの明朝と違ってひと筆書きになっています。
-暖かみのある印象を与えますね! 「和」という感じが強いです。
宮田さん:角ゴシックや丸ゴシックに関しても、筆で書いたような独特の味わいを残したものになっています。-ゴシックにも筆文字の味わいが継承されているんですね。こうして見比べてみると、受ける印象が全然違いますね。