ところで、お2人は学生時代、どのような勉強をされてきたのですか?
伊藤さん:私は芸術系の大学でグラフィックデザインを学んだあと、DNPに入社しました。最初は壁紙や木目模様などのデザインを担当し、その後、秀英体の部署でフォントの開発に携わるようになりました。
宮田さん:私は情報処理を学んできたので、デザインを専門的に勉強したわけではありません。どちらかというと数学よりの勉強をしてきました。
-人間の感性と、それを規定する数字によって、フォントが作られているんですね。これからも秀英体の開発を続けていくわけですよね?
伊藤さん:そうですね。たとえばウェブサイトで使われるウェブフォントの開発などが、今後の課題となってきそうですね。どのウェブブラウザで見ても、同じように表示できるウェブフォントの必要性は高まっていますからね。
-今後の秀英体の発展、期待しております。本日は貴重なお話をありがとうございました!
ふだん何気なく読んでいる本や広告の文字ですけれども、その文字の1つひとつに伊藤さんや宮田さんのような方たちの尽力があることが分かりました。
人の感性と数学によって、見やすく美しい文字が作られていたわけですね。